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2022-07-20 21:39:22

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診療マル秘裏話  Vol.873 令和2年9月2日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)夫婦は同じ生活習慣病になりやすいことが判明
2)卵の摂取と心血管イベントリスクの関連を検討

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 夫婦は同じ生活習慣病になりやすいことが判明

 
 
 
 
 
 筑波大学は、7月31日、40歳
以上の夫婦約8万7,000組を対象
とした解析結果から、夫婦は同
じ生活習慣病になりやすいこと
が明らかになったと発表しまし
た。これは、同大医学医療系ヘ
ルスサービスリサーチ分野/ヘ
ルスサービス開発研究センター
の田宮菜奈子教授、杉山雄大准
教授、渡邊多永子元助教(現厚
生労働省)らの研究グループに
よるものです。研究成果は、「
BMJ Open」にオンライン版に掲
載されています。

 生活習慣病の発症に遺伝と生
活の両方が関連することはよく
知られています。夫婦は多くの
場合、遺伝的なつながりはあり
ませんが、同居して同じ食事を
摂るなど、飲酒や喫煙、運動な
どのライフスタイルに影響を与
え合っています。生活が似通う
ため、配偶者が生活習慣病を持
つ人は、そうでない人と比べて、
配偶者と同じ生活習慣病を発症
するリスクが高いと考えられま
す。夫婦間での病気の一致、不
一致を明らかにすることは、生
活の改善によってどの程度生活
習慣病を予防できるのかの示唆
を得ることにつながります。ま
た、多くの夫婦が生活習慣病の
リスクを共有しているのであれ
ば、夫婦単位で医学的な介入を
することで、生活習慣病の予防、
発見、悪化防止に役立つ可能性
があります。他国で行われた先
行研究では夫婦が同じ生活習慣
病になりやすいことは示されて
いました。そこで研究グループ
は、日本における大規模調査を
行いました。2016年国民生活基
礎調査の匿名回答データを2次
利用し、共に40歳以上の8万6,9
41組の夫婦を分析対象としまし
た。まず、それぞれの疾患(高
血圧、糖尿病、脂質異常症)に
ついて、夫の各疾患の治療の有
無別に、妻が同じ病気で治療を
受けている割合を算出し、カイ
二乗検定を使用して割合に違い
があるかを検討しました。その
結果、夫が高血圧、糖尿病、脂
質異常症で治療を受けている妻
は、夫がその病気で治療を受け
ていない妻と比べて、同じ病気
で治療を受けている割合が高い
ことが示されました。

 次に、多変量ロジスティック
回帰分析を実施し、夫婦の居住
場所や経済状況、妻の年齢・学
歴・飲酒・喫煙・他の疾患での
治療の有無の影響を調整した上
で、夫が各疾患で治療を受けて
いる場合に、妻が同じ病気で治
療を受ける相対リスク(調整後
オッズ比)を推定しました。夫
が高血圧、糖尿病、脂質異常症
で治療を受けている場合で、妻
が同じ病気で治療を受ける相対
リスクはそれぞれの疾患で、約
1.8倍、1.5倍、2.6 倍であるこ
とが示されました。

 臨床現場において、家族歴と
して患者さんの血縁者の疾患に
ついて聴取することの重要性は
知られています。しかし、この
研究から、生活習慣病の予防、
早期発見、悪化防止のためには、
血縁のない家族にも気を配る必
要性が示唆されました。 また、
家族が共に健康でいるために、
一緒に食事や運動などの生活を
改善したり、健康診断を受けた
りすることは、多くの人々にと
って重要です。「今後、こうし
た疾患の一致のメカニズムや、
家族が共に健康でいるためにど
のような取り組みが望ましいか
詳しく研究していく」と、研究
グループは述べています。

 生活習慣病について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 帽子のずり落ち防止ゴム。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 卵の摂取と心血管イベントリスクの関連を検討

 
 
 
 
 
 
 卵の摂取と心血管イベントリ
スクの関連を系統的レビューと
メタ解析で検討しました。前向
き観察研究23件(対象計141万5
839 人)を対象とした。追跡期
間中央値は12.28 年で、心血管
イベント数計は15万7324件、症
例数計は12万3660例でした。

 その結果、1日当たり1個以
下の卵摂取に比べると、2個以
上の摂取で全心血管疾患イベン
トリスクの有意な増加は見られ
ませんでしたが(プール解析で
のハザード比0.99、95%CI 0.9
3-1.06、P<0.001、I2=72.1%)、
冠動脈疾患リスクが有意に低下
しました (同0.89、0.86-0.93、
P<0.001、I2=0%)。

 卵の摂取と心血管イベントに

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 拳闘の試合をビデオで検討す
る。           笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 筑波大学が、7月31日、40歳
以上の夫婦約8万7,000組を対象
とした解析結果から、夫婦は同
じ生活習慣病になりやすいこと
が明らかになったと発表したの
は、素晴らしい業績です。問診
の際、配偶者の病歴を聞くこと
は有用であることがわかりまし
た。ただ同じ釜の飯を食うと言
うように、配偶者の場合は、食
生活が関与している割合が大き
いのではないかと推察致します。
確かに、夫婦で運動する仲睦ま
じい方もいらっしゃいますが、
数としては、少ない気がします。
夫婦共働きであれば、益々その
傾向は強いのではないかと考え
られます。食生活と夫婦の生活
習慣病についての疫学的調査を
行って頂きたいものです。
 卵の摂取と心血管イベントリ
スクの関連を系統的レビューと
メタ解析で検討した結果、卵2
個以上の摂取で全心血管疾患イ
ベントリスクの有意な増加は見
られませんでしたが、冠動脈疾
患リスクが有意に低下したとい
うことは簡単に言うと卵の摂取
で冠動脈疾患は減るということ
でしょう。一時期、血中のコレ
ステロール値が上昇するから、
卵の摂取は、控えるべきという
意見が大勢を占めていましたが、
その根拠は、ロシアでのウサギ
の実験であり、卵を摂取しても
人間では、コレステロール値に
ダイレクトに関係することはな
いことが分かっています。した
がってコレステロール値を気に
して卵の摂取を控えるのはナン
センスと言えましょう。

 耐性菌が大勢を占める。笑

 
 
 
 
 
 
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