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2019-07-21 00:09:29

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診療マル秘裏話  号外Vol.1282 平成30年9月16日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
 
目次

1)選択的グレリン 受容体作動薬が悪液質治療オプション
2)シミ部位における血管構造3次元可視化に成功

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 選択的グレリン 受容体作動薬が悪液質治療オプション

 
 
 
 
 
 
 
7月に神戸で開催された第16
回日本臨床腫瘍学会学術集会で
行われたセミプレナリーセッシ
ョンで杏林大学医学部付属病院
古瀬純司氏が、大腸、胃、膵臓
の進行ガン患者さんを対象とし
た、選択的グレリン受容体作動
薬のanamorelin(国内未承認)
の国内多施設非無作為化オープ
ンラベル試験の結果について報
告を行い、進行非小細胞肺ガン
(NSCLC )患者さんと同じく、
進行消化器ガン患者さんにおい
てもanamorelinが、ガン悪液質
の有効な治療オプションになる
可能性が示されました。

ガン悪液質は、進行性の骨格
筋減少を特徴とする、複合的な
代謝障害で、ガン患者さんの50
~80%に発生し、ガン死亡の20
%を占めると推定されています。
とくに消化器ガンや肺ガンで多
くみられ、その骨格筋量の変化
に伴う体重減少により、抗ガン
治療への耐久力やQOL が低下し、
予後が短縮するといわれていま
す。European Palliative Care
Research Collaborative (EP
CRC )では、悪液質の診断基準
として、6か月以内に5%超(bo
dy mass indexが20kg/m2未満で
は2%超)の体重減少、あるいは
サルコペニア(筋肉減少症)で
2%超の体重減少を認める、とし
ています。

ガン悪液質の薬物治療につい
ては、2017年にanamorelinが日
本人の進行NSCLC 患者の除脂肪
体重(LBM )を有意に増加させ
たことが報告され、別のガン種
におけるanamorelinの有効性に
ついて検証が待たれていました。

古瀬氏によると、anamorelin
による12週でのLBMの増加は1.8
9kgであり、食欲関連QOLスコア
の改善も認められました。また、
全Gradeの有害事象は42.9%に認
められましたが、Grade3で頻度
が高いものは糖尿病6.1%(3例)
であり、忍容性も良好でした。

現在、栄養指導や軽い運動の
励行、薬物的介入などを集学的
に行うことが、ガン悪液質によ
る体重減少の進行を緩和し、QO
L を改善させるアプローチだと
考えられています。病期分類に
ついては、EPCRC により「前悪
液質・悪液質・不応性悪液質」
の三段階が提唱されています。
近年、治療が困難となる「不応
性悪液質」になる前に、できる
だけ早期から介入するという観
点から、「悪液質」、さらにそ
の前の「前悪液質」が重要視さ
れつつあります。同セッション
のディスカッサントである大分
大学医学部腫瘍・血液内科学講
座の廣中秀一氏は、anamorelin
による早期介入について「対象
のガン種を拡大した更なる検討
を要する」と総括しました。

悪液質について解説している

動画です。

 
 


 
 
 
低床の自動車を提唱する。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 シミ部位における血管構造3次元可視化に成功

 
 
 
 
 
 
 
資生堂は、シミ部位における
血管構造の3次元可視化に成功
しました。特許を持つ皮膚組織
の透明化技術を用いました。シミ
部位の真皮上層では毛細血管ネ
ットワークに異常がみられると
いう知見を基に、その血管構造
を今回解析しました。シミ部位
では正常部位に比べ血管が不規
則な配向を示すことなどが分か
り、これまでの知見を裏付ける
結果を得ました。 シミ形成に
異常な毛細血管ネットワークが
影響しているとし、成果をスキ
ンケア領域における新たな価値
につなげていきたい考えです。

資生堂では長年、シミ部位で
特異的に起こっている肌エラー
に着目しました。皮膚を解析す
ることでシミ形成の原因を探っ
てきました。昨年にはシミ部位
で血管数や血管密度が増加して
いることを突き止めました。た
だ、従来の薄層皮膚切片を用い
た観察だったために、血管構造
の特徴までは、分かりませんで
した。

今回、皮膚組織透明化技術を
シミ組織の観察に応用すること
で、血管構造の立体的な可視化
が実現しました。観察を進める
と、シミ部位は正常部位に対し、
血管が不規則な配向を示すこと、
血管の分岐が多いことが分かり
ました。生体内に侵入した異物
を捕らえて消化する細胞「マク
ロファージ」を解析したところ、
分岐の追い血管周辺にマクロフ
ァージが多数集まっている状況
も確認できました。

一連の研究は、内閣府主導の
革新的研究開発推進プログラム
(ImPACT)の一環として
行いました。

シミの種類による原因と対策に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 
河岸の可視化を実現。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
大腸、胃、膵臓の進行ガン患
者さんを対象とした、選択的グ
レリン受容体作動薬のanamorel
in(国内未承認)の国内多施設
非無作為化オープンラベル試験
の結果について報告を行い進行
非小細胞肺ガン(NSCLC )患者
さんと同じく、進行消化器ガン
患者さんにおいてもanamorelin
が、ガン悪液質の有効な治療オ
プションになる可能性が示され
たのは、喜ばしいことです。悪
液質は、本当に厄介な病態で、
その治療に難渋したことがあり
ます。治療が困難となる「不応
性悪液質」になる前に、できる
だけ早期から介入するという観
点から、「悪液質」、さらにそ
の前の「前悪液質」が重要視さ
れつつあるので、この薬の前悪
液質の段階での早期投与で救済
できるガンの種類を早期に確定
して欲しいものです。
シミ部位における血管構造の
3次元可視化に成功し、特許を
持つ皮膚組織の透明化技術を用
いてシミ部位の真皮上層の血管
構造を今回解析したのは偉大な
業績です。 シミ部位では正常
部位に比べ血管が不規則な配向
を示すことなどが分かり、これ
までの知見を裏付ける結果を得
られ、この成果を、スキンケア
領域における新たな価値につな
げて頂きたいものです。具体的
には、不規則な配向を示す血管
を正常化することでシミをなく
する化粧品を作るといったこと
がその新たな価値になるものと
思われます。また、分岐の多い
血管周辺に、マクロファージが
多数集まっている状況というの
も興味深い現象です。マクロフ
ァージが処理しなければならな
いような異物がシミ部位の真皮
上皮で産生されているという事
だと思われます。

価値のある勝ちとなる。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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