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2012-08-02 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.353 平成21年9月9日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) 体内時計遺伝子の活動を体毛の根元の細胞で測定

2) 片頭痛の原因遺伝子





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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。





 

1】 体内時計遺伝子の活動を体毛の根元の細胞で測定



 24時間周期で働く「体内時計」をつかさどる時計遺伝子

の活動を、体毛の根元の細胞で測定する技術を、山口大や

佐賀大などのグループが開発し、8月24日付の米科学

アカデミー紀要に発表しました。



 体内時計の乱れは睡眠障害や糖尿病、動脈硬化などに

つながるとされており、山口大の明石真(あかし・まこと)

教授(時間生物学)は「技術が実用化できれば、こうした

病気の予防や診断に役立てられる」と話しています。



 グループは成人の男女計4人から数時間ごとに頭髪や

あごひげを抜かせてもらい、根元の細胞を採取しました。

遺伝子の活性が高まると細胞内で増加する「メッセンジャー

RNA(mRNA)」の量が、時間によって変化するのを

検出できるか調べました。



 検出に成功したのは3種類の時計遺伝子のmRNAだった

ようです。変化のパターンは1日周期で、早起きの人は

ピークの時刻が早いなど、mRNAの量の変化が生活習慣に

対応していました。



 さらに、早朝出勤の早番と、深夜勤務の遅番を1週間交代

でこなす工場の男性従業員6人を調べたところ、生活リズム

の急激な変化に体内時計が適応しきれず、慢性的な時差ぼけ

状態に陥っていることが分かりました。



 グループによると、毛根の細胞は血液や口内粘膜の細胞に

比べ大量のmRNAが得られるなど、体内時計の状態把握に

適しているということです。



 交替勤務は後退する。笑



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2】 片頭痛の原因遺伝子



 頭がズキンズキンと痛む片頭痛の原因遺伝子のひとつを

発見したと、東京大の関常司(せき・じょうじ)講師

(腎臓病学)やベルギー・ガストフイスベルグ大などの

研究チームが8月23日付の米科学アカデミー紀要

(電子版)に発表しました。病気の詳しい原因解明や、

この遺伝子を標的にした治療薬の開発が期待されています。



 研究チームによると、片頭痛は国内に約1千万人の患者さん

がいるとされています。月に1~2回、多い人では週に

1~2回痛みが起こり、治まると何の症状も残りません。

発症の詳しい仕組みは解明されていませんが、神経細胞の

過剰な興奮が原因とみられています。



 関さんらは、腎臓などの細胞膜で働き、全身の水素イオン

濃度の調節に関係する「NBCe1」という遺伝子に

異常がある人の中に、片頭痛の患者がいることに注目しました。



 培養細胞を使った実験などから、この遺伝子が脳内でも

重要な役割を果たしていることを突き止めました。遺伝子に

異常があると神経細胞の興奮を制御する水素イオン濃度の調節

ができなくなり、片頭痛につながるということです。



 変な頭痛が片頭痛ではありません。笑





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編集後記



 体内時計の状態把握は、生活習慣病の予防に

つながるでしょう。毛を抜かれるのは、一寸

痛いけど(脱毛症の人はもっと痛いけど)

体内時計の状態把握ができるようになります。

抗ガン剤を用いた治療でさえ、体内時計の

仕組みを取り入れるという流れになりつつ

あります。早く予防体制がしっかりして病気を

確実に予防できるようになるといいですね。

片頭痛は、未だに謎が多い病気です。その原因

遺伝子が一つ分かっただけでも大発見と言える

でしょう。



 大発見は、八犬伝。笑

 

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