最近の号外Vol.1373メルマガ

  1. Home
  2. 最近の号外Vol.1373メルマガ

2019-11-03 22:19:41

カテゴリー:ブログ



藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。


病院・診療所ランキング

 

診療マル秘裏話  号外Vol.1373 平成30年12月31日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)ユーグレナ粉末摂取でNASHによる肝臓線維化が抑制
2)糖尿病性血管合併症制御につながる新標的因子

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
1】 ユーグレナ粉末摂取でNASHによる肝臓線維化が抑制

 
 
 
 
 
 
 
ユーグレナは微細藻類ユーグ
レナ(和名・ミドリムシ)粉末
の摂取により、非アルコール性
脂肪性肝炎(NASH)にとも
なう肝臓の線維化が抑制される
ことを確認しました。ミドリム
シ粉末が肝臓線維化の一因とな
る肝星細胞の活性化も抑える事、
ミドリムシ特有の機能性成分「
パラミロン」の粉末にも同様の
効果が期待できることも分かり
ました。肝臓の線維化が進むと
肝硬変などにつながることもあ
るため、そうした方面での活用
が期待されます。

NASHは肝臓のメタボリッ
クシンドロームといわれ、脂肪
肝から生じる炎症性疾患です。
症状が進行すると肝臓が線維化
します。同社はNASHを発症
させたマウスにミドリムシ粉末
またはパラミロン粉末入りのエ
サを与えることで、肝臓の線維
化が抑制されるとの知見を得て
います。今回はメカニズム解明
に向け、肝星細胞の活性化にか
かわる蛋白質「α-SMA」の
免疫染色により陽性面積率を調
べました。

NASHを発症させたマウス
を(1)通常のエサを摂取させ
るコントロール群(2)ミドリ
ムシ粉末入りのエサを摂取させ
る群(3)パラミロン粉末入り
のエサを摂取させる群に分け、
7日間の摂取後に肝臓のα-S
MAの陽性面積率を比較しまし
た。コントロール群に対しユー
グレナ群、パラミロン群ともに
陽性面積率が約40%減少して
いました。ミドリムシ粉末、パ
ラミロン粉末の摂取により肝星
細胞の活性化と肝臓の線維化の
抑制が示唆されるとしています。

ミドリムシについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
陽性面積率が減少する現象が
起こる。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
 
2】 糖尿病性血管合併症制御につながる新標的因子

 
 
 
 
 
 
 
 
兵庫医科大学は11月3日、高
血糖による血管炎症が引き起こ
される分子メカニズムと糖尿病
性血管合併症の制御につながる
新たな標的因子を発見したと発
表しました。この研究は、同大
糖尿病・内分泌・代謝内科の小
山英則主任教授、三好晶雄大学
院生らの研究グループによるも
のです。研究成果は「FASEB Jo
urnal」に掲載されています。

糖尿病患者の予後には、心筋
梗塞、脳梗塞などの血管合併症
が深く関与します。同患者の血
管内皮機能は障害されており、
その機序に高血糖が関わること
が知られています。

これまでに研究グループは、
高血糖による細胞障害(糖毒性)
にかかわる受容体RAGEが、動脈
硬化、メタボリックシンドロー
ム、心血管系予後に関与する事
を明らかにしてきました。

研究では、アデノウイルスを
用いた血管内皮へのRAGEの過剰
発現により、炎症性サイトカイ
ン(TNF-α)による炎症シグナ
ルが亢進し、炎症機転が増幅さ
れました。その一方、血管内皮
特異的にRAGEを過剰発現したト
ランスジェニックマウスにおい
て、TNF-αなどによる炎症誘導
は、RAGEの切断(shedding)を
誘導し、TNF-αによるRAGE she
ddingはJNK活性化によるマトリ
ックスメタロプロテナーゼ(MM
P)9と、小胞体ストレスにかか
わるATF4によるADAMの10誘導に
より引き起こされることが明ら
かとなりました。

これらの結果から、持続する
高血糖刺激が血管炎症を惹起し
血管合併症発症に関与すること、
さらに血管の炎症増幅がRAGE切
断・放出により高血糖と炎症の
悪循環にブレーキをかける仕組
みが存在すること、炎症による
RAGE切断のフィードバック調節
の存在とその機序が世界で初め
て解明されました。研究グルー
プは「本研究により、高血糖に
よる血管炎症が惹起される分子
機序、さらに糖尿病性血管合併
症の制御につながる新たな標的
因子を見出すことができた。今
後、糖尿病性血管合併症の予防
法開発に寄与するものと期待し
ている」と述べています。

RAGE:AGEsにはRAGEと呼ばれる
受容体が肺、肝臓、腎臓の血管
内皮細胞や平滑筋細胞、免疫細
胞など、多くの細胞で発見され
ています。この受容体にAGEsが
結合すると、アテローム性動脈
硬化症、気管支喘息、関節炎、
心筋梗塞、腎障害、網膜症、歯
周病、神経障害等の慢性の炎症
が発生します。これは転写因子
カッパB (NF-κB)が活性化さ
れることによります。NF-κBは
炎症関連遺伝子のコントロール
に関連しています。

糖尿病合併症について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
動脈硬化症の効果を相殺する
抗酸化物質。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 
ユーグレナは微細藻類ユーグ
レナ(和名・ミドリムシ)粉末
の摂取により、非アルコール性
脂肪性肝炎(NASH)にとも
なう肝臓の線維化が抑制される
ことを確認したのは偉大な業績
です。RNA 干渉による線維化の
抑制については現在臨床試験中
ですので、その方法を除けば、
非アルコール性脂肪性肝炎(N
ASH)にともなう肝臓の線維
化を抑制する方法はありません。
NASHから肝硬変や肝ガンに移行
すると対症療法しか治療法はな
くなってしまいます。当然、そ
うなる前に線維化の進行を抑制
することを考えるしかありませ
んが、まさかあのミドリムシが
そのような効果があるとは思い
もしませんでした。
高血糖による血管炎症が引き
起こされる分子メカニズムと糖
尿病性血管合併症の制御につな
がる新たな標的因子を発見した
と発表したのは、偉大な業績で
す。高血糖による細胞障害(糖
毒性)にかかわる受容体RAGEが、
動脈硬化、メタボリックシンド
ローム、心血管系予後に関与す
る事は、明らかにされてきまし
たが、AGEsの受容体はRAGE以外
にもたくさんあります。ガレク
チン3(galectin-3)、SR-A、C
D36、SR-BI、LOX-1、FEEL-1 お
よびFEEL-2の6つが、代表的な
ものです。これら、RAGE以外の
受容体について、完全にメカニズム
が分かっておらず、RAGEの系だ
けを阻害しても動脈硬化を阻止
することはできない可能性があ
るということを申し述べさせて
頂きます。

生魚の生育を制御する。笑

 
 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。

このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。