美しい肌Vol.391

2013-11-04 20:30:00

カテゴリー:女性の美容と健康

シマカンギク1

写真は菊花(シマカンギク)です。

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美肌の野菜&果物(各論:菊花)

 
 
 
 
菊花の正体

菊花は、「シマカンギク」の花を乾燥させた

ものです。ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11524226462.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

菊花とは、古くから漢方の一種として使われて

きた、食用菊(延命楽)または薬用菊

(シマカンギク)の頭上花を乾燥させたもの

のことをいいます。

白菊花、抗菊花、甘菊などの多くの名称があり

ます。日本に輸入されるものは黄甘菊が主と

なっています。

中国では2000年以上前から栽培されている

代表的な生薬です。日本では、延命楽が

食用として使われていますが、多くは

シマカンギクの菊花茶として飲まれています。

食用のキクはシマカンギクとチョウセンノギク

の交配種を改良したものと考えられています。

日本では野菊花(シマカンギク)が菊花

として扱われているため、中国で本来の菊花

を求めたい場合は「杭菊花」と指定する必要

があります。杭菊花(こうきくか)とは浙江省産

のものをさしています。一般的には杭菊花は

頭痛や目の充血など炎症に対する作用が

強いといわれています。

菊花茶とはその名の通り、薬用菊

(シマカンギク)の花を乾燥させてお茶にした

もので、健康維持に効果があり、中国では

延命長寿のお茶といわれています。それは、

キク科の花には、糖化を抑制する効果があり、

それに伴うアンチエイジング(抗老化)作用が

強いからだと言われています。以前ご紹介した、

カモミールもキク科の花です。その花を乾燥

させて、ハーブティーとして飲むことは、

ご存じのとおりです。

とても種類の多い菊花茶ですが、健康茶

として使用されるのは、黄色のシマカンギク

とよばれる種類の花弁が利用されます菊花は

古来より漢方として使われていて、眼精疲労

(疲れ目)によいとされています。また、

花茶独特の、お湯を入れた時に花開く美しい

見た目と、菊花の香りによりリラックス効果が

認められます。カフェインを含まないので

子どもや妊婦の方でも安心して飲めるところ

も優れています。菊花は神農本草経の上品

に収載されています。シマカンギクの特徴は、

花径25ミリくらいの黄色い花(頭花)をつけます。

舌状花も筒状花も黄色い色をしています。

葉は5つに中裂し、裏面には淡い緑色の毛

が生えます。花の後にできる実はそう果

(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が

種子のように見えるもの)です和名の由来は、

九州北部一帯の海岸や島々などに大きな

群落が見られたことによります。 別名を油菊

(アブラギク)ともいいます。これは、江戸時代

にこの花を油に浸したものを傷薬にしたこと

に由来します。

 
 
菊花の歴史

日本には、奈良時代末期に中国から伝わり

ました。平安時代から天皇や貴族などの宮廷

を中心に薬用として用いられるようになり、

平安時代後期からは宮廷以外の一般の人々

に観賞用として広く栽培されるようになりました。

中国から伝来した時に、奇数の数字が重なる

日はおめでたということで5節句というものも

一緒に伝わったようです。具体的には、

1月7日(人日、じんじつ、七草)、3月3日

(上巳、じょうし、桃の節句)、5月5日

(端午、たんご、菖蒲の節句)、7月7日

(七夕、しちせき)、そして旧暦での9月9日は、

重陽(ちょうよう)の節句でキクの花びらを

浮かべた菊酒を飲むと長寿ができるという

不老長寿の薬として伝わりました。

また、キクを見て楽しむという「鑑賞の習慣」

も、一緒に中国から伝わってきました。

ヨーロッパでは、花の観賞という美意識が

育つのが15世紀以降であり、それ以前に

日本では鑑賞の価値を習慣化していた

ようです。

平安時代の辞書「和名類聚抄(わみょうるい

じゅしょう)」では、漢名の菊に対して和名は

「カハラヨモギ」または「カハラオハギ」として

います。

秋を代表する花としてキクが確立したのは、

鎌倉時代の初め後鳥羽上皇(1180-1239)

が菊の花の意匠を好み、「菊紋」を天皇家

家紋とした頃からだそうです。室町時代に

なると、屏風や工芸品に白菊が描かれること

が多くなり、桃山時代頃からは、黄色や桃色

の花の絵も作品中に現れるようになりました。

江戸元禄時代以降に園芸品種としての菊の

改良が特に進み、直径30cmにならんとする

大輪菊が栽培されました。幕末に植木屋が

集まっていた巣鴨から染井(ソメイヨシノの染井

=駒込)が園芸種栽培の中心で、開国後に

ここを訪れた外国人は園芸水準の高さに

驚いたようです。

イギリスのプラントハンター、フォーチュン

(R.Fortune 1812-1880)もその一人です。

彼は1860年及び1861年に来日し、キクの

品種を大量に集めロンドンに送りました。

フォーチュンは、江戸の団子坂で菊人形に

ふれ、翌日は染井、王子の植木村を訪問

していますが、この植木村(ナーサリー・

種苗園)の規模の大きさは、ロンドンをも

上回り、彼をして「世界のどこに行っても

こんなに規模の大きな売り物の植物を栽培

しているのを見たことがない」と言わしめました。

「幕末の日本の園芸市場は世界最高水準

であり、これを支える花・植物を愛する日本人

が多数いた。」ということがフォーチュンの驚き

でした。中国のキクの品種は、日本のもの

よりは早い1789年にヨーロッパに入って

いましたが、単純な八重咲きのためか、人気

にもなりませんでした。フォーチュンにより

日本種が入り交配されることとなったのですが、

その結果ヨーロッパでもキクブームが起こり

ました。現在では、バラ、カーネーション、キク

が世界での三大花となるまで成長しました。

井伊直弼が桜田門外で暗殺されたのが

1860年であり、尊皇攘夷で荒れていた時期に、

フォーチュンが王子まで動き廻っていたことは、

驚嘆に値します。プラントハンターは命がけ

だと言えるでしょう。明治になると、正式に

皇室の紋章となりました。明治13年(1880)

11月からは、毎年、赤坂離宮(現在の迎賓館)

で観菊会が行われるようになりました。

戦時中は中断されましたが、戦後、園遊会

として復活し、今日に至っています。その他、

今でも毎年10月・11月になると、全国各地の

寺社の境内などでたくさんの菊花展が

開かれています。

 
 
菊花の雑学

菊花の採取時期として9月~11月の秋に

頭花を摘み取り、花弁を日干しし、乾燥した

菊花にお湯を注いでお茶として利用します。

ほんのりとした香り・薄いレモン色のお茶を

楽しむことができます。
菊花茶には、花茶の特徴である香りや

苦みがあるため、中国では烏龍茶、

プーアル茶などの他のお茶と混ぜて飲む

ことが一般的です。菊花茶で代表的な

種類は、甘菊茶、抗菊茶、除菊茶など

ですが、菊花の種類は大変多く、

開花時期や花の大きさなどで分類されて

います。菊花茶は利尿作用、抗菌作用、

解熱効果、糖化抑制効果、高血圧予防、

夏バテ解消、のぼせ、慢性肝炎、

眼精疲労、解毒、消炎などを目的に、

健康茶として利用されます。

糖化抑制効果は、抗老化につながり、

さらに美肌効果が期待されるというわけ

です。山形の菊が入った漬物「晩菊」

は、お茶漬けにすると最高に美味しい

のですが、「もってのほか」は東北地方

で栽培される食用菊の名前でした。

この名前の由来は、狩に出かけた

お殿様が、百姓屋で振舞われた

お茶うけの菊びたしに「これはうまい。

百姓にはもってのほか」といったことによる

そうですが、それにしてもひどい逸話で、

「もってのほか」の逸話という以外にない

ようです。笑 「もってのほか」は、抗糖化

作用の強い紫菊花です。

漢方の本場中国では、「目の疲れ解消

といえば菊花茶」というのが定番といわれて

います。菊花茶には、ビタミンB1、ビタミンE

をはじめとした豊富な栄養素に加えて、

目の疲れを癒す消炎などの効能がある

クサンテノンとビタミンAを豊富に含んで

います。 クサンテノンとは、アントシアニン

色素で,黒マメ,アズキなどに含まれる

紫色の色素のことをいいます。この色素、

楓の紅葉の時の赤い色素でもあるようです。

目のかすみ、疲れ目、目の充血、

目のかゆみなどに効果を発揮します。

パソコン作業で目を酷使している方は、

菊の花を積極的にとるようにすると良いと

考えられます。また、菊花茶、菊花酒

などを日常的に飲用することで、

眼精疲労に対して高い効果を得られる

といわれています。

菊花の特徴である豊かな香りには高い

リラックス効果(鎮静効果)があります。

菊花をお茶にしたり、お風呂に入れる

などすると神経を鎮めてリラックスに

働きかけます。リラックスした状態を

続けることで、免疫力が高まり、

風邪対策やアンチエイジングにも良い

影響を与えます。痛風とは、血中の

尿酸値が高くなることにより尿酸の針

のような形の結晶ができ、関節の内面

に付着し痛みがでる疾患です。

通常、体内で作られる尿酸の量と排出

される量はほぼ同じ量ですが、作られる

尿酸と排泄される尿酸のバランスが

崩れると、尿酸プール(健康な成人では

体内に約1200mgの尿酸が蓄積されて

いること)があふれて高尿酸血症を起こし

ます。

菊花に含まれているポリフェノールには、

この体内で作られる尿酸の量を減らし、

体外へ排泄される尿酸の量を増やす

という、2つの作用があるといわれています。

この作用により、尿酸の体内でのバランス

を整えるということが明らかになっています。

菊花を使った料理の動画です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=TzRWxzIWlbk

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
菊花の有効成分

栄養面では、ビタミンやミネラルが比較的

に多く、特にβ-カロテンやビタミンC、葉酸

をはじめとしたビタミンB群などの抗酸化力

(たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素に

よって酸化されるのを防ぐ力)をもつ栄養素

を豊富に含んでいます。また、フラボノイド

類やポリフェノールも様々な種類を含んで

いるので、健康を促進する力が強い

といわれています。生体の解毒には体内

の種々酵素群が関与していますが、菊花

の解毒作用の詳細についてはいまだ

明らかになっていません。そこで、菊花の

解毒作用を解明するために、菊花エキス

がヒトの細胞中の生体内解毒物質の

ひとつであるグルタチオン量を増やすか

どうかが調べられました。その結果、

菊花には 細胞内グルタチオンの産生

を高める作用があることを発見されました。

また、岡山大学大学院医歯薬学総合

研究科・波多野力教授との共同研究

により、菊花中の有効成分が

テトラクマロイルスペルミンという化合物

であることが明らかになりました。

グルタチオンは、グルタミン酸、システイン、

グリシンの3つのアミノ酸が結合した

トリペプチドです。細胞内の抗酸化作用、

毒物・薬物・伝達物質等を細胞外に排出

する、いわば解毒作用などの働きがある

と言われています。上記以外の具体的な

有効成分名としては、フラボン類・イヌリン・

香気成分カルボキシリック酸、ラムノグルコシド、

アピゲニングルコシドアデニン、コリンなど

があるそうです。

 
 
菊花の美肌効果

菊花は世界でもっとも古い薬学書である

「神農本草経」に「長く飲み続ければ、老化

を遅らせる」と記載されています。

また、菊花には目のアンチエイジング効果

が証明されています。目の老化が進行する

原因のひとつに、眼球でレンズの役割を

果たしているたんぱく質が年齢とともに

糖化が進んでしまうということがあります。

糖化とは、老化促進物質であるAGEs

(エージーイーエス)が体内で大量に発生

し、たんぱく質が変性・劣化してしまうこと

です。AGEsは一度できると分解されにくい

物質のため、血液中の糖の濃度が

高ければ高いほど糖化が促進されると

いわれています。AGEsがお肌にできる

とこれを分解しようとして、コラーゲン

分解酵素やエラスチン分解酵素が

過剰に働くようになります。するとお肌の

水分を保持する力のある、コラーゲン

やエラスチンが減ってしまいます。

そしてお肌のたるみやしわができる

というわけです。AGEsの産生が抑え

られれば、たるみやしわができにくく

なります。菊花には、2種類のAGEs

の生成を阻害する作用があることが

実験で証明されています。これは、

菊花に含まれるフラボノイド類の働き

によるものであると考えられています。

この抗糖化作用は、食用菊では、

紫菊花と呼ばれるものが黄菊花より

強いことが分かっているそうです。

さらに、菊花には体内に発生した

活性酸素(普通の酸素に比べ、

著しく反応性が増すことで強い酸化力

をもった酸素)を除去する働きをもつ、

グルタチオンの体内での産生量を促進

する働きがあることが明らかになって

います。これらの働きにより、菊花を

摂取することによってアンチエイジング

効果を期待することができます。

このアンチエイジング効果が、お肌に

現れれば、美肌効果が期待できる

ということになります。さらに菊花には、

ビタミンB1、ビタミンE、アミノ酸などの

肌の健康を保つ栄養素を豊富に含んで

いるため、肌を美しくする効果があります。

また、菊花茶は吹き出物にもよいと

されています。菊花の持つ解毒効果

(有効成分のところを参照して下さい)

が、熱を取り、皮膚の炎症を和らげて

くれるからであると考えられています。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

菊花茶は、老化に効くお茶です。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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