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2014-12-17 10:56:00

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診療マル秘裏話 号外Vol.39 平成26年10月8日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1) ギムネマ酸の甘味を抑制する分子メカニズムを解明
2)ガン細胞にのみ集積し副作用を抑える新しいDDS

 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 ギムネマ酸の甘味を抑制する分子メカニズムを解明

 
 
九州大学大学院歯学研究院/
味覚臭覚センサー研究開発セン
ターの二ノ宮裕三主幹教授など
の研究グループは、機能性食品
成分としてサプリメントに配合
されるギムネマ酸の甘味を抑制
する分子メカニズムを解明しま
した。ギムネマ酸が舌の味覚器
の細胞にある甘みを感じ取る、
甘味受容体の特定部分に作用し
ていることやギムネマ酸の甘味
抑制に関わる構造部分も突き止
めました。甘味受容体は、腸管
での糖分の吸収や、インスリン
分泌などの機能を関係するため、
今回の成果を生かすことで糖尿
病や肥満の予防・コントロール
に役立つ、甘味増強物質や甘味
修飾物質の開発につながると考
えられています。

ギムネマ酸は、インドや東南
アジアに生えるつる性植物ギム
ネマ・シルベスタの葉から抽出
されるトリテルペン配糖体です。
同植物は、インドの伝承医学の
アユルヴェーダにおいて糖尿病
の治療薬として長年、用いられ
てきました。現在、ギムネマ酸
は、甘味を強力に抑制する機能
がクローズアップされ、ダイエ
ットサプリなどの成分に配合さ
れていて日本での需要も底堅い
ことが分かっています。

研究グループは、ギムネマ酸
の甘味抑制効果をヒトの感覚器
がどのような仕組みにより発揮
されるのかを分子レベルで追求
するため、研究に着手し成果を
得ました。ヒトが甘味を感じ取
るのは、舌の上皮層にある味蕾
と呼ばれる味覚器を構成する味
細胞の甘味受容体によって感知
されることが知られていて、
これをもとに甘味受容体の応答
性が分かる実験モデルを構築し、
その効果を調べました。

実験によれば、まずヒト由来
の甘味受容体「T1R2/T1
R3」の遺伝子を培養細胞に
導入しました。甘味受容体を
発現させ、発現細胞の細胞内
カルシウム濃度を測定すること
で、甘味応答の度合いが分かる
ようにしました。甘味受容体は
大きく分け2つのサブユニット
部から構成される複合体を形成
しGたん白共役受容体として、
甘味をとらえる機能を持ってい
ます。

ギムネマ酸がヒトT1R2/
T1R3に直接作用している事
が示唆されたため、その感受性
をさらに詳細に解析すると、
ヒトT1R3の膜貫通ドメイン
が重要であることが分かりまし
た。また分子レベルから同ドメ
インにギムネマ酸が結合してい
ると考えられています。一方、
ギムネマ酸の構造内のどの部位
が甘味抑制に関与しているのか
について調べると、グルクロノ
シル基がカギを握っていました。

研究グループでは、これまで
にT1R2/T1R3を、口腔
内だけでなく全身のさまざまな
臓器で発見し、甘味受容体が
生体恒常性の維持に関与する
ことを研究報告しています。
ギムネマ酸の甘味受容体への
結合の仕組みをもとに、新たな
分子設計による物質を開発すれ
ば、生活習慣病の予防や治療に
役立つ機能性食品素材や、肥満
治療薬になり得る可能性がある
と話しています。成果は米科学
雑誌「The Journal
of Bioligical
Chemistry」に掲載さ
れました。

ギムネマに関するブログは以下
の通りです。ご一読下さい。

ameblo.jp/eitokukai51/entry-11601767995.html
 
ギムネマ茶で、甘味を感じなく

なることを実証している動画です。



 
 
 
 
 
 
奄美大島でサトウキビを使っ
た甘味の研究を行う。笑

 
 
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2】ガン細胞にのみ集積し副作用を抑える新しいDDS

 
 
岡山大学大学院自然科学研究
科の妹尾昌治教授、岡山大学理
学部の濱田博喜教授、塩水港
製糖の共同研究グループは、
ガン細胞に効率的に集積し、副
作用も抑える新しいドラッグデ
リバリーシステム(DDS)を
開発しました。脂質二重膜リポ
ソームに抗ガン剤のパクリタキ
セルを効率よく封入して用いま
す。リポソーム表面にガン細胞
を認識する抗体を結合させて担
ガンマウス(人のガン細胞を、
移植したマウス)に投与したと
ころ正常細胞には影響を与えず、
ガン細胞に高い細胞毒性を示す
ことを確認しました。各ガン
細胞の特異的な抗体を用いる
ことで、さまざまなガン細胞に
適用可能になると期待されてい
ます。

同グループは、糖を付加して
水溶性を高めることでリポソー
ム内に効率よくパクリタキセル
を封入することができることを
発見しました。水溶性の誘導体
に変換し、溶媒に対する溶解度
の差を利用した技術です。ガン
細胞を特異的に認識する抗体を
リポソーム表面に結合させる事
でターゲッティングも向上し、
患者さんでの最大耐量(MTD)
を高め、効果的な治療が可能に
なります。

パクリタキセルは、広範囲な
ガンに有効な薬剤として知られ
ていますが、難溶性で水にとけ
にくいためひまし油とエタノー
ルを含む液に溶解させ、ブドウ
糖液に分散させたものを点滴で
投与するという方法が用いられ
ています。 毒性に起因する副
作用も強く、副作用の低減と使
いやすさを高めることが課題と
なっていました。

マウスを用いた研究では抗体
を結合し、パクリタキセルを
封入したリポソームを投与した
ところ、通常のパクリタキセル
の致死量に相当する水溶性パク
リタキセル誘導体を与えても、
マウスは死なず、移植したヒト
腫瘍の増殖抑制が確認できまし
た。

同グループでは、水溶性パク
リタキセル誘導体では、細胞膜
透過性が低下しており、仮に
リポソームがガン細胞に取り込
まれる前に崩壊した場合でも
正常細胞への浸透性が低いこと
から毒性の発現は低いとしてお
り、臨床応用への期待は高いと
考えています。

高分子ミセルのDDSを用いて

ガン細胞を狙い撃ちにする方法

が解説されている動画です。

安全な遺伝子治療にも応用可能

だそうです。



 
 
 
 
 
 
法界が崩壊する。笑

 
 
 
 
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編集後記

ギムネマ酸の甘味抑制効果に
ついては、これまで謎とされて
きました。遂にここまで解明さ
れたかという思いです。抗ガン
剤の副作用を少なくする方法の
一つとしてドラッグデリバリー
システム(DDS)を改良する
方法があります。ガン細胞に、
特異的に取り込まれ、なおかつ
正常細胞にほとんど作用する事
がないように設計することで、
ほとんど副作用を気にすること
が必要ない治療を患者さんに、
実施することが、できるように
なります。その良い例が水溶性
パクリタキセル誘導体のリポソ
ームによるDDSです。

得意のガン細胞特異性。笑

 
 
 
 
 
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