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2018-10-18 00:27:04

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診療マル秘裏話   Vol.677 平成28年11月30日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)魚油の脂質代謝改善効果が摂取時刻により変化
2)養育放棄による攻撃性増加の分子メカニズムの一端

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 魚油の脂質代謝改善効果が摂取時刻により変化

 
 
 
 
 
 
産業技術総合研究所は11月1
日、魚油の摂取による脂質代謝
改善効果が摂取時刻によって異
なる事を、マウスを使った実験
により明らかにしたと発表しま
した。この研究は、同バイオメ
ディカル研究部門生物時計研究
グループの大石勝隆研究グルー
プ長と、マルハニチロ株式会社
との共同研究によるものです。
研究成果は、11月12〜13日に、
名古屋大学で開催される第23回
日本時間生物学会で、発表され
ます。

睡眠や深部体温、血圧、糖代
謝や脂質代謝など、ほとんどの
生理機能には日内リズムがあり、
体内時計によって制御されてい
ます。近年、疾患の発症や症状、
薬物代謝等の日内リズムに着目
した投薬時刻の工夫が行われて
います。最近では、食品成分の
さまざまな機能性についても、
摂取時刻との関連性が指摘され
る様になり、疾患の予防や改善
を目指した至適摂取時刻に関す
る時間栄養学的な研究が注目さ
れています。産総研では2013年
よりマルハニチロと共同で、魚
油に含まれる、DHAやEPAの摂取
時刻と機能性の関連性について
研究を行っていました。

DHAやEPAには、心血管障害の
抑制効果や抗アレルギー効果、
脳機能向上効果、脂質代謝改善
効果などの多様な機能性が報告
されており、サプリメントや医
薬品の有効成分として使用され
ています。今回研究グループは、
マウスを、明期12時間・暗期12
時間の明暗環境下にて飼育し、
脂質代謝の改善効果が期待され
る魚油について、摂取時刻によ
る機能性の違いを評価しました。
マウスを、魚油を含まない果糖
過剰食を与えたコントロール群
と夜行性のマウスにとって朝食
となる活動開始時間帯を中心に
12時間だけ4%の魚油を含む果糖
過剰食を与え、残りの12時間は
魚油を含まない果糖過剰食を与
えた朝摂取群、夕食となる活動
終了時間帯を中心に12時間だけ
4%の魚油を含む果糖過剰食を与
え、残りの12時間は魚油を含ま
ない果糖過剰食を与えた、夕摂
取群の3群に分け、いずれの群
のマウスも自由摂食として2週
間の飼育を行いました。その後、
血液と肝臓を採取し脂質の蓄積
を調べました。

その結果、1日あたりの魚油
の摂取量は、朝摂取群と夕摂取
群との間に有意な差は認められ
ませんでしたが、血液中と肝臓
中の中性脂肪の量は、コントロ
ール群に比べて朝摂取群だけに
有意な低減効果がありました。
また、魚油の摂取による、中性
脂肪低減効果は、魚油に含まれ
るDHAやEPAによると考えられて
いるため、これらの脂肪酸の血
液中の濃度を測定した結果、夕
摂取群でも、これらの脂肪酸の
増加が確認されましたが、朝摂
取群の血中濃度は夕摂取群より
も有意に増加していたという事
です。 これらの結果は、朝の
魚油の摂取は、DHAやEPAの血中
濃度を高め、脂質代謝を改善す
ることを示しています。

研究グループは今後、魚油に
含まれるDHAやEPAなどの機能性
成分の吸収や、中性脂肪の低減
効果が時刻依存性をしめす分子
メカニズムを明らかにするとと
もに、ヒトについても魚油の至
適摂取時刻に関する実証を進め
る予定としています。

魚油の効果について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
昨日の機能性成分を惜しむ。


 
 
 
 
 
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2】 養育放棄による攻撃性増加の分子メカニズムの一端

 
 
 
 
 
 
 
横浜市立大学の研究グループ
は、養育放棄(ネグレクト)に
よる社会的に、隔離された養育
環境でみられる、攻撃性増加の
分子メカニズムの一端を突き止
めました。社会的隔離ラットを
使った成果です。 社会行動に
重要な役割を果たしている大脳
皮質領域(内側前頭前野)でグ
ルタミン酸受容体(AMPA受
容体)のシナプスへの移行が、
阻害、経験や学習などによって
シナプス伝達を変化させる脳の
可塑性が低下します。この引き
金となるのはストレスホルモン
である、グルココルチコイドの
増加で、細胞骨格制御因子のコ
フィリンが不活性となることが
攻撃性の増加や脳回路形成異常
を仲介していることを明らかに
しました。

社会性が構築される幼少期の
養育環境は、その後の精神形成
に大きな影響を及ぼします。こ
のうち、母親や他の子どもから
引き離され、社会からも隔離さ
れた、劣悪な養育環境は社会的
関係に障害を生じる要因の一つ
です。とくに攻撃性の増加を引
き起こすことが知られています。
一方、AMPA受容体は、グル
タミン酸を神経伝達物質に脳内
情報処理の中心的役割を持ち、
シナプスに移動する事で、情報
処理能力を高めます。

今後、社会的隔離動物を用い
てネグレクトに起因した重篤な
神経疾患の新たな治療薬開発に
つながることが期待されます。

ネグレクトの実例について解説

している動画です。

 
 


 
 
貴院に起因する問題を棋院で
解決した。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
魚油の摂取による、脂質代謝
改善効果が摂取時刻によって異
なる事を、マウスを使った実験
により明らかにしたのは偉大な
業績です。人が魚油を摂取した
場合の臨床試験も行って頂きた
いと考えています。 基本的に
ω-3系の不飽和脂肪酸につい
ては、安全性が確認されている
といっても過言ではありません。
そうでなければ、青魚を安全に
食べることはできません。漫然
と、ω-3系の不飽和脂肪酸を
摂取するのではなく、至適摂取
時刻に摂取する方が望ましいと
考えられます。
養育放棄(ネグレクト)によ
る社会的に隔離された養育環境
でみられる、攻撃性増加の分子
メカニズムの一端が解明された
のは素晴らしい業績です。AM
PA受容体は、グルタミン酸を
神経伝達物質に脳内情報処理の
中心的役割を持ち、シナプスに
移動する事で、情報処理能力を
高めるということが分かってい
て、このシナプス移動が阻害さ
れると、攻撃性増加が起こる訳
ですから、シナプス移動を促進
する薬物があれば情報処理能力
を高めると共に、攻撃性増加を
抑制できるという事になります。
ぜひネグレクトに起因した重篤
な神経疾患の新たな治療薬開発
につなげて頂きたいものです。

即身成仏の考えを促進する事
は、考えていない。笑

 
 
 
 
 
 
 
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