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2023-02-23 08:27:22

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診療マル秘裏話  号外Vol.2409 令和4年4月23日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)再発や治療抵抗性関与の難治性クローン同定が可能
2)4月1日~不妊治療の公的保険の適用範囲が拡大

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 再発や治療抵抗性関与の難治性クローン同定が可能

 
 
 
 
 
 
 名古屋大学は3月29日、急性
骨髄性白血病(AML) 患者さん
の白血病細胞を免疫不全マウス
へ移植する患者由来異種移植(
Patient Derived Xenotranspla
nt:PDX) マウスモデルの作製
により、実際の患者さんでの再
発や治療抵抗性に関わる難治性
クローンの同定が可能であるこ
とを見出したと発表しました。
この研究は、同大大学院医学系
研究科血液・腫瘍内科学の清井
仁教授、川島直実助教、名古屋
大学医学部附属病院血液内科の
石川裕一病院講師らの研究グル
ープによるものです。研究成果
は、「Nature Communications」
電子版に掲載されています。

 AMLの発症/進行にはさまざま
な染色体異常や遺伝子変異が深
く関わり、一つのみならず複数
の遺伝子異常の獲得が、AML の
病態形成には必要と考えられて
います。また、AML では染色体
異常や遺伝子異常に基づく予後
の予測、治療方針の選択が行わ
れています。しかし、AML 診断
時の白血病細胞は、さまざまな
染色体異常、遺伝子異常を持つ
複数のクローンから構成されて
おり、その中からどのような特
徴を持つクローンが治療後も残
存するのか、再発の原因となる
のか見極めるのは困難とされて
います。AML の治療成績向上の
ためには、そのような治療過程
でのAML のクローン性変化、難
治性クローンの特徴、その治療
抵抗性にかかわるメカニズムを
明らかにする必要があります。

 今回の研究では、AML 患者さ
ん160 例の白血病細胞を免疫不
全マウスへ移植するPDX モデル
の作製を通じて、マウス生体内
でのクローン変化と実際の患者
さんでの難治性クローンの選択
過程について、検討しました。
160例のうち、105例(66%)で
免疫不全マウスへの生着が認め
られました。AML の分類と生着
についての検討では、AML の形
態学的分類であるFAB分類、AML
の予後リスク分類との関連が認
められ、AML 診断時の細胞より
も、再発・治療抵抗期の細胞の
方が高い生着率を示しました。
また、生着の有無でAML 細胞に
おける遺伝子変異を比較すると、
生着したAML細胞ではFLT3、NPM
1、IDH1、WT1遺伝子変異が高頻
度に認められました。

 さらに、マウスに生着したAM
L 細胞を、免疫不全マウスで繰
り返し継代を行いました。その
結果、FLT3、WT1、TP53、TET2、
KRAS遺伝子変異を持つAML 細胞
の割合は徐々に増加し、逆にNR
AS、CEBPA遺伝子変異を持つAML
細胞の割合は徐々に減少しまし
た。次いで、診断時AML 細胞の
免疫不全マウスへの生着の有無
と化学療法の治療効果を患者さ
ん76人で検討しました。その結
果、AML 細胞が生着した患者さ
んは、生着しなかった患者さん
と比較して、明らかに治療成績
が劣っていたとしています。

 同研究により、免疫不全マウ
スに患者さん由来AML 細胞を移
植する、AML 異種移植マウスモ
デルを用いた白血病研究は、白
血病治療薬の有効性の評価のみ
ならず、難治性AML クローン出
現過程の解明、治療抵抗性に関
わる分子の同定に有用であるこ
とが、新たに明らかになりまし
た。「これらの研究を通じたAM
L の難治性クローンの同定、背
後にある病態の解明、それを克
服するための治療開発が期待さ
れる」と研究グループは述べて
います。

 白血病ヒト化マウスについて

解説している動画です。

 
 


 
 
 仮定の話を家庭でする過程を
大事にする。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 4月1日~不妊治療の公的保険の適用範囲が拡大

 
 
 
 
 
 4月1日から不妊治療に対する
公的保険の適用範囲が拡大され
たことを受けて、不妊治療を行
っている東京都内のクリニック
では患者さんからの問い合わせ
に追われ、受診の予約が急増し
ています。

 4月1日から新年度となり、精
子と卵子を採取して受精させる
「体外受精」や、注射針などを
使って卵子に精子を注入する「
顕微授精」などにも公的保険が
適用され、患者さんの自己負担
は原則3割となりました。

 東京 港区のクリニックでは、
保険はいつからどの治療に適用
されるのかといった問い合わせ
が増えていて、スタッフがマニ
ュアルを確認しながら電話での
問い合わせに応じていました。

 このクリニックでは、受診す
る患者さんの数は4月1日は通常
とほぼ変わりませんでしたが、
土曜日の4月2日は通常の1.5 倍
に当たるおよそ100 人の予約が
入っているということです。

 また、保険適用の拡大に伴っ
て、治療を始める際に患者ごと
に治療計画書を作成してカップ
ルに対して丁寧に説明すること
が求められるようになったため、
クリニックではスタッフが休日
を返上して計画書のひな形を作
るなどしたということです。

 京野アートクリニック高輪の
京野廣一理事長は「経済的な負
担が軽くなり、若いカップルを
中心に、不妊治療を受ける人が
増えるのではないか。カップル
がそろって受診する機会が増え
るので、共通の目標に向かって
治療を受けるという意識が高ま
ると思う」と話していました。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 
 赴任先で不妊治療を受ける。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 名古屋大学が3月29日、急性
骨髄性白血病(AML) 患者さん
の白血病細胞を免疫不全マウス
へ移植する患者由来異種移植(
Patient Derived Xenotranspla
nt:PDX) マウスモデルの作製
により、実際の患者さんでの再
発や治療抵抗性に関わる難治性
クローンの同定が可能であるこ
とを見出したと発表したのは、
素晴らしい業績です。AML 診断
時の白血病細胞は、さまざまな
染色体異常、遺伝子異常を持つ
複数のクローンから構成されて
おり、その中からどのような特
徴を持つクローンが治療後も残
存するのか、再発の原因となる
のか見極めるのは困難であるこ
とから、こうした移植マウスモ
デルでの研究は非常に有用であ
ると思いました。
 4月1日から不妊治療に対する
公的保険の適用範囲が拡大され
たことを受けて、不妊治療を行
っている東京都内のクリニック
では患者さんからの問い合わせ
に追われ、受診の予約が急増し
ているのは、喜ばしいことです。
少子高齢化により、将来は社会
保障を担う若い人が少なくなる
ことが予想されるため、これを
機に、ベビーブームが産まれる
ことを期待したいと思います。
しかしながら、万が一そうな
った場合、受け皿の産婦人科と
小児科の医療スタッフが不足す
ることになりかねません。医師
は、もちろんのことスタッフの
養成にも力を入れて、頂くべき
でなないかと私は考えています。

 現代の妖精と言える体操選手
の養成を考える。     笑

 
 
 
 
 
 
 
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