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2020-03-01 23:32:42

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診療マル秘裏話  号外Vol.1475 平成31年4月29日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)複数の菌数株プロバイオテイクス 製剤を高用量で摂取
2)肥満や脂肪肝発症プロリン 異性化酵素増加不可欠

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 複数の菌数株プロバイオテイクス 製剤を高用量で摂取

 
 
 
 
 
 
 
デュポン ニュートリション
&ヘルスは、同社の複数の菌数
株による、プロバイオティクス
製剤を高用量で摂取することで
健康への利点となる新知見を得
ました。伊ミラノ大学の研究グ
ループが実施した臨床試験で明
らかになりました。高用量摂取
することで有用微生物が早く、
安定して腸内に定着し得ること
が示唆されました。

試験では18~60歳の男女健常
者を2グループに分け予備試験
の後、各グループ被験者に2週
間にわたり毎日70億個(低用量)、
700 億個(高用量)のコロニー
形成単位(CFU)になるよう
に調製した2用量の試験食を摂
取し比較しました。摂取期間2
週間後、観察期間を2週間設け
ました。使用したのは、同社保
有のビフィズス菌「ビフィドバ
クテリウム・ラクティスBI-
04」と乳酸菌「ラクトバチル
ス・アシドフィルス La-1
4」「ラクトバチルス・プラン
タラム SDZ-11」「ラク
トバチルス・パラカゼイ SD
Z-22」の4菌株です。

被験者は試験期間中、通常の
食事(サンプル以外のプロバイ
オティクス製品の摂取を除く)
を摂り、試験のデザインに従い
合計19の糞便サンプルを採取し
ました。同サンプルを用いてプ
ロバイオティクス生菌を分析し
ました。4種類のプロバイオテ
ィクス生菌の検出日を調べ、高
用量摂取グループの方が低用量
摂取グループよりも早いことが
確認され、最終日に700 億個C
FUの用量を摂取した被験者か
ら4種すべてのプロバイオティ
クス生菌が回収できました。一
方、70億個CFUの用量を摂取
した5例の被験者からは1部の
プロバイオティクス生菌が回収
できませんでした。

また、摂取後の観察期間中、
糞便サンプルからのプロバイオ
ティクス生菌の回収量を調べた
ところ、高用量製剤摂取グルー
プの方が低用量摂取グループに
比べ有意に高く検出可能な期間
も長いことが分かりました。プ
ロバイオティクス製剤中の菌数
が多い場合、糞便からの生菌数
回収量や検出が早く、長期にわ
たる可能性のあることが実証さ
れました。この結果、複数の菌
株を一つの製剤に配合しても高
用量の摂取では安定して摂取後
速やかに腸管に生菌が定着をも
たらし得ることが示されるとと
もに、選択的に定量可能になる
ことも分かりました。成果は国
際学術誌「Nutrients」
に掲載されました。

世界のプロバイオティクス製
剤市場は複数菌株で高用量の製
剤へとシフトしていく流れが予
想されています。今回の結果が
消費者の潜在ニーズを刺激し、
複数菌株で、高用量製剤の供給
拡大の起爆剤となる可能性があ
ります。

腸活について解説している動画

です。

 
 


 
 
長官の腸管を内視鏡で診る。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 肥満や脂肪肝発症プロリン 異性化酵素増加不可欠

 
 
 
 
 
 
 
広島大学大学院医歯薬保健学
研究科の浅野知一郎教授、中津
祐介講師の研究グループは肥満
や脂肪肝の発症に、「Pin1」
という、プロリン異性化酵素の
増加が不可欠であることを明ら
かにしました。 肥満になると
基礎代謝の低下を招くといわれ
ていますが、今回の成果はその
カギとなる分子とメカニズムを
解明したことになります。同酵
素の働きを抑制することで基礎
代謝を上昇させて、肥満による
メタボリックシンドローム改善
のための新しい技術や治療方法
の確立につながる可能性があり
ます。

研究グループは、肥満や過栄
養の状態になると脂肪細胞から
の熱産生をする基礎代謝が低下
してしまうことに注目しました。
肥満のままの状態が続くと、糖
尿病、脂肪肝、虚血性疾患など
の疾患リスクが高まり悪循環が
生じるといわれていますが、そ
のメカニズムには不明な点が多
いとされていました。肥満にな
るのは、食事から摂取したカロ
リー量だけではなく個人の基礎
代謝の高低が大きく影響してい
ます。これまでの研究報告によ
れば、脂肪細胞からの熱産生は
脂肪細胞のミトコンドリアにあ
る「UCP-1」と呼ばれる蛋
白質によって引き起こされ、そ
のUCP-1の発現上昇に転写
共役因子「PRMD16」という
蛋白質が重要な役割を担ってい
ることは分かっていました。

そこで肥満や過栄養の状態に
したマウスを用いて実験を行い、
PRMD16に結合してその機能
を無くしてしまう分子を調べた
ところPin1が見つかりまし
た。 研究グループが実施した
研究方法では、Pin1の産生
遺伝子を欠損させたマウス(P
in1 KO マウス)を作製
し観察すると、通常食だと普通
のマウスと体重に差が生じませ
んが、高栄養食を与えても肥満
や脂肪肝を発症しないことを見
いだしました。またPin1
KO マウスでは、4度Cの低
温下に24時間置いても体温が低
下しにくいことも分かりました。
これを分子レベルで解析すると、
Pin1は脂肪細胞内で多くな
るとPRMD16結合機能を発揮
してPRMD16を分解していま
した。そのためUCP-1が十
分に働かなくなり、基礎代謝の
低下につながっていました。

UCP-1は褐色脂肪細胞や
ベージュ脂肪細胞が作ります。
ヒトの場合、成人以降は褐色や
ベージュ脂肪細胞が減少するた
め、基礎代謝が低下し太りやす
くなることが知られています。
肥満者や糖尿病患者さんの場合
は一層、熱産生や基礎代謝が低
下し体重の減量が困難になって
しまいます。 褐色やベージュ
脂肪細胞は、基礎代謝を上昇さ
せ肥満を抑制する機能を持って
いるとされ、これらを活性化す
る研究も盛んに行われています。
近年の成果によれば一般に肥満
の元となる白色細胞(内部に中
性脂肪を蓄える)の一部が寒冷
刺激を受けて部分的に褐色化し、
ベージュ脂肪細胞となって熱を
産生することが分かりました。

研究グループでは、過剰なP
in1を化合物によって阻害す
る方法により、脂肪肝や非アル
コール性脂肪肝炎(NASH)、
肥満の治療法確立に向け研究を
進めます。Pin1に特異的な
阻害化合物の開発を、東京大学
創薬機構と東京薬科大学と共同
で開発を進めており、現在は開
発した新規化合物3件について
海外特許を出願しています。成
果は米科学雑誌「Cell R
eport」オンライン版に掲
載されました。

メタボリック症候群とアディポ

ネクチンについて解説している

動画です。

 
 


 
 
治療法確立の確率を計算する。


 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
複数の菌数株による、プロバ
イオティクス製剤を、高用量で
摂取することで健康への利点と
なる新知見を得たことは、喜ば
しいことです。私も自分の身体
で高用量のプロバイオティクス
を試しています。 具体的には、
合計1100億個(高用量)のコロ
ニー形成単位(CFU)を内服
していますが、きれいなうんち
が出るようになりました。私の
場合は、それに加えて、難消化
性デキストリン、イヌリン、エ
ンバク繊維、サイリウムハスク
などの腸内細菌のエサになる、
食物繊維を摂取しています。私
個人の意見ですが、こうした物
の摂取の方が手軽で、便移植よ
り効果的だと思います。便移植
をするには、注腸しなければな
らず、大腸に行き渡らせるため
に注腸してからも様々な体位を
とらなければならないからです。
肥満や脂肪肝の発症に、「P
in1」という、プロリン異性
化酵素の増加が不可欠であるこ
とを明らかにしたのは、偉大な
業績です。 肥満になると基礎
代謝の低下を招くといわれてい
ますが、今回の成果はそのカギ
となる分子とメカニズムを解明
したことになるので、本当に、
凄い研究成果としか言いようが
ありません。現在、肥満や脂肪
肝の治療薬で決定的に効果のあ
るものはありません。過剰なP
in1を化合物によって阻害す
る方法により、脂肪肝や非アル
コール性脂肪肝炎(NASH)、
肥満の治療法確立に向け研究を
進めるということですので研究
成果が楽しみですね。Pin1
に特異的な阻害化合物の開発を、
東京大学創薬機構と東京薬科大
学と共同で開発を進めており、
現在は開発した新規化合物3件
について海外特許を出願してい
るということなので、その成果
も近々市場に上市されるのでは
ないでしょうか?

私情に駆られて至上の市場に
乗り込む。笑

 
 
 
 
 
 
 
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