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2022-06-10 16:57:51

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診療マル秘裏話  号外Vol.2188 令和3年8月8日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)米国と欧州3カ国の抗ガン剤の価格有用性比較
2)加齢により産生する蛋白質が皮膚の老化を促進

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 米国と欧州3カ国の抗ガン剤の価格有用性比較

 
 
 
 
 
 
 米国と欧州3カ国(英国、ド
イツ、スイス)の抗ガン剤の上
市価格、上市後の価格変動、臨
床的有用性を比較しました。米
国食品医薬品局(FDA)が,2009
年1月1日から2019年12月31日の
間に,欧州医薬品庁(EMA)とス
イス医薬品局が2019年12月31日
までに承認した成人の固形ガン
および血液ガンを最初の適応症
とした新薬を解析対象としまし
た。

 対象65種のうち47種(72%)
が固形ガン、18種(28%)が血
液ガンの治療薬でした。2018-2
019年と2009-2010年の上市時の
最低月間治療費(中央値)を比
較すると、米国で1万4580ドル
vs. 5790ドル、ドイツで5888ド
ル vs. 4289ドル、スイスで659
3ドル vs. 5784ドル、英国で68
67ドル vs.3939ドルとなり、全
対象国で.2018-2019年の方が高
いという結果がでました。2009
年から2019年の間に、米国で65
種中48種(74%)の価格がイン
フレ率以上に上昇していました。
英国では62種中わずか1種(2%)、
ドイツでは60種中0,スイスでは
56種中7種(13%)が,価格上昇
の中央値がインフレ率より高い
という結果でした。全対象国で、
上市価格または上市後の価格変
動と臨床的有用性との相関は認
められませんでした。

 抗ガン剤の高齢者への投与に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 米国の抗ガン剤のインフレ率
は、以上のように異常です。笑

 
 
 
 
 
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2】 加齢により産生する蛋白質が皮膚の老化を促進

 
 
 
 
 
 
 
 田医科大学は7月14日、加
齢に伴い産出される蛋白質「グ
レムリン2」(GREM2)が、皮膚
の幹細胞の分化を抑制し皮膚組
織の再生を妨げていることを突
き止め、GREM2 の量が多いほど
皮膚の老化が進行していること
が明らかになったと発表しまし
た。この研究は、同大応用細胞
再生医学講座の赤松浩彦教授、
皮膚科学講座の杉浦一充教授、
日本メナード化粧品株式会社と
の共同研究によるものです。研
究成果は、「Regenerative The
rapy」に掲載されています。
 皮膚は、外側から表皮、真皮、
皮下脂肪と大きく分けて3つの
組織から構成されています。そ
れぞれの組織には幹細胞が存在
し、幹細胞から新しい細胞が供
給されることで、皮膚組織の機
能が維持されています。しかし、
皮膚は老化によって機能低下し、
シワ、タルミといった外観的な
変化が現れます。共同研究グル
ープは、この皮膚の老化現象と
幹細胞との関係について研究を
進めてきました。

 研究ではまず、若齢者(8~
31歳、16人)と高齢者(63~79
歳、21人)の皮膚組織を解析し
ました。表皮、真皮ともにGREM
2 が産生されていることを確認
しました。GREM2 は加齢によっ
て産生量が増加していることも
分かりました。

 三次元培養表皮モデルの技術
を応用し、培養時にGREM2 を添
加し、表皮組織構造に及ぼす影
響について検証しました。その
結果、GREM2 を添加した三次元
培養表皮では、角質層の薄い、
未熟な表皮が形成されました。
実際にGREM2 の添加濃度依存的
に表皮分化マーカー蛋白質(ケ
ラチン10)の遺伝子発現が抑え
られていることが分かりました。
このことから、GREM2 には表皮
幹細胞の分化を抑制する作用が
あり、GREM2 の量が多いほど薄
く未熟な表皮構造になることが
考えられました。

 同様に、真皮に対するGREM2
の作用を検証するために、GREM
2 を培養液中に添加して真皮幹
細胞の分化に及ぼす作用につい
て確認しました。その結果、GR
EM2 を添加した条件ではコラー
ゲン線維が産生されず、GREM2
の添加濃度依存的に真皮分化マ
ーカー蛋白質(タイプ1コラー
ゲン)の遺伝子発現が抑えられ
ていました。このことから、GR
EM2 には真皮幹細胞の分化を抑
制する作用があり、GREM2 の量
が多いほど新しいコラーゲンの
産生が滞ることが考えられまし
た。

 高齢者の皮膚において、GREM
2 の量が多いものと少ないもの
で皮膚組織の状態の違いについ
て比較しました。その結果、GR
EM2 量が多い皮膚では、表皮が
薄くなり、真皮のコラーゲン線
維が減少していることが分かり
ました。つまり、皮膚における
GREM2 の量が多いほど老化が進
行していることが明らかになり
ました。

 これらの結果からGREM2 は、
皮膚の幹細胞の分化を抑制する
ことで、表皮ではターンオーバ
ーを、真皮ではコラーゲンの産
生を遅延させ、皮膚組織全体の
老化を促進していると考えられ
ました。

 「皮膚の再生や老化改善にお
いて、GREM2 の産生量を減らす
ことは重要であると考えられる。
今後は、これらの研究結果をも
とに皮膚の抗老化や再生能力の
向上につながる技術開発を進め
ていく」と、研究グループは述
べています。

 皮膚の老化について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 廊下で、老化改善の話をする。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 米国と欧州3カ国(英国、ド
イツ、スイス)の抗ガン剤の上
市価格、上市後の価格変動、臨
床的有用性を比較したのは、有
用なことだと思います。米国は、
先進の医薬品を開発する反面、
一部のオバマケアーが実施され
ている地域を除き医薬品が、高
額すぎて、とても会社の医療保
険で賄えず、実質高額の医療費
を支払える、あるいはGAFA等の
従業員や経営者その他の一部の
お金持ちしか、その恩恵に預か
ることができません。 しかも、
工夫のある抗ガン剤治療であり、
欧州では主流のクロノテラピー
も行っておらず、経済的理由か
ら末期ガンの患者さんには神父
さんを呼ぶ始末です。よほどの
お金持ちでない限り、米国で医
療を受けたいと思う人は、いな
いと思います。
 藤田医科大学が7月14日、加
齢に伴い産出される蛋白質「グ
レムリン2」(GREM2)が、皮膚
の幹細胞の分化を抑制し皮膚組
織の再生を妨げていることを突
き止め、GREM2 の量が多いほど
皮膚の老化が進行していること
が明らかになったと発表したの
は、素晴らしい業績です。GREM
2 は、皮膚の幹細胞の分化を抑
制することで、表皮ではターン
オーバーを、真皮ではコラーゲ
ンの産生を遅延させ、皮膚組織
全体の老化を促進していると考
えられ老化促進蛋白質は、多く
発見されているものの、皮膚に
特化したというのが目新しい所
だと思いました。これらの研究
結果をもとに皮膚の抗老化や再
生能力の向上につながる技術開
発を進めて頂きたいものです。

 工場の生産能力向上に努める。


 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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