最近の号外Vol.1481メルマガ

  1. Home
  2. 最近の号外Vol.1481メルマガ

2020-03-09 00:34:02

カテゴリー:ブログ



藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。


病院・診療所ランキング

 

診療マル秘裏話  号外Vol.1481 平成31年5月6日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の治療
2)セネストパチーは異常ないのに異常感覚を訴える病態

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の治療

 
 
 
 
 
 
 
ぜんそくやアレルギー性鼻炎
が治まらず、血液中の好酸球が
増加し、次第に、血管の炎症で
発熱、皮疹、手足のしびれなど
を生じる「好酸球性多発血管炎
性肉芽腫症(EGPA)」。原因不
明の希少疾患で国の難病に指定
されています。厚生労働省難治
性血管炎班の班長としてEGPAの
研究に携わる東京女子医科大学
病院(東京都新宿区)膠原(こ
うげん)病リウマチ内科の針谷
正祥特任教授に、病気の特徴と
新しい治療法について聞きまし
た。EGPAは血管に白血球の一種
である好酸球が集まるのが特徴
です。集まった好酸球が血管に
炎症を引き起こすため、血流が
阻害され、皮膚や神経、内臓が
ダメージを受けます。その結果、
発熱、手足のしびれや痛み、皮
膚の点状の出血、筋力の低下、
内臓の障害など、全身に症状が
表れます。原因としてアレルギ
ー反応が関係するとみられてい
ます。国内の患者数は約2000人
と推定され、平均55歳で発症、
女性の方が2倍多いとされてい
ます。

治療の基本は、ステロイド剤
を用いて、症状が長期にわたっ
て抑えられる寛解に導くことで
す。ステロイド剤は高い効果を
示しますが、長期間使用すると
感染症や骨粗鬆症などの副作用
の懸念があります。 そのため、
寛解に至った患者さんには使用
を減らしますが、「血管炎のみ
ならず、ぜんそくの症状がぶり
返すことがあります」と針谷特
任教授は言っています。この点
から、副作用が少なく、ぜんそ
くや血管炎の再発を防いで寛解
を維持できる治療が望まれてい
ました。2018年5月には、メポ
リズマブ(商品名:ヌーカラ)
という注射薬のEGPAへの使用が
認められました。この新薬は、
好酸球を増やし活動性を高める
「インターロイキン5」という
物質の働きを阻害します。既存
薬で症状が改善しない、あるい
はステロイド剤を減量できない
EGPA患者に対する臨床試験では、
新薬を4週間に1回注射し、そ
れを1年間続けると、症状を抑
えるだけでなく、ステロイド剤
の減量や中止が可能であること
が確認されました。副作用には、
注射した部位の腫れや赤み、頭
痛等があります。

針谷特任教授は「EGPAの症状
がくすぶっている人、血液中の
好酸球数が多い人、症状はコン
トロールできていてもステロイ
ド剤を減らせない人が特に新薬
の対象になるでしょう」との見
方を示しています。一方で、新
薬で症状を抑えられた場合、い
つまで投与を続けるかについて
は明確な指針がなく、これから
検証が必要だということです。

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

の症状と治療について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 
私信で指針を説明する。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 セネストパチーは異常ないのに異常感覚を訴える病態

 
 
 
 
 
 
 
セネストパチー(体感異常症)
は実際には異常がないのに異常
な感覚を訴える病態で、口腔(
こうくう)内に症状が表れるの
を「口腔内セネストパチー」と
呼びます。 「口の中から白い
ドロドロとした物が出てくる」
「詰め物をした歯に舌先がへば
り付く」など症状の訴えは現実
離れして奇妙ですが、患者さん
自身は生々しい感覚として捉え
ているのが特徴です。いしはた
歯科クリニック(埼玉県久喜市)
の石幡一樹院長は「口腔内セネ
ストパチーは、歯科治療をきっ
かけに発症することがあります」
と話しています。口腔内セネス
トパチーは、抜歯やかぶせ物な
ど、歯科治療を受けた後に発症
することが多く、単一の異常感
覚が持続的に口腔内に表れます。
「歯に糸が巻き付いている」「
口の中で虫が動いている」「歯
の間から金属片が出てくる」な
ど、はっきりとした感覚がある
のが特徴です。

石幡院長は「健康志向で真面
目な人に多い印象で、異常はな
いと伝えても、症状に固執して
受け入れない傾向があります」
と説明しています。症状を理解
してもらえないといって歯科医
院を転々とする患者さんも多く、
あまり知られていない病気のた
め、1人で悩んでいる患者さん
も少なくないということです。

なぜ、こうした症状が口腔内
に表れるのかは分かっていませ
ん。石幡院長は「ストレスや精
神的な要因が、歯科治療をきっ
かけに症状として表れるのでは
ないか」とみています。治療は、
患者さんの症状を否定せずに耳
を傾けることから始めます。口
腔内の病気が異常感覚を生み出
している例もあるため、歯周病
やドライマウスなど他の病気が
ないかを調べることも重要だと
いうことです。

「詰め物の交換や歯を削って
ほしいなどの要望を受ける場合
もありますが、新たな歯科治療
は症状を悪化させる要因になる
ので避けるべきだと思います」
と石幡院長は言っています。マ
ウスピースの装着で症状が改善
することもありますが、もとも
と口腔内ではなく脳が感じてい
る症状のため、精神科や心療内
科とのスムーズな連携が必要に
なります。カウンセリングや認
知行動療法、向精神薬の服用な
どを併せて行い、定期的な受診
が望まれるということです。

石幡院長は「口腔内セネスト
パチーの症状に悩まされている
人は、まず話をよく聞いてくれ
る歯科医院を受診し、症状によ
っては心身両面から歯科治療を
行う医療機関を紹介してもらう
といいでしょう」と助言してい
ます。

セネストパチーの人について

解説している動画です。

 
 


 
 
航空機中で口腔セネストパチ
ーを発症する。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 
ぜんそくやアレルギー性鼻炎
が治まらず、血液中の好酸球が
増加し、次第に、血管の炎症で
発熱、皮疹、手足のしびれなど
を生じる「好酸球性多発血管炎
性肉芽腫症(EGPA)」。原因不
明の希少疾患で国の難病に指定
されているということは、初耳
でした。ただ好酸球性の肺炎の
経験は、ありました。微熱と、
咳嗽を主訴として、来院された
中年の女性患者さんでした。そ
の時、なかなか咳が収まらずに、
胸部レントゲンで普通の肺炎の
ように派手な陰影を認めていた
ので、通常の抗生物質に反応し
ないのは、何故なのか良く分か
りませんでした。呼吸器内科の
先生に相談した所、めずらしい
好酸球性肺炎の患者さんだとい
うことが分かり、転院されまし
た。発疹や手足のしびれは訴え
ていませんでした。メポリズマ
ブ(商品名:ヌーカラ)という
注射薬のEGPAへの使用が認めら
れたのはつい最近ですからこの
患者さんにはステロイドの投与
が行われたと聞いています。こ
の新薬は、好酸球を増やし活動
性を高める「インターロイキン
5」という物質の働きを阻害等
画期的な薬剤だと思いますので、
ぜひ、EGPAの患者さんに投与し
てエビデンスを作って頂きたい
と思います。
セネストパチー(体感異常症)
は実際には異常がないのに異常
な感覚を訴える病態で、口腔(
こうくう)内に症状が表れるの
を「口腔内セネストパチー」と
呼びます。 「口の中から白い
ドロドロとした物が出てくる」
「詰め物をした歯に舌先がへば
り付く」など症状の訴えは現実
離れして奇妙ですが、患者さん
自身は生々しい感覚として捉え
ているのが特徴ということです
ので歯科の患者さんに多い病態
かなと思いました。 私が体験
したのは、歯科ではなく、肛門
に何かできている、変なにおい
がすると訴える患者さんでした。
そんな異常感覚を訴えるなら、
肛門科の先生に診てもらおうと
紹介状を書きましたが、肛門科
の先生の返事は、直腸診も含め
いろいろな検査をしましたが、
やはり精神的なものというもの
で、肛門には、異常がないとい
うことでした。健康志向で、真
面目な人という印象で、異常は
ないと伝えても、症状に固執し
て、受け入れない傾向が確かに
ありました。その内、その患者
さんは、通院されなくなってし
まったので、その後の経過は、
分かりませんが心療内科に紹介
するべきだったという後悔の念
はありました。

心療内科で診療する。笑

 
 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。

このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。