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2022-06-14 16:29:27

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診療マル秘裏話  号外Vol.2192 令和3年8月13日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)未治療MDSに経口BCL-2阻害薬とアザシチジンの併用
2)武漢熱の後遺症に関する過去最大規模国際研究

 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 未治療MDSに経口BCL-2阻害薬とアザシチジンの併用

 
 
 
 
 
 
 米・アッヴィは本日(7月21
日)、改訂国際予後判定システ
ム(IPSS-R)に基づいて、中等
度~超高リスクと診断された未
治療の骨髄異形成症候群(MDS)
患者さんに対する経口BCL-2 阻
害薬ベネトクラクスとアザシチ
ジンとの併用療法について、米
食品医薬品局(FDA) よりブレ
ークスルー・セラピー指定を受
けたと発表しました。今回の認
定は、第1b試験M15-531の結果
に基づいたものです。

 ベネトクラクスは、アポトー
シス抑制蛋白質であるBCL-2 を
選択的に阻害する経口投与可能
な低分子化合物です。BCL-2 は
アポトーシス促進性蛋白質(BA
X/BAK、BIMなど)と相互作用す
ることにより、アポトーシス抑
制性に機能しています。ベネト
クラクスは、BCL-2 と直接結合
することによりアポトーシス促
進性蛋白質を遊離させ、腫瘍細
胞を速やかなアポトーシスに誘
導し、抗腫瘍作用を示すと考え
られています。オタマジャクシ
がカエルになると尾や水掻きが
なくなります。その際、計画的
に細胞が死ぬことが分かってお
り、このような細胞の死に方を
アポトーシスと言います。アポ
トーシスの対極は、ネクローシ
ス(壊死)です。

 アザシチジンはDNA及びRNAに
取り込まれることで、主に蛋白
質合成を阻害し、殺細胞作用を
示します。なお、MDS では、ガ
ン抑制遺伝子プロモーター領域
のDNAの高メチル化,及び当該ガ
ン抑制遺伝子の発現抑制が報告
されており、DNA に取り込まれ
たアザシチジンは、DNA のメチ
ル化を阻害することにより、細
胞増殖抑制作用を示す可能性も
報告されています。

 骨髄異形成症候群について解

説している動画です。

 
 


 
 
 この将棋の対局の対極の局面
を考える。        笑

 
 
 
 
 
 
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2】 武漢熱の後遺症に関する過去最大規模国際研究

 
 
 
 
 
 
 
 新型コロナウイルス感染症(
武漢熱)の後遺症に関する過去
最大規模の国際研究の結果が明
らかになりました。英米の研究
者らを中心に武漢熱後遺症の研
究を行っているPatient-Led Re
search CollaborativeのHannah
E. Davis氏らは,オンライン調
査で得られた3,700 例超のデー
タから武漢熱後遺症の特徴を検
証しました。ほとんどの患者さ
んが、35週を超えて症状が持続
し、特に疲労、労作後の倦怠感、
認知機能障害が多く認められた
とEClinicalMedicine(2021年7
月15日オンライン版)に報告し
ました。

 Davis 氏らは武漢熱患者さん
の支援グループやSNSを通じ、2
020年 9月6日〜11月25日に武漢
熱疑い例および罹患例を対象に
オンライン調査を実施しました。
データは56カ国から収集され、
2020年6月以前に発症し症状が2
8日を超えて持続している3,762
例(罹患例1,020例、疑い例2,7
42例)の回答を分析しました。

 分析では、10カ所の臓器にお
ける症状203 種の有病率を推定
し、そのうち66種を7カ月間超
にわたり追跡しました。他にも、
武漢熱後遺症が生活や仕事へ及
ぼす影響、元の健康状態への復
帰状況などを調査しました。

 分析の結果、35週を超えて症
状が持続した患者は回答者の91
.8%を占め、65%は少なくとも
6カ月までになんらかの症状を
経験していました。症状の重症
度と平均症例数の継時的評価か
ら武漢熱後遺症の経過を推定し
たところ、重症および超重症の
割合は4週までの急性期にピー
クを迎えた一方、中等症および
軽症の割合は発症後徐々に上昇
していました。

 回答者が経験した症状の数は、
55.9±25.5(平均値±標準偏差)
でした。臓器のカテゴリー別に
見ると、全身性および頭頸部(
HEENT) 症状がほぼ全例で、ま
た筋骨格、心血管、消化器、肺・
呼吸器の症状は85%以上に認め
られ、これらは時間経過ととも
に多様な有病率を示しました。
個々の症状別では、疲労、労作
後の倦怠感、認知機能障害が特
に多いという結果がでました。

 さらに回答者の仕事への影響
を調べた所、45.2%が罹患前と
比べ仕事の量を減らす必要があ
ったと答え、22.3%は勤務が不
可能でした。

 以上の結果について,Davis氏
らは「武漢熱後遺症は多臓器に
影響を及ぼす不均一性の後遺症
であり、予後の悪化に大きく関
与することが示唆された」と指
摘しています。「武漢熱後遺症
のこのような不均一性を考慮す
ると、病態生理の理解と効果的
な治療法の開発には集学的な研
究が必要である」としています。

 武漢熱後遺症について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 後遺症を消す行為を発見する
のは、困難。       笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 米・アッヴィが本日(7月21
日)、改訂国際予後判定システ
ム(IPSS-R)に基づいて、中等
度~超高リスクと診断された未
治療の骨髄異形成症候群(MDS)
患者さんに対する経口BCL-2 阻
害薬ベネトクラクスとアザシチ
ジンとの併用療法について、米
食品医薬品局(FDA) よりブレ
ークスルー・セラピー指定を受
けたと発表したのは、喜ばしい
ことです。しかし、この2剤と
も副作用があり、特に添付文書
を見るとアザシチジンの方に、
強い多種類の副作用が存在する
ため、臨床で実際に使う際には、
十分な注意が必要になると思い
ます。
 新型コロナウイルス感染症(
武漢熱)の後遺症に関する過去
最大規模の国際研究の結果が明
らかになったのは、凄いことだ
と思います。後遺症が酷いと聞
いていましたが、回答者の仕事
への影響を調べた所、45.2%が
罹患前と比べ仕事の量を減らす
必要があったと答え、22.3%は
勤務が不可能であったというこ
とまでは、分かりませんでした。
どんな人でも、仕事をしないと
生活するための、お金は入って
来ません。その仕事にこれだけ
の影響があるということは、何
かしらの対策を打つ必要がある
と思います。

 コンクールで大作に勝つ対策
を練る。         笑

 
 
 
 
 
 
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職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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