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2020-07-02 23:11:21

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診療マル秘裏話  号外Vol.1580 令和1年8月30日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)皮膚への紫外線照射が動脈硬化進行を抑制する
2)毛髪の「うねり」にはエンテロコッカス属の細菌が関与

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】皮膚への紫外線照射が動脈硬化進行を抑制する

 
 
 
 
 
 
 
日本人のおよそ4人に1人が、
動脈硬化によって引き起こされ
る心筋梗塞や脳卒中などの病気
で亡くなっています。動脈硬化
の予防や治療が重要視される中、
皮膚への紫外線照射が動脈硬化
の進行を抑制するという研究が
注目されています。動脈硬化と
は、動脈の壁が厚くなってしな
やかさが失われ、血液がスムー
ズに流れず詰まりやすくなる状
態をいいます。神戸薬科大学(
神戸市)医療薬学研究室の佐々
木直人准教授らは、動脈硬化を
起こしているマウスの皮膚に、
紫外線の中でも波長の短い紫外
線B波(UVB)を照射する実
験を行い、非照射のマウスと比
較しました。その結果、UVB
照射により動脈硬化の進行が抑
制されることが示されました。
さらに、照射されたUVBに反
応する皮膚の抗原提示細胞とい
う細胞を欠損したマウスでは、
UVB照射による動脈硬化抑制
作用は失われたことから、動脈
硬化の進行・抑制にこの細胞が
重要な役割を果たしていること
が明らかになりました。

動脈硬化のメカニズムは次の
ようになります。動脈の内側で
血液と接している内膜の表面を
覆っている内皮細胞には、血液
の漏出や凝固を防ぐといった役
割がありますが、高血圧や糖尿
病などにより内皮細胞が傷つく
と、血中のコレステロールが内
皮細胞の隙間を抜けて内膜に入
り込むようになります。すると
コレステロールを処理するため
に白血球が内皮細胞の間から内
膜に入り込んでマクロファージ
という貪食細胞に変化します。
コレステロールをため込んだマ
クロファージは炎症を引き起こ
します。

また、さまざまな病原体を排
除する際に司令塔の役割を果た
すT細胞が、脂質などを取り込
むことで活性化し、炎症を起こ
します。こうして動脈内が慢性
の炎症状態となり、脂肪物質が
内膜にたまって肥厚し、動脈の
内径が狭くなり動脈硬化が進行
します。動脈硬化の発生・進行
の過程に自己免疫の働きが関与
していることは、これまでにも
指摘されてきました。佐々木准
教授は、実験の経緯について「
T細胞の中には、免疫バランス
を調節することで過剰な免疫反
応を抑制するような制御性T細
胞が存在し、この細胞を増加さ
せれば動脈硬化の進行を抑制で
きるのではないかと考えました。
紫外線照射により制御性T細胞
を増やせることが分かってきて
おり、アトピー性皮膚炎や乾癬
(かんせん)など皮膚の自己免
疫疾患の治療で既に使用されて
いる紫外線照射治療に着目した
のです」と説明しています。

「UVB照射による治療は安
価で、従来の治療では効果が得
られにくいケースにも有効な治
療法かもしれません。将来的に
は医療現場での応用が期待され
ます」と佐々木准教授は話して
います。

高血圧と動脈硬化について解説

している動画です。

 
 


 
 
安価な行火を購入する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 毛髪の「うねり」にはエンテロコッカス属の細菌が関与

 
 
 
 
 
 
 
ミルボンは身体表面に存在し
ている細菌が、外的要因と内的
要因に次ぐ、肌の老化を引き起
こす第3の要因である可能性を
見いだしました。加齢とともに
生じる毛髪の「うねり」には、
エンテロコッカス属の細菌がか
かわっていることを発見しまし
た。今回確立した大型放射光施
設「SPring-8」で皮膚
内を無染色かつ高精度に観察す
る技術を用いて、エンテロコッ
カス属の細菌が肌の老化を促進
する様子を捉えることに成功し
ました。今後はこの細菌による
老化促進のメカニズムを解明す
るとともに、有効成分の探索を
進めています。

ミルボンでは2011年以降、20
~70代の女性約300人の毛髪・
頭皮を評価するモニター試験を
毎年行っています。そのなかで、
主に30代半ば~後半から生じ始
め、加齢とともに発生領域が増
える「うねり毛髪」の存在を見
いだしました。うねり毛髪は発
生領域が広がると、その分だけ、
ツヤの低下やまとまりの悪さを
招き、女性を悩ませていました。
しかし原因が分かっていなかっ
たことから、その解明を目指し
ました。

うねり毛髪は毛根部から生じ
るため、着目したのが頭皮の細
菌叢(スカルプフローラ)です。
年齢の影響を考慮したうえで、
両者に相関性がないかを調べよ
うと、女性220人でモニター
試験を実施しました。専任評価
者と機械測定で評価した毛髪・
頭皮の状態に、頭皮にかかわる
細菌920種の情報をかけ合わ
せ、タック・サーキュレーター
(東京都文京区)の協力の下で
統計解析を行いました。うねり
毛髪の発生領域が増えるほど、
エンテロコッカス属の細菌が多
いことが分かりました。

エンテロコッカス属の細菌が
頭皮を硬く老化させるとの知見
はすでに得ていたため、いかに
老化させるかを今回調べました。
世界最高性能の放射光により、
通常では見えない細かなものを
測定できるSPring-8で、
試料への照射ダメージなどを防
ぐ工夫を加え、皮膚内を観察す
る技術を確立しました。

新技術を用いて、3次元皮膚
モデルに添加した同細菌が生み
出す活性酸素群によって、蛋白
質が変性(カルボニル化)する
様子を捉えることに成功しまし
た。カルボニル化は肌に老化を
もたらし、表皮だけでなく、角
質層以下に影響を及ぼすことも
確認できました。

結果を踏まえ、ミルボンでは
紫外線などの外的要因、食生活
などの内的要因に加え、身体表
面に存在する細菌も肌の老化を
引き起こす可能性があるとみて
います。エンテロコッカス属の
細菌による老化促進に対する有
効成分を探索し、商品化を目指
すとともに、頭皮の加齢変化に
かかわるほかの細菌の存在を突
き止めるべく、研究を続けてい
く予定です。

くせ毛対策について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 
最近の細菌が肌の老化を引き
起こす。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
日本人のおよそ4人に1人が、
動脈硬化によって引き起こされ
る心筋梗塞や脳卒中などの病気
で亡くなっていて、動脈硬化の
予防や治療が重要視されるとい
う事は知っていましたが、皮膚
への紫外線照射が、動脈硬化の
進行を抑制するという研究が注
目されていることは初耳でした。
動脈硬化とは、動脈の壁が厚く
なってしなやかさが失われ、血
液がスムーズに流れず詰まりや
すくなる状態をいうことは周知
の事実です。しかし、T細胞の
中には、免疫バランスを調節す
ることで過剰な免疫反応を抑制
するような制御性T細胞が存在
し、この細胞を増加させれば動
脈硬化の進行を抑制できるとい
う発想が非常にユニークなもの
に感じました。
ミルボンが身体表面に存在し
ている細菌が、外的要因と内的
要因に次ぐ、肌の老化を引き起
こす第3の要因である可能性を
見いだし、加齢とともに生じる
毛髪の「うねり」には、エンテ
ロコッカス属の細菌がかかわっ
ていることを発見したのは偉大
な業績です。エンテロコッカス
属の細菌による老化促進に対す
る有効成分を探索し、商品化を
目指すとともに、頭皮の加齢変
化にかかわるほかの細菌の存在
を突き止めるべく、研究を続け
ていくという方針が決まってい
る以上、するべきことは一つな
ので、研究者としては取り組み
やすい題材ではないかと思われ
ました。このようなシンプルな
研究こそ、企業発展の礎になる
と確信しました。

八点の作品が個展に発展した。


 
 
 
 
 
 
 
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