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2019-07-18 22:36:09

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診療マル秘裏話  号外Vol.1280 平成30年9月14日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)膵内分泌腫瘍が良性か悪性か見極める方法発見
2)新作用機序オキサゾリジノン系合成抗菌剤発売

 
 
 
 
 
 
 
 
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から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 膵内分泌腫瘍が良性か悪性か見極める方法発見

 
 
 
 
 
 
 
東京医科歯科大学の田邊 稔
教授と工藤篤講師のグループは、
希少疾患である膵内分泌腫瘍(
NET)が良性か悪性か見極め
る方法を発見しました。良性の
NETも存在する一方、肝臓に
転移する場合は予後不良につな
がる悪性とされています。これ
まで肝転移のメカニズムが不明
でしたが実験により特定の遺伝
子群が関与していることを確か
めました。成果は科学誌「アナ
ルス オブ サージャリー」オ
ンライン版で発表しました。

膵原発巣の凍結切片からメッ
センジャーRNAを抽出し、「
同時性肝転移」を起こす腫瘍と
手術時点で転移を起こしていな
い腫瘍を比較しました。 その
結果、転移する腫瘍では、膵β
細胞遺伝子群の発現が低下して
いたこと、なかでもPAX6遺
伝子が顕著に低下していたこと
が分かりました。

さらに手術時点で転移してい
ない腫瘍も観察しました。この
場合もPAX6発現が低下して
いると後に転移する「異時性肝
転移」が起こることが分かりま
した。逆にPAX6が多く発現
している場合、罹患しても生存
率の高い良性NETである可能
性が示唆されました。

NETは100年前に発見さ
れましたが、発症頻度が10万
人に3人程度と極めて少ないた
め、詳しい仕組みは不明でした。
良性と悪性を分かつ基準として、
これまで腫瘍の大きさ等が提案
されていました。研究グループ
はPAX6をはじめとする膵β
細胞遺伝子群の方が危険因子と
して適当としています。現在は
非侵襲的な検査手法を開発して
おり、3年後の実用化を目指し
ています。

神経内分泌腫瘍について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
主要な腫瘍を鑑別する。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 新作用機序オキサゾリジノン系合成抗菌剤発売

 
 
 
 
 
 
 
 
MSDは8月21日、オキサゾ
リジノン系合成抗菌剤「シベク
トロ錠/点滴静注用200mg」
(一般名・テジゾリドリン酸エ
ステル)を発売しました。メチ
シリン耐性黄色ブドウ球菌(M
RSA)に有効な抗菌剤です。
1日1回投与します。 深在性
皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・
熱傷や手術創などの2次感染、
びらん・潰瘍の2次感染に対し
て使われます。 製造販売元は
バイエル薬品ですが、MSDが
販売元となり、情報提供活動も
MSD単独で行います。

MRSAに対する抗生物質の使

い方について解説している動画

です。

 
 


 
 
 
帝京大学病院で情報提供活動
を行う。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
希少疾患である膵内分泌腫瘍
(NET)が良性か悪性か見極
める方法を発見したのは画期的
業績です。良性と悪性を分かつ
基準として、これまで腫瘍の大
きさ等が提案されていたという
ことですが、特異性に欠ける気
がします。腫瘍の大きさが大き
くても、肝転移を起こさず良性
の腫瘍が比較的多く存在すると
考えられるからです。悪性腫瘍
は、超早期で発見されたとして
も、発見時には、指数関数的に
増殖が行われていて、大きさは
時系列でみると末期になればな
るほど、大きくなる傾向があり、
良性、悪性の判断をつけるのは、
難しいと思われます。超早期で
発見されても、治療が遅れると
3年後には末期ということにな
ってしまいます。ただ良性腫瘍
では、大きさが大きくなっても
末期ということには、ならない
でしょう。
オキサゾリジノン系合成抗菌
剤「シベクトロ錠/点滴静注用
200mg」(一般名・テジゾ
リドリン酸エステル)を発売し
たのは、素晴らしいことです。
現在の所、MRSA等の耐性菌にも
効くという所が、最大の売りと
いうことでしょう。2001年5月
にファイザー製薬から同系統の
商品名:ザイボックス(一般名
:リネゾリドが発売されていま
すが、試験管内のMIC 等では、
ザイボックスより、シベクトロ
の方が、優れているそうです。
使用上の注意には、感染症治療
に十分な知識と経験を持つ医師
の指導のもと行うこととありま
す。一般の開業医が使うことは、
あまりない薬かも知れません。
ただ、知識としては、知ってお
くことが必要ですので、MSD の
MRさんに連絡して、院内で勉強
会を行ってもらおうと思います。

中村獅童が演技指導をする。


 
 
 
 
 
 
 
 
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2019-07-18 00:50:35

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診療マル秘裏話   Vol.716  平成29年8月30日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)丹後地域と青森県を比較して長寿の秘訣を探る
2)真菌の活性酸素の酸化ストレスで、肝細胞死を惹起

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
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1】 丹後地域と青森県を比較して長寿の秘訣を探る

 
 
 
 
 
 
 
 
京都府立医大と弘前大などの
チームは、100歳 以上の人口の
割合が全国平均より高い京都府
北部の丹後地域と、平均寿命が
短いと言われる青森県の住民の
健康状態を比較して長寿の秘訣
を探る研究を始めます。

8月14日から対象者を募集し
ます。府立医大の的場聖明教授
は「全国でも珍しい試み。生活
習慣の秘密を調べ、長寿を他の
地域にも広げたい」と話してい
ます。

住民基本台帳によると、今年
1月1日現在、人口10万人当たり
の100 歳以上は全国平均で約50
人です。京都府の京丹後市、宮
津市、伊根町、与謝野町からな
る丹後地域には約2.7倍の約135
人います。

丹後のご当地グルメ祭の動画で

す。食の王国と言われることが

100歳以上の高齢者人口が多い

理由かも知れません。

 
 


 
 
 
丹後地方の住民がタンゴを踊
る。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 真菌の活性酸素の酸化ストレスで、肝細胞死を惹起

 
 
 
 
 
 
 
 
東京工業大学は、同大学生命
理工学院の梶原将教授、理化学
研究所(理研)ライフサイエンス
技術基盤研究センター微量シグ
ナル制御技術開発特別ユニット
の小嶋聡一特別ユニットリーダ
ー、加藤分子物性研究室の大島
勇吾専任研究員、ロナク・シュ
レスタ国際プログラム・アソシ
エイト(研究当時)らの研究グル
ープが、肝臓に、侵入した真菌
(カビ)が活性酸素、特にヒドロ
キシルラジカルを作り、その酸
化ストレスを介して肝細胞死を
引き起こす分子メカニズムを明
らかにしたことを発表しました。
この研究成果は英国の科学雑誌
「Scientific Reports」のオン
ライン版 (7月6日付け、日本時
間7月7日) に掲載されました。
現在、日本における肝ガン(肝
臓ガン)の主な原因は、肝炎ウ
イルスの感染ですが、欧米では
アルコールの過剰摂取によるア
ルコール性脂肪性肝炎(ASH )が
大きなウエイトを占めています。
さらに近い将来、世界的にメタ
ボリックシンドロームの肝臓で
の表現型である非アルコール性
脂肪性肝炎(NASH)が主な原因に
なるといわれています。

ASH/NASH患者は、腸内に生息す
る病原性真菌の一種カンジダ菌
が肝臓に到達することが報告さ
れており、ASH/NASH患者の肝細
胞は、通常は細胞質に存在する
蛋白質架橋酵素「トランスグル
タミナーゼ(TG2) 」が細胞核に
局在することで肝細胞死を引き
起こして肝障害を悪化させる事
が先行研究から判明しています。
しかし、肝臓に到達したカンジ
ダ菌がこの病態形成機構におよ
ぼす影響はわかっていませんで
した。

今回、研究グループは、肝臓へ
の真菌感染のモデルとして病原
性カンジダ菌と非病原性の酵母
菌を、肝細胞と共培養し経過を
観察しました。その結果、カン
ジダ菌は活性酸素、特にヒドロ
キシルラジカルを産生し、これ
を介して肝細胞におけるTG2 の
あ核局在と活性促進を招き、肝
細胞死を引き起こすことが分か
りました。同様の結果は、カン
ジダ菌を感染させたマウスの肝
細胞においても観察されました。

今回の発見によりASH/NASHの
患者における肝障害が、病原性
真菌の産生する活性酸素を介し
て増悪する新たな発症機構の存
在が浮かび上がりました。活性
酸素を抑制する薬剤の投与によ
り肝細胞でのTG2 の核移行を阻
害する等、TG2 の核局在を標的
とした肝障害を抑える新たな治
療法の開発が期待できると説明
しています。

新型カンジダ菌が米国でも発見

というニュース動画です。

 
 


 
 
 
両方の療法が有望と思われた。


 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
100歳 以上の人口の割合が、
全国平均より高い京都府北部の
丹後地域と、平均寿命が短いと
言われる、青森県の住民の健康
状態を比較して長寿の秘訣を探
る研究を始めたのは偉大な業績
となることでしょう。京都府の
男性の長寿の秘密は以前のメル
マガで紹介しましたが、柴漬け
等の漬物の中にいる植物性乳酸
菌のラブレ菌でした。今回も同
じ様に食物により変化する腸内
細菌が原因となっている可能性
は、高いと私は考えています。
青森県は最近のメルマガで紹介
したように汚名返上を誓って、
生活習慣の改善に、努めている
最中ですが新たな改善点を追求
する目的があるのではないかと
私は推測しています。
肝臓に、侵入した真菌(カビ)
が活性酸素、特にヒドロキシル
ラジカルを作り、その酸化スト
レスを介して肝細胞死を引き起
こす分子メカニズムを明らかに
したのは、画期的な業績と言え
ましょう。ヒドロキシラジカル
を消去する抗酸化物質は、活性
水素の吸引とポリフェノールの
摂取と言われています。薬剤で
ヒドロキシラジカルを消去する
のを考えるより、これらの自然
界に存在する抗酸化物質を使っ
て、ヒドロキシラジカルを消去
することが優先されると考えて
います。ヒドロキシラジカルを
消去することで肝硬変が予防さ
れれば、万々歳であると推測し
ています。薬剤では必ず副作用
や相互作用を心配しなければ、
ならなくなるからです。

有線放送が優先される。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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