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診療マル秘裏話   Vol.675 平成28年11月16日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)免疫系を賦活する蛋白質の詳細立体構造を解明
2)バランスよく色々な食品を食べると認知症リスク減少

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 免疫系を賦活する蛋白質の詳細立体構造を解明

 
 
 
 
 
 
 
東京大学は10月20日、微生物
の侵入を感知して免疫系を活性
化するTLR7蛋白質の詳細な立体
構造を世界で初めて明らかにし
たと発表しました。この研究は、
同大学大学院 薬学系研究科の
清水敏之教授、張志寛大学院生、
大戸梅治准教授、同大学医科学
研究所の三宅健介教授、柴田
琢磨助教、大阪大学大学院工学
研究科の内山進准教授、首都大
学東京理工学研究科の礒辺俊明
教授、田岡万悟准教授らの研究
グループによるものです。研究
成果は、「Immunity」10月号に
掲載されています。

細菌やウイルスなどの病原体
に対する感染防御機構として、
自然免疫機構が備わっており、
TLR 受容体が主にその役割を担
っています。TLR7は、TLR 受容
体のひとつで、ウイルス由来の
一本鎖RNA または、合成低分子
リガンドを感知することで、イ
ンターフェロンなどの産生を促
すため、TLR7は、抗ウイルス薬、
ワクチン、抗ガン剤などのター
ゲットとして注目されていまし
たが、リガンドを感知する具体
的な機構は不明でした。

研究グループは、大型放射光
施設SPring-8および高エネルギ
ー加速器研究機構Photon Facto
ryの強力なX線を使用して構造
解析した結果、TLR7が、一本鎖
RNA(polyU)と2種類の低分子
リガンド(グアノシン、loxori
bine)のいずれか、あるいは低
分子リガンドR848に結合した複
合体の立体構造を明らかにしま
した。 その結果、TLR7はそれ
ぞれのリガンドと2:2(または2
:2:2)の複合体を形成すること
で、活性化型の2量体となる事
が分かりました。

また、グアノシン、loxoribi
ne、R848などの低分子リガンド
は2量体の界面に位置する第1
結合部位に、polyU一本鎖RNAは
TLR7のリング型構造の凹面の第
2結合部位に位置していました。
構造解析と生化学的実験の結果、
TLR7は、これらの2種類のリガ
ンドによって協調的に活性化さ
れることが明らかになったとし
ています。

今回の結果により、TLR7が、
2つのリガンド結合部位を用い
て、2種類のリガンドを同時に
認識し活性化することが明らか
になりました。今後は、2つの
作用点で制御するという新しい
視点で、TLR7をターゲットとし
たワクチンアジュバントやウイ
ルス感染、アレルギーの治療薬
等の開発につながることが期待
されると、研究グループは述べ
ています。

蛋白質の構造について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 
生魚の成長を制御する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 バランスよく色々な食品を食べると認知症リスク減少

 
 
 
 
 
 
バランスよくいろいろな食品
を食べると認知機能の低下リス
クは4割も減少することが国立
長寿医療研究センターの、疫学調査
研究で分かりました。 認知症
予防の根本的な治療法が明らか
でない中、個々の栄養素や食品
の摂取量ではなく、「いろいろ
な食品を食べる」という分かり
やすい行動が、認知機能低下を
抑制する可能性が示せたとして
います。

同センターでは、愛知県大府
市と知多郡東浦町の地域住民5
70人(男女60~81歳)を
対象に、2000年から12年
にかけ7回に分け、食品摂取に
かかわる調査を実施しました。
平均追跡期間は約8年です。

方法として写真撮影を併用し
た3日間の食事秤量記録調査(
はかりを用いた栄養調査)を基
に、食品摂取の多様性指標によ
りスコア化しました。このスコ
アでは、0~1点を範囲とし、
値が高いほどいろいろな食品を
摂取しているように定めました。

一方、認知機能の確認には、
認知機能障害のスクリーニング
検査(MMSE)を用いて評価
しました。30点を満点として、
27点以下を「認知機能低下グ
ループ」とみなした。分析には
00~02年の調査時に、MM
SEの得点が28点以上だった
人を対象に、統計学手法の一つ
の一般化推定方程式を使ってス
コアを4グループに分けました。

4グループのうち食品摂取の
多様性スコアが0・691~0
・872を「値の最も低いグル
ープ」、0・897~0・91
7を「やや値の高いグループ」、
0・917~0・953を「値
の最も高いグループ」などとし
ました。値の最も低いグループ
に比べると、やや高いグループ
は32%、最も高いグループで
は44%も認知症リスクが低下
することが分かりました。

認知症を予防する生活習慣につ

いての動画です。なおソイライ

スを大量に摂取するのはお勧め

できません。

 


 
 
文責の人の文章を分析する。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
微生物の侵入を感知して免疫
系を活性化する、TLR7蛋白質の
詳細な立体構造を世界で初めて
明らかにしたのは、偉大な業績
です。微生物を電波に見立てる
と、アンテナの役割をする蛋白
質と言えましょう。この蛋白質
が機能しないと侵入した微生物
に免疫が気付かず、深刻な感染
症を引き起こすことにつながり
かねません。 今後は、2つの
作用点で制御するという新しい
視点で、TLR7をターゲットとし
たワクチンアジュバントやウイ
ルス感染、アレルギーの治療薬
等の開発につなげて頂けたら、
幸いです。
バランスよくいろいろな食品
を食べると認知機能の低下リス
クは4割も減少するというのは、
認知症予防に使えるということ
と、食事の他に、何らかの認知
機能に影響する因子があると言
うことも興味深いと思いました。
現在、認知症の治療薬は根本的
に治すものはなく、進行を遅ら
せることしかできないので予防
が重要ということになります。
脳の機能も全て分かっている訳
ではないので、認知症の予防は、
困難を極めると推定されますが、
これだけ、認知症の人が増える
に至っては、喫近の課題である
と認識しています。

脳はノーと言って昨日の機能
を放棄する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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