美しい肌Vol.381

2013-10-16 21:43:29

カテゴリー:女性の美容と健康

マンゴスチン1

写真はマンゴスチンです。

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美肌の野菜&果物(各論:マンゴスチン)

 
 
 
 
マンゴスチンの正体

マンゴスチンは、「果物の女王」

としてameblo.jp/eitokukai51/
entry-11525968239.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

マンゴスチンとは、オトギリソウ科フクギ属の

常緑小高木で、マンゴー、チェリモヤとともに

世界三大美果に数えられています。マレー語、

インドネシア語ではマンギス(manggis)、

タイ語ではマンクット(มังคุด)といいます。

オトギリソウ科ではもっとも利用されている種の

一つです。淡い酸味と上品な甘みが特徴で、

フルーツの女王ともいわれています。

これは19世紀、東南アジアを統治していた

大英帝国のビクトリア女王が「わが領土にある

マンゴスチンをいつも味わえないのは遺憾で

ある」と語ったというエピソードに由来しています。

マンゴスチンの果実は、熟すにつれて紫黒色

になります。7-25mの直立する幹を持つ高木

で、木の地上部分は円形または円錐形で、

樹皮は褐色から黒色です。樹皮内側には黄色

の樹液を含んでいます。葉は対生(葉が茎の

一つの節に2枚向かい合ってつくこと)、卵形

ないし長円形で長さ8-15cm、厚く革質でやや

光沢を持っています。花は2.5-5cmで雄花

(おしべのみの花)または両性花(おしべと

めしべが両方ある花)です。両性花は若くて

短い枝の先端に1または2個つきます。がく

(花を包む葉のようなもの)と花びらは4枚、

肉厚でわずかに黄色を帯びた赤色から淡桃色

をしています。雄しべは多数あります。

雌しべは1個で、柱頭(めしべの先端の器官)

は4-8裂しています。果実は直径4-8cmの

球形で、表面は滑らかです。肉厚のがくがあり、

反対側に柱頭の跡が残っています。果皮は厚く、

やや硬く、暗赤紫色です。食用の果肉部分は

仮種皮(種子の表面を覆っている付属物)です。

柱頭(めしべの先端の器官)の数と同じに分離

したミカンの房のような形をしていて白色です。

それぞれの房に1個の種子がありますが、

そのなかで発芽能力を持つもの[通常1個

(0〜2個)]だけが大きくなっています(長さ1cm

程度で平べったい形をしています)。発芽能力を

持たない種子は小さく食用時に気になりません。

マンゴスチンは、東南アジアから南アジア、

一部中南米で栽培され、輸出国としてはタイが

有名です。マンゴスチンの旬は5月~9月頃

ですが、日本へは冷凍して輸入されるのが

一般的です。生での輸入は2003年に解禁と

なりましたが、まだ量が少ないため店頭では

なかなか見かけることができません。

マンゴスチンは基本的に劣化しやすく、

賞味期限の短い果物です。高湿度で低温に

保つことでその期間を延ばすことができますが、

生産地以外では冷凍や缶詰、ジュース、

ゼリーなどに加工されたものの方が比較的

手軽に味わうことができます。マンゴスチンは

収穫後、多くの果物とは反対に果皮が硬化

していきますが、もともと分厚く硬い皮を持つ

ため、果肉の様子がわかりにくくなっています。

劣化すると雪白色だった果肉は透明感が

増して黄変し、味も衰えます。マンゴスチンは、

東南アジアで古くから自然薬として使われて

いました。例えば、果皮は乾燥して粉状にした

あと、感染予防薬として、また果実をまるごと

使った湿布剤は寄生虫による皮膚病の治療薬

として使われました。さらに果肉から採られた

マンゴスチンのエキスは、解熱剤として

使われていました。その他にも、下痢や結核、

尿路感染症、梅毒、淋病など多くの感染症にも

優れた薬効を発揮することで知られています。

 
 
マンゴスチンの歴史

マンゴスチンの歴史は古く、古代の東インド諸島

のスンダ列島とモルッカ諸島で誕生したと

いわれています。以来、何千年もの間、人々に

珍重され続けてきました。東インド諸島では、

今もなおマンゴスチンが自生しています。

1368年、中国の明の時代に記された

マンゴスチン果皮を用いた処方の記録が発見

されました。1729年には、マンゴスチンの木

がイギリスのキュー植物園に運ばれました。

1735年には、医師であるローレンティアーズ・

ガルシンがマンゴスチンの特性について当時

で最も詳しい記録を残しています。ガルシンは、

マンゴスチンを図式で表し、果物が腸の健康

に役立つことを発見しました。この医師の名前

は、マンゴスチンの学名である

Garcinia mangosutana(ガルシニア・

マンゴスターナ)の由来になっています。

ガルシン医師がマンゴスチンの研究を始めた

のは、1693年ごろだそうです。1776年には、

イギリス王立協会の会員、ジョン・エリスが

「Descriprion of the Mangostan and
the Bread-fruit」を著し、マンゴスチンに
ついて「これほど病人が喜び、役立つ

フルーツは存在しない」と紹介しています。

その後、1810年にタイで初めてマンゴスチン

の栽培に成功し、これによってマンゴスチン

が広まりました。1855年、ドイツの科学者

がマンゴスチンの果皮から世界で初めて

キサントン(α-マンゴスチン)を発見し、

1951年にマンゴスチンに含まれるキサントン

の分子構造が明らかとなりました。

マンゴスチンは古くから民間療法として

使われてきましたが、研究が進められる

につれ、マンゴスチンが持つ健康効果が

少しずつ科学的に立証されてきています。

 
 
マンゴスチンの雑学

マンゴスチンの原産地はマレーシアで、

現在では東アジアやフィリピン、タイ、ハワイ、

カリブ諸島といった中南米の熱帯、亜熱帯

地域で栽培が行われています。栽培適地は

狭く、熱帯の湿潤気候の限られた土壌環境

で栽培されています。マンゴスチンは成長が

非常に遅く、実生から結実まで8月~12年

もの歳月がかかるといわれています。それに

加え、生育温度25~30℃、年間降水量

1500mmを想定した灌水(植物の発芽や

生育を正常に進めるために、人為的に水を

与えること)、有機質を含み多湿かつ水分が

停滞しない土壌での育成が必要となるため、

日本で国産マンゴスチンを結実させるには

非常に難しいと考えられています。

おいしいマンゴスチンは、果皮に水分があり、

程良い弾力があるものが良いとされています。

果皮が乾燥しているものは、収穫されてから

時間が経ったものです。また、サイズは

大きいほうが果肉が多く詰まっています。

マンゴスチンは非常に傷みやすい果物の

ため、購入後は乾燥を防ぐために少し

湿らせた新聞紙などで包んで、冷蔵庫で

保存します。購入後3~5日以内に食べる

とおいしく召し上がれます。

また、マンゴスチンの生の果実が市場に

出回るのは6月頃で、この時期を逃すと

日持ちのしないマンゴスチンの生の果実は

ほとんど食べることができません。

最近の研究により、マンゴスチンには

免疫力を高める力があることが明らか

となりました。免疫とは、体外から入ってきた

ウイルスや細菌などの異物を認識し、

NK(ナチュラルキラー)細胞やT細胞

といった免疫細胞が異物を攻撃し、体を守る

ことをいいます。マンゴスチンに含まれる

キサントンは、NK細胞などの免疫細胞を

活性化させることが研究によって明らかと

なりました。体内でガン細胞が発生する要因

のひとつに活性酸素が挙げられます。

この活性酸素によって、細胞の持つ遺伝子に

エラーが起こってしまうのです。このため、

強い抗酸化力を持つマンゴスチンに含まれる

キサントンは、ガンを予防する効果があると

考えられています。現在までの研究では、

キサントンの一種α-マンゴスチンに大腸ガン

を抑制する効果があることがわかっています。

α-マンゴスチンはガン化した細胞だけを

死なせる働きを持ち、ガン細胞の増殖を抑制

する効果があるといわれています。

マンゴスチンに含まれるキサントンには、

糖尿病を予防する効果や炎症を抑制する効果、

コレステロール値を低下させる効果、

結核を予防する効果、白血病を予防する効果、

潰瘍を予防する効果など、様々な効果を持って

います。

マンゴスチンの医学的効果を紹介する動画です。

 
 
 
www.youtube.com/watch?v=vWHXpXyYkXI
 
 
 
 
 
 
 
 
 
マンゴスチンの有効成分

マンゴスチンの果皮には、ポリフェノールの一種

であるキサントンが含まれています。キサントンは

フラボノイドに似た構造をしており、自然界では

200種類程が発見されています。マンゴスチン

には、約40種類ものキサントンが含まれており、

その中でもα-マンゴスチンやγ-マンゴスチンが

よく研究されています。キサントンは非常に高い

抗酸化力(体内で発生した活性酸素を抑制する

力)を持っており、活性酸素(普通の酸素に比べ、

著しく反応性が増すことで強い酸化力を持った

酸素)を抑制する力に優れています。またそれ

以外にもカテキンやミネラル類、ビタミン類など

様々な成分が含まれています。マンゴスチンの

果実には、ビタミンB1やビタミンEが多く含まれて

います。ビタミンB1は、糖質がエネルギーに

変わる時に必要な成分です。また、たんぱく質

分解酵素(たんぱく質を分解して細かく複数個

のアミノ酸などにして、体内に吸収されやすく

する酵素)を含んでいるため、肉料理のデザート

に向いています。

 
 
マンゴスチンの美肌効果

糖化とは、体内のたんぱく質と糖が反応し、

AGEs(エージーイーエス)といわれる物質

を体内につくり出すことをいいます。

この反応は、メイラード反応と呼ばれ、食物

で摂るAGEsに加え人間の体内でも反応が

進むと言われています。糖化は近年、老化

の原因のひとつであるといわれており、AGEs

が体内に蓄積されると、体が硬くなったり、

骨がもろくなったり、血管が硬くなったりして

しまいます。また、糖化が肌で起こるとしわや

シミ、くすみの原因となります。マンゴスチン

エキスを使用した研究では、マンゴスチン

エキスを摂るとAGEsの蓄積が抑えられること

が明らかとなっており、抗糖化作用により肌の

弾力が改善したという発表もなされています。

活性酸素は本来、体内に侵入してきた細菌

などを攻撃して体を守る働きがあるため、

人間にとって必要不可欠な物質です。

しかし、ストレスや紫外線で体内に活性酸素

が過剰に発生すると、正常な細胞にまで攻撃

を加えてしまい、老化を促進させたり、疾病に

つながるなどしてしまいます。また、肌で

活性酸素が発生すると肌のコラーゲンを硬く

弾力のないものへと変え、しわなどの原因と

なってしまいます。マンゴスチンはキサントン

をはじめ、ポリフェノールの一種である

アントシアニンやカテキンなど、様々な

抗酸化物質を含んでいます。そのため、体内

に過剰に発生した活性酸素の発生を抑制し、

老化を予防する効果があるといえます。

この老化を予防する効果がお肌に現れると、

活性酸素の悪い働きが消去されます。

その結果、肌のコラーゲンの弾力が保たれ、

保水力もアップするため、美肌へと導かれ

ます。マンゴスチンジュースを摂取する場合、

動物実験で体内動態を調べたところ、

次のような結果が得られました。①キサントン

は約3.5時間で吸収される。②雄より雌の

ほうが効率的に吸収する。③長期間、

マンゴスチン ジュースを摂取すると、血中に

保存される効果がある。④体内に吸収

されるアルファ マンゴスチンの量は

マンゴスチン ジュースの含有量とほぼ

同程度であり、極めて少ない。体が

自然にキサントンを吸収するのと同じ

方法で吸収される。⑤マンゴスチン

ジュースを多量に摂取すると、キサントン

の吸収効率が低下する。この実験から

分かることは、美肌効果を得ようとする

なら長期にわたって少量ずつマンゴスチン

ジュースを摂取することが重要ではないか

ということです。最後に、マンゴスチン

ジュースにも色々あって、できれば、果皮

の部分を含むものが推奨されます。それは、

有効成分のキサントンが果皮の部分により

多く含まれるからです。ただし、最近では

果皮のサプリメントも売っているようなので、

果皮を含まないジュースを飲みつつ、

サプリを摂取するという方法もあります。

あるいは、サプリメントだけというのもありでは

ないかと考えています。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

灯火で読むと10日で糖化反応を抑制する。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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美しい肌Vol.380

2013-10-15 20:46:41

カテゴリー:女性の美容と健康

ラベンダー1

写真はラベンダーです。

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美肌の野菜&果物(各論:ラベンダー)

 
 
 
 
ラベンダーの正体

ラベンダーは「古くから愛されている万能ハーブ」

としてameblo.jp/eitokukai51/
entry-11525212299.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

ラベンダーは、地中海西部の森林の豊かな

地域が原産のシソ科の多年草で、数千年に

渡り最も愛されてきた芳香性ハーブです。

すがすがしい香りと可憐な花で

「ハーブの女王」とも呼ばれ、栽培品種は

100種類を超えるといわれています。

ラベンダーはヨーロッパやアフリカ、アメリカ

に広く分布し、花色は白、淡紫から濃紫まで

と幅広く、草姿は形や高さも様々です。

主に栽培されている品種に、イングリッシュ

ラベンダー(コモンラベンダー)、フレンチ

ラベンダー(ストエカス)などがあります。

主な開花期は春~初夏で、花茎を伸ばして

その先端に小さな花を穂状にたくさん付けます。

蒸留して得られた精油(エッセンシャルオイル)

は香料や香水の材料になります。 芳香の

主成分は酢酸リナールやリナロールでこの2つ

で芳香成分の8割以上を占めます。

いくつかの種から精油が採取できますが、その中

でもイングリッシュラベンダーが最も質が高いと

されています。花を乾燥させたものはポプリに

なります。 ラベンダーは観賞用として花を楽しむ

ほか、花や茎葉など全草に香原料として芳香

成分を含有しているため、ハーブティーや精油

(エッセンシャルオイル)、入浴剤、ドライフラワー、

ポプリなどに利用されています。蒸留して

得られた精油は香料や香水の材料になりますが、

ラベンダーの精油は、アロマテラピーにおいて

頻繁に使われています。精油の主成分は

酢酸リナリル(ベルガモット様の香りを持つ酢酸

エステル)を中心とするエステルやリナロール

などのモノテルペンアルコール(10個の炭素

原子を持つ鎖状炭素骨格に水酸基が結合した

化合物)で、緊張やストレス、不安感をやわらげる

鎮静・鎮痙作用と、抗菌・抗真菌作用を発揮

します。このメカニズムは、大脳辺縁系を介して

の自律神経系への芳香効果と、平滑筋に対する

神経伝達物質の関与による直接的な効果の複合

作用と考えられています。そのため、精油は

リラックスを目的としたオイルマッサージに繁用

されています。現在でも、ドイツでは不安や不眠

対策に茶剤として利用したり、神経痛には外用

アルコール製剤(チンキ剤)を塗布するなどして

用いられています。この他にも、神経性による胃炎

や胃腸の不快感、ロエムヘルド症候群

(胃のガス増加・貯留が原因で横隔膜が上がって

心臓の位置が移動することにより、運動が妨げられ

て起こる、狭心症状や各種の胃腸症状)などの

機能的な腹部の失調に対して、ドイツのコミッションE

(ドイツ連邦保健庁の薬用植物の評価委員会)が

ラベンダーの使用を承認しています。

美しい富良野のラベンダー畑の映像をお楽しみ

下さい。

 
 
www.youtube.com/watch?v=QKPnC4qaqn8

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ラベンダーの歴史

ラベンダーの語源は、ラテン語で「洗う」という意味

の「ラワーレ」「lavare」に由来しています。

古代ギリシャの時代には心身の浄化に用いられ、

古代ローマ時代には傷口の洗浄や入浴時の

芳香剤、美容のための香料として用いられて

いました。その後、中世においては、ドイツの博物・

植物学の祖といわれる修道女ヒルデガルドによって

ヨーロッパ全土に広まったといわれています。

スペインやポルトガルでは、祝福のために

ラベンダーが家や教会の床にまかれました。

ラベンダーは香りだけでなく、気分を高め、肺炎

をはじめとするウイルスと戦い、ハエや蚊を寄せ

付けない効果もあります。またイギリスでは、

ウイルスや菌、伝染病を追い払うためのかがり火

にラベンダーが使われていました。

中世におけるペスト(ペスト菌の感染によって発症

する急性感染症、黒死病ともいいます)流行時

には、ラベンダー畑で働いていた農夫だけは感染

を免れたといわれ、その強い殺菌性や抗菌性を

利用して、小枝をローズマリーやアンジェリカと共に

ペスト患者の家で薫蒸したとされています。

そしてフランスでは、伝染病であるコレラ対策にも

用いられていました。第一次世界大戦時にはその

高い殺菌性により、病院の床や壁の消毒に

使われていました。20世紀初め、フランスの化学者

ルネ・モーリス・ガットフォセが実験中の事故で火傷

を負ってしまい、とっさにラベンダーの精油

(エッセンシャルオイル)をかけたところみるみる回復

したのだそうです。その後ガットフォセはこの経験に

よって精油の治療的な作用に気がつき、精油

(エッセンシャルオイル)の研究に没頭しました。

「アロマテラピー」という言葉はガットフォセが造語した

ものです。その後フランスの軍医だったジャン・バルネ

博士もラベンダーの作用に着目して、

第二次世界大戦のときにラベンダーを使って負傷した

兵士の火傷や傷を治しています。

日本には19世紀の初めに渡来しましたがそのときは

ほとんど普及しませんでした。その後再び日本に

ラベンダーが入ってきたのは昭和12(1937)年

で、曽田香料(株)がフランスからラベンダーの種子

を導入しました。その後、昭和13(1938)~昭和16

(1941)年の4年間、道内各地にある北海道農業

試験場の本場や分場の他、千葉農業試験場、

倉敷農業試験場で栽培適否試験が行われ、

このラベンダーの試験栽培の結果、北海道の気候

が栽培に適している事がわかりました。この結果に

基づき、翌年の昭和14(1939)年に曽田香料(株)

札幌工場にラベンダーが栽植され、翌年同社は

南ノ沢農場を開設し本格的なラベンダーが栽植

されました。 そして昭和17(1942)年には、

曽田香料(株)の南沢と岩内の農場に蒸留器が設置

され、日本最初のラベンダーオイルが採取され、

その翌年この2つの農場で種苗が保存される事に

なりました。しかし、昭和40年代後半から外国から

の安い輸入香料に押され、昭和55(1980)年に

南沢からラベンダー産業が撤退しました。現在では、

日本のラベンダーの歴史を後世に伝える為に、

札幌南沢神社境内の西側斜面に「ラベンダー発祥

の地」記念碑が建立されています。

 
 
ラベンダーの雑学

ラベンダーは100種を超える品種があり、

ハーブティーには主にイングリッシュラベンダーが

使用されています。ラベンダーティーは、

すがすがしく気品のある香りが特徴です。

ラベンダーの香りには、イライラや不眠症、神経性

の頭痛やめまいなどに効果があり、気分が落ち

着いてリラックスできることがわかっています。

そのほか、ラベンダーティーは消化不良、生理不順、

腹部にガスが溜まっている時にも役立ちます。

香りが強すぎて飲みにくい場合は、ほかの

ハーブに少しだけブレンドすると香りがやわらぎ、

飲みやすくなります。また、ラベンダーティーを

使って蒸気を顔に当てるフェイシャルスチームを

行えば、肌トラブルの改善にも効果があります。

ラベンダーの精油は新鮮な花から抽出されます。

ラベンダーは代表的な精油として使用され、

アロマテラピーでは子どもや高齢者にも安心して

使うことができるほど作用が穏やかなため、

はじめて精油を使う方に勧められています。

心地よい穏やかな香りは、緊張やストレス、

不安感をやわらげ、気分をゆったりと落ち

着かせてくれます。ラベンダーに含まれる

リナロールという物質が、100以上の遺伝子の

なかでストレスを誘発する活動を停止させる

ことが判明しています。室内スプレーなどで

室内にラベンダーの香りを満たせば、ストレス

から開放される癒しの空間が生まれます。

また、心地よく眠りたい時には寝室で芳香浴

をしたり、就寝前にアロマバス(浴槽に精油を

数滴入れる)として使用すると、心身の緊張が

ほぐれ、心地よく眠ることができます。最近の

アロマテラピーは、頭痛や神経痛、筋肉痛、

月経痛などの症状にも効果があるとされて

います。エリザベス1世は、持病の片頭痛を

和らげるのにラベンダーティーを愛飲していた

といわれています。また、当時の農民たちは、

強い日差しによる頭痛を防ぐために、帽子に

ラベンダーの花束をつけていて、非常な効果

があったといいます。さらに、抗菌作用や

抗炎症作用、消毒作用もあるので、感染症や

インフルエンザ、ニキビ、水虫などにも効果が

期待できます。そして虫除けや消臭にも

役立ちます。ラベンダーの精油の香りや

ハーブティーは、体と心の両方にリラックス

効果をもたらします。精油に多く含まれる

酢酸リナリル成分が神経を鎮静させるといわれ、

不眠の改善に働きます。さらにラベンダーの

香りは、怒りをやわらげ中枢神経のバランスを

回復させるといわれ、ストレスや不安、

落ち込んだ気分などの神経疲労に活力を与え、

心の不調を取り除いてくれます。ラベンダー

には、手足の冷えや筋肉のこりをやわらげて

くれる作用があり、疲労回復に効果があります。

ラベンダーのリラックス効果は、中枢神経に

働きかけ神経のバランスを取り戻してくれます。

精油に多く含まれる酢酸リナリルという成分が

神経を鎮静させるとともに痛みをやわらげる効果

があるため、頭痛・生理痛にも効果を発揮します。

ラベンダー精油には優れた消毒作用があるため、

普段から芳香浴などをすると、部屋の空気も浄化

されるため、風邪予防につながります。

ハーブティー、精油の蒸気吸入あるいは肌に擦り

込んで揮発成分を吸わせるヴェポラップとして

用いると、風邪はもちろん、咳、喘息、気管支炎、

インフルエンザ、扁桃炎、咽頭炎にも効果的です。

また、ラベンダーティーは解熱作用や体内の解毒

作用を持っているため、発汗を促して熱を下げると

同時に体外に毒素を排出してくれます。

ラベンダーのリラックス効果は、消化器系にも有効

で、働きを正常化させる作用があります。

緊張や不安による消化器の痙攣や疝痛を鎮め、

腹部膨満、腸内ガスの滞留、吐き気、消化不良

などを改善して食欲を増進させる効果があります。

ラベンダーの育て方の動画です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=kY6APev9uMc

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ラベンダーの有効成分

精油の有効成分は以下のようになります。

①酢酸リナリル 48%
②リナロール 40%
③酢酸ラベンディル 5%
④テルビネン 4%
⑤カンファー 0.8%
⑥1,8-シネオール 0.2%

一般に酢酸リナリルの含有量が高い程、

良い精油であると評価される傾向があるようです。

しかし、後述のようにこれは危険な考え方の

ようです。さて低温真空抽出法を用いて

ラベンダー精油(原料:オカムラサキ/北海道/

竹村農園)の抽出を行い、成分分析を行った

ところ、酢酸リナリル含有比率がこれまでの常識

では有り得ない、60%を超える高い数値を示し

ました。この方法は、既に特許を取得されている

ようです。しかし上記のいわゆるリナリル

アセテート信仰は日本だけのものではないようで、

含有率を高めるために単離抽出したリナリル

アセテートが添加されている精油が海外の市場

にも存在します。このような傾向、つまり足りない

成分が加えられるのはラベンダーに限ったこと

ではありません。ローズマリー

Rosmarinus officinalisやユーカリ

(Eucalyptus radiataEucalyptus globulus
など)に1,8-シネオール、タイムThymus vulgaris
にチモールなどが添加されていることがよくあります。

このように後から添加された精油は本来植物の持つ

成分バランスを崩しているため、香りがよくないという

傾向があります。リナリルアセテートが50%を超える

真正ラベンダーの精油の香りをかいだことがありますが、

プロヴァンスの野生のラベンダーや栽培ラベンダー

からはほど遠い香りを放っていました。居合わせた

長年アロマテラピーの臨床、研究に携わってきた医師、

薬剤師は香りをかいだだけで、とてもアロマテラピー

には使えないと判断しました。実際、精油の品質に

精通している医師、薬剤師は、自分の治療に用いる

真正ラベンダーを選ぶとき、リナリルアセテートの多い、

少ないだけで判定することはありません。

精油の品質を判定するには1つの成分だけに着目

するのではなくて、全体の構成バランスを見ること

が大切です。それには香りの試験に加えて、精度

の高いGC/MS分析などが欠かせません。しかし、

実際には科学的な分析も完璧ではなく、例えば

野生のラベンダーと栽培のラベンダーを識別できる

のは「ヒトの鼻」しかありません。

本物の野生ラベンダーと栽培ラベンダーの香りを

知っている人なら違いがわかります。香りが違うの

ですから、成分が違うはずですが、その違いを同定

することは現代科学の粋を集めても不可能です。

ところが「分析表が付いていれば良い精油」という

分析表信仰の下に、日本にも野生ラベンダーと称し、

栽培の真正ラベンダーが高値で販売されています。

業者にだまされないためにも鼻を鍛えて「偽」を

嗅ぎ分けたいと思います。

 
 
ラベンダーの美肌効果

ラベンダーは、外用殺菌消毒薬として切り傷や

やけど、ただれやにきびなどに効果があります。

やけどの場合、患部にラベンダーの精油の原液

を塗布すると組織の回復を促すため治りが早く、

傷跡も残りにくいといわれています。ラベンダー

精油には、皮脂の分泌バランスを整える働きが

あります。殺菌効果に加えて、皮膚細胞を活性化

させる作用もあるので、湿疹や日焼け、シミの改善

にも効果を発揮し、肌トラブルを改善してくれます。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

ラベンダーの皮脂分泌バランスを整える働きを

ヒシヒシと感じました。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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美しい肌Vol.379

2013-10-14 21:36:37

カテゴリー:女性の美容と健康

春菊

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春菊の正体

春菊は「小松菜よりβ-カロテンを多く含む野菜」

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で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

シュンギク(春菊、Glebionis coronaria)は、

キク科シュンギク属に分類される植物です。

原産地は地中海沿岸です。春菊は、葉の

ギザギザが特徴的です。鍋物やお浸しなどに

するとおいしい野菜です。特有の香りと風味

を持ち、春になると菊に似た花が咲くことから

この名前がついたといわれています。香りと

葉や花の形から、関西では「菊菜(きくな)」

とも呼ばれます。春菊は葉の切れ込み具合に

よって種類が分かれます。切れ込みの浅い

春菊は「大葉種」で、切れ込みの深いものは

「中葉種」、葉が細めで切れ込みが深いものは

「小葉種」になります。大葉種は中国地方や

九州などで多く栽培されていて、「おたふく」・

「ろーま」とも呼ばれます。切れ込みのある

中葉種は東日本に多く見られます。中葉は

さらに、株立ち型と株張り型とに分かれます。

小葉種は、葉の切れ込みは深く、香りが強い

ものの収量が少ないため、現在あまり栽培

されていません。全国的な流通は、生育が

旺盛で収量性の高い中葉種が主体で、

一昔前は、春菊と言えば大葉種をさして

いましたが、耐病性が弱く栽培管理しにくい

ことから、近年は店頭で見かけることは少なく

なりました。

大葉種の特徴をまとめると次のようになります。

①香りは弱い。
②葉の切れ込みが少なくて肉厚。
③味にクセがなく柔らかい。
④九州や四国に多い。

中葉種の特徴をまとめると次のようになります。

①香りは強い。
②葉の切れ込みは大葉種と小葉種の中間。
③さらに株の形で次のように分けられます。

株立ち型:茎が立ち上がって分枝します。

伸長した茎葉を順次摘み取り出荷する品種

(関東に多い)です。

株張り型:茎があまり伸びずに株ごと抜き取り

流通出荷します(関西に多い)。葉の切れ

込みが株立ち型よりは浅めで丸みを帯びて

います。

春菊が食用とされるのは東アジアにおいて

のみです。 特有の香りを持つ葉と茎を食用

とし、ビタミン・カルシウム・葉緑素が豊富に

含まれています。すき焼き・ふぐ鍋など

鍋料理の具材に使われるほか、生でサラダに

使われます。天麩羅のネタとしても好まれ、

「春菊天」は立ち食いそば・うどん店では

定番メニューのひとつです。旬は11月から

3月です。味は産地によって違い、例えば

東京産の春菊は苦いのですが、逆に広島産

は甘いという感じです。大阪府など、

都市付近で栽培されることも多くなっています。

ヨーロッパでは観賞用とされています。

日本では食用のイメージが強いせいか花の

ことはあまり知られていませんが、きれいな

黄色い花が咲きます。また、舌状花の外側が

白い覆輪になっているものもあります。

なお、シュンギクに似た欧米の観賞用種に

ハナワギク Glebionis carinata がありますが、

これは有毒であり食用にはなりませんので、

注意が必要です。

肉豆腐の作り方を英語で解説した動画です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=8RwrdZDeLRA

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
春菊の歴史

春菊の原産地はトルコやギリシャなどの地中海

沿岸といわれています。春菊の歴史は古く、

17世紀末の江戸時代の農業全書の中に記述

があるほど昔から食べられてきました。春菊は、

漢方においても古くから、のぼせを鎮めて回復力

や抵抗力を高める「食べるかぜ薬」として珍重

されていました。ただ欧米では観賞用として

用いられ、野菜として最初に利用したのは中国

だそうです。現在でも食用としているのは日本や

中国、東南アジアなど一部の地域だけのよう

です。ヨーロッパでは始め、食用としては

好まれず観賞用でしたが、中国へ伝わると回復力

や抵抗力を高める「食べる風邪薬」としての薬効

が見直され、広く食べられるようになりました。

日本に渡来した時期は定かではありませんが、

1500年頃、中国経由で伝えられたと言われて

います。文献で春菊が登場するのは、15世紀

後半の「尺素往来(せきそおうらい)」です。

これには菫菜(スミレ)、躑躅(ツツジ)、春蘭

(シュンラン)、杜若(カキツバタ)などとともに

春菊が登場しますが、これは「野春菊」の

深山嫁菜(ミヤマヨメナ)ではないかと指摘されて

います。別の文献では、「お湯殿の上の日記

(1563年)」に春菊の別名である「高麗菊」

(こうらいきく)と「しゆんきく」の2つの名前が

記されています。どちらか一方(または両方)は

春菊ではないかと考えられています。

いずれにしても春菊は室町時代までには

伝わっていたとされ、江戸時代の農書

「農業全書」や「菜譜」には栽培方法が記載

されています。

 
 
春菊の雑学

葉がピンとしていて張りがあり、緑色が濃くて

茎の下のほうまで葉がたくさんついているもの

が良品とされます(品種によっては茎の下の

ほうには葉がつかないものもあります)。茎は

細めで短いほうが口当たりはソフトです。

葉が黄色くなっていたり枯れているものは避け

ましょう。新聞紙などで包んでポリ袋に入れて

冷蔵庫の野菜室へ入れておきます。その際、

新聞紙は軽く湿らせておき、できるだけ立てる

ようにしましょう。使い切る目安は2~3日程度

です。どうしても使い切れないときは、固ゆで

して冷凍するという方法もあります。冷凍した

場合は1か月以内に使い切りましょう。

最近出回っている春菊は、繊維質がやわらかく、

アクも少ないので、新鮮なものをサラダにする

のも適してます。鍋ものに入れる場合は、

食べる直前に入れ、煮すぎないように注意して

ください。香りや栄養が損なわれてしまいます。

お浸し、和え物には、お湯を沸かしてサッと

ゆでて冷水に浸し、色止めします。電子レンジ

を使うと、お湯を沸かす手間もかからず、鍋で

ゆでる場合に比べビタミンCの損失も少なくて

すみます。電子レンジを使う場合は、春菊

100gを洗ってラップに包んで、600Wの

電子レンジで約1分50秒加熱し、冷水にとり

色止めします。またサラダに使う場合は、

オーブンレンジの適温スチームを使うと、生と

比べビタミンCが22%もアップします。春菊は

βカロテンの含有量が多いので、強い抗酸化

作用により老化やガン予防に効果が期待

できます。葉酸や鉄も豊富なので、貧血予防

にもよいでしょう。また骨の形成に必要な

カルシウムや、整腸作用のある食物繊維、

高血圧予防によいとされるカリウム、止血作用

のあるビタミンKなども多く含みます。特有の香り

は「リモネン」やαピネンなどの成分によるもので、

リラックス効果や食欲増進、胃の保護、咳止め

などの作用があるといわれています。

これらの成分については、後述いたします。

春菊には、カルシウムが豊富に含まれています。

カルシウムは骨や歯のもととなり、体を土台から

しっかりつくるために役立つ成分です。血液中の

カルシウムが不足すると、骨から血液中に

カルシウムが溶け出し、骨のカルシウム量が減少

します。減少しすぎると骨密度が低下し、骨が

スカスカになりもろく折れやすい状態となる、

骨粗しょう症となります。カルシウムを十分に摂取

することにより、骨を強く保つ効果があるため、

小松菜にはかないませんが野菜の中でも

トップクラスのカルシウム量を持つ春菊は、効率

の良い補給源といえます。春菊に多く含まれて

いるカルシウムは、体内で神経伝達に関わる

成分です。神経伝達をスムーズにすることにより、

精神を安定させ、ストレスの緩和に効果的と

いわれています。また、春菊にはビタミンCも豊富

で、ストレスの原因のひとつである活性酸素を

除去する働きをします。カルシウムやビタミンCは、

どちらもストレスへの抵抗力を高めるために必要

な栄養素であるため、これらを補うことのできる

春菊はストレスを予防するために適した野菜

であると考えられています。春菊には、

β-カロテンが大変豊富に含まれています。

その含有量は、小松菜やほうれん草をしのいで

います。β-カロテンは、老化やストレス、

生活習慣病の原因のひとつである活性酸素を

取り除く働きがあります。活性酸素は、体内を

サビつかせ血管にダメージを与えて動脈硬化

や血圧上昇を招いたり、細胞にダメージを

与えて、ガンや老化を引き起こす原因となる

酸化力の強い酸素です。β-カロテンが

活性酸素を除去することにより、動脈硬化を

予防する効果、高血圧症を改善する効果、

糖尿病の予防・改善効果、細胞の健康を維持

する効果などが期待でき、春菊は生活習慣病

をはじめとする様々な病気や体調不良の予防

に役立つといえます。春菊には、貧血の予防

に役立つ鉄と葉酸が多く含まれています。

鉄は、血液中の赤血球の構成成分である

ヘモグロビンの一部として、酸素を全身に運ぶ

役割を担っています。鉄が不足することによって

ヘモグロビンの量が減ると、全身の細胞や組織

に十分に酸素を送り届けることができなくなり、

顔が青くなる、息切れする、動悸が起こる、疲れ

やすくなる、立ちくらみがするなどの貧血の症状

が起こります。春菊には、貧血を予防する鉄だけ

でなく、鉄の吸収を高めるビタミンCも含まれている

ため、貧血の予防に効果がある野菜といえます。

鉄は動物性のたんぱく質と一緒に摂ることによって

吸収や働きが良くなるため、肉や卵などと組み

合わせて調理するとさらに効率良く摂取すること

ができます。春菊には、カリウムが多く含まれて

います。人間は約60兆個もの細胞からできており、

生きていくためには細胞の機能を維持することが

必要です。カリウムは細胞内の水分に多く存在し、

この濃度は、細胞の水分量や働きに大きく影響

するため、常に適切な濃度を保つように調節

されています。細胞の外にはナトリウムが多く存在

し、ナトリウムが過剰になると水分のバランスが崩れ

高血圧となります。カリウムは余分なナトリウムを、

排泄し水分のバランスを保つ働きがあるため、血圧

を下げ高血圧を予防する効果が期待できます。

春菊とイカを使った簡単なチヂミのレシピです。

 
 
www.youtube.com/watch?v=xkKDGJGTunI

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
春菊の有効成分

代表的な緑黄色野菜のひとつで、小松菜、

ホウレン草以上のβ-カロテンが含まれています。

β-カロテンは体内でビタミンAとなり、目の健康

を保ったり、粘膜を丈夫にして病気への抵抗力

を高めたりする効果があります。β-カロテン由来

のビタミンAは、必要な分だけ変換されたもの

ですので、過剰症の心配はいりません。

β-カロテンは抗酸化作用の働きがあり、肌の

老化を防ぎ、ガンや動脈硬化の予防にも

つながります。ビタミンB1・B2・B6、ビタミンCも

多く、皮膚を若々しく保ち、ストレスに強い体を

作る働きもしてくれます。葉酸や鉄も豊富なので、

貧血予防にもよいでしょう。また骨の形成に必要

なカルシウムや、整腸作用のある食物繊維、

高血圧予防によいとされるカリウム、止血作用の

あるビタミンKなども多く含みます。特有の香りは

「リモネン」やαピネンやベンズアルデヒドなどの

成分によるもので、リラックス効果や食欲増進、

胃の保護、咳止め、痰の除去などの作用がある

といわれています。また抗酸化作用のある、

イソクロロゲン酸誘導体やクロロフィル(葉緑素)

も豊富に含まれています。

女性の皆さんが知りたいビューティースムージ

の作り方です。もちろん春菊も入っています。

 
 
www.youtube.com/watch?v=Rz3Ak4kO1hg

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
春菊の美肌効果

春菊100g中(可食部)に食物繊維は、3.7gも

含まれています。この食物繊維は、便の排出を

促し、有害物質の排泄を行います。

その有害物質の排泄効果が、デトックス効果

そのものです。デトックス効果が有効になれば、

美肌へと導かれます。春菊に含まれるβ-カロテン

は、抗酸化作用を持つ黄色の色素で、体内で

必要な分だけビタミンAに変換され、肌や粘膜

の健康を守る働きがあり、肌のカサつきや肌荒れ

を改善する効果が期待できます。さらに春菊に

含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成を促進

し、肌のハリを保つ効果があるため、しわの予防

や改善に役立ちます。また、ビタミンCにはシミ

を防ぐ働きもあります。美容ビタミンの別名のある

ビタミンB2も多く含まれるため、その抗酸化作用

がビタミンCと連動して期待されます。春菊に

含まれる様々な栄養素(β-カロテン由来の

ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、リモネン、

イソクロロゲン酸誘導体、クロロフィルなど)の

相乗効果により、春菊は美肌を保つ効果が

期待できます。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

菊菜(春菊)のことは、聞くなとはいいません。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

女性の美容と健康についてのご相談は、当クリニック

皮膚科にて承ります。

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2013-10-14 18:07:44

カテゴリー:ブログ

エベレスト

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診療マル秘裏話 Vol.414 平成23年11月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
目次

1) 破れた鼓膜を再生させ、聴力を回復させる治療法
2) 肺炎の副作用を、広く処方されている胃薬で予防

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 破れた鼓膜を再生させ、聴力を回復させる治療法

先端医療センター病院(神戸市)は10月19日、
慢性中耳炎やけがで破れた鼓膜を再生させ、聴力を
回復させる治療法の臨床研究を開始すると発表しました。

北野病院(大阪市)の金丸眞一部長らが開発した
治療法で、他の部位からの移植が必要ないため、
10分ほどの外来処置で済み、患者さんの負担が小さいと
いうことです。臨床研究では患者さん10人で安全性や
効果を確かめ、保険診療と併用できる高度医療への
申請を目指します。

鼓膜の修復は通常、耳の後ろの筋肉を包む膜を切り
取って移植します。しかし、本来の鼓膜と違って厚み
があり、音が聞こえにくくなることがあるほか、数日
から2週間程度入院する必要がありました。

新しい治療法は、鼓膜になる幹細胞を利用します。
破れた鼓膜の周りをメスで少し傷つけることで幹細胞
を刺激し、鼓膜の穴を塞ごうとする力を引き出します。
その上で、幹細胞の増殖を促す物質をしみこませた
スポンジでふたをして、乾燥と感染を防ぐ糊(のり)を
数滴落とすだけということです。

糊がのりのり。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】 肺炎の副作用を、広く処方されている胃薬で予防

抗ガン剤「イレッサ」による肺炎の副作用を、広く処方
されている胃薬「セルベックス」で予防できる可能性
があることを、水島徹(みずしま・とおる)慶応大教授
(薬学)らのチームがマウスを使った実験で明らかにし、
10月20日発表しました。

水島教授は「セルベックスはすぐにでも臨床応用が可能
なので、人での効果を確かめたい」と話している。

チームによると、イレッサによる副作用は、肺の壁が
厚く硬くなる「線維化」を進行させ、間質性肺炎を引き
起こします。

水島教授らはイレッサが、細胞を保護する役割の
タンパク質「HSP70」の量を減らすことを発見しました。
HSP70を増やして胃潰瘍を治療する薬のセルベックス
に着目しました。

イレッサの副作用によりHSP70の量を半分に減らした
マウスでは、通常のマウスに比べ1・5倍の割合で肺の線維化
が起きました。これに対し、セルベックスを飲ませたマウスは
HSP70の量は通常に戻り、肺が線維化する割合も増え
ませんでした。

また、マウスの遺伝子を組み換え、HSP70を常に多く
つくるようにすると、イレッサを投与しても肺の線維化が
起きないことも確認されました。

肺の線維化を予防する治療がハイハイし始めた。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

編集後記

中耳炎で聴力を失っている人が多くいらっしゃるので
この簡素な治療法は、爆発的に拡がる予感がします。
音楽家でも、ピアニストのフジコヘミングさんなど
幼少期の中耳炎で苦しんできた人には朗報・福音ではないで
しょうか?セルベックスがHSP70の量を増やすこと
は知りませんでした。イレッサによる間質性肺炎に苦しむ
人も多いため、既存の薬であるセルベックスで予防できれば
イレッサの選択の幅も小幅ながら拡がるのではない
でしょうか?イレッサによるものだけでなく一般の
間質性肺炎の進行を抑えるということになれば、世紀の
大発見でしょう。

正規の精機の世紀。笑

************************

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発行しています。
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発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
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を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。

 
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美しい肌Vol.378

2013-10-13 23:57:22

カテゴリー:女性の美容と健康

ぶどう

写真はぶどうです。

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美肌の野菜&果物(各論:ぶどう)

 
 
 
 
ぶどうの正体

ぶどうは「世界で最も多い生産量を誇る果物」

としてameblo.jp/eitokukai51/
entry-11532872602.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

ぶどうは、ブドウ科ブドウ属に属する、ツル性の

落葉低木植物(定期的に葉を完全に落とし、

成長しても樹高が約3m以下の植物)です。

現在、世界で最も多い生産量を誇る果物の

ひとつといわれています。8月から10月初旬頃

に旬を迎えるぶどうは、秋を代表する果物です。

日本での主な生産地は、甲州ぶどうで知られて

いる山梨県や長野県、山形県です。

ぶどうはそのまま食べられる他、レーズンや

ジュース、ワイン、ぶどう酒などに加工されて

います。

ぶどうの葉は両側に切れ込みのある15 – 20cm

ほどの大きさで、穂状の花をつけます。野生種

は雌雄異株ですが、栽培ぶどうは一つの花に

おしべとめしべがあり、自家受粉することが可能

です。このため自家結実性があり、他の木が

なくとも一本で実をつけることができます。

果実は緑または濃紫で、内部は淡緑であり、

房状に結実します。食用部分は主に熟した

果実です。食用となる部分は子房(めしべの

一部分)が肥大化した部分であり、いわゆる真果

(種子の形成とともに子房が肥大してできた果実)

です。外果皮が果皮となり、中果皮と内果皮は

果肉になります。果実のタイプとしては漿果

(ベリー類)です。大きさは2 – 8cm程度の物

が一般的です。ぶどうの果実は枝に近い部分

から熟していくため、房の上の部分ほど甘み

が強くなり、房の下端部分は熟すのが最も

遅いため甘味も弱くなります。

皮の紫色は主にアントシアニンによるものです。

甘味成分としてはブドウ糖と果糖がほぼ等量

含まれています。また、酸味成分として酒石酸

とリンゴ酸が、これもほぼ等量含まれます。

ブドウ属の植物は数十種あり、北米、東アジア

に多く、インド、中東、南アフリカにも自生種

(自然に生えている種類)があります。

日本の山野に分布する、ヤマブドウ、エビヅル、

サンカクヅル(ギョウジャノミズ)もブドウ属の植物

です。現在、ワイン用、干しぶどう用または

生食用に栽培されているぶどうは、ペルシアや

カフカスが原産のヴィニフェラ種

(V. vinifera, common grape vine) と、
北アメリカのラブルスカ種 (V. labrusca,

英: fox grape)です。米がうるち米(食用)・
酒米(酒造用)があるように、ぶどうにも食用

ぶどうと酒造用ぶどうがあり、食用はテーブル

グレープ(table grapes)、酒造用はワイン
グレープ(wine grapes)と呼ばれています。
ぶどうの品種はとても多く、世界には1万種

以上も存在するといわれています。

このうち日本では30~40種類のぶどうが

栽培されています。

未熟なぶどうの果皮は緑色をしていますが、

熟すにつれて果皮の色は変化し「黒」、

「赤」、「緑」の3つの色に分かれていきます。

黒は巨峰やピオーネ、赤は甲斐路や

安芸クイーン、緑はマスカット・オブ・

アレキサンドリアなどの品種が有名です。

以下はよく知られている主な品種です。

巨峰
日本で最も好まれ、最も多くつくられている

品種です。国内生産量の約35%を占めて

います。

正式な品種名は「石原センテニアル」と

いい、石原早生とセンテニアルを交配させて

つくられました。

開発された研究所から見える雄大な富士山

にちなんで、巨峰(商標名)と名付けられ

ました。

デラウェア
食卓でよく目にするなじみの深い品種の

ぶどうです。粒が小さめで果汁が多く、

種がないことから人気を集めています。

オハイオ州デラウェアで発見されたため、

デラウェアと名付けられました。

甲州
原産地である山梨県の甲州地方で古く

から栽培されている歴史のある品種です。

果皮は薄紫色で、程よい甘酸っぱさを

持っています。甲州ワインの原料としても

使われています。

マスカット・オブ・アレキサンドリア

「ぶどうの女王」とも呼ばれ、贈答用として

人気が高い品種です。大粒ですが、

果皮が薄いため皮ごと食べることが可能

です。芳醇な香りと上品な甘さを持ち、

糖度は高いものだと20度にもなります。

エジプトが原産で、明治時代初めに

日本に導入され、現在では岡山県を

中心に栽培が行われています。

 
 
ぶどうの歴史

ぶどうの栽培化の歴史は古く、紀元前

3000年ごろには原産地である

コーカサス地方やカスピ海沿岸で

すでにヨーロッパブドウの栽培が開始

されていました。当初よりワインとの

関連が深く、メソポタミア文明や

古代エジプトにおいてもワインは珍重

されていました。

メソポタミアでは気候や土壌的に

ぶどうの栽培が困難なため、多くは

輸入されたものでした。古代ギリシア

ではワインのためのブドウ栽培が

大々的に行われ、ギリシア人が植民

した地域でもぶどう園が各地に開設

されるようになりました。ギリシアを支配

したローマ帝国の時代にはワインは

帝国中に広まり、そのためのぶどう

栽培も帝国各地で行われるようになり

ました。特にガリアやラインラントに

ローマ人はぶどうを導入し、現在でも

この地域はブドウの主要生産地域と

なっています。ローマ帝国崩壊後は

政治の混乱によってぶどう栽培は

衰退していきましたが、各地の修道院

などによって生産は少量ながら維持

され続け、やがて政情が安定すると

ともに再び栽培が盛んとなっていきました。

11世紀から13世紀にかけては気候が

温暖となり、イングランドのような北方の

国家においてもぶどうの栽培が盛ん

となり、現ベルギーのルーヴァンなど

でも輸出用のワインを作るために

ぶどう栽培なども行われていました。

しかし14世紀ごろから気候が寒冷化した

上に輸送費が下落して、ブドウの栽培

地域はしだいに南方へと限られるように

なっていきました。一方、原産地から

東へと伝播したものは、紀元前2世紀

には中国に到達しました。

大航海時代がはじまり、各地に

ヨーロッパ人が植民するようになると、

移民たちは故郷の味を求め、ワインを

製造するために入植先にブドウを植えて

いきました。南アフリカのケープ州やチリ

など、この時期に持ち込まれたぶどう

栽培が成功してワインの名産地となった

地域も数多くあります。北アメリカ大陸

にもヨーロッパブドウが持ち込まれました

が、ここでの栽培は当初あまり成功

しませんでした。これは、ブドウのもう一つ

の主要系統であるアメリカブドウに属する

野生種が北アメリカ大陸東部には多くあり、

フィロキセラ(後述します)などの

アメリカブドウの病害が免疫のない

ヨーロッパブドウに大被害を与えたため

です。アメリカブドウはすでに

ネイティブ・アメリカンが活発に使って

おり、やがてヨーロッパ系の植民者

たちも野生種の中から有望な種を選抜

して栽培種化していきました。

しかし、アメリカブドウには独特の香りが

あり、ワインにするには不向きであった

ため、アメリカブドウは主にジュース用

として発展していきました。アメリカで

ワインを生産するため、ヨーロッパブドウ

をアメリカで育てるために様々な試みが

おこなわれました。病害に強い

アメリカブドウとヨーロッパブドウを掛け

合わせた雑種を作るやり方も盛んに

行われましたが、ワイン用としては一部

を除いてヨーロッパブドウを越えることが

できず、次第にすたれました。

一方で生食用品種では巨峰やピオーネ

など有望種がいくつも生まれています。

もう一つの方法として、病害に耐性を

持つアメリカブドウを台木として

ヨーロッパブドウを接ぎ木する方法が

19世紀後半に開発され、これが主流

となりました。北アメリカ原産のブドウは

フィロキセラ(Phylloxera、

ブドウネアブラムシ)に対する耐性を

持っていますが、1870年頃に北アメリカ

の野生ブドウの苗木がヨーロッパに

もたらされ、この根に寄生していた

フィロキセラによって、耐性のない

ヨーロッパの固有種のほとんどが19世紀

後半に壊滅的な打撃を受けました。

以後フィロキセラ等による害を防止する

目的で、ヨーロッパ・ブドウについては、

アメリカ種およびそれを起源とする雑種

の台木への接ぎ木が行われています。

日本で古くから栽培されている甲州種は、

中国から輸入されたヨーロッパブドウの

東アジア系が自生化して、鎌倉時代初期

に甲斐国勝沼(現在の山梨県甲州市)で

栽培が始められ、明治時代以前はもっぱら

同地近辺のみの特産品として扱われて

きました(ヤマブドウは古くから日本に

自生していたが別系統にあたります)。

文治2年(1186年)に甲斐国八代郡

上岩崎村の雨宮勘解由によって発見され、

栽培がはじまったとされています。下記の

雑学の項に詳細に記載しました。

甲州の栽培は徐々に拡大し、正和5年

(1316年)には岩崎に15町歩、勝沼に

5町歩の農園ができていました。

江戸時代に入ると甲府盆地、特に勝沼町

が中心となり、甲州名産の一つに数え

られるようになりました。

松尾芭蕉が「勝沼や 馬子も葡萄を食ひ

ながら」との句を詠んだのもこのころの

ことです。正徳6年(1715年)の栽培

面積は約20haに上ります。

その後、関西や山形でも栽培が

おこなわれるようになり、江戸時代末期

には全国で約300haにまで栽培面積は

拡大していきました。日本にあった在来

の品種は甲州だけではなく、甲府盆地

で栽培された甲州三尺や、京都周辺で

栽培されていた聚楽といった品種も存在

していましたが、聚楽はすでに消滅し、

甲州三尺の栽培も少なくなってきて

います。

その後、明治時代に入ると欧米から

新品種が次々と導入されるようになり

ました。当初はワイン製造を目的として

ヨーロッパブドウの導入が主に行われ

ましたが、乾燥を好むものの多い

ヨーロッパブドウのほとんどは日本での

栽培に失敗しました。

例えば、1880年(明治13年)に

兵庫県加古郡印南新村(現 稲美町)

にて国営播州葡萄園が開園しましたが、

わずか6年後に閉園に追い込まれて

います。一方アメリカブドウの多くは

日本の気候に合い定着したものの、

ワイン用としてはにおいがきつく

好まれなかったため、生食用果実の

栽培に主眼が置かれるようになって

いきました。とくに普及したのはデラウェア

とキャンベル・ア-リーであり、戦前は

この2品種が主要品種となっていました。

昭和10年には8000ha近くまで栽培

面積が拡大したものの、第二次世界大戦

によって一時急減し、昭和21年には

生産量が戦前の半分にまで減少した

ものの、昭和30年には戦前の水準に

回復しました。

 
 
ぶどうの雑学

甲州ぶどうの誕生に関する説は2つあります。

行基説
718年、僧の行基が甲斐の国の渓谷で

行った修行の最終日、夢の中で左手に

宝印、右手にぶどうを持った薬師如来が

現れました。 行基はその夢を喜び、すぐに

夢の中に現れた姿と同じ薬師如来像を

建立し、安置したのが柏尾山大善寺です。

以来、行基は法薬としてぶどうの栽培方法

を村人に教え、この地でぶどうが栽培される

ようになったことが甲州ぶどうの始まりだと

一説では考えられています。

現在の薬師如来像の持物は失われて

いますが、元々は右手にぶどうを持って

いたといわれています。

雨宮勘解由(あめみやかげゆ)説
1186年、雨宮勘解由は祭りの日に山梨県

勝沼で山ぶどうの変性種を見つけました。

将来有望なぶどうになると確信した

雨宮勘解由は、5年もの歳月をかけて改良

を続けた結果、30余房の優秀な

甲州ぶどうを収穫することに成功しました。

その後、村人にも苗を分けて、甲州ぶどう

の普及活動を行ったため、甲州ぶどうが

栽培されるようになったという説もあります。

美味しいぶどうを選ぶポイントは、茎が太く、

粒がポロポロ落ちずに揃っていて、皮に

ハリがあることです。ぶどうの粒の表面には、

ブルームと呼ばれる白い粉ついています。

これは病気や乾燥からぶどう自身が

身(実)を守るために出すものです。

ブルームがきれいについていることは、

より新鮮なぶどうであるという証です。

ぶどうは上側程甘みが強いため、下側から

食べると最後までおいしく食べることが

できます。保存する場合は、袋などに

入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。

水に浸すと傷みやすくなるため、食べる

直前に洗うようにします。ぶどうには、

アントシアニンが豊富に含まれています。

人は物を見る時、まず目に入ってきた

映像を目の網膜に映し出します。網膜

にはロドプシンと呼ばれるたんぱく質が

存在し、そのロドプシンが分解される

ことにより発生する電気信号が脳に伝わり、

「目が見える」と感じます。分解された

ロドプシンは再合成され、再び分解される

という流れを繰り返しますが、疲れや加齢

によりロドプシンの再合成能力は低下

します。アントシアニンにはこのロドプシン

の再合成を助ける働きがあるため、年齢や

目の疲れによるショボつきやかすみ、

ぼやけなどを予防・改善する効果が

あります。また、アントシアニンには目の

周りの血流を改善し、眼精疲労を改善

する効果があります。血液中の悪玉

(LDL)コレステロールが増加すると、

血管の内壁が脂質で分厚くなり、

こぶのようにせり出して血管を狭める

ため、高血圧や動脈硬化などが

引き起こされます。ポリフェノールや

有機酸、ブドウ種子油に含まれる

リノール酸やオレイン酸をはじめとする

様々な成分には、血中の悪玉(LDL)

コレステロールを減少させる働きが

あります。さらに、ぶどうに含まれる

カリウムには、血圧の上昇を抑える働き

があります。そのため、これらの成分が

豊富に含まれているぶどうには、

高血圧を防ぎ、動脈硬化などの

生活習慣病の予防に効果があると

考えられています。また血糖値上昇を

抑制する働きも報告されており、糖尿病

予防効果も期待されています。

また、アントシアニンには内臓脂肪の

蓄積を抑え、内臓脂肪症候群

(メタボリックシンドローム)を予防する

効果があることも明らかになり、注目を

集めています。ぶどうには、体内に吸収

されやすい単糖類であるブドウ糖や

果糖が豊富に含まれています。

ブドウ糖や果糖は摂取後、体内で

素早くエネルギーに変換されるため、

即効性のある優れたエネルギー源に

なると考えられています。

さらに、有機酸にはエネルギーを生み

出す働きがあるため、疲労の蓄積が

抑えられます。そのため、これらの

成分が豊富に含まれるぶどうは、

疲労回復に高い効果を発揮すると

いわれています。ぶどうに含まれる

タンニンには、強い殺菌作用により

腸内の悪玉菌(悪玉菌とは、ヒトの

腸内にすむ細菌の一種です。増え

すぎると体に悪い影響を及ぼす菌)

を減少させる働きがあります。

そのため、悪玉菌が原因となって起こる

下痢を予防する効果が期待できます。

ぶどうは漢方として尿の排出を促し、

肝機能や腎機能を高め、むくみを解消

する働きがあるとされています。

ぶどうに含まれるカリウムにも、体内の

余分な水分を排出する働きがあるため、

ぶどうには細胞間に溜まる水分が原因

で起こるむくみの予防・改善に効果を

発揮するといわれています。

レーズンパンの作り方の動画です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=ZVg1MlTqhdU

 
 
 
 
 
 
 
 
 
ぶどうの有効成分

ぶどうに多く含まれる糖質はブドウ糖と果糖

で占められており、これらの含有量は果物

の中でもトップクラスを誇ります。ぶどうの

果皮や種子には、アントシアニンや

レスベラトロール、タンニンなどの

ポリフェノールが豊富に含まれています。

レスベラトロールは「若返りの成分」とも

呼ばれ注目を集めており、ぶどうの中でも

デラウェア種に多く存在するといわれて

います。ポリフェノールは、強い抗酸化力を

持っていることで知られています。

抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレス

など生活の様々な場面で発生する活性酸素

(普通の酸素に比べ、著しく反応が増すこと

で強い酸化力を持った酸素)を除去し、体が

酸化することを防ぐ働きのことです。

例えば、クギを放置し空気中にさらしておくと

クギがサビついてしまいます。これが酸化です。

人間の体内で酸化が起こると、病気や老化、

肌トラブルが引き起こされます。ぶどうに

含まれるこれらのポリフェノールが体内で強い

抗酸化力を発揮して酸化から体を守ることで、

病気や老化、肌トラブルが予防されます。

また、ぶどうの種子から抽出される油である

ブドウ種子油(グレープシードオイル)には、

必須脂肪酸(体内で他の脂肪酸から合成

できないために食品から摂取する必要が

ある脂肪酸)であるリノール酸やオレイン酸、

強い抗酸化作用を持つプロアントシアニジン

が豊富に含まれています。

プロアントシアニジンの抗酸化力は、

ビタミンEの5倍もあるといわれています。

他にも、カリウムなどのミネラル類やビタミン類、

酒石酸などの有機酸も含まれています。

美肌を作る成分がたっぷり詰まっている優秀

な果物といえましょう。それゆえヨーロッパ

では「畑のミルク」といわれてきました。

 
 
ぶどうの美肌効果

人間の体は約60兆個もの細胞からできており、

それらの細胞が日々入れ変わりを続けること

で若々しさが維持されています。

しかし、加齢とともに細胞の入れ変わりのスピード

が遅くなったり、新しく入れ替わった細胞の質が

低下してしまうと、老化が引き起こされます。

ぶどうに含まれるレスベラトロールには、細胞の

入れ変わりを正常に保ったり、細胞の質の低下を

防ぐ働きがあるため、老化を防ぐ効果が

期待されています。

さらに、タンニンやブドウ種子油に多く含まれる

プロアントシアニジンなどには、皮膚細胞の

酸化を抑制し肌のシミやしわ、そばかすなど

を防止する働きもあるため、ぶどうには美肌効果

もあると考えられています。美肌に効くと言われ、

注目の成分「レスベラトロール」の効果を

引き出すには、どうやって食べると良い

のでしょうか?それには、皮ごと食べるのが一番

です!品種によっては皮が薄くて、丸ごと食べ

やすいもの(マスカットなど)もありますが、ぶどう

を皮ごと食べるのには抵抗がある人も多いかも

しれません。その場合、レーズン(干しブドウ)

にして食べるとそれほど抵抗なく食べられる

という意見が多数ありました。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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コメント

美しい肌Vol.377

2013-10-12 21:13:56

カテゴリー:女性の美容と健康

しじみ

写真はしじみです。

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美肌の野菜&果物(各論:しじみ)

 
 
 
 
しじみの正体

しじみとは、シジミ科シジミ属の淡水または

汽水(海水と淡水が混じり合った塩分の

うすい水)に棲む二枚貝の一種です。

殻は約3.5㎝と小さく、色は暗褐色から

漆黒色をしています。日本で一般的に

しじみというと、大きく分けてせたしじみ、

ましじみ、やまとしじみが知られています。

水産物としてよく取り扱われているのは

やまとしじみです。しじみにはカルシウム

や鉄などのミネラル、ビタミンB12、

ビタミンB2(別名、美容のビタミン)、

ビタミンAなどのビタミンが大変豊富に

含まれています。またアミノ酸の一種

であるオルニチンも多く含まれています。

琉球列島には汽水性で10cmの大きさ

に及ぶマングローブシジミ属(ヒルギシジミ属)

(Geloina) なども生息します。

しかし、20世紀末期以降、中国や台湾を

中心とした東アジアの淡水域に生息する

タイワンシジミ類がやって来て繁殖するように

なり、場所によっては非常な高密度で生息し、

在来種のマシジミの生存を危ぶませるなどの

問題も起こるようになりました。

ヤマトシジミ Corbicula japonica 日本全国
の汽水の砂泥底(砂と泥の川底)に生息し

雌雄異体で卵生(卵から産まれます)です。

殻の内面は、白紫色です。ロシア極東、

朝鮮半島にも生息しています。。マシジミ

Corbicula leana (全国の淡水)の砂礫底
(砂と小石の川底)や砂底(砂の川底)に

生息し雌雄同体で卵胎生(卵を胎内でふ化

させ子を産む繁殖様式)で雄性発生(精子

の情報だけで発生する繁殖様式)をしますが、

この繁殖様式は十分に解明されていません。

殻の内面は、 紫色です。平均水温19℃

程度以上で繁殖します。繁殖期間は

4月~10月です。セタシジミ

Corbicula sandai 琵琶湖固有種のしじみ
です。水深10m程度までの砂礫底(砂と

小石の川底)や砂泥底(砂と泥の川底)に

生息し、寿命は7~8年程度とされています。

雌雄異体で卵生(卵から生まれます)です。

殻の内面は、濃紫色です。漁業調整規則に

よる制限殻長は15mmです。減少した資源

回復のため滋賀県は、捕獲の体長制限と

種苗放流(幼いしじみを放流すること)を主

とした琵琶湖セタシジミ資源回復計画を作って

回復に努めています。シジミ科に近縁な

マメシジミ科(数mm程度)や、近縁では

ありませんが見かけが似るドブシジミ科

(1cm程度)が広く分布しますが、小型である

ために目立たず、食用になることはありません。

 
 
しじみの歴史

しじみには良質のアミノ酸とミネラルが豊富

にふくまれているので、肝臓に良いと昔から

いわれてきました。「土用のしじみは腹ぐすり」

といういい伝えがあるように、夏バテに効く

とも昔からいわれています。

「寒しじみ」と言って冬にも食べられます。

一年を通じて賞味されるので、「四時美」とも

書かれます。(昔はそうだったらしい。)

縄文時代から食べられていた蜆は、同心円状

に成長し、殻に輪状の筋が刻まれる様子が

縮んで見えることから「しじみ」と名付けられた

と言われています。一番美味しい時期は冬で、

秋に栄養をたっぷりとり、身が引き締まって

います。土用の頃のしじみは、子を持っている

のもあり、冬につぐ美味しさです。

しかし、黄疸や肝臓の薬と言われ、精力増強

にも役立つため、夏の強壮食として食べられ

ます。しじみの美味しさの主成分は「コハク酸」

で、貝類の中で一番多く、0.4%含んでいます。

しじみは、縄文の昔から食さてきたごく普通の

食材です。そんなシジミも江戸時代初期に­は

大名への献上料理に使用されています。

慶安元(1648)年十月十九日晩に

信州小諸城主青山因幡守宗俊公らに、

割元職篠澤佐­五右衛門滋野良重親子が

シジミ料理などを献上しています。

「汁 志じみ ざくざく つくし」とありますので、

汁椀にシジミをザクザクとたっぷり入れ、

ツクシを入れてます­。秋にツクシは生えない

ので塩漬か乾物を使ったのでしょう。

この料理を献上した佐久の篠澤家周辺では

今も清流があり天然のシジミも生息して

います­。篠澤家は、代々料理や宿に関する

仕事にも従事し、明治初年には佐久ホテル

となり、現在­に至っています。

なお当時の文献には「郷宿篠澤佐五右衛門」

と書かれたものもあり、役人が泊まる宿を

兼ねていた事が想像できます。

昭和 40 ~ 50 年頃は 5 万トン前後あった

漁獲量も現在では 1 万トン近くまで減少して

しまいました。特に、河川における漁獲量の

減少は著しく、全盛期の昭和 50年頃の

3 万トンに比べると、現在はその 10 分の 1

以下の約 2 千トンまで減少しています。

シジミ資源量は長期間にわたって減少傾向

が続いています。このままでは、シジミ漁業

は衰退してしまうのではないかと危惧されます。

現在シジミ漁が消滅した湖には、霞ヶ浦、

北浦、河北潟などがあります。また、河口堰

ができたため、その堰より上流は海水の遡上

が阻止され、淡水域になりシジミ漁業が

できなくなった河川としては利根川、長良川、

筑後川などがあります。これらの産地で

シジミ漁業が消滅あるいは縮小した原因は、

干拓や河口堰の建設のため、それまで

汽水域であった所が淡水化し、シジミが

産卵不可能となり再生産できなくなった

ためです。シジミ漁獲量の減少は環境改変

による資源減少が原因であることが分かって

きました。かつては、八郎湖、利根川、

宍道湖が、わが国のシジミの 3 大主産地と

呼ばれていましたが、そのうち 2つ、

利根川、八郎湖ではその資源が激減して

しまいました。国内のシジミ漁獲量は年々

減少してきたのに反比例して、シジミの価格

は上昇し続けてきました。昭和 40 年には

漁獲量が 5.5 万トンありましたが、価格は

kg 当たり約 10 円でした。平成 20 年には

漁獲量は約 1 万トンと昭和 40 年頃の

約 20%に落ちましたが、価格のほうは kg

当たり約 680 円と約 68 倍に高騰して

います。テレビで美肌効果が宣伝されて

いるため、さらに価格の高騰は収まらない

ようです。宍道湖の漁師さんからは、「昔は、

シジミは採っても採っても湧いてきた。船が

沈むほど採れた。しかし価格が安く儲け

にはならなかった」という話をされているよう

です。

しじみの簡単炊き込みご飯のレシピです。

 
 
www.youtube.com/watch?v=YEpGWhaY_Gs
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しじみの雑学

日本におけるしじみの産地は全国に点在

しており、やまとしじみは市場のほとんどを

占めています。有名な産地は島根県の

宍道湖と青森県の十三湖で、どちらも淡水

と海水が混じりあう汽水湖です。この二か所

で全国のしじみ漁獲量の約半分にもなります。

せたしじみは琵琶湖水系の特産であり、

しじみの中で最も美味しいとされています。

かつては、滋賀県大津市の瀬田で大量に

採れていました。

ましじみは、殻長3㎝に達し、本州から九州

の河川に分布しています。寒しじみとも

いわれます。近年、外来しじみ(タイワンしじみ)

が日本の河川で繁殖したことにより、絶滅

寸前に追い込まれています。日本では

昔から肝臓によいといわれてきたしじみですが、

韓国や台湾でも昔から食養生食材として

愛されてきています。台湾ではしじみの

しょうゆ漬けが伝統料理として有名です。

また韓国でもしじみの産地である河東(ハドン)

や釜山(プサン)でもしじみの専門店が軒を

列ねており、店内にはしじみの肝機能改善効果

を紹介する張り紙などが多々見受けられます。

しじみは大ぶりで殻のつやがよく、色が濃い

ものが新鮮です。また、勢いよく砂を吐き出して

いたり、水中で触った時に口を勢いよく閉じる

ものが良いしじみです。また、しじみを調理前

に一度冷凍すると生のしじみに比べて、

オルニチンの量が7~8倍に増加するということ

がわかっています。疲労のもととなると考えられ

ているアンモニアを分解するのがオルニチン

サイクル(尿素回路とも呼ばれるもので、肝臓の

細胞内にあって有毒なアンモニアを尿素に変換

する代謝回路です。しじみに含まれるオルニチン

はそのオルニチンサイクルに働きかけて

アンモニアの解毒を促進します。またミトコンドリア

の働きを助けることで、肝臓全体の本来の機能を

保つ役割を担っています。疲れの原因であり

独特の臭いをもつアンモニアを解毒することから、

身体から発せられる疲労臭を低減させる効果が

期待できます。また、肝臓の働きを助ける

メチオニン、解毒作用を高めるタウリンが

豊富なうえ、肝臓を活性化させるグリコーゲン

も含んでいます。

エネルギー産生や糖新生(乳酸や糖原性

アミノ酸を原料として動物が体内で糖

(グルコース)を合成すること)といった代謝、

有毒物質の解毒をスムーズにし、肝臓疲労

や二日酔い予防、ひいては全身疲労を

回復させることができると期待されています。

また、現代人の健康を害する要因として

疲労と心のストレスは密接に関係している

といわれています。しじみに含まれる

オルニチンを摂取することで唾液中

コルチゾール(ストレスにより分泌量が増加

する副腎皮質ホルモンのこと)分泌量

の上昇が抑制されたと報告されています。

このことから精神的疲労感が改善される

ことがわかり、この結果からしじみに

含まれるオルニチンをあらかじめ摂取する

ことにより、心のストレスを軽減し、疲労を

改善させる効果があると考えられます。

しじみに含まれる鉄は赤血球の血色素の

ヘモグロビンや筋肉のミオグロビンなどを

構成する成分で、体内の酸素を運搬する

重要な働きをしています。また、ビタミン

B12は赤血球数を増やし貧血を予防する

効果があります。しじみは鉄とビタミンB12

をレバー並みに含んでいます。

どちらの栄養素も赤血球の形成や再生に

必要な栄養素です。このためしじみは貧血

の予防に効果的です。真水で砂抜きをする

と、水が白くなってしまうのは、旨み

(コハク酸)が溶け出している証拠です。

真水につけておくと、最大、半分もの旨み

成分が溶けてしまいます。しじみの砂抜き

をする時に、必ず塩分を含んだ水で行う

のは、この旨みを逃がさないためです。

真しじみは、真水でしか生息できませんが、

大和しじみは真水でも海水でも生息する

ことができます。大和しじみは大変強い

しじみです。

特に、汽水湖は水中の塩分濃度が頻繁に

変動し、しばしば酸素不足になります。

大和しじみは、この塩分濃度の変動、

酸素不足という環境でも生きていける強さ

をもっています。

塩分濃度の変化があると、浸透圧が変化

しますので、例えば、外部の浸透圧が

高い時は体内の成分を必死に生成し、

浸透圧をあげていきます。

また、酸素不足の時は、代謝を落として

殻の中で必死に耐え忍んで生きている

そうです。環境の変動に対応するために、

肝臓が肥大していることも分かっています。

肝臓が肥大するから人間様の肝臓にも

非常に良いと考えることができます。

汽水湖の中で、豊富な栄養と環境の変動

にもまれてたくましく生きるしじみだからこそ

おいしいしじみになります。

あさりとしじみの砂抜きの仕方です。

ただし、動画では水で砂抜きすることになって

いますが、あさりと同様に塩水で塩抜きする

方が、うま味成分のコハク酸が抜けないよう

です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=8QN3A1CxhP4

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しじみの有効成分

しじみには私たちの体で重要な働きを

してくれるオルニチンが豊富に含まれて

います。オルニチンとはアミノ酸の一種

で、私たちの身体にも存在しており、

血液に溶け込んだ状態で体内を巡り、

アンモニアの解毒を担ったり、肝機能を

保護するなど重要な働きをしています。

アミノ酸にはたんぱく質になるものと

ならないものがあり、多くのアミノ酸は

たんぱく質になりますが、オルニチンは

たんぱく質にならない遊離アミノ酸

(体内でアミノ酸が不足したときにすぐに

補えるよう体内を循環しているアミノ酸)

の一種です。しじみにはオルニチンの

他に、アルギニンも多く含まれます。

ヘモグロビン(脊椎動物の赤血球に

含まれる物質で、酸素を運搬する働き

があります)やミオグロビン(筋肉の

たんぱく質です血液中の酸素を筋肉に

取り込む働きがあります)などを構成し、

また体内の酸素を運搬する鉄や、骨や

歯の形成には欠かせないカルシウム、

皮膚・髪・爪などの再生にかかわる

ビタミンB2(別名美容ビタミン)、神経を

保護する作用があるビタミンB12などが

含まれています。またうまみ成分の

コハク酸なども含んでいます。しじみは

自然の恵みが生んだ、栄養成分豊かな

健康食といえます。しじみには、胆汁の

分泌を促してくれるタウリンが多く含まれて

います。肝臓の働きを活発にする事は

有名ですが、コレステロールの増加を

抑えてくれます。

 
 
しじみの美肌効果

しじみに含まれるオルニチンには肌の細胞

の入れ変わりを促進する効果があります。

オルニチンやアルギニンには成長ホルモン

(若返りホルモン)の分泌を促す働きがあり、

新陳代謝を活発にする効果があります。

新陳代謝が肌などで活発になると、

古い角質が剥がれおち、新しい肌へと入れ

変わることができるため、みずみずしく、

ハリのある肌を手に入れることができます。

髪の毛にもツヤが出て美しくなります。

成長ホルモンの分泌が促されると体に筋肉

がつきやすくなるのですが、筋肉量が増加

することにより基礎代謝も高まります。

基礎代謝が向上することで体内の

脂肪燃焼効率も高まり、同じ運動量でも

効果的に痩せることが期待できることから、

オルニチンにはダイエット効果も見込める

ようです。「疲れ気味でかつ、肌質が悪い」

と感じている25歳から60歳までの健康な

日本人女性39名に対して行われた実験

があります。被験者を無作為に2グループ

(オルニチン摂取19名、オルニチンを

含まないサプリ摂取20名)に分け、

それぞれの試験食品を8週間毎日摂取

させたところ、「ハリ、つやがない」「全体的

に肌が乾燥する」「肌全体がくすんでいる」

「肌荒れが気になる」など22の質問に対して、

オルニチンを摂取したグループ全員が

全ての質問に対して改善されたと答えた

ということです。さらには、特に肌の

弾力アップや、隠れシミの数の減少などの

効果が顕著に現れたそうです。

森田氏(東京シナジークリニック院長で

同志社大学研究員の森田祐二氏)は、

「オルニチンを摂取すると肝機能が鍛えられ、

エネルギー共有がアップすると同時に、

プロリンの共有力も上がり肌質のアップ

につながると推測される」と話しています。

ちなみにプロリンとは、コラーゲンの原料

となるアミノ酸成分です。「お酒を飲み

過ぎるお父さんにピッタリ」的な印象の

あったシジミですが、肌の疲れ全体+

シミ改善にも効果的であることが分かり

ました。他にも肌のコラーゲンを作って

くれるグリシンなどもバランスよく含まれて

いて、しじみは正に美肌をつくる最強の

食べ物といえるかもしれません。しじみは

味噌汁として、もしくは週に3-4回ほど

摂るとよく、特に夕食時に摂るのが最も

効果が高いと言われています。

また、雑学の所でも申しあげましたが、

買ってきてすぐ食べるよりは一旦冷凍

させたほうが、成長ホルモンを促す

オルニチンの量が7~8倍になります。

上記の実験以外でも、しじみ汁を健康

回復のために3ヶ月食べ続けた30歳

後半の女性が、肌のハリや透明感が戻り、

40台後半の今ではしじみ汁を

飲まなかった30代の頃より若々しくなった

という例もあるようです。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

「あさり~しじみ~」のしじみ売りの

掛け声は、「あっさり~死んじみ~」と

聞こえることもあるようです。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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美しい肌Vol.376

2013-10-11 22:43:51

カテゴリー:女性の美容と健康

小松菜

写真は小松菜です。

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美肌の野菜&果物(各論:小松菜)

 
 
 
 
小松菜の正体

小松菜は「青汁のもと」として

ameblo.jp/eitokukai51
/entry-11539248162.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

小松菜とは、アブラナ科の緑黄色野菜です。

小松菜の名前は、東京の小松川村 (現在の

江戸川区小松川地区)でたくさん栽培されて

いたことに由来しています。小松菜には

カルシウムや鉄、ビタミン類などが豊富に

含まれており、野菜の中でもトップクラスの

栄養価を誇っています。別名、冬菜(フユナ)、

鶯菜(ウグイスナ)、餅菜(モチナ)とも呼ばれ

ています。ツケナ類(野沢菜、チンゲンサイ

など、アブラナ科の非結球葉菜の総称)の

一種で、江戸時代初期に現在の東京都

江戸川区小松川付近で、ククタチナ(茎立ち)

を品種改良して栽培され始めたといわれて

います。将軍綱吉の鷹狩りの際に献上され、

そのときに地名から小松菜の名がつけられた

そうです。小松菜は暑さにも寒さにも強く、

半日陰でもよく育ち、プランターでも簡単に栽培

できます。小松菜は比較的病害や連作障害が

少ないため、家庭菜園でも育てやすいのですが、

害虫に食べられやすいという欠点があります。

虫も美味しい野菜は、上手に嗅ぎ分けるという

ことでしょうか?日当たりと水はけをよくし、

有機物を多く含む肥えた土で育てると美味しく

育つそうです。あるいは液肥を使った水耕栽培

によって作物を土壌から隔離して、清潔に保って

育てる方法もあります。水耕栽培も実際に

行われています。一般家庭でも、ペットボトルなど

を活用して苗床をつくって手軽に栽培できます。

一年を通して栽培できますが、種まきの季節に

よって栽培期間が変わります。生育の適温は

10-25℃程度です。暖かいときは種まきから20日

で収穫できますが、夏に種まきすると、25日前後

で収穫できます。春、秋に種まきすると、90日

前後で収穫できます。冬に種まきすると、3-4か月

で収穫できます。旬は冬です。霜が降りる季節

には葉肉が厚くなり、柔らかみが増し、甘みがのり

ます。白菜など冬の食材として使われる野菜の

多くは冬菜とよばれますが、小松菜は12-2月に

よく食べられる冬菜です。寒さに強いですが、

11月を過ぎたら簡単な霜よけをして発芽や生育を

助ける必要があります。小松菜の葉は、表は濃い

緑色、裏はやや薄い色をしています。葉にやや

丸みがある東京小松菜、葉が丸く厚みがある丸葉

小松菜などがあり、葉色の濃いものが好まれます。

小松菜は、葉が硬くなり過ぎないよう生育途中の

柔らかいものを収穫します。日本各地に独自の

名前で呼ばれる様々な種類があり、どの品種も

雪に強いといわれています。

武州寒菜 (ぶしゅうかんな)
群馬県と埼玉県で多く栽培される品種です。

寒さに大変強い特徴を持っています。

信夫菜 (しのぶな)
福島県で栽培される品種で、葉の縁に切れ込み

が入っているのが特徴です。

女池菜 (めいけな)
新潟県原産の品種で、甘さとぬめりが特徴です。

独特の風味を持っています。

大崎菜
300年ほど前に新潟県の大崎という地域で改良

されて定着した品種で、わき芽を次々と収穫する

ことができます。苦みが強く、味が濃いことが特徴

です。

 
 
小松菜の歴史

小松菜の原産地は、南ヨーロッパの地中海沿岸

といわれています。ヨーロッパから中国を経由し、

江戸時代の初期に日本に伝えられた「くくたち

(茎立ち)」というかぶが、小松菜の祖先にあたり

ます。かぶの子孫が各地に広がり、一部は葉を

食べる野沢菜、チンゲン菜などの漬け菜となり

ました。そのひとつが、当時小松川村で栽培されて

いた葛西菜 (かさいな)です。小松川村は、荒川

や江戸川が流れ込み、水が豊かで野菜の一大

産地となっていました。小松菜は五代将軍の

徳川綱吉によって名付けられました。小松川村に

鷹狩をしに訪れた時、葛西菜と呼ばれていた青菜

を汁にして献上したところ、非常に喜んだ綱吉が、

小松川村に由来して小松菜と命名しました。

小松菜という名前は、幕府から土地の名を賜った

立派な名前です。小松菜は江戸時代なかばまで

は「葛西菜」とよばれていました。『大和本草』には

「葛西菘(かさいな)は長くして蘿蔔(だいこん)に

似たり」とあり、『続江戸砂子』では、菜葉好きが

全国の菜葉を取り寄せましたが「葛西菜にまされる

はなし」と高く評価しました。葛西菜が品種改良の

のち小松菜になりますが、『本草図譜』に描かれた

葛西菜は現在の丸い葉の小松菜とは異なっています。

青葉高によれば小松川の椀屋久兵衛(1651年 –

1676年)が葛西菜を小松菜に改良したということ

ですが、『江戸川区史』によれば椀屋久兵衛が評判

の高かった葛西菜をわざわざ江戸から上方に取り

寄せて人に振る舞ったということだそうです。

椀屋久兵衛とは、数々の豪遊のあまり身を持ち崩し、

浮世草子『椀久一世の物語』にもなった上方の豪商

です。葛西菜が小松菜と改称された理由の一つに、

江戸市中の糞尿を持ち帰って下肥とし、野菜を江戸

に運んだ葛西船(かさいぶね)の存在を挙げる向きも

あります。葛西船は単に葛西と呼ばれていたことも

あるようです。当時のイメージとして屎尿臭を連想

させる葛西という言葉を嫌って、めでたい常盤の松に

あやかった小松の名を採ったと考えられているよう

です。東京都江戸川区中央の香取神社には

「小松菜ゆかり塚」があります。

 
 
小松菜の雑学

関東地方で古くから親しまれた野菜で、東京都、

埼玉県、神奈川県、千葉県といった東京近郊

(首都圏)での栽培が多くなっています。現在では

大阪府・兵庫県・愛知県・福岡県などの日本各地

の大都市近郊でも盛んに生産されています。

耐寒性が強く、旬は冬ですが、一年中栽培されて

います。冬に霜が降りたり、非常に強い冷え込みで

葉が凍っても枯れることは少ないそうです。

最近は、農薬だけに頼らない病害虫から守るため、

また安定生産のため、夏と冬を中心に無加温

ハウスでの栽培も増えています。東京では、栽培

の始まった江戸川区以外でも葛飾区、足立区、

八王子市、武蔵村山市、町田市、府中市、立川市

など、生産の盛んな地域があります。市場出荷の

ほか、農産物直売所での販売も増えています。

関東地方だけで、全国の約8割を生産しており、

東京都が生産量1位~2位を誇ります。新鮮で

あれば生でも食べることができるほどで、下ゆで

せずに汁物や炒め物に使ってもアクを感じさせ

ないという特徴があります。小松菜は、葉が

鮮やかな緑色で、葉肉が厚く、葉先までピンと

しているもの、根元がしっかりしているものを選ぶ

と良いといわれています。また、株が大ぶりの

ものが特においしい小松菜です。農薬を除去

するときのポイントは、ボウルに流水を受け、

小松菜を5分ほどつけてから5回ほど強い流水

でザブザブとふり洗いをすることです。

根元を特によく洗うことが良いとされています。

小松菜はアクが少なく、下茹でせずにそのまま

炒めたり、茹でても水にしばらくさらしておく

必要がないため手軽に調理できる野菜です。

また、そのまま調理できるため小松菜に含まれる

水溶性のビタミンの損失を抑えることができ、

効率良く摂取することができます。小松菜の

柔らかさと、くせのない特徴が好まれ、近年

品種改良により、他の野菜と小松菜をかけ

合わせた新野菜が誕生しています。

小松菜とチンゲン菜をかけ合わせた「べんり菜」、

中国野菜であるターサイとかけ合わせた

「ちょうほう菜」、香川県の野菜であるさぬきなと

かけ合わせた「食べて菜」などがあります。

ちょうほう菜は漬物から油炒めまで幅広く使うこと

ができ、食べて菜はシャキシャキとした食感と

食べやすさが特徴です。小松菜の良さと

それぞれの野菜の長所を活かし、夏の暑さに

強く、姿形、葉色の良い新野菜にも注目が

集まっています。小松菜には、カルシウムが

豊富に含まれています。カルシウムは骨や歯

のもととなり、体を土台からしっかりつくるため

に役立つ成分です。血液中のカルシウムが

不足すると、骨から血液中にカルシウムが

溶け出し、骨のカルシウム量が減少します。

減少しすぎると骨密度が低下し、骨が

スカスカになりもろく折れやすい状態となる、

骨粗しょう症となります。カルシウムを十分に

摂取することにより、骨を強く保つ効果がある

ため、野菜の中でもトップクラスのカルシウム

量を持つ小松菜は、効率の良い補給源

といえます。小松菜に多く含まれている

カルシウムは、体内で神経伝達に関わる成分

です。神経伝達をスムーズにすることにより、

精神を安定させ、ストレスの緩和に効果的

といわれています。また、小松菜には

ビタミンCも豊富で、ストレスの原因のひとつ

である活性酸素を除去する働きをします。

カルシウムやビタミンCは、どちらもストレスへ

の抵抗力を高めるために必要な栄養素である

ため、これらを補うことのできる小松菜は

ストレスを予防するために適した野菜であると

考えられています。小松菜には、β-カロテン

が大変豊富に含まれています。β-カロテン

は、老化やストレス、生活習慣病の原因の

ひとつである活性酸素を取り除く働きがあり

ます。活性酸素は、体内をサビつかせ血管

にダメージを与えて動脈硬化や血圧上昇を

招いたり、細胞にダメージを与えて、ガンや

老化を引き起こす原因となる物質です。

β-カロテンが活性酸素を除去することにより、

動脈硬化を予防する効果、高血圧症を改善

する効果、糖尿病の予防・改善効果、細胞

の健康を維持する効果などが期待でき、

小松菜は生活習慣病をはじめとする様々な

病気や体調不良の予防に役立つといえます。

小松菜には、貧血の予防に役立つ鉄が多く

含まれています。鉄は、血液中の赤血球の

構成成分であるヘモグロビンの一部として、

酸素を全身に運ぶ役割を担っています。

鉄が不足することによってヘモグロビンの量が

減ると、全身の細胞や組織に十分に酸素を

送り届けることができなくなり、顔が青くなる、

息切れする、動悸が起こる、疲れやすくなる、

立ちくらみがするなどの貧血の症状が

起こります。小松菜には、貧血を予防する鉄

だけでなく、鉄の吸収を高めるビタミンCも

含まれているため、貧血の予防に効果がある

野菜といえます。鉄は動物性のたんぱく質と

一緒に摂ることによって吸収や働きが良くなる

ため、肉や卵などと組み合わせて調理すると

さらに効率良く摂取することができます。

小松菜には、カリウムが多く含まれています。

人間は約60兆個もの細胞からできており、

生きていくためには細胞の機能を維持する

ことが必要です。カリウムは細胞内の水分

に多く存在し、この濃度は、細胞の水分量

や働きに大きく影響するため、常に適切な

濃度を保つように調節されています。

細胞の外にはナトリウムが多く存在し、

ナトリウムが過剰になると水分のバランスが

崩れ高血圧となります。カリウムは余分な

ナトリウムを、排泄し水分のバランスを保つ

働きがあるため、血圧を下げ高血圧を予防

する効果が期待できます。また小松菜は

血栓融解作用を持つことから、動脈硬化

や心血管疾患を予防する効果が期待

できます。

ひき肉と小松菜のパスタのレシピです。

 
 
www.youtube.com/watch?v=PtI86w5szLM

 
 
 
 
 
 
 
小松菜の有効成分

小松菜には、カルシウムや鉄、カリウムなどの

ミネラル、体調を整えるビタミン類などが豊富

に含まれています。野菜の中でもカルシウムは

特に多く含まれ、ほうれんそうの3倍以上も

含まれており、骨粗しょう症の予防に役立ちます。

カルシウムは吸収率が低いため、ビタミンDを

多く含むキノコ類や魚介類と組み合わせて調理

すると体内での吸収率が高まります。

ビタミン類は、ビタミンC、ビタミンA (β-カロテン)、

ビタミンB群、ビタミンEなどが豊富に含まれ、

ストレスに対する抵抗性を高めたり、皮膚や粘膜

を丈夫にし、免疫機能を維持する働きがあります。

小松菜にはプロリンが豊富に含まれます。

プロリンは非必須アミノ酸の一つです。プロリンは

皮膚などの組織を構成するコラーゲンの主要な

成分です。プロリンは皮膚に潤いをもたらす天然

保湿成分の一つです。プロリンは体の即効的な

エネルギー源としても使われます。プロリンには

脂肪燃焼を促進する効果もあります。その他に辛み

成分イソチオシアネート、葉緑素、食物繊維などを

含んでいます。アブラナ科の野菜に特徴的な解毒

成分、「イソチオシアネート」を含むため、デトックス

効果が期待できます。さらには、白血球を活性化

して免疫力を高める働きもあるそうです。小松菜の

色素成分、「ネオキサンチン」には抗肥満作用が

あることがわかっています。

 
 
小松菜の美肌効果

小松菜には、食物繊維が豊富に含まれます。

この食物繊維は、腸内の有害物質を排出する

効果があります。この有害物質排出効果が

デトックス効果そのものです。デトックス効果が

有効になれば、美肌へと導かれます。

小松菜に含まれるβ-カロテンは、抗酸化作用を

持つ黄色の色素で、体内で必要な分だけ

ビタミンAに変換され、肌や粘膜の健康を守る

働きがあり、肌のカサつきや肌荒れを改善する

効果が期待できます。さらに小松菜に含まれる

ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、肌の

ハリを保つ効果があるため、しわの予防や改善に

役立ちます。また、ビタミンCにはシミを防ぐ働き

もあります。また若返りのビタミンと呼ばれる

ビタミンEも豊富に含まれるため、その抗酸化作用

により、美肌効果が期待できます。このような

小松菜に含まれる様々な栄養素の相乗効果

(抗酸化ビタミンのビタミンA、C、Eや

イソチオシアネート、プロリンなど)により、小松菜

は美肌を保つ効果が期待できます。

困ったな!困った菜っ葉!小松菜!笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

女性の美容と健康についてのご相談は、当クリニック

皮膚科にて承ります。

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コメント

美しい肌Vol.375

2013-10-10 23:02:07

カテゴリー:女性の美容と健康

大麦

 
写真は大麦です。

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美肌の野菜&果物(各論:大麦)

 
 
 
 
大麦の正体

大麦若葉は「青汁のもと」として

ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11633197719.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

オオムギ(大麦)は、イネ科オオムギ属の

一種です。「オオムギ」は漢名の「大麦

(だいばく)」を訓読みしたものです。「大」は、

小麦(コムギ)に対する穀粒や葉の大きさの

大小ではなく、大=本物・品質の良いもの・

用途の範囲の広いもの、小=代用品・品格

の劣るものという意味の接辞によるものです。

大豆(ダイズ)、小豆(アズキ、ショウズ)、

大麻(タイマ)の大・小も同様です。伝来当時

の中華圏では、比較的容易に殻・フスマ層

(種皮、胚芽など)を除去し粒のまま飯・粥

として食べることができたオオムギを上質と

考えたことを反映しています。世界中で栽培が

行われており、小麦、稲、とうもろこしに次いで

世界第4位の生産量の穀物とされています。

もともとオオムギは厳しい環境下においても

適応できる能力を持っているため、高原地域

や砂漠のように半乾燥地帯においても栽培が

なされています。オオムギは高さ1mほどに

成長し、根は50cm~70cmの深さまで成長

します。日本では、種まきが秋に行われ、

冬の間にじっくりと成長をさせ、穂が実る春に

収穫をし、田植えまでに収穫を完了させます。

オオムギは胚乳の部分に食物繊維を、胚芽

の部分にビタミンを多く含みます。胚乳には

食物繊維のほか、でんぷんやたんぱく質を

含みます。オオムギは穂の形状によって、

六条種と二条種に分類できます。穂を上から

見た場合、穀粒が2列に並んでいるものが

二条大麦で、6列に並んでいるものが

六条大麦です。二条種はビールのうまみを

出すために用いられ、六条種は押し麦などに

加工され、米と一緒に炊いて食べられます。

日本でオオムギは、加熱後柔らかくしたもの

をローラーで平たくした押し麦、オオムギを

精白(穀物をつくことで表皮をとり、全体的に

白くさせること)した丸麦、精白した白麦など

が販売されています。日本で最も一般的な

ものは押し麦です。現在では、健康食材

としての品種開発が進んでいます。中国では

脚気(かっけ)(ビタミンB1の欠乏症です。

心不全や末梢神経障害などが起こります)に

働く漢方薬としても利用されています。

オオムギの若葉は、ミネラルやビタミン、

SOD酵素様物質を豊富に含むことから、

健康食品に多用されています。

 
 
オオムギの歴史

オオムギは約1万年前から西アジアから

中央アジアで栽培されていた世界最古

の穀物といわれており、古代エジプトの

ツタンカーメン王の墓からも副葬品として

オオムギが発見されています。現在

栽培されている品種は、現在イラク周辺

に生えている二条オオムギに似た野生種

ホルデウム・スポンタネウム

(Hordeum spontaneum’) が改良
されたものといわれています。

新石器時代である1万年前にはすでに、

シリアからユーフラテス川にかけての

肥沃な三日月地帯で栽培が開始されて

いました。古代エジプトでも主食のパンを

焼くのに使われており、ヒエログリフにも

描かれています。その後も長くヨーロッパ

など世界各地で重要な穀物でしたが、

グルテンがないためにコムギに比べて

使用法が限定されるため、次第に主食の

座から転落し、醸造や飼料用が中心と

なっていきました。日本へ中国から伝来

したのは1800年前ほど前、3世紀頃

といわれており、小麦よりも1世紀早く

伝来しました。奈良時代にはすでに広く

栽培されていました。『類聚三代格』には、

弘仁11年(820年)の太政官符として「麦は

(米の)絶えたるを継ぎ、乏しきを救うこと

穀の尤も良きものなり」との記述があり

ます。平安時代からはお米とオオムギを

混ぜた「オオムギごはん」として食べられる

ようになりました。二毛作が普及すると、寒冷

と乾燥を好む大麦は米の裏作として適していた

ため、栽培はさらに拡大しました。製粉する

必要のあるコムギに比べ、オオムギは粒の

ままで食べるために手間がかからず、コムギ

よりも熟すのが早いため米の裏作として適して

いたうえ、不足しがちな米の増量用としても

適していたため、このころはコムギより重視され、

栽培面積も広かったそうです。明治時代には、

小麦の45~47万町歩に対し、大麦の作付面積

は130万町歩と、3倍近くにまで達していました。

しかしその後、米の収量が増えるに連れてより

用途の広い小麦栽培に取って代わられ、大麦

の作付けは減っていきました。

 
 
オオムギの雑学

一般的に精白されたオオムギはビタミン類が

減少するため、ビタミンB1などが強化した強化

精麦を利用すると良いといわれています。

オオムギは、とろろ汁をかけて食べる「麦飯」

が有名です。麦飯の米と麦の割合は8:2が

理想とされています。また、六条大麦は、

殻つきのまま炒って、熱湯で煮出した

六条麦茶の原料としても活用されています。

オオムギは非常に消化が良く、白米の

およそ3分の1の時間で消化されると

いわれています。ただし、オオムギは体を

冷やす作用があるため、冷え性の人は摂取

しすぎないように注意する必要があります。

オオムギは、食物繊維を多く含むため、

腸内環境を整える効果があります。

オオムギは、体内で水分を吸収し、排便を

促進する不溶性食物繊維と、摂取したもの

をゆっくりと腸へ移動させ、急激な血糖値の

上昇を抑制する水溶性食物繊維をバランス

よく含んでいます。さらに、白米は精白すると

食物繊維が大幅に減少するのに対して、

オオムギでは精白しても精白米よりも10倍

以上もの食物繊維を含んでいるといわれて

おり、効率よく摂取することができます。

また、オオムギにはβ-グルカンが含まれて

おり、β-グルカンはコレステロールを低下

させる効果があります。余分なコレステロール

の増加は、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞

などの危険性を高めます。オオムギは

コレステロール値の上昇を抑制し、生活習慣病

を予防する効果があります。オオムギは

ビタミン類を多く含むため、疲労を回復する効果

があります。オオムギには疲労回復に働きかける

ナイアシンなどのビタミンB群が多く含まれます。

そのほか、オオムギは鉄や亜鉛などのミネラル

も含むため、体全体の健康を増進します。

このように、オオムギはビタミンB群を多く含み、

疲労を回復する効果があります。メソポタミア

では小麦より塩害に強いため、南部の

バビロニアで多く栽培されました。ヨーロッパ

では粗く挽いた大麦を煮た粥状のものが

食べられていました。古代ローマでは粗挽きの

大麦の粥はプルスと呼ばれ、主食として重要

なものでした。その後パンが普及し、15〜16

世紀にかけて寒冷な地でも生産性が高く、

ゆでただけでも比較的美味なジャガイモが

アメリカ大陸からもたらされたため、現在では

主として飼料用および醸造用の穀物とされる

ようになりました。チベットで主食の中心

となっているツァンパは、ハダカオオムギを

乾煎りして粉砕した粉で、茶で練るなどして

食べられています。日本はチベット文化圏と

並んで大麦を主食穀物として多く利用する地域

でした。しかし明治時代までは今日のように、

炊飯しやすい押麦にして白米と混炊することは

行われていませんでした。米や雑穀と比べて

煮えにくいため、挽き割り粥にするか、炊飯に

先立ち、あらかじめ煮て冷まして一晩置く、

えまし麦としてから単独、あるいは米や雑穀と

混炊して調理しました。明治時代までは、

えまし麦のゆで汁は、砂糖を混ぜて母乳の

代用品として使われることもありました。

近年までは麦飯として米と混炊して特に

農村部では重要な主食とされました。

しかし農村部では白米の飯が祭礼に際しての

特別なご馳走であったこと、都市部で白米の飯

が普及したことなどから、麦飯は白米の飯に

対して農村的な格の低い洗練されない食品

とされました。そのため臭くてまずいと考え、

蔑んで貧民や囚人の食事とみなす者も少なく

ありませんでした(俗に言う「刑務所の臭い飯」

のいわれです)。その一方で、白米の飯への憧れ

によって脚気は近代の日本で国民病と呼ばれる

までに蔓延しました。海軍ではこれへの対策と

していち早く麦飯を導入し脚気患者を激減させ

ましたが、「死地に赴く兵士に白米を食べさせて

やりたい」という情から白米にこだわった陸軍では

日露戦争で著しい戦病死者を出しました。

さらに、麦が配給されていた海軍でも一部の兵士

がこっそり麦を捨てていたために完全な克服には

至らず、脚気禍が何度も再燃しています。

現在では精白技術の向上による食味の向上や、

押し麦の普及による炊飯の容易化により、健康食

として再び人気を博しています。また、とろろには

麦飯を使うものとされており、麦とろご飯は東海道

の鞠子宿などで古くから名物となっていました。

沖縄県においては、緑豆とオオムギを使ってあまがし

というぜんざいの一種が作られ、夏の風物詩となって

います。

カクテルのマイタイに用いられるオルジェーシロップ

やスペイン語圏で人気のある飲料オルチャータは、

どちらもラテン語で「ホルデアタ」(hordeata、

「オオムギから作られた」)と呼ばれるオオムギを原料

とした飲料を祖先としています。

日本や朝鮮半島では種子を煎ったものを煎じて、麦茶

として飲まれます。日本では冷やして主に夏に飲まれ

ますが、朝鮮半島では温かくして年中飲まれます。

日本でも江戸時代には麦湯と呼ばれ、温かくして飲む

ものでしたが、新麦を使う方が美味しいため、季節は

やはりオオムギの収穫期である夏のものでした。

日本では麹を生やして醤油・味噌などの発酵食品の

原料として使われます。ハダカムギから作られる

麦味噌が、九州を中心に作られています。

焼酎のような酒類の原料としても用います。焼酎の場合、

これを麦焼酎といいます。また、炒った大麦を

挽いた粉をはったい粉、または麦焦がしと呼び、

砂糖や湯などと合わせて練り、菓子の一種として

食べていました。

私が子供の頃食べたはったい粉は、このことを

指していました。

麺やパンの材料としても用いることができますが、

コムギと違い、グルテンをほとんど含まないので

弾力性が必要な麺の原料とするには、小麦など

と混合するかグルテンの添加が必要です。

製粉してパンにした場合もグルテンに乏しいため

あまり膨らまず、小麦のパンとは食感が異なる

どっしりとした重い感じのパンができます。

また大麦は小麦より粉に挽きにくいという問題が

ありますが、発芽させることによって挽きやすく

なります。後述の麦芽としての利用法は、そこから

偶然生み出されたものです。大麦の主な用途

として麦芽の製造があげられます。麦芽には

アミラーゼ酵素が含まれ、デンプンを糖に分解

する作用があり、水飴やシロップの原料となります。

さらに糖からアルコールを作り、ビールやウィスキー

などの酒類を作ります。一般的に、麦芽といえば

大麦からのものを指していいます。

その他の用途としては、家畜の飼料、漢方薬など

があります。特に大生産国であるヨーロッパや

アメリカ合衆国においては、飼料用とビール・

ウィスキー醸造用がオオムギの用途のほとんどを

占め、そのまま食用とすることは少ないようです。

また、オオムギ発酵エキスに白髪を黒くさせる作用

のある成分が含まれ、育毛剤、シャンプーなどに

応用が考えられています。

オオムギ(押し麦)を使ったリゾットのレシピです。

 
 
 
www.youtube.com/watch?v=3Iq26m4aLJg

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オオムギの有効成分

大麦は六条種と二条種に穂の条件より分類され、

六条種では醤油や味噌、麦茶といった製品の

原料となります。通常、六条カワムギを六条

オオムギと言い、六条ハダカムギをハダカムギ

と略称します。栄養面では、タンパク質や脂質

を多く含み、米以上にカルシウムや食物繊維

を含有しています。また、ビタミンB1やビタミンB2、

鉄分といった成分も比較的多めに含有されて

います。かつて大麦を混入させた米のご飯は

貧しさを現すものとなっていましたが、近年では

大麦の評価も変わり、健康食品として扱われ、

生活習慣病の予防対策として見直されている

傾向にあります。一般に流通しているのは

押し麦と言われるもので、これは精麦を行った

後、熱を加えて柔軟性を持たせてから圧扁した

ものとなります。また、白麦は縦二つ割を行って

圧扁したものとなり、丸麦、ひき割り麦といった

ものは圧扁を行わず、縦二つ割のみとなります。

尚、丸麦は米粒麦或いは切断無圧扁精麦とも

いいます。大麦の水溶性食物繊維の大部分を

占めているのは「β-グルカン」という粘りの強い

成分です。β-グルカンは、胃や腸の中で他の

食べ物と混ざり合い、消化吸収を抑えるはたらき

を持っています。現代の食習慣における大きな

課題の一つに、白米ご飯や白パン、砂糖たっぷり

の菓子やジュースなど、消化吸収されやすい糖質

の摂り過ぎによって血糖値が上昇するという影響

があります。この作用を「食後高血糖」といい、食後

高血糖を誘発する食品は「高GI食品」と呼ばれて

おります。食後高血糖によって、糖を処理するため

のホルモン「インスリン」が多量に分泌され、余分な

糖を脂肪細胞に蓄積するはたらきを持ちます。

過剰になった脂肪細胞からはさまざまな悪玉物質

が放出され糖尿病や脂質異常症、高血圧などを

引き起こす原因につながります。これに対して、白米

に混ぜる大麦の割合が多い麦ご飯は食後高血糖を

抑え、インスリンの分泌量も少なくなるということが

わかっています。さらに、β-グルカンには

コレステロール低減につながる作用があり、

悪玉コレステロールを減らしながら、

善玉コレステロールを減らさないという特徴も併せ

持ちます。水分を吸って粘りが出るβ-グルカンは

脂質や糖質の吸収を抑え、血糖値の上昇をおだやか

にする特徴があります。このような作用をもたらす

大麦などの食材を「低GI食品」と呼び、一般的に太り

にくい食材と位置づけられています。大麦若葉には

SOD酵素様成分やカルシウム、鉄、亜鉛、カリウム、

マグネシウム、銅などのミネラル類、β-カロテンや

ビタミンB1、ビタミンCなどのビタミン類、トリプトファン

やアラニンなどのアミノ酸、食物繊維などがバランス

よく含まれています。また、緑色の色素である葉緑素

が含まれていることも特徴です。

 
 
オオムギの美肌効果

大麦は白米の20倍近い量の食物繊維を含んでいます。

かつての日本人は1日に20g以上の食物繊維を摂って

いましたが、今は15g以下まで下がってきています。

しかも穀類からの摂取量が10gから2.5g程度に落ち

込み、これは主食の変化が大きな要因と考えられ

ます。これほどの食物繊維は、腸内の有害物質を

排出する効果があります。この効果こそ、デトックス効果

そのものです。デトックス効果が有効になれば、美肌

へと導かれます。ビタミンCは、コラーゲンの生成に

欠かせない成分です。コラーゲンは、肌のハリを保つ

働きを担っています。さらに、ビタミンCにはシミの原因

となるメラニン色素の生成を防ぐ働きもあります。

大麦若葉にはビタミンCが豊富に含まれているため、

美肌効果が期待されています。さらに大麦若葉には、

β-カロテンとビタミンB群が多く含まれており、これら

抗酸化ビタミンの相乗作用による美肌効果も期待

されています。今回は、ここまでとさせて頂きます。

獏が麦芽を食べた。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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美しい肌Vol.374

2013-10-09 07:07:28

カテゴリー:女性の美容と健康

セージ

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美肌の野菜&果物(各論:セージ)

 
 
 
 
セージの正体

セージは「長寿のハーブ」として

ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11525620657.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

セージには様々な種類がありますが、一般的

にセージというとコモン・セージを指します。

和名はヤクヨウサルビアです。地中海原産

です。属名でも分かるとおりサルビア

(Salvia splendens)に近縁であり、sage の
一般名自体、ラテン語の salvia が

(フランス語 sauge を経て)訛ったものと

いわれています。セージとは、

シソ科サルヴィア属の植物で丈が30~70

㎝程になる多年草です。葉の色が白がかった

独特な緑色をしており、この色はセージ

グリーンとも呼ばれています。毎年春から夏に

かけて薄紫やピンク色の花を咲かせ、茎は

シソ科の特徴である四角形をしています。

セージは、ヨーロッパの南部や地中海沿岸の

石灰質の日当たりのよい斜面に自生しており、

高温多湿に弱く、寒さに強い性質を持つこと

から、乾燥していれば-15℃程度の環境下

でも生育できるといわれています。セージは

古くからハーブとして親しまれており、

ハーブティーとして飲むことで、のどの痛みや

口内炎の予防、月経痛の緩和、消化促進など

様々な効果があるといわれています。

抗酸化作用が強く、ヨーロッパなどでは

古代ローマ時代より免疫を助ける薬草として

使われていました。また、紅茶が持ち込まれる

以前は、お茶(ハーブティー)として使われる

ことが多かったそうです。また、セージの葉から

抽出した精油(植物の花や葉、果皮、樹皮、根、

種子、樹脂などから抽出した有効成分を高濃度

に含有した100%天然の揮発性の芳香物質)

にはリラックス効果があるとして、アロマテラピー

に利用されてきました。

食用セージと花セージの違いです。

 
 
 
www.youtube.com/watch?v=ERk7F_NaHiQ

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
セージの歴史

セージの歴史は古く、紀元前300年に著された

テオフラストスの「植物誌」で紹介されています。

その後、紀元後77年にはプリニウスや

ディオスコリデスによって書かれた

「プリニウス博物誌」の「植物薬剤編」にも記録が

あるといわれています。プリニウス博物誌では、

セージには野生種と栽培種がある、ブドウ酒

とともに飲むと遅れている月経を促進する、煎じ汁

を飲むと月経過多を止める、セージの葉そのもの

を傷口に貼ると出血を抑える、蛇に噛まれたとき

には毒消しになることなどが記載されています。

セージの植物学上学名はサルビアで、助ける

もしくはセーブするという意味があります。セージ

は、アラビア語では、イエスの母親マリアに由来

する洗練された「mariamiya」という名前がついて

います。アラブの伝統によると、マリアとイエスは、

ヘロデ王の兵士たちの怒りを恐れて、イエスの

生誕地であるベツレヘムに逃れたと考えられて

います。それは夏の季節でした。マリアとイエスは

疲れていたため、休憩するための日陰の場所を

探していました。銀色の葉が美しい良い香りのする

三小葉のセージの低木がありました。

マリアは、イエスをセージの木の日陰に寝かせ、

セージの葉を用いて顔を拭くために使いました。

その故事に習って「mariamiya 」という名前を

授かったそうです。セージはユダヤ教でも伝統が

あります。イスラエルの一部の研究者は、ゼニアオイ

のヘブライ語の名前をモリア山と結びつけて考え、

またメノラ-の7つの枝は、本来イスラエルに育つ

セージを象徴していると主張しています。セージ

がヨーロッパ南部や地中海沿岸地方からイギリスに

渡ったのは1世紀頃といわれており、ローマ軍が

イギリスでの行軍中、道の両脇にセージの種を

蒔いて進んだといわれています。10世紀には医学

の中心地であったイタリアのサレルノでセージの

薬効がたたえられ、疫病の薬として使われて

いました。12世紀のドイツでもセージは万能薬と

考えられていました。17世紀に入ると、イギリス

のニコラス・カルペッパーが「造血の効果があって

肝臓によい」「記憶力を強くするのに非常な能力

があって、感覚を暖め敏感にする」と述べています。

また、ヨーロッパに中国のお茶が伝わると、セージ

とお茶を混ぜた飲料が飲まれるようになり、イギリス

では多量のセージがオランダから輸入されるように

なりました。また、歯磨き粉ができる以前は、歯を

白くし歯茎を丈夫にするものとしてセージが

使われていました。日本にセージが渡来したのは、

明治12年頃だといわれています。かつては

薬用植物園で見られましたが、現在では、その香り

の良さから葉を乾燥させてハーブティーとして飲用

されるようになり、ハーブ・ガーデンやハーブ専門店

で見られるようになりました。料理にも使われるように

なり、主にソースなどの付香料として利用されたり、

肉の臭み消しとして重宝されています。 また、セージ

の苗や種子も販売されるようになり、今では全国に

普及しています。

 
 
セージの雑学

セージは昔から長寿のハーブとして親しまれて

きました。中国やペルシャには「庭にセージを

植えれば、老いることなし」、イギリスには

「長生きしたい者は5月にセージを食べよ」

という古いことわざがあります。17世紀の中国

では大変珍重され、オランダ商人は1枚の

セージの葉と大箱3箱の最高級中国茶を

取引していたそうです。古代ローマでは、

あらゆる儀式で捧げられる神聖なハーブ

であったともいわれています。セージは、薬用

としての利用のほか、料理にも使われます。

昔は、肉の防腐のためにソーセージに

セージを一緒に練りこんだといわれています。

これは、防腐目的だけでなく肉の臭みを抑える

香りづけの意味を持っています。 このことから

ソーセージという名前は、セージが語源である

という説があります。セージは料理の他にも、

ガーデニングやフラワーアレンジメント、

ドライフラワー、リース、染色、入浴剤、石けん、

シャンプーやトリートメントなど、その利用範囲

は多岐に渡り多くの人々に親しまれています。

セージには空間を清める力があると考えられて

おり、現代でもカナダなどでは新しい引越し先

でセージを焚いて部屋を清めたり、

アロマキャンドルなどと一緒に引越し祝いとして

プレゼントしたりします。また、セージを煮たあと

の水をスプレーすると抗カビ、殺菌効果があると

されています。セージには優れた抗菌効果に

加え収れん作用があるため、風邪や熱の症状、

のどの痛みを抑える効果があるといわれています。

また、扁桃腺(へんとうせん)炎や気管支炎と

いった呼吸器系感染症の初期に服用すると効果

があるといわれています。また、主成分のツヨン

やタンニンには、歯肉炎や口内炎などの口腔内

粘膜の炎症やのどの腫れなどを防ぐ効果が期待

されています。セージの葉をハーブティーとして

飲用する他、ハーブティーで1日に2~3回うがい

をすることで、これらの症状が予防できるといわれて

います。セージには血行を促進する効果がある

ため、月経痛の緩和や過小月経、稀揮発月経、

無月経などの月経不順に対して働きかける

といわれています。また、セージには女性ホルモン

であるエストロゲンに似た作用もあるため、更年期

特有の異常発汗やホットフラッシュと呼ばれる

ほてりやのぼせをはじめ、めまい、耳鳴り、肩こり、

不眠、疲労感などの症状に対する効果がある

といわれています。セージには、消化薬としても

優れた効果があるといわれています。

セージの精油には消化器系の平滑筋を弛緩

させる効果があり、苦味とともに食欲を刺激し、

消化を助けるといわれています。さらに消化を

促進する消化酵素と胆汁の分泌を促進し、

胃の働きを促進します。また、セージの

ハーブティーを飲むと胃腸内のガスを排出する

効果(駆風効果)があるといわれています。

消化不良や下痢、大腸炎や肝臓病に有効

とされ、さらに殺菌作用があるため胃腸炎など

の感染症を改善する効果が期待されています。

セージを使ったお料理(植物性ソーセージ)です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=Q9T20vV67ok

 
 
 
 
 
 
 
 
 
セージの有効成分

セージの葉から採取される精油には、ツヨン、

シネオール、ボルネオール、カンファーなどが

含まれています。この精油はごく少量でも効果

を発揮するといわれ、アロマテラピーとして

使われています。

ツヨンはメントールの様な香気を持つ精油で、

強い抗菌効果や防腐効果を持っています。

シネオールは心地よい芳香と味を持つことから、

食品添加物や香料、化粧品、口中清涼剤、

咳止めなどに配合されています。副鼻腔炎の

治療に効果があるほか、炎症や痛みを和らげる

効果もあるといわれています。ボルネオール

には、アロマテラピーでの効果として、抗うつ、

穏やかな鎮痛、抗ウイルス、副腎皮質刺激、

全身および心臓強壮作用などがあるとされます。

カンファーとは、一般的に樟脳と呼ばれる物質

でカンフルとも呼ばれています。カンファーには、

血行促進作用や鎮痛作用、消炎作用などがあり、

主に外用医薬品の成分として使用されています。

医薬用以外でも、香料の成分として使われたり、

衣類や人形などの防虫剤、防腐剤として使われる

こともあります。セージには他にもタンニン、

フラボノイド、サルビン酸、カルノシン酸、

フェノール酸などが含まれ、様々な健康に対する

効果があるといわれています。特に、収れん作用

(縮こませたり、引き締めたりする働き)を持つ

タンニンは月経過多や多汗を抑える目的で

用いられています。

 
 
セージの美肌効果

とても鋭くクリアな香りを持つセージの精油は

非常に強い作用があり、ごく少量でもその効果を

発揮します。セージの香りは、気分が落ち込んで

いる時などに使われます。また、頭をすっきりと

させたい時にも役立つ香りとして、勉強部屋や

仕事中の芳香浴にも利用されます。神経疲労

にも効果を発揮し、ストレスに対処する能力を

高める効果が期待されています。ところで

「皮脳同根」と言われます。つまり「皮膚は露出

した脳」と言われるほど、お肌(皮膚)と脳には

密接な関係があるという考え方です。それは、

身体が作られる過程に理由があります。受精卵

は次第に分化して、外胚葉、内胚葉、中胚葉と

グループ分けされて成長していきます。脳も皮膚

も、外胚葉から作られます。つまり皮膚も脳も由来

は同じと言うことです。ですから、脳がストレスを

感じるとお肌に影響するのは「気のせい」では

なく、「由来が同じ」だから脳と同じようにお肌も

ストレスを感じてしまうからです。ですから、脳が

リラックスしていればお肌もリラックスした良い

状態を保てるということです。セージのリラックス

効果により、お肌もリラックスした良い状態が

保たれるというわけです。セージには収れん作用

があるため、肌を引き締め、炎症を抑える効果が

あるといわれます。皮膚の一番外側の表皮に

含まれるケラチンを変成させ、緻密(ちみつ)な

バリアを張ると同時に引き締めるため、毛穴の

広がりを抑えたり、傷などの出血を止める働きが

あります。そのため近年では、セージが化粧品

にも使われるようになりました。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

セージを食べてお世辞をいう。笑

本日10/9(水)14:00~「‐10歳肌を生む医学的

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美しい肌Vol.373

2013-10-08 20:15:59

カテゴリー:女性の美容と健康

ドクダミ

写真はドクタミです。

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美肌の野菜&果物(各論:ドクタミ)

 
 
 
 
ドクタミの正体

ドクタミは「シブト草」「ドクダメ」として

ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11522549193.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

ドクダミは東アジア地域に分布する多年生

草木で、日本でも全国各地で見ることが

でき、6月の梅雨の時季に黄色い穂状の花

をつけます。住宅周辺や道ばたなどに自生

し、特に半日陰地を好みます。全草に強い

臭気があります。繁殖力が強い地下茎は

長く伸びて分岐するため、一度根づくと、

なかなか除草することができません。

そのため、ドクダミは除草しにくく、しぶとい草

であることから「シブト草」とも呼ばれます。

古くは、之布岐(シブキ)と呼ばれていました。

ドクダミには強い独特な香りを持つデカノイル

アセトアルデヒドという精油成分や

クエルシトリン、イソクエルシトリン、ミネラルなど

の成分を含んでおり、デトックス効果、美肌効果

など様々な効果を持ちます。

一般的に白い花びらのように見えるのは、

植物学的には花ではなく「蔀(ほう)」と呼ばれる

がくの部分です。ドクダミは「ドクダメ」が変化した

もので、詳しくは“毒を矯める=矯正する”が語源

となっています。当時、ドクダミは吹き出物や

切り傷などの外用薬として使われるのが一般的で、

化膿したおできの膿の吸い出しなどにも効果

てきめんだったことから、毒を矯める→ドクダメ→

ドクダミと変化していったようです。それだけ毒を

矯正する薬効が広く知られ、シブトい草としての

『シブキ』より、毒矯めとしての『ドクダミ』の方が

適している、という意識が高まっていったのでしょう。

ドクダミは全国に分布し、他にもその土地ごとに

さまざまな呼び名があります。たとえばドクナベ、

ホトケグサ、ニュウドウグサ、イヌノヘドグサ…など

など。通称がいくつもできるほど、ドクダミは

全国各地で愛用され続けてきました。

中国語と同様の魚腥草(腥の意味は「生臭い」)、

ベトナム語のザウザプカーまたはザウジエプカー

(越:rau giấp cá/ rau diếp cá、意味は
「魚の野菜の葉」)、英語のfish mint, fish herb,

fishwortなど、魚の匂いにまつわる名前も多く

なっています。英語にはそのほか、lizard tail
(トカゲの尻尾), chameleon plant(カメレオン
の植物), heartleaf(心臓の葉)や、

bishop’s weed(司祭の草)という表現もあります。
別名、ドクダメ(毒溜め)、ギョセイソウ(魚腥草)、

ジゴクソバ(地獄蕎麦)と呼ばれることもあります。

ドクダミの漢方生薬名は「十薬」といい、馬に

食べさせると10もの効果があるということから

名付けられました。

 
 
 
ドクダミの歴史

どくだみの歴史はとても古く、中国から伝わってきた

と言われています。中国の古典『名医別録

(483~496)』に記されています。漢名では

【腥ショウ)】といい、平安時代前期の書物、

『本草和名』や『和名妙』に【腥(ショウ)】の名

が使われています。同時に和名として

【之布岐(シブキ)】という名が使われています。

【之布】とは腥の意味で、【岐】とは草をあらわし

ます。ドクダミは江戸時代の書物である

『大和本草』や『和漢三才図絵』に記載がある

ほど、古くから健康効果が知られていました。

昔は、【紀布岐】の名で親しまれてきたドクダミが、

今の『ドクダミ』の名で呼ばれるようになったのは

いつの頃からでしょうか。薬物書からその変遷を

たどってみれば、まず平安時代前期の薬物書

『本草和名』や『和名抄』には『シブキ』の名が

見られますが、ドクダミの名は見当たりません。

薬物書のなかにドクダミの名が初めて登場する

のは江戸時代に入ってからのことです。正徳三年

(1713年)寺島良安による『和漢三才図会』に

ドクダミの記述があります。これによると、本当の名

は『シブキ』で、『ドクダミ』は俗名であると説明

されています。つまり、江戸時代前期までは、

あくまで本名はシブキであったということです。

そのうちに『ドクダミ』の名が市民権を得るように

なりました。江戸時代の儒学者・本草学者である

貝原益軒が著書『大和本草』の中で、ドクダミは

「和流ノ馬医用之馬ニ飼フ、十種ノ薬ノ能アリトテ

十薬ト号スト云(わが国の馬医がこれを馬に用いる

と、十種の効能があるので、十薬と呼ぶことにした)」

と記されています。また古くからドクダミの強い殺菌・

抗菌効果は知られており、よく洗った新鮮なドクダミ

の生葉をもみ、葉汁をおできや痔などの患部に

直接塗るなどの民間療法としても利用されて

いました。日本では民間薬として、化膿性皮膚炎

や水虫などの皮膚に関する病気に用いられており、

研究が進むにつれ、ドクダミの様々な効果が解明

されるようになりました。ドクダミは、厚生労働省の

発行する「日本薬局方」に「十薬」という生薬名で

記載されています。「日本薬局方」は、薬事法

によって医薬品の適正を図るために、厚生労働大臣

が薬事・食品衛生審議会の意見から定めた医薬品

の規格基準書です。

 
 
 
ドクダミの雑学

ドクダミの収穫の最盛期は、開花時期である

5月下旬~6月頃です。この時期が最盛期と

されているのは、花をつけたドクダミが利尿

作用や毛細血管の強化、炎症を抑える効果

を持つクエルシトリンを最も多く含んでいるため

です。ドクダミの開花時期は2ヶ月程で、

秋以降は葉や茎もなくなるため、開花時期

には1年分のドクダミが収穫されます。ドクダミ

の一般的な摂取方法としてドクダミ茶が

知られています、近年ではドクダミジュースや

クッキーなど様々な商品が販売されています。

また、ドクダミは外用で使用し美容にも働き

かけるため、化粧水などにも利用されています。

その他、外用薬として皮膚化膿症に用いられる

こともあります。ドクダミにはカリウムが高濃度に

含まれているため、腎機能の低下している方

は、摂取の際に注意が必要です。また、ドクダミ

には排便を促す作用があることから、過剰に飲み

続けることで下痢の症状が出る可能性があります。

ドクダミには、高血圧の要因となるナトリウムを

排出するカリウムが含まれており、余分な塩分を

排出して、血圧を下げる働きがあります。これにより、

高血圧を予防する効果が期待できます。

ドクダミに含まれるクエルシトリンは、ストレスや

バランスの悪い食習慣などで弱った胃腸に働き

かけ、胃壁のただれや傷を治すといった炎症を抑制

する効果があります。また、細菌感染などにより

副鼻腔の粘膜が炎症を起こす副鼻腔炎や、

アレルギー疾患のアトピー性皮膚炎と花粉症にも

効果が期待されています。どくだみ茶にはアトピー

性皮膚炎や花粉症の症状を緩和する効果がある

といったことが、健康情報関連の番組や書籍など

で取り上げられることがあります。アトピー性皮膚炎

という疾患はその原因やメカニズムにおいて、

まだまだ医学的に明確に解明されていない部分も

多分にあります。患者さんにより症状や治療効果に

おいても個人差が大きいので、それだけ難しい病気

であると言えます。アトピー性皮膚炎の根本的な

原因として考えられている大きな要因の一つに、

生まれつきの(体質)が挙げられるのですが、

どくだみ茶がアトピー性皮膚炎の改善にも有効な

作用をもたらすと言われる理由として、どくだみ茶の

解毒作用と血液浄化作用による(体質改善効果)が

期待できるからだと考えられているようです。

花粉症の場合も同じように、体質を改善することで

症状緩和に繋がると考えられているようです。

ドクダミなど野草の天ぷらです。

 
 
 
www.youtube.com/watch?v=YuV0ZnHcC7o

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ドクダミの有効成分

ドクダミには、多くの種類のフラボノイドが含まれて

いますが、その中でも、クエルセチンには血管を

拡張させたり、尿の排出を促進したり、炎症を

抑える効果があり、ドクダミの効果を得るためには

欠かせない成分です。ドクダミの葉は乾燥させる

と、揮発性成分のデカノイルアセトアルデヒドが

分解されるため、殺菌効果が失われますが、乾燥

ドクダミ(全草)にはフラボノイド成分である

クエルセチン、ルチンやクエルシトリンが含まれて

います。ドクダミに含まれるルチンには、血管の

透過性を適度に保ち、血管を丈夫にする働きが

あります。血管は、体内の細胞との間で栄養や

酸素などのやりとりを行っていますが、その機能は

血管が持つ透過性によって維持されています。

透過性とは、物質を通り抜けさせることができる

性質のことです。血管の透過性は、高すぎても

低すぎても体に良い影響を与えません。

酸素や栄養素など、細胞に与える物質の大きさ

に応じて適度な透過性を保つことが大切です。

ルチンは、この血管が持つ透過性を調節する

作用があります。また、ルチンは丈夫な血管に

不可欠なコラーゲンの合成を助けるビタミンCの

吸収を促進し、血管の老化を抑制します。

このように、ドクダミに含まれる水溶性のビタミン様

物質(ビタミン類には含まれず、ビタミンと似た働き

を持つ栄養素の総称)であるルチンには、

毛細血管の透過性を改善し、さらにビタミンCの

吸収を促進することで、血管を丈夫にする働きが

あります。生のドクダミに含まれているデカノイル

アセトアルデヒドという成分は、非常に強力な殺菌・

抗菌作用を持っています。ドクダミには、食中毒や

傷口の膿みの原因となる黄色ブドウ球菌や、水虫

などの原因となる糸状菌の細菌を抑制する働きが

あります。デカノイルアセトアルデヒドは蒸発しやすい

性質を持つため、この効果は新鮮な生の葉のみ

に限られます。また、植物の色素成分である

フラボノイドも多く含み、抗酸化作用や便秘の改善、

血管の強化、老廃物の排泄促進などの効果が

期待されているため、血管を丈夫にする効果や炎症

を抑える効果が期待できます。

ドクダミには、高血圧の要因となるナトリウムを排出

するカリウムが高濃度に含まれているため、血圧を

下げる効果が期待できます。

 
 
ドクダミの美肌効果

ドクダミには、多くのカリウムが含まれており、尿の

排出を促進する作用があります。また、ドクダミは

便の排出を促す作用もあるため、古くから使われて

きました。このようにドクダミには、体内に蓄積

された毒素を排出するデトックス効果があります。

デトックス効果が有効になれば、美肌へと導かれ

ます。肌荒れは、細菌が皮膚の毛穴などに

詰まった油分や汚れを栄養にし、繁殖した炎症の

もととなる物質を分泌することで引き起こされます。

また、便秘などにより肌荒れが引き起こされること

も知られています。生のドクダミに含まれている

デカノイルアセトアルデヒドは、殺菌・抗菌効果が

あるため、肌荒れの原因となる細菌の働きを抑制

します。ドクダミに含まれるクエルシトリンや

イソクエルシトリンには、利尿効果や毛細血管の

強化作用があり、新陳代謝を促すため、体の

すみずみまで栄養を届け、肌の入れ変わりを促進

します。さらにドクダミは、体内に生じた老廃物や

毒素を排泄する効果があり、血液を浄化し、

ニキビや吹き出物などの肌トラブルも生じにくい

体質へと改善するといわれています。

このように、ドクダミには体の外的・内的の両面で

美肌に効果があります。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

十薬を重役が飲んだ。笑

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