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診療マル秘裏話  号外Vol.1373 平成30年12月31日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)ユーグレナ粉末摂取でNASHによる肝臓線維化が抑制
2)糖尿病性血管合併症制御につながる新標的因子

 
 
 
 
 
 
 
 
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から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
1】 ユーグレナ粉末摂取でNASHによる肝臓線維化が抑制

 
 
 
 
 
 
 
ユーグレナは微細藻類ユーグ
レナ(和名・ミドリムシ)粉末
の摂取により、非アルコール性
脂肪性肝炎(NASH)にとも
なう肝臓の線維化が抑制される
ことを確認しました。ミドリム
シ粉末が肝臓線維化の一因とな
る肝星細胞の活性化も抑える事、
ミドリムシ特有の機能性成分「
パラミロン」の粉末にも同様の
効果が期待できることも分かり
ました。肝臓の線維化が進むと
肝硬変などにつながることもあ
るため、そうした方面での活用
が期待されます。

NASHは肝臓のメタボリッ
クシンドロームといわれ、脂肪
肝から生じる炎症性疾患です。
症状が進行すると肝臓が線維化
します。同社はNASHを発症
させたマウスにミドリムシ粉末
またはパラミロン粉末入りのエ
サを与えることで、肝臓の線維
化が抑制されるとの知見を得て
います。今回はメカニズム解明
に向け、肝星細胞の活性化にか
かわる蛋白質「α-SMA」の
免疫染色により陽性面積率を調
べました。

NASHを発症させたマウス
を(1)通常のエサを摂取させ
るコントロール群(2)ミドリ
ムシ粉末入りのエサを摂取させ
る群(3)パラミロン粉末入り
のエサを摂取させる群に分け、
7日間の摂取後に肝臓のα-S
MAの陽性面積率を比較しまし
た。コントロール群に対しユー
グレナ群、パラミロン群ともに
陽性面積率が約40%減少して
いました。ミドリムシ粉末、パ
ラミロン粉末の摂取により肝星
細胞の活性化と肝臓の線維化の
抑制が示唆されるとしています。

ミドリムシについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
陽性面積率が減少する現象が
起こる。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 糖尿病性血管合併症制御につながる新標的因子

 
 
 
 
 
 
 
 
兵庫医科大学は11月3日、高
血糖による血管炎症が引き起こ
される分子メカニズムと糖尿病
性血管合併症の制御につながる
新たな標的因子を発見したと発
表しました。この研究は、同大
糖尿病・内分泌・代謝内科の小
山英則主任教授、三好晶雄大学
院生らの研究グループによるも
のです。研究成果は「FASEB Jo
urnal」に掲載されています。

糖尿病患者の予後には、心筋
梗塞、脳梗塞などの血管合併症
が深く関与します。同患者の血
管内皮機能は障害されており、
その機序に高血糖が関わること
が知られています。

これまでに研究グループは、
高血糖による細胞障害(糖毒性)
にかかわる受容体RAGEが、動脈
硬化、メタボリックシンドロー
ム、心血管系予後に関与する事
を明らかにしてきました。

研究では、アデノウイルスを
用いた血管内皮へのRAGEの過剰
発現により、炎症性サイトカイ
ン(TNF-α)による炎症シグナ
ルが亢進し、炎症機転が増幅さ
れました。その一方、血管内皮
特異的にRAGEを過剰発現したト
ランスジェニックマウスにおい
て、TNF-αなどによる炎症誘導
は、RAGEの切断(shedding)を
誘導し、TNF-αによるRAGE she
ddingはJNK活性化によるマトリ
ックスメタロプロテナーゼ(MM
P)9と、小胞体ストレスにかか
わるATF4によるADAMの10誘導に
より引き起こされることが明ら
かとなりました。

これらの結果から、持続する
高血糖刺激が血管炎症を惹起し
血管合併症発症に関与すること、
さらに血管の炎症増幅がRAGE切
断・放出により高血糖と炎症の
悪循環にブレーキをかける仕組
みが存在すること、炎症による
RAGE切断のフィードバック調節
の存在とその機序が世界で初め
て解明されました。研究グルー
プは「本研究により、高血糖に
よる血管炎症が惹起される分子
機序、さらに糖尿病性血管合併
症の制御につながる新たな標的
因子を見出すことができた。今
後、糖尿病性血管合併症の予防
法開発に寄与するものと期待し
ている」と述べています。

RAGE:AGEsにはRAGEと呼ばれる
受容体が肺、肝臓、腎臓の血管
内皮細胞や平滑筋細胞、免疫細
胞など、多くの細胞で発見され
ています。この受容体にAGEsが
結合すると、アテローム性動脈
硬化症、気管支喘息、関節炎、
心筋梗塞、腎障害、網膜症、歯
周病、神経障害等の慢性の炎症
が発生します。これは転写因子
カッパB (NF-κB)が活性化さ
れることによります。NF-κBは
炎症関連遺伝子のコントロール
に関連しています。

糖尿病合併症について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
動脈硬化症の効果を相殺する
抗酸化物質。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
ユーグレナは微細藻類ユーグ
レナ(和名・ミドリムシ)粉末
の摂取により、非アルコール性
脂肪性肝炎(NASH)にとも
なう肝臓の線維化が抑制される
ことを確認したのは偉大な業績
です。RNA 干渉による線維化の
抑制については現在臨床試験中
ですので、その方法を除けば、
非アルコール性脂肪性肝炎(N
ASH)にともなう肝臓の線維
化を抑制する方法はありません。
NASHから肝硬変や肝ガンに移行
すると対症療法しか治療法はな
くなってしまいます。当然、そ
うなる前に線維化の進行を抑制
することを考えるしかありませ
んが、まさかあのミドリムシが
そのような効果があるとは思い
もしませんでした。
高血糖による血管炎症が引き
起こされる分子メカニズムと糖
尿病性血管合併症の制御につな
がる新たな標的因子を発見した
と発表したのは、偉大な業績で
す。高血糖による細胞障害(糖
毒性)にかかわる受容体RAGEが、
動脈硬化、メタボリックシンド
ローム、心血管系予後に関与す
る事は、明らかにされてきまし
たが、AGEsの受容体はRAGE以外
にもたくさんあります。ガレク
チン3(galectin-3)、SR-A、C
D36、SR-BI、LOX-1、FEEL-1 お
よびFEEL-2の6つが、代表的な
ものです。これら、RAGE以外の
受容体について、完全にメカニズム
が分かっておらず、RAGEの系だ
けを阻害しても動脈硬化を阻止
することはできない可能性があ
るということを申し述べさせて
頂きます。

生魚の生育を制御する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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診療マル秘裏話  号外Vol.1372 平成30年12月30日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)蛋白質の量を減らした米飯で副食の追加も可能
2)ヒトの消化酵素の生合成の仕組みについて新知見

 
 
 
 
 
 
 
 
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吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 蛋白質の量を減らした米飯で副食の追加も可能

 
 
 
 
 
 
 
コメ見本市「ライス・エキス
ポ・ジャパン」の2年後の県内
開催に向け、新潟市の朱鷺(と
き)メッセで11月20日に開かれ
た事前セミナーで「成人の8人に1人
にあたる1330万人といわれてい
ます」と明かされました。慢性
腎臓病の国内患者数が示され、
低蛋白質米飯による食事療法の
可能性をテーマに、研究成果が
報告されました。 食事療法の
ポイントの一つは蛋白質を抑え
ることですが、肉や卵などに限
らず、ごはんからも摂取されて
しまいます。セミナーでは蛋白
質の量を減らした米飯なら、そ
の分の副食の追加も可能で食事
制限などの負担が軽減されると
説明されました。

低蛋白質米飯は新潟県が発祥
とされています。1992年度に県
食品研究所(現県農業総合研究
所食品研究センター)が、製造
技術を開発し、特許を取得しま
した。県内企業も工夫を重ね、
他の追随を許しませんでした。
当初は難があった食味も向上し、
含まれる蛋白質の量も通常のご
はんの数%といった商品も登場
しています。

業界関係者によると、低蛋白
質米飯の国内年間出荷量は約18
00トン(2017年度推計)です。
亀田製菓など県内の4大メーカ
ーで9割以上を占めるという事
です。魚沼市のホリカフーズも
4大メーカーの一つです。コン
ビーフなどの缶詰製造が主力で
したが、その保存技術で1963年
からは自衛隊に非常食を納入し
ています。1972年には病院から
の依頼で手術後を想定した「濃
厚流動食」も作っています。

同社が低蛋白質米飯の販売を
始めたのは1995年です。新潟県
食品研究所による技術開発の3
年後でした。常務の中條均紀さ
ん(66)は「食品研究所は乳酸
菌を使う方法でしたが、社内で
はコストなどに課題があり酵素
を使う独自技術を開発した」と
いうことです。翌年にはアレル
ギーに対応した米飯も開発して
います。

こうした実績が認められ日清
食品の関連財団(大阪府)から
日清食品創業者の名を冠した安
藤百福賞も贈られています。非
常食や介護食、低蛋白質米飯等
の売り上げは年商の約7割に達
するということです。食品メー
カーの低蛋白質米飯は基本的に
コメの品種は問わないのですが、
生産者らで組織する長岡市のエ
コ・ライス新潟は品種にこだわ
っています。

着目したのは、農研機構中央
農業総合研究センターの、北陸
研究センター(現北陸研究拠点・
上越市)が育成した「春陽」と
いう銘柄です。食品表示の厳格
化で「腎臓病患者向け」とはう
たえないものの、本来は腎臓病
を想定した品種で、蛋白質の一
種であるグルテリンが少ないの
が特徴です。

社長の豊永有さん(54)は「
コシヒカリの先行きが厳しくな
る中、新しいマーケットになる
と思った」と言っています。20
02年から栽培を始め当初はコメ
として売っていましたが、2004
年の中越地震の経験から水を注
ぐだけでごはんになる「アルフ
ァ米」に軸足を移しました。病
気で食事が制限される被災者に
も、安心できる備蓄食が必要と
思ったからです。

同社のアルファ米は、炊いた
ご飯を乾燥させて作ります。乾
燥前にリンやカリウムを洗い流
しますが、コメそのものに手を
加えていないのがセールスポイ
ントです。備蓄食として県内外
の150を超える自治体に採用
されています。

食物アレルギーにも対応した
アルファ米も開発しました。誰
でも食べられるというコンセプ
トで「みんなのごはん」と名付
けました。「中身はコメだけで
あえて味付けはしない。宗教的
理由で、アルコールや豚由来の
食品が制限されるイスラム圏の
ハラルにも対応できる」と次な
る戦略を練っています。

低蛋白米について解説している

動画です。

 
 


 
 
滞欧生活が長く、西洋式習慣
に対応できる。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 ヒトの消化酵素の生合成の仕組みについて新知見

 
 
 
 
 
 
 
東北大学多元物質科学研究所、
奈良先端科学技術大学院 大学
研究推進機構、九州大学生体防
御医学研究所の共同研究グルー
プは、ヒトの消化酵素の生合成
の仕組みについて新知見を得ま
した。消化酵素の一つ「エラス
ターゼ」が、活性を示すために
必要な3次元構造を作る際、P
DIpと呼ばれる蛋白質の因子
が極めて重要であることを突き
止めました。膵臓で消化酵素が
作られる仕組みの解明を進める
研究成果となります。

研究グループは膵臓で特異的
に発現する、PDIファミリー
酵素の役割を明らかにする目的
で研究に着手しました。対象の
PDIpは、分子構造を安定さ
せ、分泌蛋白質内によくみられ
る架橋構造ジスルフィド結合(
S-S結合)の形成を触媒する
ことが知られており、膵臓のな
かでPDIpが作用する蛋白質
の同定を目指しました。

マウスの膵臓から取り出した
細胞のPDIpの分布を調査し
ました。その結果、外分泌細胞
に多く存在することが分かりま
した。次にヒト由来培養細胞株
の中でPDIpとエラスターゼ
を一緒に発現させると、正しい
立体構造を持つエラスターゼが
形成されました。エラスターゼ
の構造が活性を示すために正し
く折りたたまれていく過程で、
S-S結合のよりつながった反
応中間体を形成することが分か
りました。

PDIpは膵臓で作られる他
の消化酵素であるトリプシン、
キモトリプシン、α-アミラー
ゼ等とも作用することが分かり、
これらの正しい立体構造の形成
にもかかわっている可能性があ
るとして研究を続けます。成果
は、国際科学雑誌「Journ
al of Biologic
al Chemistry」に
掲載されました。

蛋白質の立体構造について解説

している動画です。

 
 


 
 
 
左様な作用は、初耳です。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 
慢性腎臓病の国内患者数が示
され、(成人の8人に1人にあた
る1330万人)低蛋白質米飯によ
る食事療法の可能性をテーマに、
研究成果が報告されたのは画期
的なことです。  食事療法の
ポイントの一つは蛋白質を抑え
ることですが、肉や卵などに限
らず、ごはんからも摂取されて
しまうということで、セミナー
では蛋白質の量を減らした米飯
ならその分の副食の追加も可能
で食事制限などの負担が軽減さ
れるということですから、目の
付けどころは、非常に良いと感
じました。「春陽」という銘柄
は、食品表示の厳格化で「腎臓
病患者向け」とはうたえないも
のの、本来は腎臓病を想定した
品種で、蛋白質の一種であるグ
ルテリンが少ないのが特徴とさ
れているのは、品種改良の細や
かさが光ると思いました。
東北大学多元物質科学研究所、
奈良先端科学技術大学院 大学
研究推進機構、九州大学生体防
御医学研究所の共同研究グルー
プは、ヒトの消化酵素の生合成
の仕組みについて新知見を得た
のは素晴らしい業績です。消化
酵素の一つ「エラスターゼ」が、
活性を示すために必要な3次元
構造を作る際、PDIpと呼ば
れる蛋白質の因子が極めて重要
であることを突き止めたのは、
膵臓で消化酵素が作られる仕組
みの解明の一端が、示されたと
理解しています。PDIpは、
膵臓で作られる他の消化酵素で
あるトリプシン、キモトリプシ
ン、α-アミラーゼ等とも作用
することが分かり、これらの正
しい立体構造の形成にも関わっ
ている可能性があるということ
ですから、今後の研究で様々な
酵素との関わりの全容解明が、
期待されます。

唱歌を歌って、消化吸収を良
くする。笑

 
 
 
 
 
 
 
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(イジニイワト)

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