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2021-07-12 23:00:39

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診療マル秘裏話  号外Vol.1902 令和2年9月8日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)免疫反応惹起にT細胞での糖代謝活性化が必須
2)天然アユにゼアキサンチンと呼ばれる色素が豊富に含有

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 免疫反応惹起にT細胞での糖代謝活性化が必須

 
 
 
 
 
 
 
 愛媛大学は7月29日、生体で
免疫反応が起きるためには、T
細胞の中での糖代謝が活性化す
ることが必須であることを証明
したと発表しました。この研究
は、同大大学院医学系研究科の
山下政克教授らの研究グループ
によるものです。研究成果は、
英国科学誌「Communications B
iology」に掲載されています。
免疫系は、健康を維持するため
に必須の生体機能であり、その
不具合は、ガン、慢性感染症や
自己免疫疾患などの慢性炎症疾
患発症につながります。最近で
は、新型コロナウイルス感染に
よって引き起こされる免疫系の
暴走(サイトカインストーム)
が、症状の悪化を誘発すること
が知られています。

また、免疫系において、リンパ
球の一種であるT細胞が、特に
重要な働きを担っています。T
細胞は、ウイルスなどの病原体、
ガン細胞、花粉といった体内の
異物を認識して活性化し、直接、
または、免疫系(他の免疫細胞)
を指揮することで異物を排除し
ています。細胞を用いた研究で
は、T細胞が活性化するために
は、グルコース(ブドウ糖)や
アミノ酸、脂肪酸などさまざま
な栄養素を取り込み、それらを
代謝(分解)してエネルギーを
生み出すことが、必要であるこ
とが報告されていました。特に、
T細胞の活性化に伴って増加す
る糖代謝の重要性は、さまざま
な研究から示唆されていました。
しかし、体内で誘導される実際
の免疫反応にT細胞の糖代謝が
本当に必要なのかについては、
証明されていませんでした。

 そこで今回、研究グループは、
異物の侵入に伴うT細胞の糖代
謝が、体内での免疫反応に必須
であるかどうかを明らかにする
ことを目的に研究を進めました。
研究グループは、細胞の中で糖
代謝を動かす解糖系酵素の一つ
であるホスホグリセリン酸ムタ
ーゼ1(Pgam1)がT細胞で欠
損したマウスを作製して解析し
ました。その結果、Pgam1が欠
損したT細胞では、糖代謝が著
しく低下し、生体内で機能がう
まく発揮できないこと、T細胞
の糖代謝は、体内での正常な感
染免疫応答に必要であることが
明らかになりました。

 また、自己免疫疾患や、喘息
モデルを用いて検証した結果、
T細胞の糖代謝を低下させるこ
とで、過剰な免疫反応が原因と
なる慢性炎症疾患の症状が改善
することが分かりました。さら
に、T細胞が持続的に糖代謝を
行うためには、アミノ酸の一種、
グルタミンが必要であることも
判明したということです。今回
の研究成果により、T細胞の糖
代謝が正常な免疫応答に必要で
あること、T細胞の糖代謝制限
が自己免疫疾患やアレルギーの
治療につながること、糖代謝を
抑制できる物質が過剰な免疫反
応を抑える免疫抑制薬の候補と
なりうることなどが示されまし
た。

今回の研究成果は、自己免疫疾
患、アレルギー、生活習慣病な
どの慢性炎症疾患の治療薬や免
疫を抑えて移植時の拒絶を緩和
する薬の開発、免疫細胞の暴走
で引き起こされるサイトカイン
ストームの抑制法の確立につな
がることが期待される、と研究
グループは述べています。

粘膜免疫系の調節について解析

している研究室の紹介動画です。

 
 


 
 
 緊張を緩和する閑話。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 天然アユにゼアキサンチンと呼ばれる色素が豊富に含有

 
 
 
 
 
 
 
 岐阜薬科大(岐阜市)の原英
彰教授と、中村信介博士(いず
れも薬効解析学)らの研究グル
ープは、長良川に生息する天然
アユに、人間の目の衰えや病気
を予防する効果があるゼアキサ
ンチンと呼ばれる色素が豊富に
含まれていることが分かったと
発表しました。

 ゼアキサンチンは黄色の色素
で、これまでにも、アユの体表
やヒレに多いことは報告されて
いました。新たにアユの目に豊
富なことを確認しました。

 今回の研究では、郡上市の長
良川に生息するアユなどの目を
調べ、カロテノイドと呼ばれる
天然色素が約552マイクログ
ラム含まれ、そのうち78.3%が
ゼアキサンチンだったというこ
とです。対照として調べたマア
ジに比べ、カロテノイド含有量
は180倍以上、含有率は4倍
近くに上りました。ゼアキサン
チンは人体の目にも存在し、パ
ソコンやスマートフォンのLE
Dディスプレーに多く含まれる
ブルーライトなどの光によるダ
メージから細胞を守る役割があ
るということです。ホウレンソ
ウなどの緑黄色野菜にも含まれ
ています。長良川のアユは上流
付近の藻を食べることでゼアキ
サンチンを体内にため込み、太
陽光線から目や体表を守ってい
るとみられています。

 そのアユを食べることで人間
もゼアキサンチンを摂取でき、
加齢に伴う目の病気のリスクを
抑えられるということです。原
教授は「アユという岐阜の宝の
魚が、おいしいだけでなく目に
も良いということを感じながら、
塩焼きを頭ごと食べてほしい」
と勧めています。

ゼアキサンチンを含むサプリに

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 鰈が華麗に加齢した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 愛媛大学が7月29日、生体で
免疫反応が起きるためには、T
細胞の中での糖代謝が活性化す
ることが必須であることを証明
したと発表したのは素晴らしい
業績です。自己免疫疾患や喘息
モデルを用いて検証した結果、
T細胞の糖代謝を低下させるこ
とで、過剰な免疫反応が原因と
なる慢性炎症疾患の症状が改善
することが分かったということ
ですから、この糖代謝に、糖の
一種であるトレハロースが絡ん
でいる可能性があります。トレ
ハロースの摂取でCD8Tregが、
活性化することが分かっており、
動物モデルではありますが自己
免疫性疾患の最たる一型糖尿病
が治療されることが判明してい
ます。
 岐阜薬科大(岐阜市)の原英
彰教授と、中村信介博士(いず
れも薬効解析学)らの研究グル
ープが、長良川に生息する天然
アユに、人間の目の衰えや病気
を予防する効果があるゼアキサ
ンチンと呼ばれる色素が豊富に
含まれていることが分かったと
発表したのは、偉大な業績です。
アユの塩焼きを頭ごと食べるこ
とには、抵抗がある人が多いと
思われるので、ゼアキサンチン
を藻類から抽出することで得ら
れるサプリメントを摂取する事
が良いのではないかと思われま
す。同じく皮膚を紫外線の脅威
から守るアスタキサンチンと言
う色素も藻類から抽出したサプ
リメントで摂取していることは
有名な話です。

 脅威となる外敵の驚異の武力
を体感する。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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