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診療マル秘裏話  号外Vol.2386 令和4年3月27日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)膵臓ガン細胞増殖抑制し細胞死誘導する化合物
2)思春期に多い、起立性調節障害という体の病気

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 膵臓ガン細胞増殖抑制し細胞死誘導する化合物

 
 
 
 
 
 
 近畿大学は2022年2月17日、
特定の遺伝子変異のある膵臓ガ
ン細胞の増殖を強力に抑制し、
細胞死を誘導する化合物「GT-7」
を発見したことを発表しました。
同大学薬学部分子医療・ゲノム
創薬学研究室の杉浦 麗子 教授
らの研究グループによるもので
す。

 90%以上の膵臓ガンでは、KR
AS遺伝子の変異により、細胞増
殖を促進させるERKとAKTという
2つの酵素の働きが異常に活発
になり、ガン細胞の増殖が抑制
できなくなると考えられていま
す。これまでの抗ガン剤は、ER
K がかかわるシグナル伝達を阻
害することでガン細胞の増殖を
抑制するものが中心でしたが、
膵臓ガンに対する治療効果は十
分でないため、新たな治療薬の
開発が望まれていました。

 研究グループは、特定の遺伝
子変異のある膵臓ガン細胞で、
ERKとAKTが異常に活性化してい
ることに着目しました。今回、
ERK が異常活性化しているメラ
ノーマのガン細胞に対し細胞死
を誘導する化合物GT-7が、膵臓
ガンにも効果を示すかどうかを
検証しました。その結果、GT-7
がERK の異常活性化をさらに促
進することで、膵臓ガン細胞の
増殖を強力に抑制し、細胞死を
誘導することを明らかにしまし
た。さらに、GT-7の細胞死誘導
効果は、膵臓ガン細胞のAKT の
働きを阻害する薬物と併用する
ことで、顕著に増強されること
も明らかになりました。

 膵臓ガンについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 協力体制を、強力に促進する。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 思春期に多い、起立性調節障害という体の病気

 
 
 
 
 
 朝起きられず、学校を遅刻・
欠席するのに、夕方からは元気
になり夜遅くまで起きている、
さぼりや怠けに見える子どもの
行動に「思春期に多い起立性調
節障害(OD)という体の病気
が隠れているかもしれません」
と岡山大学病院(岡山市)小児
医療センター小児心身医療科の
藤井智香子医師は指摘していま
す。

 ODは自律神経がうまく働か
ず、起立時や午前中に脳への血
流低下でさまざまな症状が起こ
ります。小学校高学年から中学・
高校生に多く、遅刻や欠席が続
くと学業の遅れから進路に影響
します。

 親や教師だけでなく、「一番
困っているのは本人です」と藤
井医師は言っています。朝起き
なければという気持ちと、でき
ない体調の悪さの間で葛藤して
います。親や教師が「登校しづ
らくなる体の病気があるから診
てもらおう」と誘うことが大切
ということです。

 中学生までは小児科を、高校
生以上は内科などのかかりつけ
医を受診します。診察や血液検
査、心電図検査などを行い、他
の病気がなければ、午前中に静
かな部屋で、安静時と起立1、
3、5、7、10分後の血圧と
心拍数を測定する「新起立試験」
で診断します。

 治療では薬を用いることもあ
りますが、日常生活で【1】無
理のない範囲で運動する【2】
水分をしっかり取る(1日2リ
ットル程度)【3】規則正しい
生活を送ることが重要です。医
師の指示で段階的に取り組みま
す。

 例えば、軽症なら毎日15分程
度の散歩、重症で寝たきりなら
家の中で足を動かすことから始
めます。昼夜逆転していれば、
正午起床午前0時就寝を試みま
す。学校には午後から、あるい
は別室に登校したり、放課後の
部活だけ参加したりします。

 治療には、本人と医療機関だ
けでなく、家族や学校の協力が
不可欠となります。「OD対応
ガイドライン(岡山県教育委員
会HPからダウンロード可)な
どを参考に、子どもが治療に取
り組めるよう周囲が支援してく
ださい」と藤井医師は言ってい
ます。

 本人、病院、家族、学校の4
人5脚により適切な治療が行わ
れた場合、多くは日常生活にほ
ぼ支障が出ない状態まで改善し
ます。藤井医師は「診断はスタ
ートラインです。そこから本人
も親も教師も多くのことに悩む
でしょう。困ったことがあれば
遠慮なく医師に相談してくださ
い」と呼び掛けています。

 起立性調節障害について解

説している動画です。

 
 


 
 
 師匠の仕事に支障がでた。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
 近畿大学が2022年2月17日、
特定の遺伝子変異のある膵臓ガ
ン細胞の増殖を強力に抑制し、
細胞死を誘導する化合物「GT-7」
を発見したことを発表したのは、
素晴らしい業績です。今回、ER
K が異常活性化しているメラノ
ーマのガン細胞に対し細胞死を
誘導する化合物GT-7が、膵臓ガ
ンにも効果を示すかどうかを検
証したということですが、この
ような分子標的薬がメラノーマ
で見つかっていたことすら知り
ませんでした。できるだけ早い
機会に臨床試験が行われ、有効
性と安全性を確認して、臨床で
使われるようにして頂きたいも
のです。ただ、有効性と安全性
が担保されない場合は、臨床で
使うのが困難となることでしょ
う。
 朝起きられず、学校を遅刻・
欠席するのに、夕方からは元気
になり夜遅くまで起きている、
さぼりや怠けに見える子どもの
行動に「思春期に多い起立性調
節障害(OD)という体の病気
が隠れているかもしれないとい
うことですが、朝起きれないと
いうことから、副腎疲労ではな
いかと考えています。子どもで
も多くのストレスに晒される昨
今ですから、副腎疲労があって
もしかるべきと考えます。ODの
治療法は、かなり大変ですが、
副腎疲労の治療であれば、簡単
です。第一にビタミンCの摂取
から始めます。現代の子ども達
の食生活は乱れ、ビタミンCの
摂取がままならないことは充分
に考えられます。

 簡単な治療に感嘆する。 笑

 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
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診療マル秘裏話  号外Vol.2385 令和4年3月26日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)PSA低値例でも18F-rhPSMA-7.3 の診断能は高い
2)非営利研究開発組織とバイオ企業AD治療薬で提携

 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 PSA低値例でも18F-rhPSMA-7.3 の診断能は高い

 
 
 
 
 
 
 放射性同位元素フッ素18(18
F) を用いた前立腺特異的膜抗
原(PSMA)-PETリガンドはガリ
ウム68(68Ga)を用いたPSMA-P
ETリガンドと比べて半減期が長
く、高い解像度が期待できます。
米・Winship Cancer Institute
のDavid M. Schuster 氏らは、
前立腺ガンの再発が疑われる患
者さんを対象に、18F-radiohyb
rid PSMA(rhPSMA)-7.3の診断
能と安全性を検証する前向き第
3相単群試験SPOTLIGHT を実施
しました。良好な陽性適中率(
PPV) が認められ、安全性にも
問題がなかったことを米国臨床
腫瘍学会泌尿器癌シンポジウム
(ASCO-GU 2022、2月17~19日、
ウェブ併催)で報告しました。

 SPOTLIGHT 試験の対象は限局
性前立腺ガンの根治療法後、生
化学的再発疑いによりサルベー
ジ療法を検討する成人男性391
例です。79%が根治的前立腺全
摘除術を思考していました。

 18F-rhPSMA-7.3によるPET/CT
を実施し解析対象となったのは
381 例で、平均年齢は68.3歳(
範囲43〜86歳)、前立腺特異抗
原(PSA)中央値は1.10ng/mL(
同0.03〜134.6ng/mL)でした。
病理学的所見および従来画像に
より定義される真のスタンダー
ド(standard of truth;SoT)
との検証を行う有効性の解析対
象は366例で,平均年齢は68.4歳
(範囲43〜85歳),PSA中央値は
1.27ng/mL(同0.03〜134.6ng/m
L)でした。

 主要評価項目はSoTに対する1
8F-rhPSMA-7.3 の診断能で、1.
患者レベルでの検出率 (1つ以
上の陽性病変がある患者の割合)、
2.領域レベルでのPPV (陽性患
者さんの全てのPET 陽性領域)
の2つを設定しました。統計学
的閾値(信頼区間の下限値)は
それぞれ36.5%、62.5%と事前
に設定、これを超えれば主要評
価項目の達成としました。読影
は3人の読影医が独立して盲検
下で行いました。

 有効性解析対象(366例) に
おける患者レベルでの検出率は
57%(95%CI 51.6%〜62.0%)
で、事前に設定した閾値を達成
しました。SoT が病理学的所見
のみのサブグループ(69例)で
は81%(95%CI 69.9%〜89.6%)
でした。

 領域レベルのPPVは60%(95%
CI 54.7〜64.7%)と,事前に設
定した閾値を満たしませんでし
た。しかし、SoT が病理学的初
見のみのサブグループでは72%
(同62.5%〜80.7%)でした。

 18F-rhPSMA-7.3との関連が疑
われる有害事象は16例(4.1%)
に発現しました。主なものは高
血圧が7例(1.8%)、下痢が4
例(1.0%)、注射部位反応、頭
痛が各2例(0.5%)でした。

 以上から、Schuster氏らは「
PSA低値例であっても18F-rhPSM
A-7.3 の診断能は高く、患者レ
ベルでの検出率については臨床
的意義が認められました。領域
レベルでのPPV は主要評価項目
を満たさなかったが、SoT が病
理学的所見のみのサブグループ
では事前に設定した閾値を超え、
安全性についても問題なかった
ことから、臨床的に有用である
といえる」と結論しました。

 前立腺ガンのPSA検査につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 腫瘍の臨床試験の主要評価項
目。           笑

 
 
 
 
 
 
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2】 非営利研究開発組織とバイオ企業AD治療薬で提携

 
 
 
 
 
 脳理解の促進に取り組むスイ
スの非営利研究開発組織ヴィー
ス・センターと、スイスの神経
疾患治療バイオテクノロジー企
業グリアファームは、アルツハ
イマー病(AD)治療薬の開発
で提携したと発表しました。グ
リアファームは、脳における代
謝低下(グルコース取り込みの
減少)の治療薬を開発していま
す。同社の候補化合物をアルツ
ハイマー病の前臨床モデルで試
験し、ヴィース・センターの画
像検査技術で治療前後の脳組織
を比較分析します。これにより、
神経画像検査バイオマーカーの
発見につなげます。

 アルツハイマー病の患者さん
の脳ではグルコースの取り込み
が、20~25%低下していること
を示唆する証拠も得られていて、
認知機能の低下が臨床的に認め
られるかなり前から、脳による
グルコースの利用および/また
は取り込みが減少することが示
唆されています。

 アルツハイマー病について解

説している動画です。

 
 


 
 
 皮革製品の出来を比較する。


 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
 米・Winship Cancer Institu
teのDavid M. Schuster 氏らは、
前立腺ガンの再発が疑われる患
者さんを対象に、18F-radiohyb
rid PSMA(rhPSMA)-7.3の診断
能と安全性を検証する前向き第
3相単群試験SPOTLIGHT を実施
し、良好な陽性適中率(PPV)
が認められ、安全性にも問題が
なかったことを米国臨床腫瘍学
会泌尿器癌シンポジウム(ASCO
-GU 2022、2月17~19日,ウェブ
併催)で報告したのは、素晴ら
しい業績です。PSA 低値例であ
っても18F-rhPSMA-7.3の診断能
は高く、患者レベルでの検出率
については臨床的意義が認めら
れたのは、喜ばしいことです。
 脳理解の促進に取り組むスイ
スの非営利研究開発組織ヴィー
ス・センターと、スイスの神経
疾患治療バイオテクノロジー企
業グリアファームが、アルツハ
イマー病(AD)治療薬の開発
で提携したと発表したのは、喜
ばしいことです。アルツハイマ
ー病の患者さんの脳ではグルコ
ースの取り込みが、20~25%低
下していることを示唆する証拠
も得られていて、認知機能の低
下が臨床的に認められるかなり
前から、脳によるグルコースの
利用および/または取り込みが
減少することが示唆されている
のでこのような治療薬の開発で
の提携がなされたのだと私は、
考えています。

 理容店を利用した。   笑

 
 
 
 
 
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診療マル秘裏話  Vol.900 令和3年3月10日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)p53機能回復新規小分子薬とアザシチジン 併用療法
2)COPD患者肺機能が,高分子ヒアルロン酸の吸入で改善

 
 
 
 
 
 
 
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1】 p53機能回復新規小分子薬とアザシチジン 併用療法
 
 
 
 
 
 TP53変異がある患者さん55例
[骨髄異形成症候群 (MDS)40
例、急性骨髄性白血病(AML)
11例、MDSとAMLの重複4例]を
対象に、TP53変異細胞で野生型
p53 の機能を回復させる新規小
分子薬eprenetapopt(APR-246)
とアザシチジン併用療法の有効
性と安全性を第1b/2相試験で検
討しました。

 その結果、全体では総奏効率
71%、完全寛解率44%、MDS 例
では73%に治療効果が確認され、
完全寛解率50%、細胞遺伝学的
奏効率58%、AML 例では全奏効
率64%、完全寛解率36%でした。
全生存期間中央値は10.8カ月で、
ランドマーク解析では、奏効例
は非奏効例に比べて、全生存期
間中央値が有意に改善していま
した(14.6 vs. 7.5カ月、P=0
.0005)。 有害事象は、アザシ
チジンまたはeprenetapopt単剤
療法で報告されているものと同
等でした。

 アザシチジンは、細胞内でリ
ン酸化を受けた後にRNAまたはD
NAに取り込まれ、蛋白質合成を
阻害して殺細胞効果を発揮しま
す。またMDS 細胞に高頻度に認
められる異常なDNA メチル化を
阻害するという作用があること
も報告されています。

 骨髄異形成症候群について解

説している動画です。

 
 


 
 
 豪勢な合成写真を作成する。


 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 COPD患者肺機能が,高分子ヒアルロン酸の吸入で改善

 
 
 
 
 
 
 米国立衛生研究所 (NIH)は
2月1日、重度の慢性閉塞性肺疾
患(COPD)患者さんの肺機能が、
高分子ヒアルロン酸の吸入によ
り改善されることが臨床試験の
結果から分かったと発表しまし
た。これは、米国立環境衛生科
学研究所(NIEHS)のStavros G
arantziotis医師、イタリアのB
io-Medico University and Tea
ching Hospital のRaffaele In
calzi 医師、米国アラバマ大学
バーミンガム校のSteven Rowe
医師らの研究グループによるも
のです。研究成果は、「Respir
atory Research」にオンライン
掲載されています。

 COPDは、2030年までに世界で
3番目に多い死因となることが
予想されており、全世界的に問
題となっています。そのうち重
度なCOPDの場合、長期にわたり
高レベルな医療ケアが必要とさ
れるうえ、気管支拡張薬や副腎
皮質ステロイド、抗菌薬など治
療法が限定的であることが課題
となっています。

 ヒアルロン酸は、生体内で細
胞の隙間を埋める役割をもつ糖
であり、肺を含む細胞外マトリ
ックスにも豊富に含まれます。
非常に親水性が高く、化粧品の
皮膚保湿剤などに使用されてい
るほか、医療用としてのヒアル
ロン酸は集中治療中のCOPD患者
さんにも使われ、呼吸補助を必
要とする時間を短縮し、入院期
間の短縮、および入院費の削減
に貢献しています。

 Garantziotis医師はこれまで
に、肺が汚染にさらされると、
肺のヒアルロン酸は低分子量の
断片に分解されることを示しま
した。さらに、それらが肺組織
を刺激し、免疫系を活性化させ、
気道の狭窄や炎症を引き起こす
ことを明らかにしています。今
回、研究グループは、高分子量
ヒアルロン酸の吸入が、低分子
量の断片による炎症の軽減に寄
与するのではないかと考えまし
た。そこで、気道の保湿用とし
てヒアルロン酸がすでに承認さ
れているイタリアで、高分子量
ヒアルロン酸の吸入が重症のCO
PD患者さんの肺機能を改善でき
るかどうかを検討する、プラセ
ボ対照無作為化二重盲検試験を
実施しました。

 試験は2016年~2019年にイタ
リアのCampus Bio-Medico Univ
ersity and Teaching Hospital
に入院した、非侵襲的陽圧換気
療法(NIPPV) を必要とする重
度のCOPD患者さんを対象に行わ
れました。インフォームドコン
セントの後に2グループに分け、
ヒアルロン酸による治療を受け
るグループ(以下、治療グルー
プ)にはInstitute Biochimiqu
e SA社の「Yabro」 (0.3%ヒア
ルロン酸ナトリウム塩を含む生
理食塩水5ml)を人工呼吸器に
よって投与しました。主要評価
項目は、NIPPV による治療が必
要なくなるまでの期間としまし
た。最終的な対象者は41人(治
療グループ20人、プラセボ21人)
でした。

 その結果、治療グループでは、
プラセボに比べてNIPPV の使用
期間が有意に短かったことが分
かりました(治療グループ5.2
±0.4日、プラセボ6.4±0.5日)。
また、治療グループの急性期の
炎症マーカーを解析した所、治
療グループの方がより改善を示
す傾向がみられました。具体的
には、治療グループのCRP (自
然対数変換値)は-0.072から-0
.651(p=0.0008)に低下、プラ
セボのCRPは-0.142から-0.615
(p=0.02)まで低下していまし
た。また、実際の患者さんの気
道の細胞を培養して調べた所、
治療後に粘液がより流れやすく
なっていることが分かりました。

 今回の研究成果は、体内です
でに見つかっている分子を使用
する点が新しい概念であるとい
えます。加えて、ヒアルロン酸
の吸入は、安全で投与が容易で
あり、気管支樹でのみ局所的に
作用するため、全身薬を阻害す
ることはないと考えられるとい
うことです。研究グループは、
「今後COPDに対するヒアルロン
酸の使用について追加の研究を
行うことで、COPDの進行や罹患
率、死亡率、医療費の削減に貢
献できるだろう」と述べていま
す。

 気管支樹とは、気管が細かく
枝分かれして樹状になった部分。

 慢性閉塞性肺疾患について解

説している動画です。

 
 


 
 
 
 用意をするのは、容易だった。


 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 TP53変異がある患者さん55例
[骨髄異形成症候群 (MDS)40
例、急性骨髄性白血病(AML)
11例、MDSとAMLの重複4例]を
対象に、TP53変異細胞で野生型
p53 の機能を回復させる新規小
分子薬eprenetapopt(APR-246)
とアザシチジン併用療法の有効
性と安全性を第1b/2相試験で検
討したのは、素晴らしい業績で
す。全体では総奏効率71%、完
全寛解率44%、MDS 例では73%
に治療効果が確認され、完全寛
解率50%、細胞遺伝学的奏効率
58%、AML 例では全奏効率64%、
完全寛解率36%という輝かしい
治療効果を示し、将来有望な治
療と言えるでしょう。
 米国立衛生研究所 (NIH)が
2月1日、重度の慢性閉塞性肺疾
患(COPD)患者さんの肺機能が、
高分子ヒアルロン酸の吸入によ
り改善されることが臨床試験の
結果から分かったと発表したの
は、素晴らしい業績です。医療
用としてのヒアルロン酸は集中
治療中のCOPD患者さんにも使わ
れ、呼吸補助を必要とする時間
を短縮し、入院期間の短縮、お
よび入院費の削減に貢献してい
るということですので、どんど
ん使って頂いて、COPD患者さん
の治療に新風を吹き込んで頂き
たいものです。日本でも、呼吸
補助を必要とする時間の短縮や、
入院期間の短縮、および入院費
の削減は、喫近の問題なので、
米国を見習って、ヒアルロン酸
の吸入を導入して頂きたいと思
いました。

 胡弓が周りの楽器と呼吸を合
わせた演奏をした。    笑

 
 
 
 
 
 
 
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2023-01-24 10:39:16

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目次

1)KRAS遺伝子変異の患者に有力な治療選択肢出現
2)筋トレで,総死亡/心血管疾患/ガン/糖尿病リスク低減

 
 
 
 
 
 
 
 
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り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 KRAS遺伝子変異の患者に有力な治療選択肢出現

 
 
 
 
 
 
 肺ガンの新薬が続々と登場し
ています。1月に日本で製造販
売が承認された「ソトラシブ(
商品名ルマケラス)」は、進行
肺ガンのうち「KRAS(ケーラス)
遺伝子変異」というタイプに有
効な世界初の薬です。静岡県立
静岡ガンセンター呼吸器内科の
高橋利明部長に聞きました。

 肺ガンのうち8~9割が「非小
細胞肺ガン」に分類され、ガン
の広がりが狭ければ手術、ガン
が体の中で広がり、手術ができ
なければ放射線や抗ガン剤が適
応となります。しかし近年、ガ
ンには多くの遺伝子変異が存在
し、患者さんごとに違いがある
ことが研究で分かってきました。
そこで手術でガンを取り除けな
い進行・再発ガンの場合、ガン
の原因となっている遺伝子変異
を調べ、患者さんの遺伝子異常
に応じた個別の治療を行います。
これが肺ガンの個別化治療です。

 今回、日本で承認された「ソ
トラシブ」は、KRAS遺伝子変異
のうち、12番目のアミノ酸が変
異した「KRAS G12C変異」 の肺
ガンに対して作用するものです。
「遺伝子変異が判明しているも
のでは、頻度の少ないものも含
め多くの薬が開発されており、
日常診療で使われています」(
高橋部長=以下同)それによっ
て不良だった進行・再発非小細
胞肺ガンの予後が改善しました。
複数剤の薬が開発されている遺
伝子変異ガンでは、生存期間を
延ばせるようになってきました。

 「一方、KRAS遺伝子変異は古
くから確認され、非小細胞肺ガ
ンの腺ガンの中でも日本人で約
10%、欧米人(主に白人)で32
%を占め、欧米人では最も多い
遺伝子変異であるにもかかわら
ず、薬の開発が難しく、有効な
手だてがありませんでした」過
去40年近く「undruggable (薬
にすることができない)」とい
われてきたのが、KRAS遺伝子変
異の肺ガンなのです。肺ガンは
そもそも死亡数が男性では1位、
女性では2位と、相対的に5年生
存率が低いことが分かっていま
す。その肺ガンの中でも、KRAS
遺伝子変異は特に予後が悪いこ
とが知られています。

 「治療としては、免疫チェッ
クポイント阻害剤単剤か、抗ガ
ン剤と免疫チェックポイント阻
害剤の併用療法が行われますが、
KRAS遺伝子変異の中でもKRAS G
12C 遺伝子変異を有する非小細
胞肺ガン患者では、初回の治療
で効果が得られなくなり、次の
治療に進んでも、無増悪生存期
間(ガンが縮小したり安定した
状態の期間)の中央値が3~4カ
月。そういった治療の選択肢し
かありませんでした」

 ところが、結論から言うと、
世界初のKRAS遺伝子変異の薬「
ソトラシブ」は、現状を大きく
変えそうです。製造販売承認に
つながった国際共同第1/2相
臨床試験(CodeBreaK100)では、
日本人を含む126人のKRAS G12C
遺伝子変異陽性の非小細胞肺ガ
ン患者さんに「ソトラシブ」を
1日1回経口投与しました。患者
さんは免疫チェックポイント阻
害剤および、または抗ガン剤の
前治療歴のある人たちです。

 すると、奏効率、つまり事前
に設定された基準を超えた効果
があった患者さんは37.1%。完
全にガンが消えた人も、わずか
4人とはいえ、いました。また、
43.5%の人が、ガンの縮小まで
至らなくても、腫瘍が大きくな
らず安定した状態を保てました。
抗腫瘍効果があったということ
です。「特徴的だったのは、1
年以上にわたって治療継続して
いる人が15%程度いる点です。
長く治療を続けられる。無増悪
生存期間も、これまでの中央値
3~4カ月に対し、ソトラシブは
中央値6.8カ月と,既存治療のほ
ぼ倍でした」薬と関係のある副
作用として、下痢や肝機能障害
が報告されています。

 KRAS遺伝子変異の患者さんに
有力な治療選択肢ができたのは
確かと言えましょう。今後の課
題としては、ほかの遺伝子変異
の分子標的薬と比べると効果が
劣るので、ほかの薬との併用が
どうなるのか。研究が行われる
ということです。

 非小細胞肺ガンの薬物療法に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 
 今後の課題をコンゴで考える。


 
 
 
 
 
 
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2】 筋トレで,総死亡/心血管疾患/ガン/糖尿病リスク低減

 
 
 
 
 
 東北大学は3月1日、これまで
に公表されている研究結果を網
羅的に収集して分析した結果、
筋トレを実施すると、総死亡・
心血管疾患・ガン・糖尿病のリ
スクは10〜17%低い値を示し、
総死亡・心血管疾患・ガンにつ
いては週30〜60分の範囲で最も
リスクが低く、糖尿病は実施時
間が長ければ長いほどリスクが
低くなることが明らかになった
と発表しました。この研究は、
同大大学院医学系研究科運動学
分野の門間陽樹講師、早稲田大
学の川上諒子講師、澤田亨教授
および九州大学の本田貴紀助教
の研究グループによるものです。
研究成果は、「British Journa
l of Sports Medicine」オンラ
イン版に掲載されています。

 ここ数年、健康の維持増進や
体型維持を目的に筋トレを行う
人が増えています。さらに、自
宅で簡単に実施できる筋トレは、
このコロナ禍でますます注目さ
れるようになってきました。筋
トレには、レジスタンストレー
ニング(レジスタンス運動)、
ウェイトトレーニング、自重ト
レーニングなど、筋肉に繰り返
し負荷がかかり、筋力の向上が
期待される活動すべてが含まれ
ます。筋トレにより筋肉がつく
ことはよく知られていますが、
筋トレの実施は疾病の予防や死
亡リスクの減少につながってい
るのか、さらに、リスク減少の
ためにどのくらいの筋トレを実
施すればよいかについてはよく
分かっていませんでした。

 研究グループは、18歳以上の
成人を対象に筋トレと疾病およ
び死亡との関連を長期的に検討
した研究についてシステマティ
ックレビューを実施しました(
1,252件)。 その後、すべての
論文を精査し、信頼でき、かつ、
分析可能な研究を抽出(16件)。
これらの研究結果をもとに結果
を統合するメタ解析を実施し、
筋トレ実施の有無および実施時
間と疾病および死亡リスクの関
連を検討しました。

 分析対象となった疾患は、心
血管疾患(9件)、ガン(7件)、
糖尿病(5件)、部位別のガン
(=肺ガン、膵臓ガン、結腸ガ
ン、膀胱ガン、腎臓ガン、それ
ぞれ2件)、さらに、死因を問
わない死亡(=総死亡、8件)
でした。筋トレを全く実施して
いない群と比較して、筋トレを
実施している群の総死亡および
心血管疾患、ガン、糖尿病のリ
スクは、ウォーキングやランニ
ングなどの有酸素性の身体活動
の影響を考慮しても、10〜17%
低いことが明らかになりました。

 さらに、筋トレの実施時間の
影響を確認した所、総死亡、心
血管疾患、ガンでは週30~60分
の実施で最もリスクが低くなっ
た一方(約10~20%のリスク減
少)、週130〜140分を超えてく
ると筋トレの好影響は消失し、
むしろリスクが高くなることが
判明しました。しかし、糖尿病
については、実施時間が長けれ
ば長いほどリスクが低い結果と
なりました。

 今回の結果は、筋トレの長期
的な健康効果を示している一方、
やりすぎるとかえって心血管疾
患やガン、死亡に対する健康効
果が得られなくなってしまう可
能性を示唆する重要な知見と考
えられます。「健康の維持増進
を目的に筋トレの実施が国際的
に推奨されている中、本知見は
その推奨を支持するとともに、
日本の身体活動ガイドラインに
おいても新たに筋トレの実施を
推奨する根拠となる重要なエビ
デンスの一つとなることが期待
される」と、研究グループは述
べています。

 筋トレにより、病気のリスク

が下がるという動画です。

 
 


 
 
 水晶での占いを推奨する。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
 1月に日本で製造販売が承認
された「ソトラシブ(商品名ル
マケラス)」は、進行肺ガンの
うち「KRAS(ケーラス)遺伝子
変異」というタイプに有効な世
界初の薬ということで、素晴ら
しい効果を認めることが明らか
になってきました。今後の課題
としては、ほかの遺伝子変異の
分子標的薬と比べると効果が劣
るので、ほかの薬との併用を考
えるということですが、私は、
抗体薬物複合体(ADC) が良い
のではないかと考えています。
 東北大学は3月1日、これまで
に公表されている研究結果を網
羅的に収集して分析した結果、
筋トレを実施すると、総死亡・
心血管疾患・ガン・糖尿病のリ
スクは10〜17%低い値を示し、
総死亡・心血管疾患・ガンにつ
いては週30〜60分の範囲で最も
リスクが低く、糖尿病は実施時
間が長ければ長いほどリスクが
低くなることが明らかになった
と発表したのは素晴らしい業績
です。今後の運動療法に、その
成果が組み入れられることを、
期待したいと思います。

 結果を公表したことは、好評
だった。         笑

 
 
 
 
 
 
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職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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診療マル秘裏話  号外Vol.2383 令和4年3月24日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)発ガン性のRAS遺伝子変異が、ガン幹細胞を発生
2)男児1歳児の視聴時間が、ASD診断に有意に関連

 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 発ガン性のRAS遺伝子変異が、ガン幹細胞を発生

 
 
 
 
 
 
 東京医科歯科大学は2月28日、
発ガン性のRAS 遺伝子変異がCD
K1の活性化と蛋白質のO-GlcNAc
修飾を誘導することでSOX2の発
現を増大させ、ガン幹細胞を生
じさせることを明らかにしたと
発表しました。この研究は、同
大難治疾患研究所分子細胞生物
学分野の澁谷浩司教授と清水幹
容助教の研究グループが、日本
医科大学先端医学研究所田中信
之教授との共同研究として行っ
たものです。研究成果は、「Sc
ientific Reports」オンライン
版に掲載されています。

 ガンは日本における死亡率の
第1位を占めている疾患であり、
年間約30万人以上がガンで死亡
しています。特にガンの転移や
再発はガン患者さんの生存率を
著しく低下させる原因であり、
阻止することができれば非常に
有用なガン治療法となることが
期待できます。ガン幹細胞は、
この転移や再発の原因の1つと
考えられている特殊なガン細胞
で、近年、ガン幹細胞を標的と
した治療が注目されています。

 ガン細胞は正常な細胞とは異
なり、異常な細胞増殖を繰り返
すことで固形腫瘍を形成します
が、これは正常な細胞の遺伝子
に変異が生じることで引き起こ
されます。ガン幹細胞も正常な
細胞に遺伝子変異が起こること
で生じると推測されますが、ガ
ン幹細胞の発生機構には不明な
点が多く残っています。そのた
め、治療によりガン幹細胞を根
絶するためにも発生機構の解明
が急務となっています。

 研究グループは遺伝子変異に
よるガン幹細胞発生機構を解明
するため、ガン患者さんで普遍
的にみられる発ガン性のRAS 変
異体を正常な細胞に発現させま
した。その結果、幹細胞因子SO
X2の発現が著しく増大しガン幹
細胞が発生することを突き止め
ました。このとき、SOX2遺伝子
を欠損させることでガン幹細胞
が生じなくなり腫瘍も形成され
なくなることから、SOX2の発現
増大が発ガン性RAS 変異体によ
るガン幹細胞の発生に重要であ
ると判明しました。

 また、発ガン性RAS 変異体が
CDK1の活性化と蛋白質のO-GlcN
Ac修飾増大を誘導する結果も得
られ、それぞれSOX2の発現誘導
とガン幹細胞の発生に重要であ
ることが分かりました。そこで、
CDK 阻害剤ジナシクリブまたは
O-GlcNAc修飾阻害剤OSMI1 を用
い、RAS 変異体を発現する細胞
を処理しガン幹細胞に対する効
果を調べた所、ガン幹細胞の発
生が著しく阻害されることを明
らかにしました。

 これまで遺伝子変異により生
じるガン幹細胞発生機構は全く
知られていませんでした。今回
の研究では、多くのがんで報告
されているRAS 遺伝子変異がCD
K1の活性化と蛋白質のO-GlcNAc
修飾増大を介して幹細胞因子SO
X2の発現を誘導することで、ガ
ン幹細胞を生じさせることを見
出しました。また、CDK 阻害剤
ジナシクリブまたはO-GlcNAc修
飾阻害剤OSMI1 を細胞に処理す
ることでガン幹細胞の発生を抑
えられたことから、これらの阻
害剤がガン幹細胞を標的とした
新たな薬剤となると期待されま
す。

 胃ガンのガン幹細胞を発見し

たニュース動画です。

 
 


 
 
 
 発現を誘導するという発言が
なされた。        笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 男児1歳児の視聴時間が、ASD診断に有意に関連

 
 
 
 
 
 新型コロナウイルス感染症(
武漢熱)の流行を背景に小児の
スマートフォンなどの視聴時間
(スクリーンタイム)は大幅に
延長し、健康への影響が懸念さ
れています。こうした中、山梨
大学大学院会社会医学講座の久
島萌氏らは、男児において1歳
時の長時間のスクリーンタイム
が3歳までの自閉症スペクトラ
ム障害(ASD) 診断に有意に関
連していたとする、日本の母子
8万4,030組の解析結果をJAMA P
ediatr(2022年1月31日オンラ
イン版)に発表しました。なお、
女児では同様の関連は認められ
ませんでした。

 ASD には遺伝要因などの先天
的要因の他、環境要因も関連す
ることが明らかにされています。
このうち環境要因に関しては、
スクリーンタイムの長さがASD
の特性やASD に特徴的な脳の形
態に関与している可能性が示唆
されています。

 日本でASD が診断される頻度
が最も高い年齢は3歳です。一
方、スクリーンタイムと乳幼児
期のASD との関連について検討
した大規模コホート研究はほと
んど実施されていません。しか
し、武漢熱の世界的流行を背景
に、各国で小児のスクリーンタ
イムが延長しており、小児の健
康に及ぼす影響を明らかにする
ことは公衆衛生における重要な
課題だといえましょう。

 そこで久島氏らは今回、「子
どもの健康と環境に関する全国
調査(エコチル調査)」のデー
タを用い、1歳時のスクリーン
タイムと3歳時のASD 発症との
関連について検討しました。

 解析対象は,2011年1月~14年
3月に日本国内の15地域で登録
した母子約10万組のうち、死産、
流産例および1歳の時点で子供
に脳性麻痺、先天性疾患のある
例、データ欠測例などを除外し
た8万4,030組です。このうち小
児330人(0.4%)が3歳までにA
SDと診断されていました。男女
比は男児76.0%、女児24.0%で
した。

 ロジスティック回帰分析の結
果、男児では1歳時にテレビな
どの画面を全く見ていなかった
群に対する3歳までのASD 診断
のオッズ比(OR)は、1歳時の
スクリーンタイムが1時間未満
群で1.38(95%CI 0.71~2.69、
P=0.35),1時間以上2時間未満
群で2.16(同1.13~4.14、P=0
.02),2時間以上4時間未満群で
3.48(同1.83~6.65、P<0.001)、
4時間以上群で3.02(同1.44~6
.34、P=0.04)でした。一方、
女児ではスクリーンタイムとAS
D に関連は認められませんでし
た。

 以上の結果に基づき、久島氏
らは「男児において、1歳時点
でのスクリーンタイムが長いこ
とは3歳時のASDに有意に関連し
ていました。電子機器の使用が
急速に広がりつつあることから、
スクリーンタイムが乳幼児の健
康に及ぼす影響について再検討
し、過度のスクリーンタイムを
抑える必要がある」と述べてい
ます。

 自閉症スペクトラム障害につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 
 過度の勧奨は、角が立つ。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
 東京医科歯科大学が2月28日、
発ガン性のRAS 遺伝子変異がCD
K1の活性化と蛋白質のO-GlcNAc
修飾を誘導することでSOX2の発
現を増大させ、ガン幹細胞を生
じさせることを明らかにしたと
発表したのは、素晴らしい業績
です。ガン幹細胞を生じること
をなくすることができれば増殖
力の大きい一般のガン細胞だけ
を標的として治療を行うことが
できるので、多少なりとも治療
が容易になる可能性が高いと思
われます。また、CDK 阻害剤ジ
ナシクリブまたはO-GlcNAc修飾
阻害剤OSMI1 を細胞に処理する
ことでガン幹細胞の発生を抑え
られたことから、これらの阻害
剤がガン幹細胞を標的とした新
たな薬剤となることを期待した
いと思います。
 新型コロナウイルス感染症(
武漢熱)の流行を背景に小児の
スマートフォンなどの視聴時間
(スクリーンタイム)は大幅に
延長し、健康への影響が懸念さ
れている中で、山梨大学大学院
会社会医学講座の久島萌氏らは、
男児において1歳時の長時間の
スクリーンタイムが3歳までの
自閉症スペクトラム障害(ASD)
診断に有意に関連していたとす
る、日本の母子8万4,030組の解
析結果をJAMA Pediatr(2022年
1月31日オンライン版)に発表
したのは、素晴らしい業績です。
女児においては、同様の関連は
認められなかったとしても,ASD
以外の依存などの不利益が生じ
ている可能性があり、男児女児
を問わず、過度なスクリーンタ
イムの抑制を図るべきだと私は
考えています。

 男児だけの問題だけでは断じ
てない。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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診療マル秘裏話  号外Vol.2382 令和4年3月22日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)抗PD-L1抗体BTC治療薬で希少疾病用医薬品指定
2)骨芽細胞が細胞外小胞を分泌し、骨代謝を制御

 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 抗PD-L1抗体BTC治療薬で希少疾病用医薬品指定

 
 
 
 
 
 
 アストラゼネカは本日(2月
25日),抗PD-L1抗体デュルバル
マブが、切除不能な胆道ガン(
BTC) の治療薬として、希少疾
病用医薬品の指定を取得したと
発表しました ※。

 BTC は胆管や胆嚢にできる希
少で悪性度の高いガンで、米国、
欧州および日本で約5万人、世
界では約21万人が毎年診断され
ているということです。予後は
不良で、全患者の5年生存率は5
~15%とされています。

 なお、米国でも2020年12月、
同薬は,BTCの治療薬として希少
疾病用医薬品の指定を受けてい
ます。※切除不能な胆道ガンに
対するデュルバルマブの適応は、
国内未承認です。

 胆道ガンについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 
 不良のせいで、不漁になった。


 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 骨芽細胞が細胞外小胞を分泌し、骨代謝を制御

 
 
 
 
 
 大阪大学は2月25日、骨をつ
くる骨芽細胞が細胞外小胞を分
泌し細胞間でやり取りすること
で、相互に連携しながら骨の新
陳代謝(骨代謝)を制御してい
ることを明らかにしたと発表し
ました。この研究は、同大大学
院医学系研究科の上中麻希特任
研究員、菊田順一准教授、石井
優教授(IFReC免疫細胞生物学/
大阪大学医学系研究科/生命機
能研究科)らの研究グループに
よるものです。研究成果は、「
Nature Communications」 に掲
載されています。

 骨は常に新しく作り変えられ
新陳代謝を行っています。破骨
細胞による骨吸収と、骨芽細胞
による骨形成が絶えず繰り返さ
れ、骨構造を緻密に維持してい
ます。骨粗鬆症などの骨疾患で
は、骨吸収と骨形成のバランス
が崩れるのみでなく、骨の代謝
サイクルにも異常を来すことが
知られています。

 これまで骨代謝において、骨
吸収から骨形成へ移行する際に
働く因子については数多く報告
されてきましたが、もう1つの
ベクトルである、骨形成から骨
吸収へどのように移行するかは
よく分かっていませんでした。

 研究グループは、これまで独
自に開発した生体イメージング
技術をさらに改良し、骨組織に
存在する細胞外小胞と呼ばれる
小さな粒子を可視化することに
成功しました。そしてマウス生
体内において、骨を作る骨芽細
胞が細胞外小胞を分泌すること
を発見しました。分泌された細
胞外小胞を回収し培養骨芽細胞
に投与した所、小胞を取り込ん
だ骨芽細胞は、骨をつくるため
に必要な石灰化機能が低下し、
骨芽細胞分化に必要なRUNX2 (
ランクス2) の発現量が低下し
ました。

 また、小胞を取り込んだ骨芽
細胞は、骨吸収を行う破骨細胞
の分化に必要なRANKL (ランク
ル)を分泌し、破骨細胞分化を
誘導しました。つまり、細胞外
小胞を取り込んだ骨芽細胞は、
新たな骨形成を抑制する作用を
持つと同時に、骨吸収を行う破
骨細胞分化を誘導する作用を持
つことが明らかになりました。

 さらにそのメカニズムとして、
骨芽細胞が出す細胞外小胞に多
く含まれるマイクロRNAのmiR-1
43-3pが寄与していることをRNA
シーケンスによる解析、ノック
アウトマウス解析を通して明ら
かにしました。このことから、
骨芽細胞は細胞外小胞を交換し、
骨形成から骨吸収へと移行する
骨代謝回転に寄与していること
が明らかとなりました。

 高齢者の多くが罹患する骨粗
鬆症をはじめ、骨折、骨腫瘍、
骨軟化症といった骨疾患は、骨
吸収と骨形成の骨代謝バランス
が大きく寄与しています。

 今回の研究成果により、骨
吸収から骨形成のみでなく、骨
形成から骨吸収へ移行を促す因
子が明らかにされたことにより、
より生理的な骨代謝サイクルを
維持し、健康な骨代謝バランス
へと導く、新たな治療法の開発
につながることが期待される」
と研究グループは述べています。

 骨芽細胞と破骨細胞について

解説している動画です。

 
 


 
 
 
 コツコツと骨代謝の研究を積
み上げた。        笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
 アストラゼネカが本日(2月
25日),抗PD-L1抗体デュルバル
マブが、切除不能な胆道ガン(
BTC) の治療薬として、希少疾
病用医薬品の指定を取得したと
発表したのは、喜ばしいことで
す。BTC は胆管や胆嚢にできる
希少で悪性度の高いガンで、米
国、欧州および日本で約5万人、
世界では約21万人が毎年診断さ
れており、予後は不良で、全患
者の5年生存率は5~15%とされ
ていることから、治療薬が世に
出るのは、患者さんにとって希
望の光が差したということでし
ょう。
 大阪大学が2月25日、骨をつ
くる骨芽細胞が細胞外小胞を分
泌し細胞間でやり取りすること
で、相互に連携しながら骨の新
陳代謝(骨代謝)を制御してい
ることを明らかにしたと発表し
たのは、素晴らしい業績です。
今回の研究成果により、骨吸収
から骨形成のみでなく、骨形成
から骨吸収へ移行を促す因子が
明らかにされたことにより、よ
り生理的な骨代謝サイクルを維
持し、健康な骨代謝バランスへ
と導く、新たな治療法の開発に
つなげて頂きたいものです。

 生理的な骨代謝について整理
する。          笑

 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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診療マル秘裏話  号外Vol.2381 令和4年3月21日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)腎細胞ガンにチロシンキナーゼ阻害薬と抗PD-1抗体承認
2)受動喫煙の小児アレルギー性疾患への影響検証

 
 
 
 
 
 
 
 
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から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 腎細胞ガンにチロシンキナーゼ阻害薬と抗PD-1抗体承認

 
 
 
 
 
 
 エーザイとMSDは本日(2月25
日)、チロシンキナーゼ阻害薬
レンバチニブと抗PD-1抗体ペム
ブロリズマブの併用療法につい
て、「根治切除不能または転移
性の腎細胞ガン」の適応で、厚
生労働省より承認を取得したと
発表しました。

 同併用療法は、成人の進行性
腎細胞ガン一次治療の適応で、
米国および欧州において既に承
認されています。昨年(2021年)
12月の「ガン化学療法後に増悪
した切除不能な進行・再発の子
宮体ガン」の適応承認に続き、
本併用療法として日本で2つ目
のガン種に対する承認となりま
す。今回の承認は、第3相臨床
試験CLEAR(307試験/KEYNOTE-
581試験) の結果に基づいたも
のです。

 腎細胞ガンとその薬物療法に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 新興国が会議の司会と進行を
務める。         笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 受動喫煙の小児アレルギー性疾患への影響検証

 
 
 
 
 
 日本小児アレルギー学会は、
受動喫煙がアレルギー疾患に及
ぼす影響を既存の研究で検証し、
受動喫煙防止を訴える6項目の
提言を発表しました。提言と解
説パンフレット、資料を学会員
や国・地方自治体の関係部署、
全国の医師会などに送り、学会
のウェブサイトにも掲載して啓
発を図ります。

 同学会受動喫煙防止ワーキン
ググループは、胎児期の母親の
喫煙を含め、胎児や小児がたば
この影響を受ける受動喫煙がア
レルギー疾患にどう関係するか
を内外の論文を集めて調べまし
た。その結果、小児喘息を発症
させたり重症化させたりするリ
スクは、研究によって3段階の
根拠レベルで最上位のAの強い
関連があり、受動喫煙防止が強
く推奨されるとしました。小児
の呼吸機能を低下させる可能性
もレベルAと高く、せきやたん
の増加については根拠レベルは
Bでしたが、いずれも強い推奨
とされました。

 小児アレルギー性鼻炎との関
連を支持する質の良い研究はあ
りませんでしたが、多くの研究
が悪化のリスクであるとしたた
め「弱い推奨」。体に異物が入
りアレルギーのきっかけとなる
「抗原感作」との関係は、胎児
期には関連性が見いだせません
が、出生後はレベルBで、強く
推奨されるとしました。

 一方、小児の食物アレルギー
やアトピー性皮膚炎の発症との
関係は、従来の研究からは認め
られず、今後の検証が待たれる
としています。ワーキンググル
ープの委員長として結果をとり
まとめた池田政憲岡山大特命教
授(小児アレルギー医学)は「
成人に比べて小児の受動喫煙は
まだまだ注目されていない。ア
レルギー以外の疾患にも悪影響
がある恐れがあり、今後検討が
進み、さらに対策が促進される
よう期待したい」と話しました。

 受動喫煙について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 国連憲章を検証する。  笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
 エーザイとMSDが本日(2月25
日)、チロシンキナーゼ阻害薬
レンバチニブと抗PD-1抗体ペム
ブロリズマブの併用療法につい
て、「根治切除不能または転移
性の腎細胞ガン」の適応で、厚
生労働省より承認を取得したと
発表したのは喜ばしいことです。
しかし、根治切除不能または、
転移性の腎細胞ガンに限る適応
は、残念と言わざるを得ません。
やがては、ファーストチョイス
になることを期待したいと思い
ます。手術は、患者さんにとっ
て肉体的侵襲が大きく、できれ
ば、内視鏡手術などの比較的侵
襲が少ないものにとって代わら
ることを期待したいと思います。
 日本小児アレルギー学会は、
受動喫煙がアレルギー疾患に及
ぼす影響を既存の研究で検証し、
受動喫煙防止を訴える6項目の
提言を発表したのは、喜ばしい
ことです。受動喫煙から小児を
守ることが本当に必要なことだ
と認識される日が来ることを心
待ちにしたいと思います。他に
受動喫煙の影響として副鼻腔炎
や中耳炎などが受動喫煙で引き
起こされることが分かっていま
す。大人の心がけで、将来の日
本を背負って立つ若者の病気を
減らすことができるのですから、
受動喫煙禁止の啓蒙は出来る限
り行って頂きたいと思います。

 近視の人が立ち入り禁止の所
に侵入した。       笑

 
 
 
 
 
 
 
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診療マル秘裏話  号外Vol.2380 令和4年3月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)遺伝子変異ありの甲状腺ガンで有効な新薬承認
2)オメガ3健康増進作用の新メカニズム腸内細菌の代謝

 
 
 
 
 
 
 
 
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不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 遺伝子変異ありの甲状腺ガンで有効な新薬承認

 
 
 
 
 
 
 日本イーライリリーは本日(
2月25日)、RET遺伝子に選択的
に結合するチロシンキナーゼ阻
害薬セルペルカチニブ(カプセ
ル40mg/80mg)について、厚生
労働省より「RET 融合遺伝子陽
性の根治切除不能な甲状腺ガン」
および「RET 遺伝子変異陽性の
根治切除不能な甲状腺髄様ガン」
に対する治療薬として承認を取
得したと発表しました。

 今回の承認は、国際共同第1
/2相試験LIBRETTO-001の結果
に基づいたものです。同試験で
は、RET 融合遺伝子陽性の根治
切除不能な甲状腺ガンおよびRE
T 遺伝子変異陽性の根治切除不
能な甲状腺髄様ガンを対象に、
セルペルカチニブの有効性およ
び安全性が示されていました。

 甲状腺ガンについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 厚生労働省の指導により更生
した。          笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 オメガ3健康増進作用の新メカニズム腸内細菌の代謝

 
 
 
 
 
 医薬基盤・健康・栄養研究所
(NIBIOHN)は2月24日、食事で
摂取したオメガ3脂肪酸の健康
増進作用の新しいメカニズムと
して、腸内細菌による代謝が重
要な役割を担っていることを明
らかにしたと発表しました。こ
の研究は、同ワクチン・アジュ
バント研究センターの國澤純セ
ンター長と同・長竹貴広主任研
究員らの研究グループによるも
のです。研究成果は、「Mucosa
l Immunology」にオンライン掲
載されています。

 α‐リノレン酸やエイコサペ
ンタエン酸(EPA),ドコサヘキ
サエン酸(DHA)などのオメガ3
脂肪酸は健康増進のためのサプ
リメントなどとして利用されて
いますが、その効果には個人差
があることが指摘されています。

 また、近年、腸内細菌が健康
に関与することが明らかになり、
そのメカニズムの一つとして、
食品成分を基質として腸内細菌
が産生する機能性代謝物(ポス
トバイオティクス)の作用に注
目が集まっています。食の効能
を規定する因子として腸内細菌
の代謝に着眼することで、高度
な個別化/層別化栄養・医療の
実現につながると考えられます。

 研究グループは今回、アマニ
油やエゴマ油に豊富に含まれる
オメガ3脂肪酸であるα-リノレ
ン酸が、腸内細菌にユニークな
飽和化代謝を経てαKetoA に変
換されることを見出しました。

 αKetoA の効能検証の結果、
強力な抗炎症活性があることを
見出しました。また、αKetoA
が免疫細胞「マクロファージ」
に作用してアレルギー性接触皮
膚炎を抑えることや、糖尿病の
病態を改善することを、動物モ
デルで明らかにしました。さら
に、αKetoA の抗炎症作用の分
子メカニズムとして、ペルオキ
シソーム増殖因子活性化受容体
(PPARγ)に作用することも明
らかになりました。αKetoA は
ヒト糞便中でも検出され、α‐
リノレン酸を多く摂取すること
でαKetoA の産生量も増加しま
した。一方で、αKetoA の産生
量には個人差が認められ、腸内
細菌叢が異なることが要因と考
えられるということです。

 今回の研究により、動物モデ
ルとヒト検体でαKetoA の存在
が確認され、動物モデルにおい
て炎症性疾患に対する有効性が
見出されました。ヒトでの有効
性は今後の検討課題だとしてい
ます。

 研究グループは「αKetoA の
産生を担う腸内細菌の同定を含
め、ポストバイオティクスの産
生における腸内細菌と食事の関
係を明らかにし、健康状態や病
態と結びつけることで、個人ご
とに最適な栄養指導や医療を提
供する個別化/層別化栄養・医
療の実現が期待される」と、述
べています。

 オメガ3脂肪酸について解説

している動画です。

 
 


 
 
 送別会で経済状況で層別化さ
れた。          笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
 日本イーライリリーが本日(
2月25日)、RET遺伝子に選択的
に結合するチロシンキナーゼ阻
害薬セルペルカチニブ(カプセ
ル40mg/80mg)について、厚生
労働省より「RET 融合遺伝子陽
性の根治切除不能な甲状腺ガン」
および「RET 遺伝子変異陽性の
根治切除不能な甲状腺髄様ガン」
に対する治療薬として承認を取
得したと発表したのは、喜ばし
いことです。患者さんにとって
適応対象になれば、正に一筋の
光が差したと言えるでしょう。
どんどんこうした分子標的薬が
登場することを期待したいと思
います。
 医薬基盤・健康・栄養研究所
(NIBIOHN)は2月24日、食事で
摂取したオメガ3脂肪酸の健康
増進作用の新しいメカニズムと
して、腸内細菌による代謝が重
要な役割を担っていることを明
らかにしたと発表したのは、素
晴らしい業績です。αKetoA の
産生を担う腸内細菌の同定を含
め、ポストバイオティクスの産
生における腸内細菌と食事の関
係を明らかにし、健康状態や病
態と結びつけることで、個人ご
とに最適な栄養指導や医療を提
供する個別化/層別化栄養・医
療の実現に期待したいと思いま
す。

 成功への道程を同定する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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診療マル秘裏話  号外Vol.2379 令和4年3月19日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)乳ガン家系の閉経女性は乳腺濃度が有意に高い
2)オミクロン株の中で,一番感染力が強いとされるBA.2

 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 乳ガン家系の閉経女性は乳腺濃度が有意に高い

 
 
 
 
 
 
 乳ガンの家族歴がある閉経前
女性は、そうでない女性と比べ
て乳腺濃度が有意に高く、高濃
度乳房(デンスブレスト)が検
出されるリスクは30%有意に高
いとする後ろ向きコホート研究
の結果を、米・Washington Uni
versity School of Medicineの
Yunan Han氏らがJAMA Netw Ope
n(2022; 5 : e2148983) に発
表しました。1万5,000例弱の閉
経前女性を後ろ向きに解析した
もので、乳ガン家族歴と乳腺濃
度の関連は、マンモグラフィの
評価法(定量または定性)にか
かわらず一貫して見られたとい
うことです。

 乳ガンの家族歴とマンモグラ
フィ画像上の乳腺濃度は、いず
れも乳ガンの独立した危険因子
であることが知られています。
しかし、閉経前女性とこれらの
因子との関連は明らかではあり
ません。Han 氏らは今回、閉経
前女性における乳ガン家族歴と
乳腺濃度との関連を明らかにす
るため、1万4,415例を対象に2
種類(定量または定性評価)の
マンモグラフィで乳腺濃度を評
価し、解析する単施設後ろ向き
コホート研究を実施しました。

 まず探索セット(discovery
set)として,2016年に乳ガンの
検診目的でマンモグラフィ検査
を受けた閉経前女性375 例を対
象に、三次元乳腺密度評価ソフ
トウェア(Volpara) を用いて
乳腺密度を定量的に評価しまし
た。次に検証セット(validati
on set)として、2010年6月~1
5年12月に,検診および診断目的
でマンモグラフィ検査を受けた
閉経前女性1万4,040例を対象に、
乳腺密度自動解析ソフトウェア
(BI-RADS) を用いて乳腺濃度
の定性評価を行いました。対象
を、1.脂肪性、2.乳腺散在、3.
不均一高濃度、4.極めて高濃度
ーに4分類し、3.および4.を「
高濃度乳房」と定義しました。
それぞれのセットで第一度近親
者(実母、姉妹)の乳ガン家族
歴と乳腺濃度との関連を調べま
した。両セットの背景に差は見
られませんでした。乳ガン家族
歴は探索セット375例中87例(2
3.2%),検証セット1万4,040例
中2,153例(15.3%)が有してい
ました。

 探索セットの分析から、乳ガ
ン家族歴がない女性と比べて、
ある女性では乳腺濃度の平均値
が高い傾向が見られました(11
.1% vs. 9.0%)。多変量調整
モデルでは、乳ガン家族歴がな
い女性に対し、ある女性では乳
腺濃度が25%有意に高いという
結果でした〔オッズ比(OR)1.
25、95%CI 1.12~1.41、P<0.
001〕。また,第一度近親者の乳
ガン罹患者の人数別に見ると、
近親者に罹患者がいない女性に
対し、1人いる女性では乳腺濃
度が24%有意に高かったのです
が(OR 1.24、95%CI 1.10~1.
40、P<0.001),2人以上いる女
性では有意な差はありませんで
した(OR 1.40、95%CI 0.95~
2.07、P=0.09)。

 次に検証セットの分析から、
乳ガン家族歴がない女性と比べ、
ある女性では高濃度乳房が検出
される割合が高く(不均一高濃
度:41.1% vs. 38.8%,極めて
高濃度:10.5% vs. 7.7%)、
高濃度乳房であるリスクが有意
に30%高いという結果でした(
OR 1.30、95%CI 1.17~1.45、
P<0.001)。さらに、第一度近
親者の乳ガン罹患者が1人の女
性では、高濃度乳腺のリスクが
有意に29%高かったのですが(
OR 1.29、1.14~1.45、P<0.00
1)、2人以上の女性では有意差
はありませんでした(OR 1.38、
0.85~2.23)。

 以上の結果から、Han 氏らは
「乳ガン家族歴がある閉経前の
女性は乳腺濃度が高く、高濃度
乳房が検出される確率も高い可
能性がある」と結論しました。
その上で、「今回の知見は、乳
腺濃度は遺伝的要素が強く関連
していることを裏付けるもので
あり、乳ガンの家族歴を有する
女性では、閉経を迎える前から
年1回のマンモグラフィ検診を
開始する必要性を強調するもの
だ」と述べています。

 高密度乳腺について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 国際協調を強調した。  笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 オミクロン株の中で,一番感染力が強いとされるBA.2

 
 
 
 
 
 
 日本各地で確認されているオ
ミクロン株の変異種「BA.2」。
専門家はデルタ株とオミクロン
株両方の特徴を持つ可能性があ
り、3回目のワクチンを急ぐべ
きと警鐘を鳴らしています。西
村コロナ対策本部長:「“BA.2”
について、まだ市中ではそんな
に広がっていないという評価」
24日、東京都では新たに1万169
人の感染が確認されています。
各地で確認されているオミクロ
ン株の一種で感染力が強いとさ
れるBA.2。

 専門家によると、デルタ株と
オミクロン株の両方の特徴を持
つ可能性があるといいます。東
北医科薬科大学・関雅文教授:
「非常に悲観的な過剰な考え方
をすると、デルタ株まではいか
ないにしても重症化して、かつ
今まで同様のオミクロン株の感
染性の強い広がりやすいという
両方の悪い部分を併せ持った株
と対峙(たいじ)しないといけ
ない可能性が出てきた」

 BA.2は病原性が強く肺炎を起
こし得るというデータが先週、
公表されたといいます。東北医
科薬科大学・関雅文教授:「(
ワクチンの)3回目接種をかな
り急がないと、デルタ株の時の
ように大変なことになりますし、
逆に3回目接種が進むと劇的に
収束する可能性も出てきていま
すので…」そのワクチン接種に
ついて、迷っている人の判断材
料にしてほしいと、飲食店があ
るサービスを始めました。それ
が、コロナに対する免疫力「中
和抗体」の量を測るサービスで
す。

 2週間前に3回目の接種を受け
たばかりの記者が試してみまし
た。検査にかかるのは10分ほど
です。自ら指の先から血液を採
り、試薬と混ぜ合わせて3滴垂
らします。検査の結果が出まし
た。100%です。参考値として,
20%を下回っていると体内に入
ったウイルスを十分に阻むこと
ができない可能性が高まるとい
うことです。

 オミクロン株の最新株につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 私訳で試薬のことを記載した。


 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
 乳ガンの家族歴がある閉経前
女性は、そうでない女性と比べ
て乳腺濃度が有意に高く、高濃
度乳房(デンスブレスト)が検
出されるリスクは30%有意に高
いとする後ろ向きコホート研究
の結果を、米・Washington Uni
versity School of Medicineの
Yunan Han氏らがJAMA Netw Ope
n(2022; 5 : e2148983) に発
表したのは素晴らしい業績です。
ただ、乳ガン検診のマンモグラ
フィーは、高密度乳腺で乳ガン
の検出率が落ちることから、乳
ガンの家族歴を有する女性では、
閉経を迎える前から年1回の超
音波検査やマンモPET による検
診を受診するべきだと思いまし
た。
 日本各地で確認されているオ
ミクロン株の変異種「BA.2」で
すが、別名ステルスオミクロン
株と言われています。デルタ株
まではいかないにしても重症化
して、かつ今まで同様のオミク
ロン株の感染性の強い広がりや
すいという両方の悪い部分を併
せ持った株ということで、本当
に驚異の変異株と言えましょう。
第6波の収束が遅くなるのか?
それとも、新たに第7波が来る
のか想像もできません。感染力
が強いということは、私のクリ
ニックのような重症の人が多い
所で、感染爆発が起きたとする
と今までに類を見ない惨事とな
ることが予想されます。本当に
怖いウイルス変異株と言えまし
ょう。

 創造主について想像する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2023-01-18 09:00:47

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診療マル秘裏話  Vol.899 令和3年3月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)免疫チェックポイント 阻害剤効果予測方法開発に成功
2)線維芽細胞増殖因子の働き阻害の人工RNA 開発

 
 
 
 
 
 
 
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1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 免疫チェックポイント 阻害剤効果予測方法開発に成功

 
 
 
 
 
 北海道大学は2月8日、免疫チ
ェックポイント阻害剤による治
療効果を予測する方法の開発に
成功したと発表しました。この
研究は、同大大学院医学研究院
の小林弘一教授ら、米国テキサ
スA&M大学,MDアンダーソンガン
センターの研究グループによる
ものです。研究成果は、「Scie
ntific Reports」にオンライン
掲載されています。

 免疫チェックポイント阻害剤
は、ヒトの免疫系を活性化する
ことでガン細胞を駆除する治療
薬です。抗PD-1阻害剤、抗CTLA
-4阻害剤の開発に成功した京都
大学の本庶佑教授と米国MDアン
ダーソンガンセンターのジェー
ムズ・アリソン教授は、2019年
のノーベル医学賞を受賞しまし
た。免疫チェックポイント阻害
剤は悪性黒色腫で効果が確認さ
れた後、さまざまなガン種へそ
の適応を拡大しています。

 一方で、課題もあります。第
一に、免疫チェックポイント阻
害剤は非常に高価な治療薬です。
米国においては日本円にして50
00万円近くが免疫チェックポイ
ント阻害剤を用いた治療に必要
となるため、富裕層しか治療を
受けることができない事態とな
っています。日本においては、
日本の健康保険制度を圧迫する
要因になっています。

 第二に、副作用の問題があり
ます。免疫チェックポイント阻
害剤による治療では、免疫関連
有害事象と呼ばれる副作用が単
独使用でおよそ患者さんの4分
の1、抗PD-1阻害剤、抗CTLA-4
阻害剤の2剤併用ではおよそ半
分の患者さんに生じるとされて
います。さまざまな臓器におい
て、自己免疫疾患が起こり得ま
す。免疫チェックポイント阻害
剤の本質が免疫活性を引き起こ
すことにある以上、これらはど
うしても避けられない副作用で
すが、生じる臓器や程度によっ
ては命に関わる重篤な症状にな
ることもあります。

 第三に、必ずしも全ての患者
さんで治療効果が認められる訳
ではありません。悪性黒色腫に
対して抗PD-1阻害剤を単独で使
用した場合、治療効果が認めら
れる患者さんは全体の20~30%
とされています。副作用の頻度
の高さと、高額な治療費を考え
ると、治療前に効果を予測し、
治療効果の可能性があるガン患
者さんのみが免疫チェックポイ
ント阻害剤による治療を受ける
ことが理想的です。この治療予
測の重要性については早くから
認知されており、各国で治療予
測の指標となるような予測因子
(バイオマーカー)の開発が進
められてきました。

 最もわかりやすいバイオマー
カーは、免疫チェックポイント
阻害剤が標的としているPD-1や
CTLA-4などの阻害分子です。こ
れらに関しては多くの研究がな
され、実際臨床上でも使われて
きましたが、信頼度は当初期待
されていたほど高くはなく、こ
れらを測定するだけでは、治療
効果を予測するのは困難です。

 また、ガン細胞を免疫系がガ
ンと認識するにはガン特有の抗
原(ガン抗原)が必要で、ガン
抗原の量が多ければ多いほど、
免疫細胞にガン細胞は捕捉され
やすくなり、実際ガン抗原の量
が多いガンでは免疫チェックポ
イント阻害剤の効果も高まりま
す。ただし、これだけでは治療
予測は困難です。他にもさまざ
まなバイオマーカーが研究され
ていますが、治療予測を立てら
れるだけの信頼性のあるものは
ありません。

 ガン細胞を免疫細胞が攻撃し
て排除するためには、ガンに存
在するガン抗原を免疫細胞が認
識する必要があります。ガン抗
原やウイルス抗原のように細胞
の内部にある抗原を免疫細胞に
見せるための装置は,MHCクラス
1として知られています。 MHC
クラス1を構成する多くの分子
を細胞内で発現させるために必
要なのが、NLRC5 という免疫系
の遺伝子です。

 研究グループは先行研究によ
り、ガン患者さんの多くがNLRC
5 の機能や発現を失うことによ
って、MHC クラス1の発現が低
下し、ガンに対する免疫応答が
低下していることを発見しまし
た。そこで、NLRC5 に注目し、
皮膚ガン患者における治療効果
を解析しました。治療開始時に
NLRC5 の発現が高い皮膚ガンの
患者さんグループでは抗CTLA-4
阻害剤に対する効果が高い頻度
で見られたのに対し、NLRC5 の
発現が低い患者グループでは治
療効果が低くなることが分かり
ました。

 また、NLRC5 の発現をバイオ
マーカーとして、今までに報告
されてきたバイオマーカーの発
現やガン抗原量などと組み合わ
せると、さらに治療効果がある
患者さん群と効果がない患者さ
ん群に分けることが可能になっ
たということです。

 NLRC5 の発現を他のバイオマ
ーカーと組み合わせる手法は、
治療効果予測だけではなく、ガ
ン患者さんの5年生存率の予測
にも効果的であることが判明し
ました。さらに、同様な手法を
抗PD-1阻害剤による治療を受け
た患者さん群でも用いた結果、
抗CTLA-4阻害剤による治療と同
様に、NLRC5 の発現が治療予測
および予後予測のバイオマーカ
ーとなることが分かったとして
います。

 今回の研究成果より、免疫チ
ェックポイント阻害剤治療にお
ける治療効果の効果的な予測が
可能になるということです。開
発された手法を用いることで、
効果の可能性がある患者さんは
免疫チェックポイント阻害剤を
積極的に使用することができま
す。また、効果の可能性がない
と判断された場合には、副作用
などの免疫チェックポイント阻
害剤のマイナス点から解放され、
異なる治療法を選択できるとし
ています。

 「今後は、治療開始時に予測
精度の高いバイオマーカーを測
定して、効果の可能性がある場
合のみに免疫チェックポイント
阻害剤治療を開始するように変
わっていくと考えられる」と研
究グループは述べています。

 免疫チェックポイント阻害剤

について解説している動画です。

 
 


 
 
 
 制度の実効の精度を上げる。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 線維芽細胞増殖因子の働き阻害の人工RNA 開発

 
 
 
 
 
 
 千葉工業大学は2月5日、線維
芽細胞増殖因子「FGF5」のはた
らきを阻害する人工RNA(RNAア
プタマー)を開発したと発表し
ました。この研究は、同大先進
工学部 生命科学科の坂本 泰一
教授と、株式会社アドバンジェ
ンの山本昌邦博士、北海道医療
大学の堀内正隆准教授、横浜国
立大学の田中陽一郎博士らとの
共同研究グループによるもので
す。研究成果は、「Scientific
Reports」に掲載されています。
 毛は生えて抜け落ちることを
繰り返しており、この周期を毛
周期と呼びます。この毛周期に
おいて、線維芽細胞増殖因子の
一つである「FGF5」が成長期か
ら退行期へのスイッチとなって
いることが明らかになっていま
す。毛周期の成長期の終わりに、
外毛根鞘とよばれる部位でFGF5
が生産され、これが毛乳頭のFG
F 受容体に結合することで脱毛
が起こると言われています。つ
まり、FGF5が毛乳頭へ働きかけ、
脱毛シグナルを出させているの
です。

 アドバンジェンは、このFGF5
に注目し、FGF5のはたらきを抑
える育毛剤の開発を行ってきま
した。一方、坂本泰一教授らの
グループは、10年以上にわたっ
てアプタマー医薬品の開発のた
めの基礎研究を行ってきており、
アプタマー医薬品が作用するメ
カニズムを明らかにしてきまし
た。現在、アプタマー医薬品は、
次世代型分子標的薬として注目
されており、世界中でさまざま
な疾患に対して前臨床試験、臨
床試験が行われています。そこ
で研究グループは今回、このFG
F5の働きを抑えるRNA アプタマ
ーを開発し、効果の高い育毛剤
を開発することを試みました。

 SELEX法により、7種類のRNA
アプタマーが得られましたが、
それらはFGF5によって誘導され
る細胞増殖を効果的に抑制する
ことが明らかとなりました。RN
A アプタマーとFGF5の結合は非
常に強く、RNA アプタマーが結
合することにより、FGF5はFGF
受容体に結合できなくなること
が分かりました。

 また、RNAアプタマーと他のF
GF蛋白質との相互作用を調べた
所、FGF5以外のFGF には結合し
ませんでした。これは、このRN
A アプタマーがFGF5に対して特
異的に結合することを示してお
り、人体に投与した場合に、他
の蛋白質に作用しない、つまり、
副作用が少なくなることを示し
ています。このアプタマーは、
育毛剤として非常に高いポテン
シャルを持っていることが明ら
かとなりました。

 今回の研究成果により、ヒト
FGF5に特異的に結合するRNA ア
プタマーが開発されました。FG
F5は、一部のガン細胞において
ガン化を促進することが報告さ
れていることから、FGF5によっ
て起こる疾患の治療薬としての
可能性も持っているということ
です。実際に、FGF5と同様のは
たらきを持つFGF2を標的とした
RNA アプタマーは、加齢黄斑変
性症などの治療薬として臨床試
験が行われています。

 研究グループは「生体内での
RNA アプタマーの効果を確認で
きれば、新たな育毛剤や治療薬
となることが期待される」と、
述べています。

 線維芽細胞増殖因子につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 高価な育毛剤の効果を確かめ
る。           笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 北海道大学が2月8日、免疫チ
ェックポイント阻害剤による治
療効果を予測する方法の開発に
成功したと発表したのは、素晴
らしい業績です。今後は、治療
開始時に予測精度の高いバイオ
マーカーを測定して、効果の可
能性がある場合のみに免疫チェ
ックポイント阻害剤治療を開始
するようになると予想されます。
それは、免疫チェックポイント
阻害剤の課題であるポイントの
1高価であること2副作用の問
題があることを克服するために
必要と考えられるからです。
 千葉工業大学が2月5日、線維
芽細胞増殖因子「FGF5」のはた
らきを阻害する人工RNA(RNAア
プタマー)を開発したと発表し
たのは、素晴らしい業績です。
毛周期において、線維芽細胞増
殖因子の一つである「FGF5」が
成長期から退行期へのスイッチ
となっていることが明らかにな
っており、ヒトFGF5に特異的に
結合するRNA アプタマーが開発
されたのは喜ばしいことです。
FGF5は、一部のガン細胞におい
てガン化を促進することが報告
されていることから、FGF5によ
って起こる疾患の治療薬として
の可能性も持っており、育毛剤
の開発とともに、前途有望な悪
性腫瘍の薬となることを期待し
たいと思います。

 大綱案が対抗案により退行し
た。           笑

 
 
 
 
 
 
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