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2012-08-29 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.357 平成22年10月7日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) 臍帯血の免疫細胞がガン細胞を死滅

2) 造血幹細胞の維持や増殖を調節する司令塔の役割を果たす細胞



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当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。





 

1】 臍帯血の免疫細胞がガン細胞を死滅



 ヒトのへその緒にある臍帯血(さいたいけつ)を

もとに作製した免疫細胞が、ガン細胞の中に入り込んで

内部から細胞を死滅させたと林原生物化学研究所(岡山市)

が9月15日発表しました。



 こうした現象が確認されたのは世界で初めてということ

です。新たなガン治療法の開発が期待されます。



 この免疫細胞は2006年に同研究所が発見し

「HOZOT(ホゾティ)」と名付けました。



 研究で、ヒトのガン細胞とHOZOTをまぜたところ、

HOZOTがガン細胞に近づき、侵入しました。



 その後、約2~4時間で徐々にHOZOTが死滅し始め、

同時にガン細胞の生存率も低下しました。死滅した

HOZOTから細胞を死に至らせる物質が漏れ、ガン細胞

の構造を壊すのが原因とみられています。正常な細胞には

侵入しませんでした。



 記者会見した同研究所の竹内誠人(たけうち・まこと)

主任研究員は「ガン患者の血液で、HOZOTと同様の働き

を持つ細胞を作りだし、治療につなげたい」と話しました。

5~6年後をめどに臨床研究を始めたいと話しています。



 ガン細胞がホゾをかむHOZOT細胞。笑



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2】 造血幹細胞の維持や増殖を調節する司令塔の役割を果たす細胞



 赤血球や白血球のもとになる造血幹細胞の維持や増殖を

調節する司令塔の役割を果たす細胞を、京都大の長沢丘司

(ながさわ・たかし)教授(免疫学)らのチームがマウス

で突き止め、9月16日付の米科学誌イミュニティーに

発表しました。



 造血幹細胞を維持するための細胞(ニッチ)の正体は、

免疫学では長年の謎とされていました。



 長沢教授は「司令塔役の細胞を取り出して培養すること

ができれば、造血幹細胞を増殖するなど、再生医療や、

薬の開発に役立てられる可能性がある」と話しています。



 造血幹細胞が増殖するにはCXCL12と呼ばれる

タンパク質が必要で、チームは造血幹細胞がこのタンパク質

を多く出す「CAR細胞」の突起部分に付着し、未分化な

状態で維持されていることに着目しました。



 実験でマウスのCAR細胞を取り除くと、造血幹細胞の

分化が進んでしまい、2日間で造血幹細胞が約半分まで減少

しました。赤血球やリンパ球も大きく減ったため、この細胞

が造血幹細胞の増殖や免疫細胞を作る司令塔となっている

ことが分かりました。



 司令塔は、死霊塔ではありません。笑



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編集後記



 ガンの免疫療法も臍帯血を使うようになったら、

飛躍的に進歩するかもしれません。今のところ

末期のガン患者さんだけに臨床試験がなされている

ようですが、もっと状態がいい段階で臨床試験が

なされると成績も伸びるのではないかと期待して

います。長らく造血器幹細胞の維持に必要な要件は

謎でした。しかしここまで明らかになれば、再生

医療や白血病などの造血器悪性腫瘍の治療に充分

生かせるものと期待しています。



 ガンと臍帯血で再対決。笑



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2012-08-23 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.356 平成21年9月30日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) 骨髄と胸腺の同時移植で2型糖尿病を治療

2) 脳細胞の成長や保護に重要な栄養素となるホルモン



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1】 骨髄と胸腺の同時移植で2型糖尿病を治療



 肥満など生活習慣の乱れで発症する「2型糖尿病」

を、骨髄と胸腺の同時移植で治療する動物実験に

関西医科大の池原進教授、李銘講師(幹細胞異常症学)

らが成功しました。国内の糖尿病患者の95%を占める

2型糖尿病の発症の仕組みの解明や、新しい治療法開発

につながる可能性があります。9月14日にイスラエル

でのシンポジウムで発表し、近く米医学誌「ジャーナル・

オブ・オートイミュニティ」に論文が掲載されます。



 血糖値を下げるインスリンは膵臓(すいぞう)の

β細胞で作られます。免疫を担うリンパ球の一種、T細胞

が、β細胞を異物と誤認して破壊し、インスリンが枯渇

するのが「自己免疫疾患」の1型糖尿病です。一方、

「生活習慣病」の2型は老化や肥満でインスリンの分泌や

機能が落ちるのが原因とされていますが、近年、2型も

免疫系の異常でインスリンの機能が妨げられることが

原因との説が出ています。



 池原教授は85年、1型糖尿病マウスに骨髄移植をし

発症を抑えることに成功しました。今回、2型で実験を

試みました。2型マウスに骨髄移植をしただけでは効果は

ありませんでしたが、骨髄と胸腺を同時に移植すると

10匹のマウスすべての血糖値が正常値に戻りました。

また細胞の表面でインスリンを受け取る受容体に起きて

いた異常も正常化しました。



 骨髄内の造血幹細胞は胸腺に移動後、T細胞に分化し、

自己細胞を正確に認識するよう「教育」を受けます。

池原教授らは、骨髄と胸腺の機能が両方正常でないと、

この教育プロセスに不具合が起き、2型を発症する可能性

があると指摘しました。同時移植で治療効果が出たと見て

。「2型糖尿病も自己免疫疾患の側面がある証拠を示せた

と思う。より詳しい仕組みの解明が必要だが、治療法への

応用に向け、研究を進めたい」と話しています。



 胸腺の昨日の機能を帰納した。笑



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2】 脳細胞の成長や保護に重要な栄養素となるホルモン



 細胞の成長や保護に重要な栄養素となるホルモンが、

脳の活動が活発な部分だけに血液中から取り込まれること

を、征矢(そや)英昭・筑波大教授と西島壮(たけし)・

首都大学東京助教らのグループが発見しました。



 脳機能を維持するのに学習や運動などが不可欠である

ことを実証したもので、将来、認知症予防など脳を健康に

保つためのプログラム開発につながると期待されます。

科学誌ニューロン最新号に掲載されました。グループは、

筋肉の新生や機能の維持に重要な役割を持つホルモン

「IGF-1」が脳神経にも作用することに注目しました。

しかし、血管と脳の間には「血液脳関門」という関所

があり、このホルモンが脳に取り込まれる仕組みは謎でした。



 ラットの実験で、ヒゲを刺激すると神経活動が活発に

なる脳の部分だけに、血中からIGF-1が移動すること

を確認しました。神経活動が高まり、脳の血流量が増える

ことが引き金となり、特殊な酵素がIGF-1の分子を

小さくして、脳の関所を通りやすくすることも

突き止めました。征矢教授は「脳の神経活動そのものが

強力な栄養素を取り込み、さらに脳機能が強化される

好循環を生む」と話しています。



 とおりゃんせの歌の通り、通りやすくなるホルモン

「IGF-1」笑



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編集後記



 マウスの移植実験の成功だけでは、人間への応用は

まだまだ難しいのではないでしょうか?しかし移植で

糖尿病が治ったというのは、明るい材料であることは

事実です。特殊な酵素で処理したIGF-1を沢山摂取する

と脳の神経活動が活発になるのではと言う気がします。





 文士が反乱分子となる。笑

  

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2012-08-16 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.355 平成21年9月23日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) 光合成で心停止後時間の経った移植臓器の機能を回復

2) ゴキブリの脳内抗生物質のヒト感染症への応用



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1】 光合成で心停止後時間の経った移植臓器の機能を回復



 クロレラの光合成能力を利用し、心停止から時間が経過した

膵臓(すいぞう)内の酸素、二酸化炭素濃度を改善、機能まで

回復させることに、山岡一平・大塚製薬工場主任研究員らの

チームが動物実験で成功しました。世界で初めて動物と植物の

間で、酸素と二酸化炭素のやり取りを実現させた成果で、

心停止後の臓器を移植する道が開かれる可能性があります。

9月11日に宇都宮市で開かれた日本蘇生学会で発表されました。



 チームは、呼吸不全状態にしたラットの腹膜上に酸素が

溶け込みやすい液体とクロレラを入れてLED(発光ダイオード)

を照射しました。低かった血液中の酸素濃度が、光合成を行った

クロレラからの酸素によって高まる一方で、高濃度だった二酸化

炭素濃度はクロレラに取り込まれ、元通りに近づきました。



 また、心停止から3時間放置したラットの膵臓を摘出しました。

同様の仕組みの液体に30分間膵臓を入れ、別の糖尿病のラット

に移植しました。その結果、移植された全6匹の血糖値が改善し、

膵臓が機能していることが分かりました。移植で使われる

臓器保存液に入れた膵臓は、6匹中1匹しか血糖値が改善しません

でした。



 現在、心停止後に移植可能な臓器は腎臓、眼球だけで、それも

心停止直後の摘出が必要です。人に応用できるかどうかは安全性

を含めて調べなければなりませんが、同社特別顧問の小林英司・

自治医大客員教授は「呼吸不全に陥った患者の治療や、心停止後

の臓器提供の機会を増やすのに役立つのではないか。心停止から

の時間が延びれば、家族が別れを告げる時間も十分確保できる」

と話しています。



 光合成では咬合性は調べられません。笑



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2】 ゴキブリの脳内抗生物質のヒト感染症への応用



 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や病原性大腸菌など、

ヒトにとって致死性のある細菌を死滅させる天然の抗生物質を

ワモンゴキブリの中枢神経系が作り出すという研究が発表され

ました。また、現在までに3種のバッタも細菌を殺す同じ分子を

その小さな脳の中に持つことがわかっています。



 研究の共著者でイギリスのノッティンガム大学の

サイモン・リー氏によると今回の発見は、地球上の動物の80%

を占める昆虫の世界には新しい抗生物質が豊富に存在している

可能性があることを示唆するということです。



 現在、従来の抗生物質に耐性を持つMRSAなどの細菌が引き起こす

複数の感染症の対策が急務になっており、こうした発見は非常に

重要な意味を持つとリー氏は話しています。



「これは有望だと思う。普通は調べないような場所を我々は調べて

いる。私が知る限り、ゴキブリの脳を調べている人はほかにいない。

しかし、新たな抗生物質を見つけるにはこのような研究が必要だ」

ということです。土壌微生物、菌類、人工的に作られた分子など、

「普通に思い付く場所はもう調べ尽くされている」とも話しています。



 リー氏の研究チームは実験室でゴキブリを解剖し、組織と脳を分析

しました。「見た目も嫌だが、臭いもひどいものだった」とリー氏は

明かしています。また、バッタの組織と脳も分析しました。



 ゴキブリとバッタの脳から見つかった9種類の抗菌性の分子を調べた

ところ、各分子が異なる種類の細菌を殺すよう特化していることが

わかりました。この“非常に賢い防御メカニズム”によって、昆虫たち

は極めて非衛生的な環境でも生き延びることができるとリー氏は説明

しています。



 さらに、抗生物質は最も重要な部分である脳の組織にしかないことも

わかりました。例えば脚に細菌が感染しても昆虫は生き伸びられそう

ですが、脳への感染は致命的となる可能性が高いと考えられます。



 昆虫の脳から医薬品が開発されるのはかなり先になるということですが、

希望がないわけではありません。研究チームが昆虫の抗生物質をヒトの

細胞に付加する実験を行ったところ、有害な作用は起きませんでした。



 この研究の予備報告は、ノッティンガム大学で2010年9月6~9日に

開催された英国総合微生物学会で発表されました。



 何億年も生き延びてきたゴキブリの簡単な知恵に感嘆。笑



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編集後記



 クロレラの光合成によって臓器の機能が回復すると

いうのは、本当に不思議な気がします。早く人間に

近いサルなどの動物の移植実験を試みて欲しいと思い

ます。何億年も生き延びているゴキブリの生命力は

脳の中の抗生物質にもその一因があったとは、いやはや

驚きの限りです。多剤耐性遺伝子を持つ細菌の問題が

院内感染にて広がりを見せている昨今、早い段階での

臨床試験をお願いしたく存じます。



 乾癬は感染症ではありません。笑

  

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2012-08-09 00:00:00

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診療マル秘裏話 Vol.354 平成21年9月16日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) 2型糖尿病に関連する遺伝子変異

2) 「勝者」の脳の反応



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1】 2型糖尿病に関連する遺伝子変異



 肥満や生活習慣が引き金になる2型糖尿病に関連する

遺伝子変異2個を新たに発見したと、東京大と

理化学研究所などのチームが9月5日付米科学誌

ネイチャージェネティクス(電子版)に発表しました。



 遺伝子変異は、個人によって遺伝子の塩基配列が

1カ所だけ異なる一塩基多型(SNP)です。

このタイプによって、発症の危険性が最大1・19倍に

なるということです。チームの山内敏正(やまうち・

としまさ)東大特任准教授は「肥満や年齢など、ほかの

要因と組み合わせると、糖尿病に6倍かかりやすい人を

見つけられるようになる」と話しています。



 チームはまた、既に欧米で2型糖尿病と関係がある

とされるSNP26個のうち、11個が日本人にも

関係があることを確認しました。合計で13個のSNPが

日本人の糖尿病発症の危険性を高めるとしています。

今回発見した2個のうち、一つは欧米人でも関係するが、

もう一つは日本人を含めた東アジア人だけに関係する

ということです。



 チームは、国内の2型糖尿病患者さん1万数百人と、

糖尿病でない八千数百人の遺伝子を比較して解析しました。

発症との関連を突き止めた2個のSNPのうち一つは、

膵臓(すいぞう)などで働くユビキチン結合酵素の遺伝子

の中にあり、変異があると、血糖値を下げるインスリンの

分泌が減りました。



 成人が発症する糖尿病の大半は2型糖尿病です。日本人

の40歳以上の3、4人に1人が糖尿病にかかっているか、

予備軍ということです。



 懐石料理を解析する。笑



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2】 「勝者」の脳の反応



 「敗者」の悔しい表情を見た「勝者」の脳の反応を、

放射線医学総合研究所(千葉市)の研究チームが

とらえることに初めて成功しました。



 脳の前頭葉と呼ばれる部位で通常より強い電気信号が

現れ、自己愛(ナルシシズム)の強い人ほど反応が

大きかったということです。神戸市で9月4日開かれた

日本神経科学学会など3学会の合同大会「ニューロ

2010」で報告されました。



 他人の幸福や不幸に対し、同じ気持ちを抱く心理状態が

「共感」と呼ばれるのに対し、野球やサッカーなどの試合

で勝者が敗者の悔しい表情を見て喜ぶ感情は「反共感」と

呼ばれています。



 研究チームは、反共感の際、実際に反応する脳の部位を

確認するため、トランプで数の大きい方が勝ちとなる

単純なゲームを実施しました。敗者の悔しげな表情を見た

勝者では、前頭葉の前部帯状回と呼ばれる部位に現れる

「フィードバック関連陰性電位」という電気信号が、

通常よりも強く脳波計で測定されました。



 被験者に自己愛度を測る心理テストも受けてもらったところ、

自己愛の強い人ほど、この電位が高くなりました。一方、相手に

同情しがちな人では、電位はあまり変わりませんでした。



 チームの山田真希子研究員は「自己愛性人格障害など様々な

対人関係障害の病態理解につながる」と話しています。



 自己愛は、事故藍ではありません。笑



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編集後記



 糖尿病関連の遺伝子が見つかったことは素晴らしい

と思います。予備軍の人は本当の糖尿病に移行しない

ように、また糖尿病患者さんでは、遺伝子治療が進む

ことを期待したいと思います。数多くの反共感を

経験してきたタイガーウッズも今や、対戦相手から

反共感の感情を抱かれる毎日でしょう。



 他人の不幸は蜜の味に満つ。笑

 

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2012-08-02 00:00:00

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診療マル秘裏話 Vol.353 平成21年9月9日作成


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目次



  

1) 体内時計遺伝子の活動を体毛の根元の細胞で測定

2) 片頭痛の原因遺伝子





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1】 体内時計遺伝子の活動を体毛の根元の細胞で測定



 24時間周期で働く「体内時計」をつかさどる時計遺伝子

の活動を、体毛の根元の細胞で測定する技術を、山口大や

佐賀大などのグループが開発し、8月24日付の米科学

アカデミー紀要に発表しました。



 体内時計の乱れは睡眠障害や糖尿病、動脈硬化などに

つながるとされており、山口大の明石真(あかし・まこと)

教授(時間生物学)は「技術が実用化できれば、こうした

病気の予防や診断に役立てられる」と話しています。



 グループは成人の男女計4人から数時間ごとに頭髪や

あごひげを抜かせてもらい、根元の細胞を採取しました。

遺伝子の活性が高まると細胞内で増加する「メッセンジャー

RNA(mRNA)」の量が、時間によって変化するのを

検出できるか調べました。



 検出に成功したのは3種類の時計遺伝子のmRNAだった

ようです。変化のパターンは1日周期で、早起きの人は

ピークの時刻が早いなど、mRNAの量の変化が生活習慣に

対応していました。



 さらに、早朝出勤の早番と、深夜勤務の遅番を1週間交代

でこなす工場の男性従業員6人を調べたところ、生活リズム

の急激な変化に体内時計が適応しきれず、慢性的な時差ぼけ

状態に陥っていることが分かりました。



 グループによると、毛根の細胞は血液や口内粘膜の細胞に

比べ大量のmRNAが得られるなど、体内時計の状態把握に

適しているということです。



 交替勤務は後退する。笑



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2】 片頭痛の原因遺伝子



 頭がズキンズキンと痛む片頭痛の原因遺伝子のひとつを

発見したと、東京大の関常司(せき・じょうじ)講師

(腎臓病学)やベルギー・ガストフイスベルグ大などの

研究チームが8月23日付の米科学アカデミー紀要

(電子版)に発表しました。病気の詳しい原因解明や、

この遺伝子を標的にした治療薬の開発が期待されています。



 研究チームによると、片頭痛は国内に約1千万人の患者さん

がいるとされています。月に1~2回、多い人では週に

1~2回痛みが起こり、治まると何の症状も残りません。

発症の詳しい仕組みは解明されていませんが、神経細胞の

過剰な興奮が原因とみられています。



 関さんらは、腎臓などの細胞膜で働き、全身の水素イオン

濃度の調節に関係する「NBCe1」という遺伝子に

異常がある人の中に、片頭痛の患者がいることに注目しました。



 培養細胞を使った実験などから、この遺伝子が脳内でも

重要な役割を果たしていることを突き止めました。遺伝子に

異常があると神経細胞の興奮を制御する水素イオン濃度の調節

ができなくなり、片頭痛につながるということです。



 変な頭痛が片頭痛ではありません。笑





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編集後記



 体内時計の状態把握は、生活習慣病の予防に

つながるでしょう。毛を抜かれるのは、一寸

痛いけど(脱毛症の人はもっと痛いけど)

体内時計の状態把握ができるようになります。

抗ガン剤を用いた治療でさえ、体内時計の

仕組みを取り入れるという流れになりつつ

あります。早く予防体制がしっかりして病気を

確実に予防できるようになるといいですね。

片頭痛は、未だに謎が多い病気です。その原因

遺伝子が一つ分かっただけでも大発見と言える

でしょう。



 大発見は、八犬伝。笑

 

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2012-07-26 00:00:00

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診療マル秘裏話 Vol.352 平成21年9月2日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) ガンワクチンによる免疫療法

2) 「PPARγ(ガンマ)」にセロトニンが結合





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1】 ガンワクチンによる免疫療法



 ガンワクチンによる免疫療法の研究を進めている

北海道大遺伝子病制御研究所のグループは8月17日、

新型のワクチンを使った臨床試験で一定の効果が

得られたと発表しました。



 ガンのワクチン療法は、ガン細胞表面の小さな突起

(ペプチド)を目印に、免疫細胞がガン細胞を攻撃する

のに着目した治療です。人工的に作ったペプチドを注射

することで、体内に免疫細胞が大量にでき、ガン細胞

を攻撃します。



 これまでのワクチンはガン細胞を直接攻撃する

「キラーT細胞」を増殖させる効果がありましたが、

研究グループは免疫調節の司令塔役を果たす

「ヘルパーT細胞」も同時に活性化するペプチドを

人工的に合成しました。そのペプチドをワクチン

として活用しました。



 昨年から北大病院などで始めた臨床試験で、6例の

うち4例でガンに対する免疫力が向上しました。抗ガン剤

や放射線による治療が効かない進行乳ガンに投与した

近畿大病院(大阪府)の例では、CTスキャン上でガンの

転移した部分が完全に消えたことが確認されました。



 研究グループの西村孝司(にしむら・たかし)教授

(免疫学)は「まだ安全性試験の段階だが、良好な結果が

得られた。製薬会社との連携などでさらに開発を進めたい」

と話しています。



 ガンワクチンの実用化が、ガンガン進んで欲しい。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



2】 「PPARγ(ガンマ)」にセロトニンが結合



 糖尿病などに関係するたんぱく質「PPARγ(ガンマ)」

に、神経伝達物質セロトニンが結合すると脂肪蓄積の調節など

が進むことを、大阪大などの研究グループが解明しました。

幅広い糖尿病治療薬の開発が期待され、論文が欧州の科学誌に

掲載されました。



 PPARγは、脂肪酸と結合すると活性化し、糖の分解を

行い、体重のコントロールや血中の糖の量を調節するきっかけ

となる働きをします。現在の糖尿病治療では、この後、

インスリンの機能をコントロールする薬を投与します。

研究グループは、たんぱく質などの結晶にX線をあて、

セロトニンも脂肪酸と同じようにPPARγにくっついている

ことを発見しました。脂肪酸が結合した時と同じ働きを

していることを突き止めました。



 脂肪酸は結合の志望さんではありません。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



編集後記



 ガンワクチンがこれ程進化して、臨床試験まで

行われていたとは、驚きです。温熱療法に較べ

身体の負担が少ないので、何をしても良くならない

末期のガン患者さんには、有望な治療でしょう。

PPARγは、不思議な物質です。脂肪酸だけで

なくセロトニンとも結合して、糖や脂質の代謝に

関係するなど、まだまだ研究の余地があるよう

です。私が習ったのは、インシュリンの感受性を

改善するということだったと記憶しています。

さらなる研究の成果が生かされると糖尿病の治療も

格段に進歩するでしょう。



 各団が格段に進歩する。笑



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藤田 亨

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最新号より100号前のメルマガ

2012-07-18 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.351 平成21年8月26日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

目次



  

1) ほとんどの抗生物質が効かない新種の細菌

2) アミロイド・ベータの遺伝子を組み込んだピーマン



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



  

 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。





 

1】 ほとんどの抗生物質が効かない新種の細菌



 インド、パキスタンが発生源とみられ、ほとんどの

抗生物質が効かない新種の細菌に感染した患者が欧州など

で増えており、ベルギーで8月16日までに最初と

みられる死者が確認されました。欧米メディアによると、

英国、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、米国、

カナダ、オーストラリアで感染が確認され、今後さらに

拡大する恐れがあるということです。



 英医学誌ランセット最新号によると、何種類かの細菌

が「NDM1」と名付けられた遺伝子を持ち、ほとんど

すべての抗生物質に対して耐性を持つようになりました。

こうした細菌に感染すると死亡率が非常に高くなるため、

感染への監視強化と新薬の開発が必要だと話しています。



 同誌によると、英国では約50件の感染が確認されて

います。感染者の多くは、医療費の安いインドや

パキスタンで美容整形手術などを受けており、同誌は

感染源は両国との見方を示しています。



 ベルギー・メディアによると、新たな細菌に感染した

男性が死亡したのは今年6月です。男性は旅行中に

パキスタンで交通事故に遭い、現地の病院で手当てを受け

ました。ベルギーに戻った時には既に感染しており、

投与した抗生物質も効かなかったということです。



 インド保健省は、感染源をインドと関連づけることに

反発し「インドへの医療目的の観光は安全だ」と主張して

います。



 核をもっている国が角のある感染症を生み出した。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



2】 アミロイド・ベータの遺伝子を組み込んだピーマン



 アルツハイマー病の原因とされるたんぱく質を含む

ピーマンを食べると、この病気の予防につながる効果が

あることを、東京大学の石浦章一教授らがマウスの実験

で確認しました。「食べるワクチン」として臨床応用が

期待されています。米科学誌に発表されました。



 アルツハイマー病の患者の脳(大脳皮質)には、

アミロイド・ベータというたんぱく質が沈着・凝集し、

老人斑ができています。これが認知機能の低下などを

起こすと考えられています。



 免疫の働きを利用し、素早く大量の抗体を作り出して

このたんぱく質を除去させるため、米国でアミロイド・

ベータをワクチンとして注射する臨床試験が行われた

ことがありますが、過剰な免疫反応による副作用が問題

となり、中止になりました。



 石浦教授らは、注射でなく食べて腸から吸収すると、

副作用が起こりにくいことに着目しました。アミロイド・

ベータの遺伝子を組み込んだピーマンを作り、その青葉

を青汁にして、アルツハイマー病を発症するように

遺伝子を操作したマウスに与えました。何も与えなかった

マウスは発症して1年ほどで死にましたが、青汁を与えた

マウスは16か月以上生存し、脳に老人斑は見られません

でした。副作用も少なかったということです。



 石浦教授によると、アミロイド・ベータを含む米などを

作れば、人間が食べやすくなるということです。



 駐車違反で、注射しても予防できない認知症。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



編集後記



 そら恐ろしい感染症が猛威を振るっています。

バリ島では、狂犬病が流行し、たくさんの死者

を出しています。早期にワクチンを打たないと

死に至る病ですので、バリ島に遊びに行きたい

と考えている人は、充分注意することが必要です。

またインドとパキスタンからの帰国者で全ての

抗生物質に耐性の細菌が検出されたと言うのは

本当に恐ろしい事です。これら感染症の広がり

を何処まで食い止める事ができるか、注意深く

見守る必要があるでしょう。遺伝子組み換え

作物で認知症が予防できるなら、素晴らしい事

です。遺伝子組み換え食品の安全性さえクリアー

できれば、予防はどんどん進化するものと考え

られます。



 バリ島でバリバリ狂犬病が流行る。笑



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最新号より100号前のメルマガ

2012-07-12 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.349 平成21年8月12日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

目次



  

1) 発生や生命維持に不可欠である極小遺伝子

2) 不妊を回避するメカニズム







◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



  

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1】 発生や生命維持に不可欠である極小遺伝子



 生命活動に大きな役割を果たさない「遺伝子のごみ」と

考えられてきた小さな遺伝子が、発生や生命維持に不可欠

であることを、自然科学研究機構基礎生物学研究所

(愛知県岡崎市)のチームがショウジョウバエで

初めて突き止め、米科学誌サイエンスに発表しました。



 生命活動を支える多様なたんぱく質は、遺伝子の情報を

基に、平均400個のアミノ酸が連なって作られます。

それより小さい極小たんぱく質は「ペプチド」と呼ばれます。



 同研究所の影山裕二・特任助教(分子遺伝学)らは、

わずか11個のアミノ酸からなる世界最小のペプチドを作る

「pri遺伝子」を07年に発見しました。その機能を

ショウジョウバエで詳しく調べました。



 pri遺伝子には、幼虫がはい回るのに欠かせない腹側の

突起構造を作る遺伝子が働き出すスイッチの役割があり、

さなぎから成虫になるなどの段階で重要な役割を担って

いました。先天的にこの遺伝子を持たないショウジョウバエは

ふ化せず卵の段階で死に、発生にも深くかかわっていました。



 従来の遺伝子研究は、大きいたんぱく質を作る遺伝子が

主な対象でした。一方で、ペプチドを作るこうした極小遺伝子

はヒトにも推定3000個あるとされますが、機能はほとんど

分かってません。影山さんは「新分野として今後、さまざまな

未知の機能が見つかるかもしれない」ということです。

ペプチドが生体内で示す血圧降下や中性脂肪低下などの作用を

食品・医薬品に応用する研究が進んでおり、この遺伝子群の

研究が開発を促進する可能性もあるということです。



 昨日未知の機能が見つかった。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



2】 不妊を回避するメカニズム



 ショウジョウバエに、精子をつくる幹細胞を効率よく

増やして不妊を回避するメカニズムがあることが、

7月26日までの自然科学研究機構基礎生物学研究所

(愛知県岡崎市)の小林悟(こばやし・さとる)教授ら

の研究で分かりました。米科学アカデミー紀要電子版に

掲載されます。



 小林教授は「人の不妊治療の研究に役立つ可能性がある」

と話しています。



 研究チームによると、多くの生物の精巣には「ニッチ細胞」

と呼ばれる細胞があり、それに接する始原生殖細胞が

精子幹細胞になり、精子をつくり出しています。不妊の一部

は、病気などで始原生殖細胞が減少して起きると考えられて

います。



 研究チームは今回、ショウジョウバエにニッチ細胞を増やす

遺伝子と、減らす遺伝子を発見しました。通常は二つの遺伝子

の働きが保たれ、一定数の精子が生み出されていました。



 一方、始原生殖細胞が減少すると、ニッチ細胞を減らす

遺伝子の働きが抑制されてニッチ細胞が増加し、

始原生殖細胞が精子幹細胞になるのを助けていました。



 こうした結果から、効率よく精子幹細胞がつくられるように

なり、不妊を回避するメカニズムが働いていたと結論

付けました。



 生死を誓詞した精子たち。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



編集後記



 いずれもショウジョウバエの研究で明らかに

なったので、臨床応用するにはまだ時間がかかり

そうです。血圧やコレステロール、中性脂肪など

が簡単にペプチドの研究からコントロールされる

ようになれば、画期的な薬も生まれることでしょう。

X染色体の劣化から、精子を作る機能が人間でも

衰えてきているということが明らかになっています。

今後ますます男性側の要因による不妊症の発症が

多くなると考えられ、早く治療に応用されることが

望まれます。



 車の劣化からレッカー移動。笑



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2012-07-12 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.350 平成21年8月19日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

目次



  

1) 前立腺ガンを発症しやすくなる遺伝子

2) 触覚を伝える手術支援ロボット





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



  

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1】 前立腺ガンを発症しやすくなる遺伝子



 前立腺ガンを発症しやすくなる遺伝子の特徴を、

理化学研究所と東京大などの研究チームが突き止め、

8月1日付の米科学誌ネイチャー・ジェネティクス

(電子版)に発表しました。事前に遺伝子を調べる

ことで、早期発見に役立つ可能性があります。



 遺伝子の種類は、塩基と呼ばれる4種類の

化学物質の並び方で決まります。研究チームは、

並び方が1カ所だけ本来と異なる「SNP

(1塩基多型)」と呼ばれる遺伝子の個人差に注目

しました。患者さん4584人と健康な8801人の

遺伝情報を比較しました。



 その結果、欧米の研究で前立腺ガンとの関連が

知られる31カ所のSNPのうち、19カ所が

日本人と関係していることが判明しました。また、

日本人にのみ関連する5カ所の新たなSNPを

見つけ、うち1カ所は、性ホルモンを作る遺伝子

に関連していました。これら計24カ所のSNPの

いずれかを持つ人は、通常の人より1・13-1・75

倍も前立腺ガンにかかりやすいことも分かりました。



 奸計に関係する。笑



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2】 触覚を伝える手術支援ロボット



 遠隔操作するロボットの「手」を通して触覚が伝わる

手術支援ロボットを慶応大が開発し、8月4日公開

しました。触覚を伝える手術用ロボットの開発は世界初

ということです。エックス線写真などで発見が難しい

場所のガンの触診や、より難度の高い手術が可能に

なると話しています。理工学部の大西公平教授と、

医学部の森川康英教授らが共同で開発しました。



 遠隔操作による手術支援ロボットは多くの場合、

患者の腹部に小さな穴を開けて微小なカメラや器具を

挿入し、腫瘍(しゅよう)などを切除する手術に

使われています。しかし従来のものは、患部を触る感覚

が得られませんでした。



 新しいロボットは、医師の手の動きに応じて動いた

ロボットの「手」に当たる鉗子(かんし)の体内での

挙動を1秒間に1万回という精密な計算で再現します。

医師は実際に患部を触っているような手応えを感じ

られると言うことです。大西教授は「医師が直接

触れない感染症患者の治療にも応用できる」と話して

います。



 幹線道路で感染する。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



編集後記



 前立腺ガンの発症に関わる遺伝子が見つかった

ことで予防に役立てることができるのではない

でしょうか?発症の確率が高い人のみ、ガン検診と

いう時代がやってくるのではないでしょうか?

内視鏡のロボット技術の進歩には驚かされます。

大学病院に勤めていたころ、血小板減少性紫斑病

や慢性骨髄性白血病などで脾臓の摘出手術をお願い

することがありました。腹部に穴を4箇所空ける

だけで巨大な脾臓を取り出せるということが

不思議でありました。悪性腫瘍の手術では、触覚

がとくに重要ではないかと推測されます。益々の

進歩が期待されるところです。



 巨脾の手術を拒否する。笑



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2012-07-12 00:00:00

カテゴリー:ブログ

当クリニック近隣の企業経営者の方にお知らせ致します。当クリニックでは、簡単な健康診断を行っています。健康診断は出張で行うことはできませんが、労基署の基準にもとづいて行う健康診断ともっと簡単で格安な健康診断の大まかに分けて4種類の検診を行っています。詳しくは、以下の健康診断に特化したページをご参照願います。ちなみに65歳以上の役所(川口市役所、足立区役所)が出している健康診断はできません。何卒、ご検討の程よろしくお願い致します。電話03‐5837‐2162 健康診断に特化したページを立ち上げました。アドレスは以下の通りです。



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