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2020-07-10 22:44:01

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診療マル秘裏話  号外Vol.1587 令和1年9月7日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)腎ガンの2種類の免疫療法薬を併用する新治療
2)絶対音感では、音楽の音も、言語と類似な処理

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】腎ガンの2種類の免疫療法薬を併用する新治療

 
 
 
 
 
 
腎ガン(腎細胞ガン)は血液
をろ過して尿を作る腎臓に発生
します。周囲の臓器に広がる、
離れた臓器に転移するなど進行
した場合、5年生存率は20%弱
まで低下します。2018年に2種
類の免疫療法薬を併用する新た
な治療法が承認され、従来の薬
物療法より生存期間の延長が目
指せるようになりました。慶応
大学病院(東京都新宿区)泌尿
器科の大家基嗣教授に聞きまし
た。腎ガンは近年、患者数が増
加しており、大家教授によると、
ガン患者全体の2~3%を占め
るということです。70~80%は
無症状で発見される早期ガンで、
治療の基本は手術です。腎臓を
全て、または部分切除すること
で治癒が期待できますが、転移
がある人や合併症等のため手術
できない人には薬物療法が行わ
れます。代表的な薬剤には、ス
ニチニブという飲み薬がありま
す。ガン細胞が酸素や栄養を取
り込むための血管を作るのを妨
げる作用があり、2008年から使
われています。2018年には、ニ
ボルマブとイピリムマブという
2種類のガン免疫療法薬を併用
する治療法が、腎ガンで承認さ
れました。それまでは有効性で
スニチニブを上回る薬はなかっ
たのですが、臨床試験でガンが
進行した患者さんに最初の治療
で用いると、スニチニブより優
れた効果を示しました。

人体には外敵から体を守る免
疫の仕組みがあり、ガン細胞を
外敵と認識して攻撃します。と
ころが一部のガン細胞は、免疫
の仕組みに、ブレーキをかけて
攻撃を免れ、増殖しています。
免疫療法薬は、このブレーキを
解除し、免疫の働きを利用して
ガンを攻撃させる治療法です。
臨床試験開始から18カ月後の生
存率を見ると、免疫療法薬の併
用療法を受けた患者さんは75%、
スニチニブを内服した患者さん
は60%と併用療法群の方が長期
間生存していました。注目され
るのは、併用療法群の9%でが
んが消失したことで、大家教授
は「10人に1人は治癒する可能
性がある」と期待を示していま
す。

一方、併用療法の副作用とし
て、「肝機能障害、甲状腺など
ホルモンを分泌する臓器の機能
障害、大腸炎などの恐れがあり
ます」と指摘しています。

この併用療法は、進行した腎
ガンの中でも、ガンの悪性度が
比較的高い人が対象となります。
見方を変えれば、免疫療法薬の
併用によって、進行ガンの患者
さんでもガンの消失が期待でき
ることになり、インパクトは大
きいと言えましょう。現在、免
疫療法薬の効果をさらに向上さ
せる研究も進められているとい
うことです。

腎ガンの診断・治療の最新情報

について解説している動画です。

 
 


 
 
工場の生産性を向上させる。


 
 
 
 
 
 
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2】 絶対音感では、音楽の音も、言語と類似な処理

 
 
 
 
 
 
新潟大学は8月7日、絶対音感
の脳機能を左右の脳波で測定・
記録し、絶対音感では、音楽の
音も、言語と類似な処理をして
いる可能性を示したと発表しま
した。この研究は、同大脳研究
所統合脳機能研究センターの伊
藤浩介特任准教授らの研究グル
ープによるものです。研究成果
は、「Frontiers in Neuroscie
nce 」誌に掲載されました。絶
対音感とは、比較する音がなく
ても、音の音名を早く正確に判
断する能力のことを言います。
音楽家が持つことから、これま
で音楽的な能力と考えられてき
ました。しかし、脳機能の観点
から、絶対音感保持者の脳が行
っているのは、連続的な音高を
半音単位で人為的に区切り、名
前を付ける「音高の言語化」と
いう見方もできます。 つまり、
絶対音感を、言語機能の1種と
見なすことができる可能性があ
ります。実際、絶対音感を訓練
で獲得しやすい時期は、子供が
母国語を習得する時期と一致し
ているということです。 今回
研究グループは、この絶対音感
を言語機能とみなす考え方が正
しいのか検証を行いました。ま
ず、ドの音高を聞いた時に生じ
る脳応答につき、左右の聴覚野
(音を処理する大脳部位)から
発生する脳波反応(聴覚誘発電
位)である、N1c という成分を
記録しました。N1c の大きさは、
非言語音については左右半球で
同等ですが、言語音については
左半球優位であることが知られ
ています。これは、左の聴覚野
が、言語処理に関わるためです。

検証の結果、絶対音感のない音
楽家や、音楽経験のない人では、
ドの音高に対するN1c 反応に左
右差はありませんでした。一方
で、絶対音感のある音楽家では、
その応答が左優位でした。これ
は、絶対音感保持者は、ドレミ
などの音を、まるで言語のよう
に処理していることを示すとい
うことです。さらに詳しく解析
すると、絶対音感保持者で左優
位なN1c が生じたのは、左のN1
c が大きいのではなく、右のN1
c が通常よりも小さいことが原
因であることが分かりました。
これにより、右聴覚野の脳活動
をあえて抑制することで、左聴
覚野の言語機能が働きやすくな
ると推測されました。

絶対音感で音高に音名が付くメ
カニズム、左右の聴覚野の役割、
絶対音感を獲得するとき脳では
何が起こっているのかなど、絶
対音感の脳の仕組みについては、
まだ解明されていないことが多
いとされています。「これらを
解明するには、絶対音感を、脳
の言語機能との関連から調べて
いくことが重要だと考えられる」
と研究グループは述べています。

絶対音感について解説している

動画です。

 
 


 
 
絶対音感を持つ音楽家が温感
タイプのシップを貼る。  笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
腎ガン(腎細胞ガン)は血液
をろ過して尿を作る腎臓に発生
します。周囲の臓器に広がる、
離れた臓器に転移するなど進行
した場合、5年生存率は20%弱
まで低下します。2018年に2種
類の免疫療法薬を併用する新た
な治療法が承認され、従来の薬
物療法より生存期間の延長が目
指せるようになったことは喜ば
しいことです。 しかしながら、
免疫チェックポイント阻害剤を
2種類も使うということで免疫
のブレーキが急激に外れて正常
組織を免疫細胞や抗体が攻撃す
るという事態が起こりかねない
ことを危惧します。ただ、併用
療法群の9%でガンが消失した
ことで、大家教授が「10人に1
人は治癒する可能性がある」と
期待を示しているという事実は、
素晴らしい治療効果と言う他は
ありません。ただ、この治療法
を行う際は、肝機能障害、甲状
腺などホルモンを分泌する臓器
の機能障害、大腸炎等の副作用
に細心の注意を払うことが必要
だと感じました。
新潟大学が8月7日、絶対音感
の脳機能を左右の脳波で測定・
記録し、絶対音感では、音楽の
音も、言語と類似な処理をして
いる可能性を示したと発表した
のは素晴らしい業績です。私も、
音楽的な類稀な能力と考えてお
りました。しかし脳機能の観点
から、絶対音感保持者の脳が行
っているのは、連続的な音高を
半音単位で人為的に区切り、名
前を付ける「音高の言語化」と
いう見方ができるというのは、
ユニークな発想からくるものだ
と感じました。絶対音感で音高
に音名が付くメカニズム、左右
の聴覚野の役割、絶対音感を獲
得するとき脳では何が起こって
いるのかなど、絶対音感の脳の
仕組みについては、まだ解明さ
れていないことが多いとされて
いて、「これらを解明するには、
絶対音感を、脳の言語機能との
関連から調べていくことが重要
だと考えられる」と研究グルー
プが述べているのは、的を得た
意見だと思いました。

違憲だと騒いでいる人の意見
を聞く。         笑

 
 
 
 
 
 
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