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2013-03-07 00:00:00
カテゴリー:ブログ
診療マル秘裏話 Vol.384 平成23年4月14日作成作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
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目次
1) 住民同士の信頼感が低い地域ほど高血圧を誘発する
2) スポーツや楽器演奏などの技能を習得に重要な働きのアミノ酸
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。
先号383号の見出しが先々号382号のものとなっておりました。
誠に申し訳ありませんでした。
1】住民同士の信頼感が低い地域ほど高血圧を誘発する
住民同士の信頼感が低い地域ほど高血圧を誘発する?
そんな結果を、島根大疾病予知予防研究拠点の濱野強
専任講師らの研究グループが突き止めました。
ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)と呼ばれる
地域社会の人間関係から血圧に与える影響にアプローチ
したもので、濱野講師によるとこの手の研究成果は
世界でも初めてだそうです。米国の学術誌「アメリカン
ジャーナルオブハイパーテンション」電子版に掲載
されました。
調査は08~09年に行い、雲南、出雲両市に住み、
特定検診を受けた住民を対象に実施しました。
インタビュー形式で有効回答を得た335人(平均年齢
69・7歳)を、居住地域の郵便番号ごとに30地区に
分け、血圧について調べました。
その中で、地域内で「他人は機会があればあなたを
利用すると思うか」という問いに「はい」と答える人の
割合と血圧の関係について調べました。投薬や喫煙など
12項目の影響を除いて分析したところ、「はい」と
答えた人の割合が1%上がると最大血圧は22・9
ミリHg高くなる傾向がありました。調査では、糖尿病の
投薬治療▽喫煙習慣▽肥満▽高齢–によって血圧が
上がる結果も出ていましたが、人間関係も高血圧に影響して
いることも明らかとなりました。
ソーシャル・キャピタルに詳しい静岡県立大
経営情報学部の藤澤由和准教授(医療政策学)は
「これまで高血圧対策の主眼は、個々の生活習慣の改善
を通して行うものが主流だった。今後は地域内の人間関係
を深めるなど居住地域ごとの対策も加味することで、より
効果的な予防が期待できるのではないか」と今回の
研究成果を評価しています。
盛夏の青果の成果。笑
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2】スポーツや楽器演奏などの技能を習得に重要な働きのアミノ酸
スポーツや楽器演奏などの技能を習得するのに、「Dセリン」
という特別なアミノ酸が重要な働きをしていることを慶応大学の
柚崎通介(ゆざきみちすけ)教授(生理学)らが明らかにしました。
Dセリンは、幼若期のマウスの小脳に豊富にあるが、成長する
とほとんどなくなってしまいます。Dセリンを上手に活用すること
で、大人でも効率的に技能の習得ができるようになるかも
しれません。科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」に4月
4日発表しました。
練習の繰り返しで上達する技能は、小脳の神経細胞同士をつなぐ
シナプスで、情報伝達を担うたんぱく質の数が増減することで、
記憶されると考えられています。
柚崎教授らは、通常のアミノ酸とは構造の異なるDセリンが、
技能習得が容易な幼若期にだけ小脳に大量に存在するのに注目
しました。マウスの実験で神経細胞を刺激すると、Dセリンが
放出され、小脳のシナプスの情報伝達を担うたんぱく質が減ること
を発見しました。Dセリンが働かないようにしたマウスでは、
技能習得が著しく低下することもわかりました。
柚崎教授は「人でもマウスと同じようにDセリンが重要な役割を
担うと考えられる。Dセリンの働きを制御することで、大人でも
効率的に技能の習得ができる可能性がある」と話しています。
成魚の出荷制御。笑
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編集後記
人間関係が悪いと血圧が上昇するのは、ストレスが
生じた結果、交感神経系のホルモン(アドレナリンや
ノルアドレナリン)が上昇するからではないでしょうか?
Dセリンについては、人間の技能習得能力に対し、驚愕の
成果を与えるのではないかと期待しています。
男女共学の高校の驚愕の実態。笑
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