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2015-10-06 19:46:16

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診療マル秘裏話 号外Vol.170 平成27年3月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)高分子ミセル型ドラッグデリバリーシステムのmRNA送達システム
2)刺身で提供の鮃に感染の寄生虫が原因の食中毒

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 高分子ミセル型ドラッグデリバリーシステムのmRNA送達システム

 
 
 
 
 
 
東京大学は2月10日、同大学
院医学系研究科 疾患生命工学
センターの位髙啓史特任准教授、
片岡一則教授らの研究グループ
が、高分子ミセル型ドラッグデ
リバリーシステム(DDS) を用
いたmRNA送達システム(ナノマ
シン)を構築し、mRNAを用いた
遺伝子治療により嗅覚神経障害
を生じた動物の神経組織再生、
機能回復を確認したと発表しま
した。神経障害に対する、mRNA
を用いた遺伝子治療の世界で初
めての成功例だということです。
神経麻痺やアルツハイマー病
などの神経障害は、根治的治療
が困難な難治疾患として知られ
ています。遺伝子治療は障害さ
れた神経細胞を元から治すこと
ができる重要な戦略ですが、
これまでの天然のウイルス(ウ
イルスベクター)や天然の遺伝
子(DNA)の形で投与する手法
は、標的細胞自身の遺伝子(ゲ
ノム)を傷つけてしまう懸念が
あり、治療への応用は困難でし
た。
メッセンジャーRNA(mRNA)
は、通常細胞の中で遺伝子
(DNA)からの転写によって、
産生されるものですが、この
mRNAを人工的に合成し、細胞に
外部から適切に送達することに
よって、安全かつ効率よい遺伝
子治療を行うことができます。
しかし、mRNAは極めて不安定で
生体内では急速に分解されてし
まうこと、自然免疫機構を刺激
して生体内で強い炎症反応を引
き起こすことから生体内の細胞
に直接mRNAを送達することは、
容易ではなく、これまでmRNAの
治療への応用はほとんどなかっ
たのが現状です。
mRNAを効率的に生体内に送達
するためには、適切なデリバリ
ーシステムが不可欠なことから、
研究グループは、高分子ミセル
型ドラッグデリバリーシステム
(DDS)を用いたmRNA送達シス
テム(ナノマシン)を構築しま
した。ナノマシンはブロック共
重合体の自己会合によって形成
され、ナノスケールの粒子内部
に安定にmRNA を搭載すること
ができます。このmRNA搭載ナノ
マシンを嗅覚神経終末の分布す
る鼻粘膜組織に投与すると、
mRNAのコードする遺伝子の発現
が、神経細胞を含む、粘膜組織
細胞に数日にわたり確認された
ということです。
続いて、嗅覚神経障害の疾患
モデル動物に対して、神経保護・
再生に働く神経栄養因子遺伝子
をコードするmRNAを、ナノマシ
ンを用いて投与すると、無治療
群では鼻粘膜内での嗅覚神経の
完全な再生は得られなかったの
に対し、mRNA投与群では、ほぼ
正常に回復した鼻粘膜組織内に
成熟した嗅覚神経が再生してい
ることが確認されました。さら
に嗅覚を行動試験で解析すると、
mRNA投与群では、早期から嗅覚
機能が改善を示したということ
です。研究グループでは、今回
新しい遺伝子治療用医薬として
のmRNAの可能性が実証された事
により、多くの神経疾患治療へ
の応用が期待できると述べてい
ます。

ガン治療のドラッグデリバリー

システムに関する動画です。

高分子ミセルを使っているの

は、同じです。



 
 
 
 
十勝が実賞となり実証された。


 
 
 
 
 
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2】刺身で提供の鮃に感染の寄生虫が原因の食中毒

 
 
 
 
 
 
福井県は、2月14日、同県
敦賀市本町1丁目の飲食店「御
食事処なかや」(瀧波裕幸さん
経営)で12日に食事をした40代
~50代の男性3人が下痢や嘔吐
を訴え医療機関を受診する食中
毒が発生したと発表しました。
入院はせず、いずれも症状は、
ほぼ回復しているとのことです。
同県は、刺身として提供したヒ
ラメに感染していた寄生虫が、
原因と断定しました。同県医薬
食品・衛生課によると、男性10
人のグループが、12日夜に同店
でヒラメの刺身などを食べ、
食品衛生法の違反基準を超える
「クドア・セプテンプンクター
タ」を確認したということです。
同店がヒラメの残りを廃棄した
ことで食中毒の拡大を防ぐ対策
がこうじられているとし、同県
は、営業停止処分を行わなかっ
たということです。同県内で、
この寄生虫を原因とした食中毒
が確認されたのは、2例目とい
うことです。寄生虫の食中毒は、
冷凍したり、加熱したりすれば、
防げるそうです。症状は、一過
性で、重症化した例は、報告さ
れていないそうです。私もこの
寄生虫について全く知りません
でした。クドア・セプテンプン
クタータ(Kudoa septempuncta
ta) 粘液胞子虫類:クドア・
セプテンプンクタータが多量
(およそ筋肉1グラムあたり ク
ドア胞子数1.0×106を超えるも
の)に寄生したヒラメを生で食
べると、食後数時間で一過性の
下痢やおう吐などの症状が起き
ます。症状は軽度で、速やかに
回復します。クドア・セプテン
プンクタータによる食中毒は、
夏(8~10月)に多く発生し、
冬から春(11~5月) にかけて
は少ない傾向にあるそうです。
少ない時期になぜ起こったのか
を究明することが大事ではない
でしょうか?

クドアによる食中毒に関する動画

です。



 
 
 
 
 
 
傾度が軽度であると判断。笑

 
 
 
 
 
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編集後記

mRNAを人工的に合成し、細胞
に外部から適切に送達すること
によって、安全かつ効率よい、
遺伝子治療を行うことができる
ようになったのは画期的な発見
と言えましょう。しかし、mRNA
は極めて不安定で生体内では、
急速に分解されてしまうこと、
自然免疫機構を刺激して生体内
で強い炎症反応を引き起こす事
から生体内の細胞に直接mRNAを
送達することは、容易ではなく、
これまでmRNAの治療への応用は、
ほとんどなかったという困難な
現状にあったことを思えば正に
コロンブスの卵と言えましょう。
寄生虫の食中毒は、冷凍した
り(マイナス20℃で4時間以上、
冷凍)または加熱したり(75℃
5分以上の加熱)すれば、防げ
ることが、分かっています。鮃
の刺身は、止めておいた方が良
さそうです。

高率で効率よい遺伝子治療。


 
 
 
 
 
 
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