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2020-03-13 00:08:58

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診療マル秘裏話  号外Vol.1484 令和1年5月10日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)モリンガ 種子抽出物摂取による抗疲労効果を検証
2)パーキンソン 病患者脳脊髄液中の原因蛋白質の検出

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 モリンガ 種子抽出物摂取による抗疲労効果を検証

 
 
 
 
 
 
 
太陽化学は、奈良女子大学と
共同で多年生植物のモリンガの
種子抽出物の摂取による抗疲労
効果を検証しました。天然物由
来成分の機能性追求の取り組み
の一環で、細胞試験や動物実験
を重ね、同種子抽出物の摂取が
摂取していない対照群に比べ、
身体的な疲労の軽減や回復に有
意差が得られました。抽出物に
含まれる成分が体内で代謝され
「モリンギン」に変換される事
で、その機能が発揮されるとみ
ています。 今後、機能性表示
食品の新たな関与成分としての
活用も開発の選択肢に入れ、ヒト
への有効性を検討していく予定
です。

モリンガは、インド北西部の
ヒマラヤ山脈南麓を原産とし、
熱帯・亜熱帯地域で広く栽培さ
れている植物です。 主に若い
果実や葉などが野菜として食さ
れて、葉は茶としての利用の他
にサプリメントとして製品化さ
れています。オイルの化粧品素
材用途、種子を含む果実(鞘)
は、カレーの具材として現地で
も習慣的に利用されています。
またインドの伝統医学「アーユ
ルヴェーダ」には、300もの
薬効があるとされ、紀元前から
幅広く使われています。

太陽化学と、奈良女子大学の
研究グループは、モリンガに含
まれるグルコシノレート類の多
彩な生理作用関与が報告されて
いることに着目しました。そこ
でモリンガ種子に豊富に含まれ
るグルコシノレート類、グルコ
モリンギン(GMG)について、
新機能としての抗疲労効果を調
べました。

まずGMGを精製し、さらに
これに分解酵素を反応させて、
イソチアネート体であるモリン
ギンを調製しました。細胞試験
では、培養細胞を用いて、時間
が経過した後に、モリンギンを
添加しました。 脂肪酸代謝の
活性化、持久力向上などにかか
わるとされ、複数の種類がある
核内受容体であるペルオキシソ
ーム増殖因子活性化受容体(P
PAR)の活性化を調べた所、
モリンギンが0.1%より低い濃度
域でも、濃度依存的に持久力向
上にかかわるとされるPPAR
β/δを活性化することが分か
りました。 PPARαとγも
程度差はありますが活性が確認
できたとしています。

また動物を用いた実験からは、
GMGを含有するモリンガ種子
抽出物を調製し、マウスに4週
間連続で摂取させました。4週
間後にマウスにおもりをつけた
水泳試験(溺れるまでの時間を
測定)を実施した所、摂取して
いないマウスと比べ、体重1キ
ログラム当たり2ミリグラム摂
取マウスの遊泳時間が延伸しま
した。とくに同100ミリグラ
ム摂取では有意に伸びることが
確認されました。 現在、動物
組織中でのPPAR活性化への
影響について取り組んでおり、
今後ヒトでの有効性も検討して
いく予定です。

モリンガ:モリンガは、ワサビ
ノキ科唯一の属であるワサビノ
キ属の1種であり、本属で最も
広く栽培されていて、属名のモ
リンガ゙で呼ばれることもあり、
日本で食材として扱う事業者や
その商品名でもモリンガと称す
ることが多いとされています。
英語では「モリンガ」の他、果
実の形態から「ドラムスティッ
クツリー」、根の味から「ホー
スラディッシュツリー」、種子
からとれる油に注目して「ベン
オイルツリー(ベンゾイルツリ
ー)」の名があります。本種は
木本であり、生長が速く旱魃に
強いとされています。インド北
西部のヒマラヤ山脈南麓を原産
とし、熱帯・亜熱帯地域で広く
栽培されています。栽培地域を
中心に若い果実や葉が野菜とし
て食される他、浄水や手洗いに
用いられ、時に薬用植物とされ
ています。

モリンガの健康効果について、

解説している動画です。

 
 


 
 
携帯の形態をチェックする。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 パーキンソン 病患者脳脊髄液中の原因蛋白質の検出

 
 
 
 
 
 
 
大阪大学は4月12日、超音波
を用いた全自動蛋白質凝集検出
装置を用いて、パーキンソン病
患者さんの脳脊髄液中から原因
蛋白質α‐シヌクレイン凝集体
の検出に成功したと発表しまし
た。この研究は、同大大学院医
学系研究科の角田渓太医員、池
中建介助教、神経内科学の望月
秀樹教授らの研究グループが、
同大蛋白質研究所の後藤祐児教
授らと共同で行ったものです。
研究成果は、英国科学誌「Scie
ntific Reports」に、同日付で
公開されました。

これまで、神経難病のひとつ
であるパーキンソン病の原因と
してα‐シヌクレインという蛋
白質の凝集体が脳内に蓄積する
事が注目されてきました。重症
な患者さんほどα‐シヌクレイ
ン凝集体が多く蓄積している事
が亡くなった後の病理解剖から
分かっていますが、生前にその
程度を検査する方法はこれまで
にありませんでした。また、パ
ーキンソン病の発症時点では、
蓄積がかなり進んだ段階にある
ことも知られています。

現在、この凝集体の蓄積を抑
えることが根本的な治療につな
がるのではないかと期待され、
世界中で治療開発が進められて
います。しかし、脳内の凝集体
の蓄積量を知る方法がないため、
治療開発にあたって、より治療
の効果が期待できる発症早期の
患者さんを正確に選出できない、
治療の効果を直接判定できない
等の課題がありました。

今回研究グループは、共同開
発したHANABI(HANdai Amyloid
Burst Inducer)を用いて、脳
脊髄液中のα‐シヌクレイン凝
集体の検出に成功しました。HA
NABIは、凝集体を増幅するため
の超音波照射装置と凝集体測定
器を組み合わせた機械で、リア
ルタイムに多数の試料で凝集体
が増幅されていく過程を観察す
ることができます。一度にたく
さんの患者さんの脳脊髄液を、
測定することができ、凝集体が
増幅される速さ(凝集活性)か
ら、個々の患者さんの脳脊髄液
中に存在する凝集体量を推定す
ることが可能です。

研究グループはまず、人工的
に作成した凝集体や細胞モデル
から放出された凝集体をHANABI
で極めて短時間で検出できる事
を示しました。さらに、パーキ
ンソン病の患者さんの脳脊髄液
の凝集活性が、実臨床で用いら
れている指標であるMIBG心筋シ
ンチグラフィの取り込み低下の
程度と相関することを示しまし
た。MIBG心筋シンチグラフィの
取り込み低下はパーキンソン病
の診断を支持する重要な所見で
あり、重症な患者さんほど低下
していて、心臓の末梢神経での
凝集体蓄積を反映する指標と考
えられています。これらの結果
からHANABIによる脳脊髄液のα
‐シヌクレイン凝集活性が、脳
内の凝集体蓄積を反映する指標
となり得ることが示されました。

今回の研究成果により、脳脊
髄液検査によるパーキンソン病
の臨床診断、重症度評価への応
用が期待されます。また今後、
発症早期あるいは発症リスクが
高い患者さんの検査を行うこと
やα‐シヌクレイン凝集抑制治
療の効果判定を、動物モデルを
用いて行うことで、パーキンソ
ン病の根本治療開発に活用でき
ることが期待されると、研究グ
ループは述べています。

αーシヌクレインについて解説

している動画です。

 
 


 
 
氷菓の味を評価する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
太陽化学が、奈良女子大学と
共同で多年生植物のモリンガの
種子抽出物の摂取による抗疲労
効果を検証したのは偉大な業績
です。モリンガは、ワサビノキ
科唯一の属であるワサビノキ属
の1種であり、本属で最も広く
栽培されていて、属名のモリン
ガ゙で呼ばれることもあり日本
で食材として扱う事業者やその
商品名でもモリンガと称する事
が多いとされているのは本当だ
と思います。しかし、そのモリ
ンガが抗疲労効果を示すという
ことについては、全く無知で、
コロンブスの卵でした。天然物
由来成分の機能性追求の取り組
みの一環で細胞試験や動物実験
を重ね、同種子抽出物の摂取が
摂取していない対照群に比べ、
身体的な疲労の軽減や回復に有
意差が得られたということです。
抽出物に含まれる成分が体内で
代謝され「モリンギン」に変換
される事で、その機能が発揮さ
れると推測されています。
大阪大学は4月12日、超音波
を用いた全自動蛋白質凝集検出
装置を用いて、パーキンソン病
患者さんの脳脊髄液中から原因
蛋白質α‐シヌクレイン凝集体
の検出に成功したと発表したの
は、素晴らしい業績です。しか
し、脳脊髄液の採取は患者さん
にとっては、結構な侵襲になる
ことを忘れては、なりません。
身体をエビのように丸めて背中
から椎間を狙って長い針を刺さ
なければ検査できません。場合
によっては、脳脊髄液減少症を
引き起こす事もあります。ただ
パーキンソン病の診断に客観的
指標が示されたことはないので、
その意味では画期的と言えまし
ょう。脳脊髄液の採取に代わる
血液検査のバイオマーカーが、
発見されることを期待したいと
思います。 パーキンソン病と
レビー小体型認知症は、共通の
原因物質のレビー小体を持つと
いされています。そのためこの
髄液検査でα‐シヌクレイン凝
集体の検出に成功したことは、
レビー小体型認知症の早期確定
診断にも寄与するものと推察致
します。

キヨさんが坊ちゃんの出世に
寄与した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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