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2021-07-05 23:03:24

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診療マル秘裏話  号外Vol.1896 令和2年9月1日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)高分子ミセルに封入のエピルビシン と抗PD-1抗体併用
2)阪大発ベンチャー企業がオートファジーで、健康寿命伸長

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 高分子ミセルに封入のエピルビシン と抗PD-1抗体併用

 
 
 
 
 
 
 
 川崎市産業振興財団ナノ医療
イノベーションセンター(iC
ONM)の片岡一則センター長
や喜納宏昭主幹研究員らは、脳
腫瘍の一種である膠芽腫の新し
い治療法をマウスで実証しまし
た。高分子ミセルに封入した「
エピルビシン」と抗PD-1抗
体の併用による延命効果を確認
しました。今回の成果は、米国
化学会が発行する「ACSナノ
」オンライン版に近く掲載され
ます。

 膠芽腫は5年生存率が10%と
低いうえ、代表的な免疫チェッ
クポイント阻害剤の抗PD-1抗体
が効きにくいとされています。
ガン抑制遺伝子「PTEN」の変異
が薬剤耐性の一因と考えられて
おり、患者さんの4割でPTEN変
異があります。

 一方、エピルビシンを含むア
ントラサイクリン系の抗ガン剤
はチェックポイント分子の発現
を抑えるため、抗PD-1抗体との
相性の良さが示唆されています。
だが副作用が強く使いにくいと
されています。

 そこで片岡センター長が開発
したミセルにエピルビシンを封
入しました。PTEN欠損モデルマ
ウスを作成し、抗PD-1抗体単独、
ミセル封入エピルビシン単独、
両剤の併用を比較した結果、3
カ月後の生存率は併用投与群が
最も高かったそうです。

 解析の結果、腫瘍浸潤T細胞
(TIL)が増えるなど、予想
以上にミセル封入エピルビシン
と抗PD-1抗体との相乗効果が出
ていました。またエピルビシン
にともなう心毒性などの副作用
も、ミセルに封入したことで顕
著に減っていました。

 片岡センター長は「エピルビ
シンミセルについては、他のガ
ン種を対象にナノキャリア社が
米国でヒト臨床試験を進めてい
る。早期の展開が期待できそう
だ」と語りました。

先日、亡くなった故前田 浩教

授がEPR効果について解説して

いる講演動画です。

 
 


 
 
 大将が弱い敵を戦いの対象に
して、大勝した。     笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 阪大発ベンチャー企業がオートファジーで、健康寿命伸長

 
 
 
 
 
 
 
 オートファジーの研究・事業
化を目指す大阪大学(阪大)発の
ベンチャー企業「AutoPhagyGO(
APGO)」は7月28日、UHA味覚糖、
MERESCO、 ならびに成毛眞氏を
対象とした第1回第三者割当増
資を実施し、約1億円の資金調
達を行ったことを発表しました。
同社は2016年のノーベル生理学・
医学賞受賞者である東京工業大
学の大隅良典教授のまな弟子の
1人としてオートファジーの研
究に携わってきた大阪大学大学
院 生命機能研究科 細胞内膜動
態研究室 医学研究科 遺伝学教
室の吉森保教授の哺乳類におけ
るオートファジー研究の成果を
元に、人間の健康寿命伸長など
に向けた研究の推進と、オート
ファジーの研究成果をもとにし
た事業化を目指して2019年6月
に設立された阪大発ベンチャー
です。今回の第三者割当増資は、
オートファジーを活用して、ア
ルツハイマー型認知症やパーキ
ンソン病などの神経変性疾患な
どの予防・治療、老化防止、健
康寿命伸長などへのオートファ
ジー研究および事業化の推進を
目的に実施されたものです。

また、すでにUHA味覚糖、MORES
COに加え、花王、ダイセル、小
林製薬の5社と受託・共同研究
を進めているとのことで、今回
の発表に合わせてUHA 味覚糖よ
り、共同研究により、細胞での
オートファジー活性を確認した
2成分、ならびにすでにオート
ファジーを活性化することが知
られていたポリアミンの3種類
の成分を配合したサプリメント
「UHA味覚糖 オートファジー習
慣」を即日、自社の通販サイト
で販売が開始されたことが発表
されています。APGOでは、オー
プンプラットフォームのビジネ
スモデルの下、今後も事業の拡
大を図っていく計画で、2021年
7月に第2回第三者割当増資の実
施を目指すとするほか、同時期
までに8社との受託・共同研究
の実施を果たし、共同開発製品
も3製品にまで増加させたいと
するほか、2024年7月までに受
託・共同研究の対象を15社にま
で拡大させつつ、共同開発製品
も6製品に拡大させ、さらに2
つの創薬パイプラインの臨床ス
テージ入りを果たすことで、増
資を必要としない自立した企業
となることを目指すとしていま
す。また、事業規模の拡大に合
わせて研究体制の拡充も進めて
いくとしており、2021年7月ま
でに、現在の2名の研究員体制
を5名に増員し、さらに事業開
発員も1名雇用するとしている
ほか、2024年7月までに研究員
10名、事業開発員5名体制を構
築したいとしています。このほ
か、阪大の吉森教授が、研究分
野で日本が強みを発揮している
オートファジーについて、より
産学の活動を促進することで、
日本の経済発展と国民生活の向
上に寄与することを目指して、
非営利型の一般社団法人「日本
オートファジーコンソーシアム
(仮称)」の設立に向けた準備を
進めていることを併せて明らか
にしています。

同コンソーシアムでは、オート
ファジー研究に関わる人材の育
成・交流、オートファジー研究
の事業化基盤の構築、そしてオ
ートファジーに関する質の高い
情報の社会への発信を活動の中
心に据えていくとのことで、す
でに最高顧問には大隅良典教授
が就任することが決まっている
ほか、吉森教授が代表理事に、
東京大学の水島昇教授ならびに
順天堂大学の小松雅明教授が理
事に就任する予定など、アドバ
イザリーボードのメンバーも含
め、日本のオートファジー研究
をけん引してきた代表的な研究
者が参加しています。国内の多
くの著名オートファジー研究者
たちからの賛同を得ており、今
後、さらに広くオートファジー
研究者からの参加を募りつつ、
企業からの参加も促し、2020年
9月に社団法人として設立した
いとしています。

断食以外でオートファジーを

活性化する方法について解説

している動画です。

 
 


 
 
 賛同してくれる同志とともに
神社の参道を進んだ。   笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 川崎市産業振興財団ナノ医療
イノベーションセンター(iC
ONM)の片岡一則センター長
や喜納宏昭主幹研究員らが、脳
腫瘍の一種である膠芽腫の新し
い治療法をマウスで実証したの
は素晴らしい業績です。具体的
には高分子ミセルに封入した「
エピルビシン」と抗PD-1抗
体の併用による延命効果を確認
したということですが、エピル
ビシンを含むアントラサイクリ
ン系の抗ガン剤はチェックポイ
ント分子の発現を抑えるため、
抗PD-1抗体との相性の良さが示
唆されていることを知った上で、
併用するなどエレガントな手法
と言えるでしょう。エピルビシ
ンミセルについては、他のガン
種を対象にナノキャリア社が、
米国でヒト臨床試験を進めてい
るということなので、お尻に火
がついたという要因もあるので
はないかと思います。
 オートファジーの研究・事業
化を目指す大阪大学(阪大)発の
ベンチャー企業「AutoPhagyGO(
APGO)」が7月28日、UHA味覚糖、
MERESCO、 ならびに成毛眞氏を
対象とした第1回第三者割当増
資を実施し、約1億円の資金調
達を行ったことを発表したのは、
喜ばしいことです。オートファ
ジーは、自分の身体ののいらな
い物質を消化して、新たな栄養
源とする側面があります。この
機構があるおかげで、人間は、
飲み物さえ摂っていれば、ファ
スティングしても、数日間は、
生きられることが分かっていま
す。 その飲み物にビタミンや、
必須栄養素が入っていれば、何
度も繰り返しファスティングを
することも可能になり、ファス
ティングをするたびにサーチュ
イン遺伝子が活性化して、元気
にアンチエイジングができると
思われます。細胞でのオートフ
ァジー活性を確認した2成分、
並びに、すでにオートファジー
を活性化することが知られてい
たポリアミンの3種類の成分を
配合したサプリメントの摂取で、
ファスティングすら必要となく
なる可能性があります。

 機構についての説明を聞こう。


 
 
 
 
 
 
 
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