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2023-02-18 08:40:09

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診療マル秘裏話  号外Vol.2405 令和4年4月18日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)子宮平滑筋肉腫,PLK1阻害剤とCHEK1阻害剤有効
2)超低カロリー食で肥満の線維筋痛症患者の症状改善

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 子宮平滑筋肉腫,PLK1阻害剤とCHEK1阻害剤有効

 
 
 
 
 
 
 3月18日、国立ガン研究セン
ターは、次世代シークエンスに
よる網羅的遺伝子解析によって
子宮平滑筋肉腫の病態の一部を
解明し、PLK1阻害剤(BI-2536)
とCHEK1阻害剤(プレクサセル
チブ)が極めて高い抗腫瘍効果
を有することを明らかにしたと
発表しました。

 この研究成果は、名古屋大学
大学院医学系研究科産婦人科学
の梶山広明教授、吉田康将特任
助教、同大学医学部附属病院産
婦人科の横井暁病院助教、国立
ガン研究センター研究所病態情
報学ユニットの山本雄介ユニッ
ト長、国立ガン研究センター中
央病院婦人腫瘍科の加藤友康科
長らの研究グループによるもの
で、医学誌「Clinical Cancer
Research」に3月18日付で記載
されています。

 肉腫とは悪性軟部腫瘍の総称
で、全身のあらゆる臓器で生じ、
組織型や発生部位において多彩
な特徴をもつ希少ガンのひとつ
です。肉腫の一部である子宮平
滑筋肉腫も希少ガンであり、病
態も解明されていない部分が多
いとされています。また、手術
にて完全切除が行えたとしても
早期に再発をする予後不良なガ
ン腫です。近年、子宮平滑筋肉
腫を含む悪性軟部腫瘍に対する
新規治療薬の開発が行われてい
ますが,進行/再発子宮肉腫に対
する生存期間中央値は1~2年程
度と効果は限定的です。

 今回の研究では、まず子宮平
滑筋肉腫患者さんの組織を次世
代シーケンスを用いて網羅的に
遺伝子発現を解析しました。次
に同定された細胞周期に関与す
る複数の酵素に対して、阻害剤
の抗腫瘍効果を検証しました。

 その結果、良性腫瘍と比較す
ると子宮平滑筋肉腫では512 個
の遺伝子が発現変動しており、
細胞周期と関連のある複数の酵
素(PLK1、CHEK1、CDK1、AURKB
など)の活性化が明らかになっ
たということです。また、公共
データベースに登録されている
子宮平滑筋肉腫のデータを検証
した所、同様の結果が確認され、
細胞周期関連酵素の異常な活性
化は子宮平滑筋肉腫の治療標的
であることが示唆されました。

 そこで、複数の阻害剤の抗腫
瘍効果を確認した所、PLK1阻害
剤(BI-2536)とCHEK1阻害剤(
プレクサセルチブ)は、子宮平
滑筋細胞の細胞周期を制止し、
細胞死へ導くという高い抗腫瘍
効果を認めたということです。

 さらにCHEK1阻害剤では,シス
プラチンやトラベクテジンなど
の殺細胞性抗ガン剤との相乗効
果を確認しました。マウスモデ
ルにおいて,BI-2536単剤療法と
プレクサセルチブ+シスプラチ
ン併用療法は、腫瘍増大を有意
に抑制することが確認したとい
うことです。

 なお、両剤は他ガン腫におい
て既に臨床試験が実施されてお
り、ヒトでの安全性データも得
られています。今後の展開とし
て研究チームはリリースにて「
子宮平滑筋肉腫に対しても早期
に臨床試験を企画し、臨床的な
効果の検証が期待されます」と
述べています。

 次世代シーケンス:DNAやRNA
を解析する装置です。膨大な量
の遺伝子を高速に安価に解析で
きます。

 細胞周期:細胞分裂により生
じた細胞が、再び分裂して2つ
の細胞になるまでの過程のこと
を言います。細胞周期が速いと
細胞の増殖速度が速いとされて
います。

 子宮肉腫について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 仮定の家庭の過程を考慮して
待遇を決める。      笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 超低カロリー食で肥満の線維筋痛症患者の症状改善

 
 
 
 
 
 摂取カロリーを800 kcalに制
限する12週間の超低カロリー食
(VLED)を実施した肥満の線維
筋痛症患者さんを対象に、介入
の初期段階(大幅な減量前)の
疼痛などの症状改善を観察研究
で検討しました。介入前の疼痛
および関連症状の程度が高く(
Fibromyalgia Survey Criteria
スコア4点以上)、VLED介入を3
週間以上実施した患者さん195
例を対象としました。

 その結果、患者さんの72%が
が3週時点までにFibromyalgia
Survey Criteria スコアで評価
した症状が30%以上改善しまし
たが、評価時点の体重減少量に
差はありませんでした。ほとん
ど改善しないか全く改善しなか
った(改善30%未満)患者さん
は介入前のBMI が高く、うつ病
診断率が高いという結果がでま
した(いずれもP<0.05)。

 線維筋痛症について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 体重減少につながる現象。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 3月18日、国立ガン研究セン
ターが、次世代シークエンスに
よる網羅的遺伝子解析によって
子宮平滑筋肉腫の病態の一部を
解明し、PLK1阻害剤(BI-2536)
とCHEK1阻害剤(プレクサセル
チブ)が極めて高い抗腫瘍効果
を有することを明らかにしたと
発表したのは、素晴らしい業績
です。分子標的薬の選択を誤ら
なければ、成果がでるというこ
とです。 BI-2536単剤療法とプ
レクサセルチブ+シスプラチン
併用療法は、腫瘍増大を有意に
抑制することが確認したとのこ
とですが、クロノテラピーでな
ければ、副作用甚大で患者さん
の侵襲が多すぎると私は考えて
います。
 摂取カロリーを800 kcalに制
限する12週間の超低カロリー食
(VLED)を実施した肥満の線維
筋痛症患者さんを対象に、介入
の初期段階(大幅な減量前)の
疼痛などの症状改善を観察研究
で検討し、その結果、患者さん
の72%がが3週時点までにFibro
myalgia Survey Criteria スコ
アで評価した症状が30%以上改
善したことは、注目に値すると
思います。しかし、超カロリー
食にしただけでは、体重減少が
認められないのは、当然のこと
であり、超カロリー食の内容に
よっては、リバウンドして体重
が増える可能性が高いと思われ
ます。超カロリー食の内容をこ
れから吟味するべきだと私は、
考えています。

 内容が無いよう。    笑

 
 
 
 
 
 
 
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