美しい肌Vol.393

2013-11-06 21:16:13

カテゴリー:女性の美容と健康

山査子

写真は山査子(トキワ山査子)です。

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美肌の野菜&果物(各論:山査子)

 
 
 
 
山査子の正体

山査子は中国・ヨーロッパに原生する植物です。

北半球に広く分布し、その種類はおよそ1000

種類ともいわれます。

果実が黄色に熟するものをキミノサンザシ

(C. cuneata f. lutea) といいます。

山査子の名前の由来は、山査子(さんざし)で

山査(さんざ)の実(クサボケの偽果(ぎか))に

味が似ていることから山地にある山査(さんざ)

という意味から山査子(さんざし)になりました。

多くが食べることが可能で、生食や蜜煮、

果実酒、乾果が好まれ、ドライフルーツなど

としても食卓に並びます。山査子酒の味は

甘酸っぱく、一部の中華料理店などでは、

中国酒として供されています。ドライフルーツは、

果実を潰して、砂糖や寒天などと混ぜ、棒状

に成形して乾燥させたものが一般的です。

中国では、「山査子餅」(シャンジャーズビン)

という円柱状に成形した後、薄くスライスして

10円玉のような形状にしたものも多く、酢豚の

ような料理に入れる場合もあります。

さらに中国では「山査子餅」の他、「山査子糕」

(シャンジャーズガオ)という平たい羊羹状の

菓子も作られています。中国ではこの菓子を

酢豚の酸味付けに使うこともあります。

また竹串などに刺して、飴をかけた「冰糖葫芦」

(ビンタンフール)という、りんご飴の様な駄菓子

も街角で売られています。

ほかにも、果実をそのまま種子抜きして乾燥

させ麦芽糖などでコーティングしたものもあり、

この場合に限り含有成分から厚生省認可基準

「ビタミンC含有栄養機能食品」にあたり表記が

可能です。

中国では漢方として珍重され、副作用のない

上薬として認められています。サンザシや近縁

のオオミサンザシ(C. pinnatifida)の干した
果実は、生薬名で山査子(さんざし)といい、

消化吸収を助ける作用があります。加味平胃散

(かみへいいさん)、啓脾湯(けいひとう)などの

漢方方剤に使われます。甘酸っぱくて美味しい

ので、山査子の産地では貴重なビタミン、

ミネラルの供給源として日常的に食べられて

います。日本にも古くから持ち込まれ、庭園に

植えられるほか、盆栽の素材として好まれて

きました。中国原産で主に胃の調子を整える

生薬として使われてきたオオミサンザシ、

ヨーロッパで血液の健康を保つハーブとして

注目されている西洋山査子などがあります。

アメリカではハウソーンと呼ばれるなど、世界中

で愛用されてきた様々な歴史と伝統を持ちます。

近縁種の西洋山査子(C. oxyacantha)の
果実や葉は、ヨーロッパではハーブとして

心悸亢進、心筋衰弱などの心臓病に使われます。

西洋山査子は近年、糖化抑制作用が注目

されており、サプリメントも作られています。

 
 
山査子の歴史

中国ではさかのぼること約2000年前から

中国最古の薬物学問書と言われる本草網目や

神農本草経にも登場しています。

命を養う不老長寿の薬および副作用のない

上薬として分類されています。

中国の『神農本草経』には酸棗として載って

おり、南北朝時代の『本草経集注』に山査子

の効能、適応症などが詳しく載っています。

又、唐の時代の『新修本草』と明の時代の

李時珍氏の『本草網目』(1578年)にも

山査子についての詳しい記述が見られます。

日本には享保(きょうほ)年間に朝鮮半島を

経て渡来したものです。 渡来した当時には

薬用として各地の薬草園で栽培された

といわれていて、江戸幕府の小石川薬草園、

現在の東京大学付属植物園に植えられて

いる山査子は、渡来した当時から栽培

されているものとされています。

中国北・南部を原産とする低木植物として

有名で、現在では広い土地に植えられて

います。またヨーロッパではバラ科の植物

として名高く、サクランボよりも少し大きな実

をつけます。ヨーロッパではメイフラワー

(後述します)と呼び、アメリカではハウソーン

と呼ばれます。この場合西洋山査子のこと

をいっているのですが、キリスト処刑の時の

イバラの冠〔刑冠〕は西洋山査子

〔Crataegus oxyacantha〕の小枝といわれ、
冠をかぶせられたとき飛び散ったキリストの

血が、山査子を清めたという伝説が残って

います。これにより、魔よけ木とされるように

なりました。山査子は、海では嵐から船を守り、

陸の人は雷にあわないという言い伝えが

あります。別名をMayflowerと呼ばれ、

その名前の通り、5月頃に開花します。

白か桃紅色のかわいらしい花です。

「メイフラワー号」という船の名前を思い

浮かべた方もいらっしゃるかもしれませんが、

この船はイギリスの清教徒が信仰の自由を

求めアメリカに渡った時に乗っていたもの

で、船尾には西洋山査子の花が描かれて

いたようです。古代ギリシャより神聖なる木

として崇拝されていた山査子はお祝い時の

縁起物として、小枝を花嫁のかんむりに

飾ったり、屋内に飾れば厄除けになるとも

いわれてきました。日本では漢方薬として

古くから使われてきました。鑑賞用としても

重宝され日本庭園によく植えられています。

北原白秋の歌「この道」でも山査子が歌詞

に登場し昔から身近な存在であったことが

うかがえる植物です。

 
 
山査子の雑学

山査子は落葉性の低木です。枝は分枝が

非常に多く小枝が変形したとげもあります。

落葉樹、常緑樹などの種類があり、花は

春開き、白い5枚の花弁、20本余りの雄しべ、

3~5本の雌しべをもちます。果実は小さく、

秋に熟すことが特徴です。収穫3~4日で

肉質が軟化し芳香が出ます。

鮮やかな深紅色が魅力で姫りんごのような

果実を結ぶことが特徴です。

日本には江戸時代に伝わったとされ、薬用

としての用途が多くありました。現在は生薬

としての使用だけでなく、お酒やお菓子、

ドライフルーツなどに用いられており、食品

としても文化の長い植物です。ドライフルーツ

は果実をつぶして、砂糖や寒天などと混ぜ、

棒状に成形してからスライスしたものが

一般的です。日本ではきれいな花や実を

つけるため、植物園や庭園でも植えられ

盆栽の素材としても親しまれています。

山査子は生薬として健胃、消化薬など

消化不良や食欲不振防止に使われて

います。つまり山査子の働きとして、胃酸の

分泌促進によって消化不良を改善し、

胃の負担を軽くします。ただし、胃酸の分泌

を促進する働きがあるため、胃酸過多や

胃潰瘍を持っている方は使用しないように

しましょう。また抗菌作用や血管を広げる働き

も認められており、総体的に胃の健康を促進

します。山査子は中枢神経にはたらきかけ、

不安を和らげ睡眠を改善するはたらきを持つ

ことが知られています。また同じ作用により、

鎮痛鎮静作用を持つと考えられています。

山査子は心を落ち着かせ、リラックスさせる

はたらきにより心の健康を促進します。

認知症の原因の一つとして低血圧が知られて

います。山査子は交感神経に働きかけ血圧を

一時的に上昇させることにより、認知症を

予防するはたらきがあるという研究も報告

されており、山査子の機能性が注目されて

います。この認知症に関連して、

アルツハイマー病という病気があります。

アルツハイマー病は、脳を構成している神経

細胞が通常の老化よりも急速に減ってしまう

ことによって、正常な働きを徐々に失っていき、

認知症(痴呆)になっていく病気です。

原因はまだ完全に分かっている訳ではあり

ませんが、遺伝的な要因に加えて生活環境

の影響が重なり、発病すると考えられています。

アルツハイマー病の原因として、アミロイドβ

蛋白の蓄積があげられますが、このアミロイド

β蛋白は40個のアミノ酸からできており、

16と28番目のアミノ酸が糖化されると推定

されています。またアルツハイマー病の患者

さんの脳の前頭葉から得た蛋白分画には、

健常老人と比べて3倍のAGEs(後期糖化産物)

を含むことが報告されています。

現在、アミロイドβ蛋白のAGE化は2次的な

修飾として起こるという考え方が主流ですが、

糖化による蛋白質間の架橋がアミロイドβ蛋白

の凝集・沈着を促進・加速する因子として関与

しているとも考えられています。

また、糖化によって産生されるAGEs

(後期糖化反応生成物)が神経細胞の

アポトーシス(細胞死)とも関係していることが

分かっています。これらのことは、糖尿病の

患者さんではアルツハイマー病の発症率が

健常人に比べて高いことからも裏付けられ

ます。この糖化反応を抑制する成分が、

西洋山査子に豊富に含まれていることが、

明らかになっています。

山査子のジュースの紹介動画です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=eMiHXEDrhvM

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
山査子の有効成分

成分は、ルチン、クエルセチン(フラボノイド)、

コーヒーにも入っているクロロゲン酸

(フェノール類)、美肌成分のウルソール酸

(トリテルペノイド)、クマリン、青酸配糖体など

が確認されており、抗酸化作用が期待され

美容にもよさそうです。また消化酵素も

含んでいます。リンゴ酸、クエン酸などの

有機酸も豊富に含まれています。タンニンや

サポニン(界面活性剤)およびビタミンCも

豊富に含まれています。またミネラル類

(カルシウム、鉄、リン、マグネシウム、銅)

なども豊富に含まれています。クラテガル酸

を含み、薬理実験では、胃液の分泌を促進

して消化を助ける作用が確認されています。

果実には、プロテナーゼ、アミラーゼなどの

酵素を含有していて、食物の消化を促進して、

魚類を煮る場合に果実を入れて煮ると、

骨まで柔らかくなるとされています。

 
 
山査子の美肌効果

山査子は活性酸素を除去するポリフェノール

を含みます。このポリフェノールには、

ケルセチン、クロロゲン酸、ウルソール酸など

が含まれます。一般にポリフェノールは植物

の外皮に含まれ、強力な抗酸化作用を発揮

します。紫外線による活性酸素の害がら種子を

守っていると考えられています。マンゴスチン

などで顕著なのですが、果実そのものより、

外皮のほうがポリフェノールの量が多く含まれて

いることが分かっています。肉やバターを多く

摂っているフランスの人々が赤ワインの

ポリフェノールのおかげで虚血性心疾患に

かかる人が極端に少なくなっている、という

「フレンチパラドックス」はあまりにも有名な話

です。赤ワインは、白ワインに較べて、ぶどう

の果皮と種子を含む分、抗酸化作用が強力

であることは、言うまでもありません。
ちなみにぶどうの葉には、抗糖化の作用のある
ポリフェノールが豊富に含まれていることが、

分かっています。

ポリフェノールは同じ働きをするビタミン類よりも

抗酸化パワーは強力といわれ、細胞の老化を

遅らせ、老化防止に働きます。

山査子に含まれるポリフェノールの抗酸化作用

により、若々しい細胞を保つことが可能になり

ます。その抗酸化作用による、抗老化作用が

皮膚に現れれば、美肌へと導かれます。

山査子は血中コレステロールを抑え、高脂血症・

動脈硬化に効果を発揮します。血流が滞って

いわゆるドロドロ血のような状態になると

コレステロールや中性脂肪が血管の内側に

溜まったり次第にひび割れて、血管がもろく

なってしまいます。またルチンも毛細血管の

透過性を調節して血流促進作用がさらに強力

となります。西洋山査子は古くから伝統医療

として、果実は中国で消化器系に、果実・花・

葉の混合物はヨーロッパで循環器系に使われて

きました。その後、果実・葉及び花に強心、

血圧降下、抗不整脈、抗脂肪血症、抗菌、

健胃、鎮痛などの作用が見いだされて

きました。その西洋山査子の実に抗糖化作用

があることがわかっています。そういうわけで

山査子は、強力な血行促進作用、および

抗糖化作用があり、美肌の形成が期待されます。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

さんざん、山査子の実を食べて、燈火のもと

糖化を抑制する。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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皮膚科にて承ります。

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