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2022-07-12 19:58:25

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診療マル秘裏話  号外Vol.2216 令和3年9月10日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)食道ガンの予後に関連する遺伝子や変異を同定
2)ワクチン接種済医療関係者、濃厚接触者でも診療可

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 食道ガンの予後に関連する遺伝子や変異を同定

 
 
 
 
 
 
 東京医科歯科大学は8月17日、
日本人食道扁平上皮ガンのエク
ソーム解析により、食道ガンの
予後に関連する遺伝子やその変
異を同定したと発表しました。
この研究は、同大疾患バイオリ
ソースセンターの竹本暁特任助
教、難治疾患研究所・ゲノム解
析室の谷本幸介助教、稲澤譲治
センター長/教授ら、ガン研究
会ガン研究所の野田哲生所長、
ガンプレシジョン医療研究セン
ターの森誠一プロジェクトリー
ダーらの研究グループによるも
のです。研究成果は、「Cancer
Science」にオンライン掲載さ
れています。

 食道扁平上皮ガン(Esophage
al squamous cell carcinoma:
ESCC)は、日本を含むアジア諸
国で罹患率が高く、リンパ節に
転移を起こしやすく、極めて予
後不良な疾患です。これまでに、
外科的切除、化学療法、放射線
療法、およびそれらの治療法を
組み合わせた集学的治療法の開
発が発展してきましたが、依然
として、進行ガンの予後は不良
です。

 近年、網羅的ゲノム解析が盛
んに行われるようになり、食道
ガンのゲノム異常は解明されつ
つあります。しかし、DNA メチ
ル化や遺伝子発現解析といった
エピゲノム、トランスクリプト
ームを加えた統合的な解析はま
だ不十分であり、ゲノム異常と
エピゲノム・トランスクリプト
ーム異常との関連を検討するこ
とが求められています。

 まず、研究グループは、東京
医科歯科大学医学部附属病院(
68症例)およびガン研有明病院
(20症例)で外科切除手術を行
った計88症例のESCC切除サンプ
ルと正常組織からDNA を抽出し
ました。次世代シーケンサーを
用いてエクソーム解析を行い、
遺伝子変異やコピー数異常を同
定しました。この結果、既存の
報告と同様の傾向で、遺伝子変
異やコピー数異常が検出される
ことを確認しました。

 加えて、既存の報告と合わせ
た解析により、NOTCH3遺伝子変
異を有する症例では、NOTCH3変
異のない症例に比べて死亡率が
上昇する傾向あると明らかとな
りました。

 また、東京医科歯科大学医学
部附属病院の67例においてDNA
メチル化解析を、56例において
網羅的遺伝子発現解析を実施し
ました。全エクソン解析結果も
含めて統合解析を行った結果、
1,567 の遺伝子において、ガン
で特異的に対立遺伝子の発現不
均衡(Allelic Expression Imb
alance:AEI) が生じているこ
とを見出しました。

 これらの遺伝子の中には、ES
CCで遺伝子変異が頻繁に報告さ
れているFAT family遺伝子も含
まれていました。結果として、
30%(17/56症例)の症例におい
て、FAT1あるいはFAT2遺伝子に、
AEI を含む遺伝子異常が検出さ
れ、これらの遺伝子異常は相互
排他の傾向であることが認めら
れました。

 今回の研究により、ゲノムに
加え、エピゲノム・トランスク
リプトームを統合的に解析する
ことで、ESCCにおけるAEI プロ
ファイルが明らかとなりました。

 AEI が生じた遺伝子は、遺伝
子機能の低下などの異常をきた
す可能性があります。そのため、
今後、AEI によるESCCの発症メ
カニズムの解明や、新たな治療
標的遺伝子やバイオマーカーの
探索が進展し、ガンの遺伝子異
常に基づいて治療方針を決定す
る個別化医療(ガンゲノム医療)
が前進すると期待される、と研
究グループは述べています。

 食道ガンについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 全身を使って、匍匐前進した。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 ワクチン接種済医療関係者、濃厚接触者でも診療可

 
 
 
 
 
 
 
 厚生労働省は、新型コロナワ
クチン接種が済んだ医療従事者
については、濃厚接触者となっ
た場合も、医療機関の判断で医
療に従事することを認めました。
8月18日に文書で都道府県など
に通知しました。

 同省は13日に、全国的な感染
拡大に伴うコロナ診療の逼迫を
回避するため、2回目のワクチ
ン接種が完了した医療従事者が
新型コロナ診療に当たることを
認めていました。今回は、その
対象をすべての医療行為に拡大
します。〈1〉2回目の接種か
ら2週間が経過〈2〉無症状〈
3〉毎日、業務前に検査を受け
て陰性が確認されている‐など
の条件を満たせば、感染の可能
性は低いと判断します。医療機
関が「代替が困難」と判断した
場合に限り、医療行為に当たる
ことができます。

 コロナ診療以外でも人手不足
が深刻化しているとの声が医療
機関から数多く寄せられており、
ルール改訂を決めました。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 開廷して、書類を改訂するこ
とを関係者に周知した。  笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 東京医科歯科大学が8月17日、
日本人食道扁平上皮ガンのエク
ソーム解析により、食道ガンの
予後に関連する遺伝子やその変
異を同定したと発表したのは、
素晴らしい業績です。食道扁平
上皮ガン(Esophageal squamou
s cell carcinoma:ESCC)は、
日本を含むアジア諸国で罹患率
が高く、リンパ節に転移を起こ
しやすく、極めて予後不良な疾
患ということは、周知の事実で
す。それに加えて、食道はその
壁面が薄いため、内視鏡的手術
やサイバーナイフなどの効果的
な治療を行いにくいという側面
があります。こうした治療を行
うためには、リスクを冒さなけ
ればならず、それが予後不良の
一因となっていると思われます。
その予後不良な所を予後に関連
する遺伝子やその変異を同定し
それらを今後の研究で治療に生
かして使って頂きたいものです。
 厚生労働省が、新型コロナワ
クチン接種が済んだ医療従事者
については、濃厚接触者となっ
た場合も、医療機関の判断で医
療に従事することを認めたのは、
懸命な判断だと思います。武漢
熱が日本で流行が問題になり始
めた時は、濃厚接触者やクラス
ターを出しただけで2週間の営
業停止が言い渡されていました。
これもワクチン接種が進んだお
陰であると思います。にも拘ら
ず、未だに医療関係者でもワク
チン接種に否定的な意見を堂々
と述べる人が、後を絶ちません。
先日、このようなワクチン接種
を否定する医師の本が、地下鉄
の広告から外されるということ
が起きました。言論の自由は、
結構なことですが、医療に無知
な人を扇動するような本や広告
は、このような感染爆発が起き
ている非常事態の時には、積極
的に外すことが必要だと私は考
えています。

 非常事態であること自体、意
識しない人が多い。    笑

 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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