美しい肌Vol.394

2013-11-07 23:44:44

カテゴリー:女性の美容と健康

稗

写真はひえ(稗)です。

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美肌の野菜&果物(各論:ひえ)

 
 
 
 
ひえの正体

ひえは、「日本で最も古い雑穀」として

ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11527273267.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

野生種のイヌビエより栽培化され、穎果

(イネ科に見られる果実のこと)を穀物

として食用にする農作物でです。

栽培化が行われたのは日本列島を含む

東アジア領域と推測されています。

日本列島、朝鮮半島、中国東北部と

いった東北アジアを中心に栽培される

品種群と、中国雲南省を中心に栽培

される麗江ビエの2大品種群に分かれ

ます。

縄文時代から食べられている日本で最も

古い雑穀でイネ科の穀類です。

日本ではうるち種がよく栽培されています。

ひえの胚乳はアミロースを含む粳(うるち)

性のみで、アミロペクチンのみを持つ糯

(もち)性の品種はこれまでありません

でしたが、岩手大学農学部の星野次汪

教授が、ガンマ線の照射による突然変異

により、完全な糯(もち)種を作ることに

成功したと2006年12月21日に発表

しました。

やせた土地や気候が寒冷な土地でも

育ち、名前は「冷えに耐える」という性質が

由来しています。

冷害や干ばつ、酸性土壌や塩害にも強く、

やせた土地でもしっかりと育ち、あくが

強いため30~40年は保存できる優れ

ものです。色は白っぽく、いびつな形を

していて、大きさは1~1.5mmくらいです。

ほかの雑穀や穀類と比較すると亜鉛と

食物繊維の量が多いことが特徴です。

鉄やカリウムも多いため、ミネラルの補給

に最適です。栄養価は高いですが、

粘り気がなく、ぱらぱらとした食感で、

食べ続けるとぼそぼそしています。

インドで栽培されるインドビエは、しばしば

ヒエと同一視されますが、これはコヒメビエ

を栽培化したもので、異なる植物です。

さらにヒエ属の栽培種として、タイヌビエの

栽培型であるモソビエが、中国雲南省の

少数民族モソ人によってヒエ酒(蘇里瑪酒・

スーリマ酒)醸造用に栽培されています。

ヒエ属の利用には栽培化されていない

野生種の種実を採取して食用とする文化

も知られており、サハラ砂漠以南のアフリカ

では、ブルグ(バンバラ語)など数種が

野生種を食用としています。

ひえと混同されやすい雑穀として、

シコクビエとトウジンビエが知られています。

前者はオヒシバ属に、後者はチカラシバ属

に属し、同じイネ科ではありますが、遺伝的

に遠い植物です。

調理形態もひえが主に粒食(粒をそのまま

食べる)であるのに対して、これらは粉食

(挽いて粉にして食べる)による食べ方が

主流です。外観も全く異なり、これらがひえ

と混同されるのは、ひとえに和名にヒエが

付いていることに引きずられた結果です。

日本ではかつて重要な主食穀物であり

ましたが、昭和期に米の増産に成功した

事で消費と栽培が縮小されました。

現代の日本では小鳥の餌など飼料用

として使われることが多いのですが、最近

では優れた栄養価を持ち、また食物繊維も

豊富な事から健康食品として見直されつつ

あります。

増加しつつある米や小麦に対する食物

アレルギーの患者さんのための主食穀物

としての需要も期待されています。

 
 
ひえの歴史

日本では古くから重要な主食穀物であった

ため、米、あわと並んで祭事において重要

な役割を果たしてきました。宮中の新嘗祭

に際しても用いられ、このために宮中に

献上するひえを青森県などで栽培する制度

があります。

天皇が神に捧げ、自らもこれを食べる穀物

にひえが含まれることは、ひえが決して

単なる米の代用食ではない意義を持っていた

ことを証明しています。

アイヌにおいては最も神聖な穀物とされ

ました。アイヌ神話には、文化神・オキクルミ

が自身の脛を断ち割り、その傷の中に天上界

のひえを隠して盗み出し、地上の人間に

伝えたとの一節があります。

また、飢饉の際の非常食(救荒食)として高く

評価されており、二宮尊徳が農民達の反対

を押し切ってひえの栽培を奨励したおかげで、

天保の大飢饉の際に多くの農民が救われた

と言われています。これは、冷害に強く、安定

した生産量を確保することが容易だった反面、

社会的な評価が低く、外への売却が困難

だったために、結果的に、一番貯蔵に回し

やすい作物だったからであるという説があり

ます。その一方、伝統的な主食穀物の中

では最も卑しめられていた側面もあり、

美味しくない貧しい者の食べる穀物とされる

ことも多かったようです。

これは、米の調理法の影響を受けた炊飯

調理が粘り気のないひえの調理法としては

必ずしも適していなかったこと、冷害に強く

安定した生産量を確保することが容易

だった半面、米などに比べて生産性は

必ずしも高くなかったこと、穎果(イネ科に

見られる果実のこと)の構造から「稗搗節

(ひえつきぶし)」のような労働歌を生んだ

ほど、脱稃・精白に重労働を要したこと

などが要因として挙げられます。

このため、貧困の辛い記憶と強く結び

ついた穀物となってしまいました。さらに、

栽培ひえの原種であるイヌビエなど、

野生種ヒエ属数種が重要な田畑の雑草

であり、稲作がこれらの雑草の制圧に

大きな労力を要したことも、ひえ一般に

対する心象を悪くしています。

また、生産者の自給作物の側面が強かった

ため、その生産量に比して、流通量は

必ずしも多くなかったと推測されています。

そのため、歴史的、文化的、経済的に

重要度が極めて高い穀物でありながら、

文字記録がひえについて沈黙することも

多く、その実像が不当に低く評価されて

いる面があります。実際、ひえの歴史に

ついて詳細に書いてある文章は、少なく、

このパートを書くのにも四苦八苦しました。

稲と稗の見分け方の動画です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=S6KjHeSXmiM

 
 
 
 
 












ひえの雑学

ひえはグレーがかかった白い実で、白米に

混ぜる以外に、昔はみそやしょうゆ、焼酎

などの原料に利用されていました。

ひえが栽培化されたのは、日本列島を含む

東南アジア領域といわれています。

日本列島、朝鮮半島、中国東北部といった

アジア圏を中心に栽培されています。

日本ではかつて主食穀物として食べられて

いましたが、昭和時代に米の増産に成功した

ことで消費と栽培が年々減少しています。

現代の日本ではダイエット食品や小鳥のえさ

など飼料用として使われています。

最近は食物繊維やミネラルが豊富なことから

健康食品としても見直されています。

また、増加しつつある米や小麦に対する

食物アレルギーをもつ人のための主食穀物

としての需要も期待されています。ひえや

あわなどは雑穀と呼ばれ、白米に混ぜて

炊くことがおすすめです。ひえは栄養素が

たっぷり詰まった胚芽や皮の部分をそのまま

残して使用します。そのため、精白米では

失われてしまうビタミンやミネラルを豊富に

含みます。雑穀はそのまま食べるとアクや

クセが強いことが難点ですが、白米を炊く

ときに混ぜる方法なら手軽に摂取することが

できます。日本における主食としての調理法

は「ごはん系」「おかゆ系」「しとぎねりもち系」

の3系統が主流です。

ごはん系 :そのまま単独で炊飯する他に、

米や他の雑穀と混炊するほか、コンブや大根

を混ぜて炊きます。ただ、粘りが無くモソモソ

した舌触りなので、喉につかえやすいです。

そこで食べやすくするために味噌汁をかける

か、すり下ろしたヤマノイモをかけるなどの

工夫が必要です。

おかゆ系:そのまま粥に炊きます。他に、おから

を入れて粥に炊く方法もあります。

しとぎねりもち系:精白したヒエを製粉し、水で

練ったものを囲炉裏の灰に埋め、焼いて食べる

調理法です。

その他 マタギ(東北地方・北海道で古い方法を

用いて集団で狩猟を行う者の集団)の携行食

としての「つつくるみ」など、いくつか特殊な

調理法が知られます。

 
 
ひえの有効成分

白米に比べて、食物繊維は約8倍、マグネシウム

は約5倍と多く含まれており、鉄分についても

約2倍、カリウムは約3倍含まれており、その他の

ミネラルとしてリン、亜鉛も豊富に含まれています。

N-(p-クマロイル)セロトニン、およびフラボンの
トリシン、ルテオリンなどの抗酸化物質が含まれる

ことが分かりました。ルテオリンは、フラボノイドの

中では最も強い抗アレルギー・抗炎症作用を持つ

といわれ、花粉症やアトピーといったアレルギー

症状を押さえる効果を発揮します。これは、

ロイコトリエンという炎症を引き起こす物質を作り

出す際に必要な酵素をルテオリンが阻害する

ものと考えられています。

ルテオリンは、抗ガン作用、さらに肝臓での解毒

作用を促進させることでシミやソバカスへの効果

も期待されている、ポリフェノールのフラボン類に

分類される黄色の物質です。ひえの黄色は、

ルテオリンから生じていると推測されています。

N-(p-クマロイル)セロトニンは、強力な合成
抗酸化剤であるブチルヒドロキシアニソール

(BHA) に匹敵する活性があることが分かって

います。含有脂質のオレイン酸、リノール酸には、

血中の悪玉コレステロールを低下させる作用が

あり、含有タンパク質には血中の善玉

コレステロール値を高める作用があるといわれて

います。善玉コレステロールを増やす食品は、

非常に少なく、ω-3系の不飽和脂肪酸を多く

含む青魚やクルミなどのナッツ類が知られている

程度です。ビタミン類ではビタミンB6、ナイアシン、

パントテン酸、ビタミンEを多く含むことが知られて

います。

 
 
ひえの美肌効果

ひえは不溶性食物繊維を多く含んでいることから

腸の中をきれいにします。それにより肌荒れや

にきびなど美容面でのお悩みにも働きかけます。

にきびや肌荒れの原因のひとつに便秘が

あげられますので、ひえを摂ることで腸からの

健康を促進することができ、それが美肌効果に

つながります。  さらに、若返りのビタミンと

呼ばれるビタミンEの抗酸化作用および

N-(p-クマロイル)セロトニン、およびフラボンの
トリシン、ルテオリンなどの強力な抗酸化作用

が相乗効果を発揮すると美肌へと導かれます。

ひえには食物繊維と並んで、ミネラルも多く

含まれています。ミネラルの中でも特に多く

含まれているのが亜鉛です。亜鉛は細胞全体

の入れ変わりのために必須の成分です。

細胞の入れ変わりにより、皮膚や骨の新陳代謝

を活発にして、発育を促します。若々しい体を

保つために大切な成分です。不足すると味覚

や嗅覚などに異常をきたす場合があります。

亜鉛により皮膚で新陳代謝が盛んになると、

古い角質がスムーズに除去されるため、

目詰まり毛穴やそれに伴う毛穴開き、にきび

などの悩みが起こりにくくなり美肌につながる

と考えられています。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

ひえを食べても、ひえーと言わないで欲しい。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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