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診療マル秘裏話  Vol.818 令和1年8月14日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)溶連菌先行感染を防ぐ事がリウマチ熱予防に繋がる
2)サルモネラ属菌は食中毒を起こす代表的な細菌

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】溶連菌先行感染を防ぐ事がリウマチ熱予防に繋がる

 
 
 
 
 
 
 
 「リウマチ熱」という病気が
あります。よく聞くリウマチ(
関節リウマチ)は高齢者の病気
ですが、リウマチ熱はまったく
違う病気で、5~15歳の子ど
もに多く発症します。心臓、関
節、皮膚、神経系に炎症が起き、
症状は発熱に加え、胸痛や息切
れ、肘やひざなどの大きな関節
の腫れや痛み、発疹や皮下結節、
けいれんのような体のふるえ等
です。リウマチ熱は急性の疾患
で症状の多くは一時的なもので
回復しますが、心臓の弁が冒さ
れると心臓弁膜症になり、心内
膜炎となり、治療に難渋します。
心臓の弁は、血流の流れが速い
ため、白血球が連鎖球菌を貪食
したり、抗体を使って攻撃した
りすることが困難であるからで
す。

 リウマチ熱は、のどの「溶連
菌(溶血性連鎖球菌)」の感染
の数週間後に起こります。リウ
マチ熱は細菌そのものではなく、
細菌に対する免疫系の反応が自
分の体を攻撃することが原因で
す。大事なポイントは、リウマ
チ熱が起こる前に溶連菌感染を
治療することで、リウマチ熱を
予防することができることです。
ただし、連鎖球菌にも色々種類
があり、特に人喰い連鎖球菌と
呼ばれる劇症型のものは、潜伏
期が異様に短く、組織破壊が激
しいため、治療が難しいとされ
ています。予防可能と言っても、
劇症型連鎖球菌の場合は、予防
どころか、感染した小児が死亡
してしまう可能性もあるという
ことです。

 普通の風邪に対して抗菌薬は
効きませんが、溶連菌による咽
頭(いんとう)炎や扁桃炎は抗
菌薬による治療が必要です。し
かも、劇症型を考慮して、早期
に行う必要があると思われます。
風邪に対し、抗菌薬を使わない
と宣言している医師の場合、手
遅れになる可能性があると思わ
れます。普通の風邪はのどの痛
みの他に鼻水やせきといった症
状も出ますが、咽頭炎や扁桃炎
はのどの痛みが中心です。この
喉の痛みを見逃さない事が重要
です。突然に高熱が出たり、首
のまわりのリンパ節が腫れて痛
んだりといった症状も溶連菌感
染を示唆しているので、疑わし
い場合は迅速検査や培養検査が
行われることもありますが、ま
ずは強力な抗菌薬の治療を開始
することが重要でしょう。治療
が遅れれば遅れるほどリウマチ
熱の発症可能性が高まります。

 抗菌薬を使うことで症状が早
く治りますが、それだけではな
くリウマチ熱の予防が重要です
ので、症状が改善したからと抗
菌薬を飲むのを勝手にやめたり
せず、指示された期間はしっか
り飲む必要があります。一般的
には10日間の内服が必要ですが、
私の場合は、5日間飲んで、再
び来院してもらい、更に5日間
飲んでもらうという方法をとり
ます。油断していると、一気に
数日間飲んだことで症状がとれ
て安心してしまい、服薬を止め
てしまうケースが後を絶たない
からです。

 先進国では、リウマチ熱は激
減しました。抗菌薬による治療
のほかに、衛生環境の改善のお
かげです。しかし、衛生環境の
改善のせいで、アレルギー疾患
が増加しているという皮肉な現
象もあるのです。以前は、リウ
マチ熱のために心臓病を患って
いる患者さんがたくさんいらっ
しゃったのですが、これからは、
減っていく一方ですが、上記の
様に、花粉症などのアレルギー
疾患が激増しており、特に小児
の食物アレルギーが増えている
ことは由々しきことです。クラ
ブなどでスポーツ根性を叩きこ
まれる余り、朝食のあとすぐに
激しい運動(朝練)をして、ア
ナフィラキシーショックを起こ
して亡くなる小児の方も多いと
思われます。心臓で死ななくて
も、アレルギーで死んでしまう
確率は、上がる可能性がありま
す。これを避けるためにも、1
歳から3歳までの間に、牧場や
動物園に連れていき、数時間滞
在して、制御性T細胞の成熟を
促すという事が必要になります。

 発熱やのどの痛みのある子ど
もとの接触を避けたり、土いじ
り、砂いじりを避けたたり、ふ
だんから手洗いを行ったりとい
った対策が必要です。

溶連菌感染症について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 
 大罪を犯して滞在期間を短縮
する。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 サルモネラ属菌は食中毒を起こす代表的な細菌

 
 
 
 
 
 
 
 暑くて湿度が高い季節に多い
のが食中毒です。中でも自然界
に広く分布しているサルモネラ
属菌は、食中毒を起こす代表的
な細菌として知られています。
毎年6~9月の気温が高い時期に
なると急激に患者数が増え、厚
生労働省の2017年の調査では、
全国で約1200人の患者さんが報
告されています。荏原病院(東
京都大田区)の大西健児副院長
は「サルモネラ属菌による食中
毒は、日ごろのちょっとした注
意で防ぐことができます」と話
しています。サルモネラ属菌は、
牛や豚、鶏といった、私たちが
食用にしている動物の消化管に
住み着いています。また、川や
湖、下水にも分布しています。
動物には症状が出ませんが、汚
染された生の肉や加熱不十分な
肉を人が食べると、およそ8~
72時間の潜伏期間を経て、吐き
気や嘔吐(おうと)、激しい下
痢や腹痛、発熱などの症状が表
れます。大西副院長は「汚染さ
れた肉を切った包丁やまな板に
菌が付着し、二次的な感染を引
き起こした例もあります」と指
摘しています。鶏の場合、卵巣
や卵管にもサルモネラ属菌がい
ることがあり、形成時に汚染さ
れた卵を、生で食べて感染する
こともあるということです。ま
た、カメ類を含むは虫類がサル
モネラ属菌を保有しているケー
スも多いとされています。「特
に子どもは、飼育しているカメ
に触った手を、無意識に口に持
っていくことが多く、そこから
感染します」と大西副院長は言
っています。サルモネラ属菌に
よる食中毒は、水分補給と安静
を心掛ければ、一般的に3~4
日程度で症状は改善します。た
だし、高齢者や子ども、抗ガン
剤治療などで免疫力が低下して
いる人、人工関節などが体内に
入っている人は、合併症を引き
起こすリスクが高まるため、抗
生物質を服用する場合もありま
す。

 「症状が落ち着いても、人に
より2~4週間、便中に菌が排
出されることがあります。調理
業務に従事する人は、症状が落
ち着いた後に再度、便の検査を
してサルモネラ属菌の排出が無
いことを確認した方がいいでし
ょう」と大西副院長は助言して
います。

 予防には、調理前に手洗いを
徹底するのは言うまでもありま
せん。まな板や包丁は、できれ
ば肉と野菜用に使い分け、使用
後はすぐに洗剤で洗いましょう。
生鮮食品は購入したら、菌を増
やさないためにすぐに冷蔵庫に
保存するのが良いとされていま
す。

 大西副院長は「どんな肉でも、
サルモネラ属菌に汚染されるこ
とがあります。肉類は必ず中心
まで火を通してください。卵の
生食は新鮮なものに限ることと、
ペットのは虫類を触った後はし
っかりと手を洗うことも忘れず
に」と重ねて強調しています。

サルモネラの食中毒について

解説している動画です。

 
 


 
 
 
 国際協調を強調した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 「リウマチ熱」という病気が
あります。よく聞くリウマチ(
関節リウマチ)は高齢者の病気
ですが、リウマチ熱はまったく
違う病気で、5~15歳の子ど
もに多く発症します。心臓、関
節、皮膚、神経系に炎症が起き、
症状は発熱に加え、胸痛や息切
れ、肘やひざなどの大きな関節
の腫れや痛み、発疹や皮下結節、
けいれんのような体のふるえ等
であることは、私の年代の医師
であれば、周知の事実でした。
しかし、リウマチ熱の患者数が
減ってしまった現在、小児科の
医師でも余り、診たことがない
病気と感じるようになり、その
恐ろしさが分からなくなってい
る可能性があります。極端な事
を言うと、天然痘という病気は
ウイルスが絶滅したとされてい
て、北朝鮮などの細菌兵器保有
国が、工作員に感染させて日本
に伝播しようと画策した場合、
誰も治療することができないの
です。昔、種痘を受けた人だけ
が、若干生存率が高くなる程度
と聞いています。 同じことが
劇症型のリウマチ熱が起こった
場合、惨劇が起こる可能性があ
ると私は、考えています。
 暑くて湿度が高い季節に多い
のが食中毒です。中でも自然界
に広く分布しているサルモネラ
属菌は、食中毒を起こす代表的
な細菌として知られています。
毎年6~9月の気温が高い時期
になると急激に患者が増え、厚
生労働省の2017年の調査では、
全国で約1200人の患者さんが報
告されているということなので、
鶏肉を生で食べたり、鮮度の低
い生卵を食べたりするのを夏場
は、避けた方が良いと思います。
症状が落ち着いても人により2
~4週間、便中に菌が排出され
ることがあるため、調理業務に
従事する人は、症状が落ち着い
た後に再度、便の検査をしてサ
ルモネラ属菌の排出が無いこと
を確認した方が良いと言うこと
です。そのため調理業務に従事
する人、特に多数の人に出す、
給食業務をしている人は、記憶
しておいて頂きたいと切に願う
次第です。予防には、調理前に
手洗いを徹底するのは言うまで
もありませんが、まな板や包丁
は、できれば肉と野菜用に使い
分け、使用後はすぐに洗剤で洗
いましょう。生鮮食品は購入し
たら、菌を増やさないためにす
ぐに冷蔵庫に保存することは、
キャンピロバクター等のほかの
細菌の感染症の予防にも繋がる
措置であることを肝に銘じまし
ょう。

 私用で使用する道具を試用し
た。笑

 
 
 
 
 
 
 
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