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診療マル秘裏話    Vol.684 平成29年1月18日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)アービットがカルシウムイオン流入を制御し,アポトーシスを制御
2)ノロウイルスの遺伝子変異で、感染の危険性が高まる

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 アービットがカルシウムイオン流入を制御し,アポトーシスを制御

 
 
 
 
 
 
 
理化学研究所は、12月20日、
細胞内カルシウムチャネルの制
御因子「アービット(IRBIT)」
が、小胞体からミトコンドリア
へのカルシウムイオン(Ca2+)
の流入量をコントロールする事
で「アポトーシス」を制御する
ことを発見したと発表しました。
この研究は理研脳科学総合研究
センター発生神経生物研究チー
ムの御子柴克彦チームリーダー、
ベンジャミン・ボノー基礎科学
特別研究員らの共同研究チーム
によるものです。研究成果は「
eLife 」に掲載されるのに先立
ち、オンライン版に12月20日付
けで掲載されています。

アポトーシスは、プログラム
された細胞死と呼ばれ、多細胞
生物に見られる細胞の死に方の
ひとつです。不要になった細胞
や損傷を受けた細胞が積極的に
自滅することで、個体を健全な
状態に保つために機能するメカ
ニズムで、アポトーシスがうま
く機能しないと、例えばDNA に
損傷を受けてガン化した細胞が
死なずに増殖してしまうなど、
ガン等の疾患の原因になります。

ストレス刺激などで細胞が損傷
を受けると、エネルギー産生の
場であるミトコンドリアへ過剰
な量のCa2+が流入し、アポトー
シスが誘導され、このミトコン
ドリアへのCa2+流入は、細胞内
のCa2+貯蔵庫である小胞体とミ
トコンドリアが接する場所であ
る、「小胞体-ミトコンドリア
接触部位」で起こります。この
Ca2+の動きには、小胞体の膜上
にあるイノシトール三リン酸受
容体(IP3R)というカルシウム
チャネルが重要な役割を果たし
ていますが、その制御メカニズ
ムは、よく分かっていませんで
した。

共同研究チームは、ゲノム編集
技術を利用してアービットとい
う蛋白質をコードする遺伝子を
欠損したヒト細胞を作製・解析
しました。その結果、アービッ
ト欠損細胞は、アポトーシスが
起こりにくいことが明らかとな
りました。また、小胞体-ミト
コンドリア接触部位の構造に、
異常が見られ、小胞体からミト
コンドリアへのCa2+の動きが、
阻害されており、さらに「Bcl2
l10 」という蛋白質がIP3RのCa
2+放出活性を阻害してアポトー
シスを抑制すること、アービッ
トがBcl2l10 の抗アポトーシス
作用を抑制することも明らかに
なったとしています。

これらの結果は、アービットが
小胞体-ミトコンドリア 接触
部位の形成、あるいは安定化を
促進し、IP3Rを介したCa2+の動
きを制御することにより、アポ
トーシスが誘導されることを示
すものです。

ガン細胞は、しばしば抗ガン剤
によるアポトーシスに耐性を示
し、ある種のアポトーシス耐性
を示すガン細胞株では、アービ
ットの発現が低下していること
が報告されています。 また、
上皮性卵巣ガン患者さんでは、
アービットの発現量が多いほど、
予後がよいという報告もあるた
め、アービットの機能不全によ
りアポトーシスが正常に行われ
ないことが、ガンの発症あるい
は増悪に関与している可能性が
あります。今後、アービットと
Bcl2l10 による細胞内Ca2+動態
の制御機構をさらに解析する事
は、アポトーシスの機能不全よ
って引き起こされる疾患の分子
機構の解明へ繋がることが期待
できると、共同研究チームは述
べています。

アポトーシスについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
湿度の制御機構を解明する事
で、気候の謎を探る。   笑

 
 
 
 
 
 
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2】 ノロウイルスの遺伝子変異で、感染の危険性が高まる

 
 
 
 
 
 
激しい嘔吐や下痢を引き起こ
すノロウイルスが猛威を振るっ
ています。専門家はウイルスの
遺伝子変異で感染の危険性が高
まっていると指摘し、手洗いや
消毒で個人の予防を徹底するよ
う呼び掛けています。

ノロウイルスなどの感染性胃
腸炎の患者報告数は現行の統計
を始めた1999年以降、最大だっ
た2006年に次ぐ規模で、大流行
となっています。

一方、治療法やワクチン開発
に向けた研究も国内外で進んで
います。米ベイラー医大などの
チームは今年8月、人の細胞を
使ってノロウイルスを培養する
ことに初めて成功したと発表し
ました。 国内の製薬会社も、
ワクチンを開発、臨床研究を進
めています。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
原稿を現行のスピーチに合わ
せる。笑

 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
細胞内カルシウムチャネルの
制御因子「アービット(IRBIT)」
が、小胞体からミトコンドリア
へのカルシウムイオン(Ca2+)
の流入量をコントロールする事
で「アポトーシス」を制御する
ことを発見したのは偉大な業績
です。ガン遺伝子Bcl-2 蛋白に
構造が、類似した約10数種類の
蛋白の総称をBcl-2 ファミリー
といい、Bcl-2 ファミリーのあ
るもの(Bcl-2やBcl-xL など)
はアポトーシスを抑制しますが、
他のもの(例えばBax など)は
アポトーシスを促進する事が知
られていました。更にそこから
一歩進んだメカニズムが解明さ
れたことでアポトーシスの機能
不全よって引き起こされる疾患
の分子機構の完全解明へ繋げて
頂きたいと切に願う次第です。
ウイルスの遺伝子変異で感染
の危険性が高まっているとする
ならば、危険な流行と言わざる
を得ません。自衛隊の駐屯地で
すら、流行が確認されているの
で、身体を鍛錬した自衛隊員で
も感染が起こり得るということ
です。我々、身体の鍛錬が足り
ないものには、更に危険と言う
他ありません。ロウイルスなど
の感染性胃腸炎の患者報告数は
現行の統計を始めた1999年以降、
最大だった2006年に次ぐ規模で、
大流行であるのは、間違いない
ので、これを逆手にとって治療
法やワクチン開発に向けた研究
が盛んになり、やがて恐ろしい
感染症ではなくなる日が来る事
を期待したいと思います。

闘鶏の勝率の統計をとる。笑

 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
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