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2021-07-04 23:13:08

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診療マル秘裏話  号外Vol.1895 令和2年8月31日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)NMJ形成増強治療で老齢マウスの運動機能増強効果
2)ASDの子どもでは,VLDL減少による特定脂質上昇

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 NMJ形成増強治療で老齢マウスの運動機能増強効果

 
 
 
 
 
 
 
 東京大学医科学研究所は8月6
日、神経筋接合部(NMJ )の形
成増強治療により老齢マウスの
運動機能増強効果が確認された
と発表しました。これは、同研
究所の山梨裕司教授らの研究グ
ループと国立長寿医療研究セン
ターの小木曽昇博士、花王株式
会社生物科学研究所の太田宣康
博士らとの共同研究によるもの
です。研究成果は、「iScience」
に掲載されています。ヒトが呼
吸をし、活動するためには、運
動神経によって骨格筋収縮を緻
密に、素早く制御する必要があ
ります。この時、運動神経から
の制御シグナルはNMJ の神経筋
シナプスを介して骨格筋に伝達
されます。哺乳動物のNMJ は、
1つの筋線維の中央部分に1つ
だけ形成されるかけがえのない
「絆」であり、その喪失は呼吸
を含めた運動機能の喪失を意味
します。

研究グループは、これまでNMJ
の形成に必須の蛋白質としてDo
k-7 を発見しましたが。さらに、
ヒトDOK7遺伝子の異常による潜
性(劣性)遺伝病としてDOK7型
筋無力症を発見し、それがNMJ
の形成不全病であることを解明
しています。その他にも、Dok-
7がNMJの形成に必要な、筋線維
に特異的に発現する受容体(受
容体型チロシンキナーゼMuSK)
に必須の細胞内活性化因子であ
ることを突き止めるとともに、
DOK7発現ベクターの投与による
NMJ形成の増強が、NMJ形成不全
を呈するDOK7型筋無力症やある
種の筋ジストロフィー、筋萎縮
性側索硬化症(ALS )のモデル
マウスに有効な治療戦略(NMJ
形成増強治療)になることを実
証しています。

一方、高齢化社会の重要課題で
ある加齢に伴う運動機能低下の
要因の1つとして、運動神経と
骨格筋を結ぶNMJ から運動神経
が離れてしまう「神経脱離」の
進行が注目されています。そこ
で今回、老齢マウスに対するNM
J 形成増強治療を実施し、運動
機能の制御に必須のシナプスで
あるNMJ が加齢に伴う運動機能
低下に対する治療標的となる可
能性を検討しました。実験では、
前述の筋無力症や筋ジストロフ
ィー、ALS のモデルマウスに対
する研究と同様に、NMJ の形成
を人為的に増強する手法として、
ヒトやマウスでの安全性と長期
にわたる外来遺伝子の発現に優
れたアデノ随伴ウイルス(AAV:
adeno-associated virus)を用
いて作出したヒトDOK7遺伝子発
現ベクター(AAV-D7)を使用し
ました。また、老齢マウスとし
ては出生後の生存率が約75%で
あり、NMJ の神経脱離や運動機
能の低下が顕著な2年齢の雄マ
ウスを用いました。

この老齢マウスにAAV-D7を投与
したところ、投与4か月後(2年
4か月齢)にはNMJにおける運動
神経結合と、NMJ を介した運動
神経刺激に対する骨格筋の電気
生理学的な応答が、投与前(2
年齢の時点)に比べて増強され
ました。さらに、加齢に伴い低
下すべきマウスの運動機能と筋
力も、投与前に比して強化され
ることが実証されました。

今回の研究結果は、NMJ 形成増
強治療の概念が筋無力症やALS
などの疾患のみならず、加齢性
の運動機能・筋力低下に有効で
ある可能性を提示する点におい
て大きな社会的な意義を有しま
す。また、AAV-D7を用いた遺伝
子治療の基礎研究であるだけで
なく、化合物を用いたNMJ 形成
増強治療にも道を拓くべき「治
療概念の実証研究」としての側
面を併せもっています。「加齢
に伴う運動機能・筋力低下の克
服に向けた橋渡し研究の推進と
ともに、NMJ 形成増強効果をも
つ化合物の開発、さらには筋肥
大や運動神経保護などの、異な
る作用機序をもつ薬剤との併用
治療に関する研究の推進が急が
れる」と、研究グループは述べ
ています。

神経筋接合部での興奮伝達につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 水深の深さが、油田開発推進
の妨げになる。      笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 ASDの子どもでは,VLDL減少による特定脂質上昇

 
 
 
 
 
 
 
 福井大は8月7日、発達障害の
一種の「自閉スペクトラム症(
ASD)」の子どもは、血液中
にある特定の脂質(ω-3やω-6
等の不飽和脂肪酸)が増加傾向
があることを発見し、その原因
が、アポ蛋白質B (Apo B)に関
連する超低密度リポ蛋白質(VL
DL) の減少にあると発表しまし
た。これまでASDは医師によ
る診察などでしか判断でません
でしたが、診療に役立つことが
期待されます。論文は、医学雑
誌「イーバイオメディシン」電
子版に掲載されました。
 対人関係が築きにくいなどの
特徴を持つASDの有病率は先
進諸国で2%以上と報告されて
おり、年々増加しています。発
症の原因は分かっていません。

自閉症スペクトラム症について

解説している動画です。

 
 


 
 
 老化現象は、ファスティング
人口の減少により生ずる。 笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 東京大学医科学研究所が8月6
日、神経筋接合部(NMJ )の形
成増強治療により老齢マウスの
運動機能増強効果が確認された
と発表したのは素晴らしい業績
です。神経筋接合部の形成増強
治療だけで、老齢マウスの運動
機能が増強したということは、
ある種のアンチエイジング治療
と言えるでしょう。しかしなが
ら、若返ったのは、あくまで、
運動機能のみです。 運動機能
以外の若返りは、ビタミンB3の
誘導体である、NMN などの投与
によるしかないと考えられます。
このNMN の効果と安全性は保障
されているのですが、高価であ
ることが玉に傷です。
 福井大が8月7日、発達障害の
一種の「自閉スペクトラム症(
ASD)」の子どもは、血液中
にある特定の脂質(ω-3やω-6
等の不飽和脂肪酸)が増加傾向
があることを発見し、その原因
が、アポ蛋白質B (Apo B)に関
連する超低密度リポ蛋白質(VL
DL) の減少にあると発表したの
は偉大な業績です。以前のメル
マガで、ASD の原因は、農薬で
はないかと推測する研究を紹介
しましたが、その他にも考えら
れる原因が多々あるようで予断
を許しません。その中で、上記
のような研究成果がASD の診断
に生かされることを切に希望致
します。

 脂質の資質は、大きいもので
す。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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