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診療マル秘裏話 Vol.284 平成21年5月7日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次
1)  うっ血性心不全の予防法と降圧薬
2) TGF-βが皮膚損傷後の瘢痕を改善

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
1】 うっ血性心不全の予防法と降圧薬

 
降圧を図ることは、うっ血
性心不全の予防に有益である
こと、また降圧薬について、
ACE阻害薬(ACEI)とARBの
予防効果がカルシウム拮抗薬
(CCB)より大きいことが、S.
Maria della Misericordia
病院(イタリア)心臓病部門
のPaolo Verdecchia氏らによ
るメタ解析で明らかにされま
した。

レニン・アンジオテンシン
(RA)系によって達成される
血圧低下は、うっ血性心不全
の予防に寄与するのかを目的
に行われました。 31試験が
メタ解析されました。

本メタ解析では、うっ血性
心不全の既往のない高血圧
およびハイリスク因子を有す
る患者さんについて、ACEI、
ARB、CCB、利尿薬、βブロッ
カー、プラセボとの間で比較
検討を行っている試験(固定
モデル、ランダムモデルを問
わない)を対象としました。
2008年9月1日以前に雑誌等で
公表され、基線と追跡期間の
血圧値測定記録があり、追跡
期間が最低2年行われたもの
等を適格基準とし、患者さん
22万5,764例,うっ血性心不全
インシデント 6,469例を含む
31試験が基準を満たし採用さ
れました。試験間の不均一性
は有意でしたが、その点を
考慮し解析されました。

おもな結果は、以下のとおり
です。

●ランダムモデルの対プラセ
ボ試験において、
・うっ血性心不全のリスク
が、ACEI群では21%減少(P=
0.007)していました。
・ARB群とCCB群については、
有意な影響が確認できません
でしたが,これにより、CCBは
うっ血性心不全のリスクを
増大しないことは確認できま
した。

●対利尿薬/βブロッカー
試験において、
・ACEI群は差異が確認でき
ませんでした。
オッズ比:1.02(95%信頼
区間:0.84〜1.24)
・CCB群はリスクが18%高
くなりました。
オッズ比:1.18(95%
信頼区間:1.00〜1.39、P=
0.048)
・これにより、ACEIはうっ
血性心不全予防が利尿薬/
βブロッカーよりも優れて,
は、いないことが確認でき
ました。

●うっ血性心不全のリスクは、
・収縮期血圧が5mmHg低下す
るごとに24%減少
(P<0.001)しました。
・ACEI/ARBのリスクはCCBの
リスクより、19%低く
なりました(P<0.001)。
試験登録の条件であった
多発リスク因子のない
試験でも、16%低くなりま
した(P=0.009)。

おそらくこの結果を踏まえ
て高血圧のガイドラインが
作られたものと考えられま
す。昨年までのガイドライ
ンではCCBが、第一選択薬
でした。
それが、ACEIとARBが今回
のガイドラインから第一
選択薬になっています。

心不全の定義についての動画

です。



 
 
 
 
 
どれを洗濯するか、選択し
た。笑

 
 
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2】 TGF-βが皮膚損傷後の瘢痕を改善

 
 
transforming growth factor
β3(TGFβ3)製剤である
avoterminは、皮膚損傷後の
瘢痕を加速度的、かつ恒久的
に改善する可能性があること
が、イギリスManchester大学
生命科学部門のMark W J
Ferguson氏らが実施した、3
つの臨床試験の結果から示唆
されました。
TGFβ3は主にケラチノサイト
と線維芽細胞から合成された
皮膚の形態形成因子であり、
20年の研究実績があるという
ことです。
既存の皮膚瘢痕の治療法は
経験的なものばかりで、無作
為化対照比較試験よるエビデ
ンスを有するものはありませ
ん。Lancet誌2009年4月11日
号掲載の報告です。一人の対
象者内で、さまざまな用量の
治療薬とプラセボを比較しま
した。

研究グループは、健常者を
対象に3つの二重盲検プラセ
ボ対照無作為化試験(1つの
第I/II試験、2つの第II相
試験)を実施しました。

対象者の上腕に1cm長の
全層皮膚切開を行い、切開前
と24時間後にavotermin
(線状の創縁1cm当たり0.25
〜500ng/100μL)を皮内投与
しました。切開部位を、
avoterminあるいはプラセボ
(もしくは標準的な創傷治療)
を投与する群に無作為に割り
付け、一人の対象者内で
avoterminとプラセボ(もし
くは標準的な創傷治療)の
比較を行いました。

主要評価項目は瘢痕形成の
肉眼的評価とし、2つの試験
では創傷後6ヵ月と12ヵ月後
に、もう1つの試験では創傷
後6週〜7ヵ月にかけて評価を
行いました。治療医、対象者、
瘢痕の評価者には、当該創傷
部位の治療法は知らされませ
んでした。治療群でVAS、総
瘢痕スコアが有意に改善しま
した。

2つの試験では、avotermin
50ng/100μL群の100mm視覚
アナログスケール(VAS)の
中央値が、プラセボ群に比べ、
6ヵ月の時点で5mm(p=0.001)
12ヵ月後には8mm(p=0.0230)
改善しました。もう1つの
試験では、avoterminのすべ
ての濃度の群において総瘢痕
スコアが、プラセボ群に比し
有意に改善し、平均改善度は、
最低用量(5ng/100μL)群の
14.84mmから最高用量(500ng
/100μL)群の64.25mmまで、
用量依存性に高くなりました。

真皮網状層のコラーゲン
線維の異常が25%以下の症例
は、プラセボ群が33%(5例)
であったのに対し、
avotermin 50ng/100μL群は
60%(9例)でした。
avotermin 500ng/100μL群
では、わずか6週後にはVAS
が16.12mmも改善しました。

創傷部位の有害事象は、
avotermin群とプラセボ群
で同等でした。紅斑および
浮腫の頻度はプラセボ群よ
りもavotermin群で高くな
りましたが、一過性のもの
であり、いずれも正常な
創傷治癒と見なされました。

著者は、「avoterminは
瘢痕を加速度的、かつ
恒久的に改善する可能性
がある」と結論し、
「avoterminの予防投与は
健康な皮膚の再生を促進し、
瘢痕の外見を改善する可能性
があり、周術期における低用
量の局所投与は、十分に耐用
可能で簡便に施行できる」と
話しています。

TGFβの分子シグナルに関する

動画です。ちょっと難しいので、

全部理解しようとしないで下さい。

表面的に理解して聞き流して、

下さい。ただ、日本語で解説

した動画は、これ以外ありま

せんでしたので、ご容赦下さい。



 
 
 
 
太陽は、人類の歴史に十分
耐用可能です。笑

 
 
 
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編集後記

今現在高血圧にて、CCBを
内服している人には、ショッ
キングなデータです。心疾患
を予防するには、ACEIとARB
ということですが、ACEIには、
空咳という決定的な副作用が
あります。ARBに関して言え
ば、副作用は、少ないですが、
お値段が高いということがネ
ックになりそうです。夢の
治療薬avoterminは、浅いと
ころの創傷治癒は治すことが
可能ですが、深いところは難
しいそうです。もっとも眼に
見える、浅いところの傷が治
れば何でもいいという意見も
あるようです。

手術の傷跡を注射で治す
あるいは予防すると言う時代
になりました。駐車で注射を
引き延ばす。笑

 
 
 
 
 
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