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2019-04-04 22:53:21

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診療マル秘裏話    号外Vol.1190 平成30年6月1日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)パーキンソン病やレビー 小体型認知症病因に酵素異常
2)コレステロール が、細胞接着を制御する仕組みを解明

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 パーキンソン病やレビー 小体型認知症病因に酵素異常

 
 
 
 
 
 
 
千葉大学は5月7日、パーキン
ソン病(PD)や、レビー小体型
認知症(DLB )の病因に、不飽
和脂肪酸の代謝に関わる可溶性
エポキシド加水分解酵素の異常
が関与していることを明らかに
したと発表しました。この研究
は、同大社会精神保健教育研究
センターの橋本謙二教授、任乾
特任助教らの研究グループによ
るものです。研究成果は「米国
科学アカデミー紀要」に掲載さ
れています。

PDやDLB は、蛋白質であるαシ
ヌクレニンの凝集沈着が特徴的
な神経変性疾患で、その病因は
明らかにされていません。今回
研究グループは、酵素阻害薬(
TPPU)と遺伝子欠損マウスを用
いて、これらの疾患の病因に可
溶性エポキシド加水分解酵素が
重要な役割を果たしていること
を明らかにしたということです。

TPPUの投与は、PDモデルマウス
のドパミン神経系の脱落を予防
しました。また、遺伝子欠損マ
ウスは、PDモデルにおけるドパ
ミン神経系の脱落を示さなかっ
たとしています。また、PDのモ
デル動物およびDLB 患者の死後
脳を用いた研究から、可溶性エ
ポキシド加水分解酵素の蛋白発
現がモデル動物の脳組織やDLB
患者さんの死後脳組織で増加し
ていることがわかったというこ
とです。この酵素の発現とαシ
ヌクレニンのリン酸化の間に正
の相関があり、αシヌクレニン
のリン酸化の亢進と、この酵素
の増加に関連があることが示唆
されました。さらに、家族性PD
(PARKIN遺伝子変異)患者さん
由来のiPS 細胞から誘導したド
パミン神経細胞に対してTPPUを
培地中に添加することにより、
ドパミン神経系の神経障害を予
防し、正常細胞と同程度まで回
復させたということです。

可溶性エポキシド加水分解酵素
は、アラキドン酸、EPA、DHA等
の不飽和脂肪酸の代謝系におけ
るエポキシ脂肪酸の加水分解に
関わる重要な酵素であり、近年
注目されています。 神経変性
疾患の脳では、可溶性エポキシ
ド加水分解酵素が増加すること
により、αシヌクレニンの凝集・
沈着により、神経脱落に繋がっ
ているものと推測されるという
ことです。今回の研究成果は、
αシヌクレニンの凝集・沈着が
関与する神経変性疾患の新しい
予防薬・治療薬になるものと期
待される、と研究グループは述
べています。

レビー小体型認知症とパーキン

ソン病の違いについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 
この酵素の発現について発言
する。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 コレステロール が、細胞接着を制御する仕組みを解明

 
 
 
 
 
 
 
九州大学は5月7日、コレステ
ロールが細胞同士の接着を制御
する仕組みを解明したと発表し
ました。この研究は、同大大学
院理学研究院の池ノ内順一教授、
システム生命科学府一貫制博士
課程3年重富健太(日本学術振
興会特別研究員 DC1)氏らの研
究グループによるものです。研
究成果は、米国科学雑誌「Jour
nal of Cell Biology 」のオン
ライン版に掲載されています。

人間の体は多くの細胞が接着し
て形成されています。それらが
体の表面を覆うことにより、体
の外にある細菌やウイルスなど
の異物が体内に侵入することを
防ぎ、また体の中にある水やイ
オンが体外に出て行ってしまう
ことを防いでいます。細胞同士
を密につなぎ合わせる構造は「
タイトジャンクション」と呼ば
れますが、このタイトジャンク
ションの形成に関わる蛋白質に
ついて、これまで多くの研究が
行われてきた一方、脂質の働き
については明らかにされていま
せんでした。

今回、研究グループは、タイト
ジャンクションの形成に、コレ
ステロールが必須であることを
明らかにしました。コレステロ
ールは体の中でさまざまな役割
を果たしていることが知られて
いますが細胞同士の接着の制御
に関わっていることが明らかと
なったのは今回が初めてとなり
ます。

病気の原因となる細菌やウイル
スが体内に侵入することを防ぐ
タイトジャンクションが破綻す
ると、潰瘍性大腸炎やアトピー
性皮膚炎などの慢性炎症の発症
につながります。このため、コ
レステロールを介したタイトジ
ャンクションの制御機構の解明
は、慢性炎症の新たな予防法や
治療法を開発する上で基礎とな
る知見です。

研究グループは、「コレステロ
ールの添加によって膜蛋白質の
局在が変化し、細胞膜の構造の
形成が誘導された時は本当にび
っくりしました」と述べていま
す。

細胞接着に関与する蛋白質につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
タイトジャンクションの制御
機構の講義を聞こう。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
可溶性エポキシド加水分解
酵素は、アラキドン酸、EPA、D
HA等の不飽和脂肪酸の代謝系に
おけるエポキシ脂肪酸の加水分
解に関わる重要な酵素であり、
近年注目されており、神経変性
疾患の脳では、可溶性エポキシ
ド加水分解酵素が増加すること
により、αシヌクレニンの凝集・
沈着により、神経脱落に繋がっ
ているものと推測されるという
ことですから、この酵素の阻害
薬が神経変性疾患の新しい予防
薬・治療薬になることを期待し
たいと思います。
コレステロールが細胞同士の
接着を制御する仕組みを解明し
たと発表したのは偉大な業績で
す。 人間の体は多くの細胞が
接着して形成されています。そ
れらが体の表面を覆うことによ
り、体の外にある細菌やウイル
スなどの異物が体内に侵入する
ことを防ぎ、また体の中にある
水やイオンが体外に出て行って
しまう事を防いでいます。細胞
同士を密につなぎ合わせる構造
は「タイトジャンクション」と
呼ばれますが、このタイトジャ
ンクションの形成に関わる蛋白
質についてこれまで多くの研究
が行われてきた一方、脂質の働
きについては明らかにされてい
なかったということですから、
本当にコロンブスの卵でした。

体外に出る事は、大概にして
欲しい。笑

 
 
 
 
 
 
 
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