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2018-11-03 23:59:11

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診療マル秘裏話   号外Vol.1060 平成29年12月31日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)ヒトのミニ肝臓を大量製造する手法の開発に成功
2)コメ型経口ワクチンの実用化を目指した共同研究契約

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 ヒトのミニ肝臓を大量製造する手法の開発に成功

 
 
 
 
 
横浜市立大学は12月6日、iPS
細胞からヒトのミニ肝臓(iPSC
肝芽)を、大量製造する手法の
開発に成功したと発表しました。
この研究は、同大学学術院医学
群臓器再生医学の武部 貴則准
教授、谷口英樹教授らの研究グ
ループが、株式会社ヘリオス、
株式会社クラレ、味の素株式会
社、株式会社ニコン、カールツ
ァイスマイクロスコピー株式会
社との産学連携体制で行ったも
のです。研究成果は、「Cell R
eports」に掲載されています。
現在、末期臓器不全症に対して
は、臓器移植による臓器置換が
有効な治療法として実施されて
います。しかし、年々増大する
臓器移植のニーズに対してドナ
ー臓器の供給は絶対的に不足し
ており、年間数千~万人が肝臓
移植を待つ間に死亡します。し
たがって臓器移植に代わる治療
法として新たな再生医療技術を
開発していく事は、多くの患者
さん救済のために必要です。

研究グループはこれまでに、ヒト
iPS細胞を用いて異なった3種類
の細胞から血管網を有した肝臓
の原基(ミニ肝臓)を創出する
画期的な基盤技術を確立してき
ました。しかし、同技術を用い
た再生医療を実現するためには、
すべての細胞材料をiPS 細胞か
ら調製する必要がある事、大量
のミニ肝臓の一期的製造を実現
すること、高い品質・均質性を
担保する手法を確立すること、
肝疾患動物モデルを用いて高い
治療有効性を実証することなど
の課題克服が必要でした。

今回、研究グループはiPS 細胞
からヒトのミニ肝臓を大量製造
する手法の開発に成功しました。
京都大学iPS 細胞研究所・山中
伸弥教授らの樹立した、日本人
への免疫適合性の高いHLA 型を
もつHLAホモドナーiPS細胞(研
究用)から、ミニ肝臓作製に必
要な3種類の全ての細胞および
小型化したミニ肝臓を高い品質
を担保して製造することが可能
となりました。

また、これらのミニ肝臓を免疫
不全マウス体内へ移植した結果、
移植後数日で、血管化された肝
組織を再構成し、ヒトアルブミ
ン分泌や薬剤代謝機能などのヒ
ト肝臓に特徴的な機能を発揮す
ることを確認しました。さらに、
亜急性肝不全をきたすモデルマ
ウスへ大量のミニ肝臓を移植し
たところ、製造バッチにかかわ
らず高い精度で治療効果を示す
ことがわかったということです。

現在、横浜市立大学では、iPS
細胞由来のヒトミニ肝臓移植の
安全性評価を目的とした、臨床
研究を目指して、iPS 細胞を用
いたヒト肝芽の大量製造工程の
構築、GCTP(Good Cell and Ti
ssue manufacturing Practice)
プロトコールの作製、対象疾患
のモデル動物の樹立などを推進
中だとしています。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
皇帝が兵器の大量製造工程を
視察する。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 コメ型経口ワクチンの実用化を目指した共同研究契約

 
 
 
 
 
 
アステラス製薬株式会社、東
京大学医科学研究所、千葉大学、
および株式会社朝日工業社は12
月6日、コメ型経口ワクチン「
MucoRice-CTB」(ムコライス)
の実用化を目指した、共同研究
契約を締結したと発表しました。

ムコライスは遺伝子組換え技術
を用い、コメの内在性貯蔵蛋白
質の代わりにワクチン抗原とな
る蛋白質を発現させたコメ型経
口ワクチンです。東大医科学研
究所 国際粘膜ワクチン開発研
究センターの清野宏教授、幸義
和特任研究員らにより開発され
ました。

ムコライスは、室温での保管が
可能で、バイオ医薬品に特有の
厳格な温度管理の必要がありま
せん。 栽培技術の確立により
効率的に生産することが可能に
なれば、医療費負担軽減に貢献
できる可能性があるということ
です。

東大医科学研究所とアステラス
は、ムコライスを活用したコレ
ラ、毒素原性大腸菌を対象とし
たワクチンの共同研究に2016年
より取り組んできました。2017
年からは、その研究対象の範囲
をウイルス性腸管下痢症(例:
ノロウイルス)に広げています。

今回の契約のもと、アステラス
製薬は、ムコライスの生産条件
検討および製剤化を担当します。
東大医科学研究所、千葉大学お
よび朝日工業社はムコライスの
生産体制の構築を行います。な
お、今回開始するプログラムは、
医療研究開発革新基盤創成事業
(CiCLE )に採択されており、
日本医療研究開発機構(AMED)
より支援を受け、実施されます。

遺伝子組み換えについて解説し

ている動画です。花粉症緩和米

が考慮されているとは知りませ

んでした。

 
 


 
 
試演することで観客の支援を
受ける。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
ヒトのミニ肝臓(iPSC肝芽)
を、大量製造する手法の開発に
成功したと発表したのは、偉大
な業績です。ヒトのミニ小腸が
つい先ほどできたと思っていた
ら、今度はミニ肝臓ができてし
まったということですから再生
医療の進歩は日進月歩である事
を実感しました。小腸と違って
肝臓は、人体の工場と言われる
臓器ですので、ミニ肝臓を免疫
不全マウス体内へ移植した結果、
移植後数日で、血管化された肝
組織を再構成し、ヒトアルブミ
ン分泌や薬剤代謝機能などのヒ
ト肝臓に特徴的な機能を発揮す
ることを確認したり、亜急性肝
不全をきたすモデルマウスへ、
大量のミニ肝臓を移植した所、
製造バッチに関わらず高い精度
で治療効果を示したりしたこと
は、臨床での使い道が幅広い事
を示しています。
コメ型経口ワクチン「MucoRi
ce-CTB」(ムコライス)の実用
化を目指した、共同研究契約を
締結したのは、喜ばしい事です。
ムコライスは遺伝子組換え技術
を用い、コメの内在性貯蔵蛋白
質の代わりにワクチン抗原とな
る蛋白質を発現させたコメ型経
口ワクチンですので、室温での
保管が可能で、バイオ医薬品に
特有の厳格な温度管理の必要が
なく、栽培技術の確立により、
効率的に生産することが可能に
なれば、医療費負担軽減に貢献
できる可能性があるそうですか
ら、前途有望な食品型ワクチン
と言えるでしょう。以前、ピー
マンで花粉症の治療ができると
いう食品型ワクチンが紹介され
ていましたが、ピーマンは毎日
食べるのが困難かもしれません
がコメを毎日食べるのが困難な
人は極めて少ないと思われます。

厳格な温度管理をしても幻覚
が出現した。笑

 
 
 
 
 
 
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