美しい肌Vol.392

2013-11-05 22:07:38

カテゴリー:女性の美容と健康

みかん

写真はみかん(温州みかん)です。

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美肌の野菜&果物(各論:みかん)

 
 
 
 
みかんの正体

みかんの皮は、漢方生薬「陳皮」として

ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11507586948.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

温州みかん(温州蜜柑、学名:

Citrus unshiu 英名:Citrus unshiu)は、
ミカン科の常緑低木です。またはその果実

のことを指していいます。様々な栽培品種が

あり、食用として収穫されます。日本の

代表的な果物で、バナナのように、素手で

容易に果皮をむいて食べることができるため、

冬になれば炬燵の上にミカンという光景が

一般家庭に多く見られます。温州みかんの

特徴は、オレンジなどの柑橘類に比べると

皮が薄く、ナイフを用いなくてもスムーズに皮

がむけることです。皮が硬いオレンジや

グレープフルーツなどが主流であるアメリカや

ヨーロッパでは、TVを見ながら手軽に食べ

られるオレンジという意味を込めて、

温州みかんを「TVオレンジ」と呼んでいます。

「冬ミカン」または単に「ミカン」と言う場合も、

普通は温州みかんのことをいいます。

甘い柑橘ということから漢字では「蜜柑」と

表記されます。古くは「みっかん」と読まれ

ましたが、最初の音節が短くなくなりみかん

と呼ばれるようになりました。温州は、

柑橘類の名産地であった中国浙江省の温州

のことで、名は温州から由来しています。

つまり、名産地にあやかって付けられたもの

で関係はありません。欧米では「Satsuma」

「Mikan」などの名称が一般的です。

鹿児島県から伝わったということから

「Satsuma」と言われているそうです。

タンジェリン (Tangerine)・マンダリンオレンジ

(Mandarin orange)

(学名は共にCitrus reticulata)と近縁
であり、そこから派生した栽培種です。

中国の温州にちなんで温州みかんと命名

されましたが、温州原産ではなく日本の

鹿児島県(不知火海沿岸)原産と推定

されています。農学博士の田中長三郎は

文献調査および現地調査から鹿児島県長島

(現鹿児島県出水郡長島町)が温州みかん

の原生地との説を唱えました。鹿児島県長島

は小ミカンが伝来した八代にも近く、戦国期

以前は八代と同じく肥後国であったこと、

1936年に当地で推定樹齢300年の古木

(太平洋戦争中に枯死)が発見されたこと

から、この説で疑いないといわれるように

なりました。発見された木は接ぎ木されて

おり、最初の原木は400 – 500年前に発生

したと推定されています。中国から伝わった

柑橘の中から突然変異して生まれたとされ、

親は明らかではありませんが、近年のゲノム

解析の結果クネンボ(九年母は東南アジア

原産といわれ,香橙,橙,など様々な別名

があります,果皮が厚く,香りの独特な品種

です)と構造が似ているとの研究があります。

ウンシュウミカンは主に関東以南の暖地で

栽培されます。温暖な気候を好みますが、

柑橘類の中では比較的寒さに強いことが

知られています。5月の上・中旬頃に

3 センチメートル程の白い5花弁の花を

咲かせ、日本で一般的に使われている

カラタチ台(カラタチを台木とするもの)

では2-4 メートルの高さに成長します。

果実の成熟期は9月から12月と品種に

よって様々で、5 – 7.5 センチメートル程

の扁球形の実は熟すにしたがって緑色

から橙黄色に変色します。一般的に花粉

は少ないのですが受精しなくても、果実

が実ります。花粉がついても受精しない

あるいは、種子を作らないことが多く

通常は種なし(無核)となります。

ただし、普通よりも遅れて生長する品種は、

この働きが弱いことから、近くに甘夏等

の花粉源があると種子を生じることが

あります。生じた場合の種子は多胚性

(ひとつの種子に数個の胚が含まれている

こと)で、その種をまいても成長することは

まれであり、ほとんどの場合は親植物由来

の胚が成長します。そのため、種子繁殖

により母親と同一形質のクローン

(珠心胚実生)が得られます。ただし、

種子繁殖は日本ではまれにしか行われ

ません。繁殖効率、未結実期間の短縮、

樹勢制御、果実品質向上等のため、

日本では通常は接ぎ木によって繁殖を

行っています。台木としては多くは

カラタチが用いられますが、ユズなど

他の柑橘を用いることもあります。

 
 
みかんの歴史

日本の文献で最初に柑橘が登場する

のは『古事記』『日本書紀』であり、

「垂仁天皇の命を受け常世の国に

遣わされた田道間守が非時香菓

(ときじくのかくのみ)の実と枝を持ち

帰った(中略)非時香菓とは今の橘

である」(日本書紀の訳)との記述が

あります。ここでの「橘」はタチバナ

であるとも橙であるとも小みかん

(紀州みかん)であるとも言われており、

定かではありません。その後も中国

から金柑や柑(うすかわみかん)

といった様々な柑橘が伝来しましたが、

当時の柑橘は食用としてよりもむしろ

薬用として用いられていました。

みかんとして最初に日本に広まった

のは紀州みかんです。中国との

交易港として古くから栄えていた

肥後国八代(現熊本県八代市)に

中国浙江省から小みかんが伝わり、

高田(こうだ)みかんとして栽培され

肥後国司より朝廷にも献上されて

いました。それが15 – 16世紀ごろ

紀州有田(現和歌山県有田郡)に

移植され一大産業に発展したこと

から「紀州」の名が付けられました。

また江戸時代の豪商である

紀伊国屋文左衛門が、当時江戸

で高騰していたみかんを紀州から

運搬し富を得たことでも有名です。

また江戸時代初期、徳川家康が

駿府城に隠居したとき、紀州から

紀州みかん(ほんみかん)が献上

され、家康が植えたこの木が静岡

地方のみかんの起源とされています。

静岡のみかんの起源には富士市

(旧富士川町)の農夫が外国から

移植した経緯もあり、家康が起源の

みかんより歴史も古く品種も異なって

いるそうです。温州みかんは当初

「長島蜜柑」「唐蜜柑」等と呼ばれて

いましたが、種子を生じない性質から

武士の世にあっては縁起が悪い

とされ、ほとんど栽培されることは

ありませんでした。しかし江戸時代

後期よりその美味しさと種なしの

利便性から栽培が行われるように

なり、明治27年(1894年)頃から

生産を増やして徐々に紀州みかん

に取って代わるようになりました。

「温州蜜柑」との呼称が一般的に

なったのもこの頃からだといわれて

います。明治時代に入ると、

以前よりみかん栽培に力を注いで

きた紀州有田はもとより、静岡県

や愛媛県等でも温州みかんの

栽培が本格化します。産地の拡大

により市場競争が始まり、

栽培技術の改善や経営の合理化

が図られるようになりました。

またアメリカのフロリダに苗木が

送られたのを皮切りに北米や朝鮮

にも輸出されるようになり、

日本国外への展開も始まりました。

昭和初期には夏みかんやアメリカ

から輸入されたネーブルオレンジ

等も広く栽培され、柑橘市場の

成長は最初のピークを迎えます。

その後太平洋戦争に突入すると、

食糧増産の煽りを受けて栽培面積は

減少し、資材の不足と徴兵による

労働力の減少により果樹園は荒廃

してしまいます。戦後の復興期も

しばらくは食糧難の解消が最優先

とされ、栽培面積の減少が続きました

が、数年後には増加に転じ、

1952年に戦前の水準まで回復し

ました。そのまま高度経済成長の波

に乗り、みかん栽培は飛躍的な伸び

を見せることとなります。復興ブーム

による果実消費の増大によって温州

みかんは高値で取引されるようになり、

一部では「黄色いダイヤ」とも呼ばれ

ました。1960年以後は行政施策の

後押しもあって全国的に過剰なまで

に増産され、1968年の豊作時には

計画生産量を上回りました。この頃

には完全に生産過剰となって

いましたがなおも増産は続けられ、

1972年には豊作とこの年から

始まったグレープフルーツの輸入

自由化の影響により価格が暴落

してしまいます。ピークの1975年

には生産量は終戦直後の約8倍

にあたる366.5万トンに達して

いました。

 
 
みかんの雑学

みかんは生のまま食べられる他、

全生産量の約2割はジュースや

缶詰に加工され普及しています。

北陸地方、東北地方、九州地方

など地域によって様々な食べ方

があり、焼きみかんといってみかん

を焼いて食べる地域や、凍らせて

冷凍みかんにしたり、お風呂に

入れて食べる地域もあります。

みかんの生産量が多い愛媛県の

一部の地域では、学校給食に

ダシの代わりにみかんジュースを

いれて炊飯する「みかんごはん」

という炊き込みご飯のようなメニュー

もあります。また、みかんの皮を

乾燥させた陳皮は、生薬として

使われています。手足の冷えや

肩こり、腰痛の改善、疲労の回復

などに良いとされ、入浴時の入浴剤

などに使われています。みかんを

大量に食べすぎると手指や手の

ひらなどの皮膚が黄色くなることが

あります。この症状を柑皮症と

いいます。これは、脂溶性である

みかんの色素β-クリプトキサンチン

が脂肪にくっつき、角質層や表皮

に沈着するために起こります。

しかし、一時的なものなので、

健康に影響はありません。みかん

を揉んだり、両手でやさしく

キャッチボールをすると、みかん

が甘くなるといわれています。

これはみかんに衝撃を与えると、

みかんの酸味成分であるクエン酸

が傷の修復に利用され、酸味

が減少した分、甘みが強く感じ

られるためです。みかんの袋やスジ、

皮に豊富に含まれるヘスペリジン

には、血流を改善する効果が

あります。血液は全身に酸素や

栄養はもちろん、温度を運ぶ役割

も担っています。そのため、

毛細血管などが縮むことで血流が

悪くなり、末梢まで血液が運ばれ

なくなると体の冷えが生じます。

ヘスペリジンには、毛細血管を

広げ血液が流れやすいように働き

かけ、温度を末梢血管まで運ぶ

ため、体を温める効果が期待

できます。日本では古くから天日

干ししたみかんの皮をお風呂に

入れると体が温まることが生活の

知恵として知られています。

みかんの皮に含まれている

ヘスペリジンが血流を改善し、

体を温める効果の有効的な活用例

であるといえます。みかんには

ビタミンCやβ-カロテンなどが豊富

に含まれています。ビタミンCは、

血液中の白血球、特に細菌や

ウイルスと闘う好中球の活性を高め、

体外から侵入してきた細菌や

ウイルスなどを撃退します。

ビタミンCは白血球の働きを高める

作用があることに加え、ビタミンC

自体も細菌やウイルスに対抗する

力を持っています。

さらに、β-カロテンにも免疫力を

高める働きがあります。そのため、

みかんには免疫力を高め風邪など

の感染症を予防したり、病気の回復

を早める効果があるといわれています。

現在、温州みかんだけに含まれる

シネフィリンが風邪の予防に効果的

である可能性が高いとして研究が

行われています。毛細血管には

体の組織に栄養や酸素を運ぶ役割

があり、毛細血管の透過性は、

悪すぎても良すぎても体にとっては

悪く、適度に保たれている必要が

あります。透過性が良くなりすぎると

むくみなどの症状を引き起こします。

みかんの袋やスジ、皮に多く含まれる

ヘスペリジンには、この透過性の亢進

を抑え、毛細血管を強くする働きが

あります。さらに、みかんに含まれる

カリウムには、体内の余分な水分を

排出する働きがあります。

そのため、みかんには、むくみの予防・

改善に効果があるといわれています。

みかんにはカリウムが豊富に含まれて

います。

味の濃い食事などによって過剰に塩分

を摂り続けると血液中のナトリウムが増え、

高血圧を引き起こす原因となります。

カリウムは体内でナトリウムとバランスを

取り合って存在しており、ナトリウムを

体外に排泄する働きがあるため、

みかんは高血圧の予防効果が期待

されています。血液中の悪玉(LDL)

コレステロールが増加すると、血管の内壁

が脂質で分厚くなり、こぶのようにせり

出して血管を狭めるため、高血圧や

動脈硬化などが引き起こされます。

ビタミンCをはじめ、ヘスペリジンやβカロテン、

ペクチンなどみかんに含まれる様々な成分

には、血中の悪玉(LDL)コレステロールを

減少させる働きがあります。そのため、

みかんは動脈硬化などの生活習慣病の

予防に効果的であると考えられています。

みかんに含まれるビタミンCには、ストレス

をやわらげる副腎皮質(腎臓の上に位置

する臓器である副腎の周辺部分のこと)

ホルモンと、心地良さなどの感情をつくり

出すドーパミンや気持ちを落ち着かせる

GABA(ギャバ)などの神経伝達物質

(神経細胞の興奮や抑制を他の神経細胞

に伝達する物質)の合成を促進する働き

があります。そのため、みかんにはストレス

をやわらげたり、イライラを鎮め精神状態

を安定させる効果があると考えられています。

みかんには、クエン酸が豊富に含まれます。

激しい運動やストレス、不規則な生活に

よって細胞が酸欠状態になると、エネルギー

産生効率が落ちてしまいます。

クエン酸には、クエン酸回路を回して

エネルギ―効率を高める作用があるため、

疲労の蓄積を抑え、疲労を回復させる効果

があります。

みかんを使った鍋料理です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=u5dOxAgk7Lo

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
みかんの有効成分

みかんには、ビタミンCや葉酸などの

ビタミン類、カリウムなどのミネラル類、

β-カロテン、クエン酸、オレンジ色の

色素成分であるβ-クリプトキサンチン

など様々な成分が豊富に含まれて

います。β-カロテンは、体内で必要

な量だけビタミンAに変換され、

ビタミンAとして働きます。ビタミンAは

脂溶性のビタミンであるため、その

性質上、過剰摂取に対し注意が

必要な成分ですが、β-カロテンは

体内で必要な量しかビタミンAに変換

されないため、過剰摂取の心配が

ありません。みかんに含まれる

ビタミンCやβ-カロテンには、強い

抗酸化作用があります。抗酸化作用

とは、紫外線や喫煙、ストレスなど

生活の様々な場面で発生する

活性酸素(普通の酸素に比べ、

著しく反応が増すことで強い酸化力

を持った酸素)を除去し、体が酸化

することを防ぐ働きのことです。

人間の体内に活性酸素が過剰に

発生し酸化が起こると、病気や老化、

肌トラブルが引き起こされます。

みかんに含まれる抗酸化物質が

体内で強い抗酸化力を発揮して

酸化から体を守ることで、病気や

老化、肌トラブルを予防することが

できます。

また、みかんに豊富に含まれる

ビタミンCは、丈夫な血管や筋肉、

骨、肌などをつくるコラーゲンの合成

に必要不可欠な成分です。

そしてβ-カロテンは髪や爪、目など

を健康に保つ働きがあるため、丈夫

で健康的な体づくりに役立ちます。

みかんの実だけではなく、袋やスジ

にもヘスペリジンや食物繊維である

ペクチンなど優れた成分が豊富に

含まれています。

ヘスペリジンはビタミンPとも呼ばれる

ポリフェノールの一種で、強い

抗酸化作用や末梢血管を強化する

働きが広く知られています。

特に未熟なうちに収穫する青みかん

の皮やスジに多く含まれ、その量は

完熟みかんの十数倍にものぼること

が明らかになっています。

みかんを大量に食べすぎると手指や

手のひらなどの皮膚が黄色くなること

があります。この症状を柑皮症といい

ます。これは、脂溶性であるみかん

の色素β-クリプトキサンチンが脂肪

にくっつき、角質層や表皮に沈着する

ために起こります。しかし、一時的

なものなので、健康に影響は

ありません。近年、果物・野菜の

摂取と生活習慣病との関連について

の栄養疫学研究は目覚ましい成果

を上げていますが、これら

生活習慣病の予防効果の一つに

カロテノイドが大きく関わっているの

ではないかと考えられています。

そこで多くの研究者がカロテノイド

に着目し、どのカロテノイドが最

も関連があるのかを解析しています。

これまでのカロテノイドに関する

疫学研究を調べると、興味深いこと

にカロテノイドの中では

β-クリプトキサンチンのみに関連が

認められたとする結果が、ガン、

糖尿病、リウマチで報告されて

います。

 
 
みかんの美肌効果

みかんには水溶性食物繊維である

ペクチンが豊富に含まれています。

ペクチンは腸内で善玉菌(ヒトの腸内

にすむ細菌の一種です。健康に

役立つ働きを行っており、もともと大腸

にすんでいる腸内ビフィズス菌や

乳酸菌、腸球菌などのこと)のエサ

となり、腸内環境を整える働きが

あります。そのため、便秘の改善に

効果があります。ペクチンや善玉菌

の作用で有害物質が体外に排泄

されます。この効果のことを

デトックス効果といいます。

デトックス効果が有効になれば、

美肌へと導かれます。シミ・そばかす

の原因となるメラニン色素は、

アミノ酸の一種であるチロシンから

生成されます。みかんに豊富に

含まれているビタミンCやβ-クリプト

キサンチンは、チロシンを生成する

酵素であるチロシナーゼの働きを

抑制し、メラニン色素の沈着を防ぐ

働きがあります。そのため、シミ・

そばかすの予防につながると

されています。βクリプトキサンチン

にはコラーゲンの産生を助ける

働きがあることも分かっています。

人間の皮膚モデルを使った実験

ではβクリプトキサンチンによって

皮膚の表皮が厚くなり、

ターンオーバーも速くなるという

結果が出ました。

βクリプトキサンチンには真皮の

繊維芽細胞を増殖させる働きが

あり、コラーゲン量を増加させる

ことが分かっています。その働き

をさらに高めると考えられるのが、

コラーゲンを作るのに欠かせない

ビタミンCの存在です。

大きめのミカン1個におよそ30mg

含まれています。またミカンには、

肌や髪の細胞同士を接着剤の

ように結びつける脂質で保湿に

欠かせないセラミド、血流を促進

して肌の新陳代謝をアップして

くれるヘスペリジン(ビタミンP)も

豊富に含まれています。ミカンは

総合的に肌の基礎体力を底上げ

してくれる「美肌フルーツ」といえ

ましょう。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

美味しいみかんがみっかんない。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

女性の美容と健康についてのご相談は、当クリニック

皮膚科にて承ります。

当クリニックのホームページとフェイスブック

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美しい肌Vol.391

2013-11-04 20:30:00

カテゴリー:女性の美容と健康

シマカンギク1

写真は菊花(シマカンギク)です。

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美肌の野菜&果物(各論:菊花)

 
 
 
 
菊花の正体

菊花は、「シマカンギク」の花を乾燥させた

ものです。ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11524226462.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

菊花とは、古くから漢方の一種として使われて

きた、食用菊(延命楽)または薬用菊

(シマカンギク)の頭上花を乾燥させたもの

のことをいいます。

白菊花、抗菊花、甘菊などの多くの名称があり

ます。日本に輸入されるものは黄甘菊が主と

なっています。

中国では2000年以上前から栽培されている

代表的な生薬です。日本では、延命楽が

食用として使われていますが、多くは

シマカンギクの菊花茶として飲まれています。

食用のキクはシマカンギクとチョウセンノギク

の交配種を改良したものと考えられています。

日本では野菊花(シマカンギク)が菊花

として扱われているため、中国で本来の菊花

を求めたい場合は「杭菊花」と指定する必要

があります。杭菊花(こうきくか)とは浙江省産

のものをさしています。一般的には杭菊花は

頭痛や目の充血など炎症に対する作用が

強いといわれています。

菊花茶とはその名の通り、薬用菊

(シマカンギク)の花を乾燥させてお茶にした

もので、健康維持に効果があり、中国では

延命長寿のお茶といわれています。それは、

キク科の花には、糖化を抑制する効果があり、

それに伴うアンチエイジング(抗老化)作用が

強いからだと言われています。以前ご紹介した、

カモミールもキク科の花です。その花を乾燥

させて、ハーブティーとして飲むことは、

ご存じのとおりです。

とても種類の多い菊花茶ですが、健康茶

として使用されるのは、黄色のシマカンギク

とよばれる種類の花弁が利用されます菊花は

古来より漢方として使われていて、眼精疲労

(疲れ目)によいとされています。また、

花茶独特の、お湯を入れた時に花開く美しい

見た目と、菊花の香りによりリラックス効果が

認められます。カフェインを含まないので

子どもや妊婦の方でも安心して飲めるところ

も優れています。菊花は神農本草経の上品

に収載されています。シマカンギクの特徴は、

花径25ミリくらいの黄色い花(頭花)をつけます。

舌状花も筒状花も黄色い色をしています。

葉は5つに中裂し、裏面には淡い緑色の毛

が生えます。花の後にできる実はそう果

(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が

種子のように見えるもの)です和名の由来は、

九州北部一帯の海岸や島々などに大きな

群落が見られたことによります。 別名を油菊

(アブラギク)ともいいます。これは、江戸時代

にこの花を油に浸したものを傷薬にしたこと

に由来します。

 
 
菊花の歴史

日本には、奈良時代末期に中国から伝わり

ました。平安時代から天皇や貴族などの宮廷

を中心に薬用として用いられるようになり、

平安時代後期からは宮廷以外の一般の人々

に観賞用として広く栽培されるようになりました。

中国から伝来した時に、奇数の数字が重なる

日はおめでたということで5節句というものも

一緒に伝わったようです。具体的には、

1月7日(人日、じんじつ、七草)、3月3日

(上巳、じょうし、桃の節句)、5月5日

(端午、たんご、菖蒲の節句)、7月7日

(七夕、しちせき)、そして旧暦での9月9日は、

重陽(ちょうよう)の節句でキクの花びらを

浮かべた菊酒を飲むと長寿ができるという

不老長寿の薬として伝わりました。

また、キクを見て楽しむという「鑑賞の習慣」

も、一緒に中国から伝わってきました。

ヨーロッパでは、花の観賞という美意識が

育つのが15世紀以降であり、それ以前に

日本では鑑賞の価値を習慣化していた

ようです。

平安時代の辞書「和名類聚抄(わみょうるい

じゅしょう)」では、漢名の菊に対して和名は

「カハラヨモギ」または「カハラオハギ」として

います。

秋を代表する花としてキクが確立したのは、

鎌倉時代の初め後鳥羽上皇(1180-1239)

が菊の花の意匠を好み、「菊紋」を天皇家

家紋とした頃からだそうです。室町時代に

なると、屏風や工芸品に白菊が描かれること

が多くなり、桃山時代頃からは、黄色や桃色

の花の絵も作品中に現れるようになりました。

江戸元禄時代以降に園芸品種としての菊の

改良が特に進み、直径30cmにならんとする

大輪菊が栽培されました。幕末に植木屋が

集まっていた巣鴨から染井(ソメイヨシノの染井

=駒込)が園芸種栽培の中心で、開国後に

ここを訪れた外国人は園芸水準の高さに

驚いたようです。

イギリスのプラントハンター、フォーチュン

(R.Fortune 1812-1880)もその一人です。

彼は1860年及び1861年に来日し、キクの

品種を大量に集めロンドンに送りました。

フォーチュンは、江戸の団子坂で菊人形に

ふれ、翌日は染井、王子の植木村を訪問

していますが、この植木村(ナーサリー・

種苗園)の規模の大きさは、ロンドンをも

上回り、彼をして「世界のどこに行っても

こんなに規模の大きな売り物の植物を栽培

しているのを見たことがない」と言わしめました。

「幕末の日本の園芸市場は世界最高水準

であり、これを支える花・植物を愛する日本人

が多数いた。」ということがフォーチュンの驚き

でした。中国のキクの品種は、日本のもの

よりは早い1789年にヨーロッパに入って

いましたが、単純な八重咲きのためか、人気

にもなりませんでした。フォーチュンにより

日本種が入り交配されることとなったのですが、

その結果ヨーロッパでもキクブームが起こり

ました。現在では、バラ、カーネーション、キク

が世界での三大花となるまで成長しました。

井伊直弼が桜田門外で暗殺されたのが

1860年であり、尊皇攘夷で荒れていた時期に、

フォーチュンが王子まで動き廻っていたことは、

驚嘆に値します。プラントハンターは命がけ

だと言えるでしょう。明治になると、正式に

皇室の紋章となりました。明治13年(1880)

11月からは、毎年、赤坂離宮(現在の迎賓館)

で観菊会が行われるようになりました。

戦時中は中断されましたが、戦後、園遊会

として復活し、今日に至っています。その他、

今でも毎年10月・11月になると、全国各地の

寺社の境内などでたくさんの菊花展が

開かれています。

 
 
菊花の雑学

菊花の採取時期として9月~11月の秋に

頭花を摘み取り、花弁を日干しし、乾燥した

菊花にお湯を注いでお茶として利用します。

ほんのりとした香り・薄いレモン色のお茶を

楽しむことができます。
菊花茶には、花茶の特徴である香りや

苦みがあるため、中国では烏龍茶、

プーアル茶などの他のお茶と混ぜて飲む

ことが一般的です。菊花茶で代表的な

種類は、甘菊茶、抗菊茶、除菊茶など

ですが、菊花の種類は大変多く、

開花時期や花の大きさなどで分類されて

います。菊花茶は利尿作用、抗菌作用、

解熱効果、糖化抑制効果、高血圧予防、

夏バテ解消、のぼせ、慢性肝炎、

眼精疲労、解毒、消炎などを目的に、

健康茶として利用されます。

糖化抑制効果は、抗老化につながり、

さらに美肌効果が期待されるというわけ

です。山形の菊が入った漬物「晩菊」

は、お茶漬けにすると最高に美味しい

のですが、「もってのほか」は東北地方

で栽培される食用菊の名前でした。

この名前の由来は、狩に出かけた

お殿様が、百姓屋で振舞われた

お茶うけの菊びたしに「これはうまい。

百姓にはもってのほか」といったことによる

そうですが、それにしてもひどい逸話で、

「もってのほか」の逸話という以外にない

ようです。笑 「もってのほか」は、抗糖化

作用の強い紫菊花です。

漢方の本場中国では、「目の疲れ解消

といえば菊花茶」というのが定番といわれて

います。菊花茶には、ビタミンB1、ビタミンE

をはじめとした豊富な栄養素に加えて、

目の疲れを癒す消炎などの効能がある

クサンテノンとビタミンAを豊富に含んで

います。 クサンテノンとは、アントシアニン

色素で,黒マメ,アズキなどに含まれる

紫色の色素のことをいいます。この色素、

楓の紅葉の時の赤い色素でもあるようです。

目のかすみ、疲れ目、目の充血、

目のかゆみなどに効果を発揮します。

パソコン作業で目を酷使している方は、

菊の花を積極的にとるようにすると良いと

考えられます。また、菊花茶、菊花酒

などを日常的に飲用することで、

眼精疲労に対して高い効果を得られる

といわれています。

菊花の特徴である豊かな香りには高い

リラックス効果(鎮静効果)があります。

菊花をお茶にしたり、お風呂に入れる

などすると神経を鎮めてリラックスに

働きかけます。リラックスした状態を

続けることで、免疫力が高まり、

風邪対策やアンチエイジングにも良い

影響を与えます。痛風とは、血中の

尿酸値が高くなることにより尿酸の針

のような形の結晶ができ、関節の内面

に付着し痛みがでる疾患です。

通常、体内で作られる尿酸の量と排出

される量はほぼ同じ量ですが、作られる

尿酸と排泄される尿酸のバランスが

崩れると、尿酸プール(健康な成人では

体内に約1200mgの尿酸が蓄積されて

いること)があふれて高尿酸血症を起こし

ます。

菊花に含まれているポリフェノールには、

この体内で作られる尿酸の量を減らし、

体外へ排泄される尿酸の量を増やす

という、2つの作用があるといわれています。

この作用により、尿酸の体内でのバランス

を整えるということが明らかになっています。

菊花を使った料理の動画です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=TzRWxzIWlbk

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
菊花の有効成分

栄養面では、ビタミンやミネラルが比較的

に多く、特にβ-カロテンやビタミンC、葉酸

をはじめとしたビタミンB群などの抗酸化力

(たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素に

よって酸化されるのを防ぐ力)をもつ栄養素

を豊富に含んでいます。また、フラボノイド

類やポリフェノールも様々な種類を含んで

いるので、健康を促進する力が強い

といわれています。生体の解毒には体内

の種々酵素群が関与していますが、菊花

の解毒作用の詳細についてはいまだ

明らかになっていません。そこで、菊花の

解毒作用を解明するために、菊花エキス

がヒトの細胞中の生体内解毒物質の

ひとつであるグルタチオン量を増やすか

どうかが調べられました。その結果、

菊花には 細胞内グルタチオンの産生

を高める作用があることを発見されました。

また、岡山大学大学院医歯薬学総合

研究科・波多野力教授との共同研究

により、菊花中の有効成分が

テトラクマロイルスペルミンという化合物

であることが明らかになりました。

グルタチオンは、グルタミン酸、システイン、

グリシンの3つのアミノ酸が結合した

トリペプチドです。細胞内の抗酸化作用、

毒物・薬物・伝達物質等を細胞外に排出

する、いわば解毒作用などの働きがある

と言われています。上記以外の具体的な

有効成分名としては、フラボン類・イヌリン・

香気成分カルボキシリック酸、ラムノグルコシド、

アピゲニングルコシドアデニン、コリンなど

があるそうです。

 
 
菊花の美肌効果

菊花は世界でもっとも古い薬学書である

「神農本草経」に「長く飲み続ければ、老化

を遅らせる」と記載されています。

また、菊花には目のアンチエイジング効果

が証明されています。目の老化が進行する

原因のひとつに、眼球でレンズの役割を

果たしているたんぱく質が年齢とともに

糖化が進んでしまうということがあります。

糖化とは、老化促進物質であるAGEs

(エージーイーエス)が体内で大量に発生

し、たんぱく質が変性・劣化してしまうこと

です。AGEsは一度できると分解されにくい

物質のため、血液中の糖の濃度が

高ければ高いほど糖化が促進されると

いわれています。AGEsがお肌にできる

とこれを分解しようとして、コラーゲン

分解酵素やエラスチン分解酵素が

過剰に働くようになります。するとお肌の

水分を保持する力のある、コラーゲン

やエラスチンが減ってしまいます。

そしてお肌のたるみやしわができる

というわけです。AGEsの産生が抑え

られれば、たるみやしわができにくく

なります。菊花には、2種類のAGEs

の生成を阻害する作用があることが

実験で証明されています。これは、

菊花に含まれるフラボノイド類の働き

によるものであると考えられています。

この抗糖化作用は、食用菊では、

紫菊花と呼ばれるものが黄菊花より

強いことが分かっているそうです。

さらに、菊花には体内に発生した

活性酸素(普通の酸素に比べ、

著しく反応性が増すことで強い酸化力

をもった酸素)を除去する働きをもつ、

グルタチオンの体内での産生量を促進

する働きがあることが明らかになって

います。これらの働きにより、菊花を

摂取することによってアンチエイジング

効果を期待することができます。

このアンチエイジング効果が、お肌に

現れれば、美肌効果が期待できる

ということになります。さらに菊花には、

ビタミンB1、ビタミンE、アミノ酸などの

肌の健康を保つ栄養素を豊富に含んで

いるため、肌を美しくする効果があります。

また、菊花茶は吹き出物にもよいと

されています。菊花の持つ解毒効果

(有効成分のところを参照して下さい)

が、熱を取り、皮膚の炎症を和らげて

くれるからであると考えられています。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

菊花茶は、老化に効くお茶です。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

女性の美容と健康についてのご相談は、当クリニック

皮膚科にて承ります。

当クリニックのホームページとフェイスブック

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2013-11-03 20:43:56

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診療マル秘裏話 Vol.417 平成23年11月24日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
目次

1) 皮膚ガンの発症リスクを高め、転移も促す遺伝子
2) ガン細胞の転移を抑制する機能のあるガン遺伝子

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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
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当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
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おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 皮膚ガンの発症リスクを高め、転移も促す遺伝子

熊本大大学院の尾池雄一(おいけ・ゆういち)教授
(分子遺伝学)が、慢性炎症の原因となるタンパク質
「Angptl2」が皮膚ガンの発症リスクを高め、
転移も促すことを解明し、10月31日付の米ガン
学会誌電子版で発表したことが10月18日、分かり
ました。

尾池教授は、加齢や日光に当たることで皮膚組織に
このタンパク質が増えることを発見しました。人為的
に同タンパク質を増加させたマウスで実験したところ、
皮膚ガン発症も増えることが分かり、逆に欠損させた
マウスでは発症も抑えられたということです。

また、このタンパク質はガン細胞からも分泌され、
血管やリンパ管を新生してガン細胞が増殖しやすい
環境をつくるとともに、ガン細胞自体に働きかけて
動きを活発にすることで転移を促すことも判明
しました。

尾池教授はこれまで、ガンや糖尿病、動脈硬化など
多様な病気のもととなる慢性炎症のメカニズムを研究
し、既に同タンパク質が脂肪細胞で引き起こす慢性炎症
が、メタボリック症候群の原因となることを解明して
いました。

尾池教授は「Angptl2の生成や働きを抑えられ
れば、ガンだけでなく、生活習慣病や動脈硬化などの
治療にもつながる」と話しています。

艦橋の環境に感興する。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】ガン細胞の転移を抑制する機能のあるガン遺伝子

「肺腺ガン」を引き起こす悪性のガン遺伝子に、
ガン細胞の転移を抑制する機能があることを名古屋大の
高橋隆(たかはし・たかし)教授(分子腫瘍学)らの
研究チームが発見し、仕組みを解明し、11月15日付
の欧州科学誌エンボジャーナル電子版に発表しました。

肺腺ガンを引き起こす遺伝子「TTF-1」が陽性の
患者は、陰性の患者と比べて手術後の生存率が高いこと
が知られていましたが、その仕組みは分かっていません
でした。

グループは、TTF-1が「ミオシン結合タンパクH」
という遺伝子を働かせている点に着目しました。この
遺伝子が作るタンパク質が、リン酸化酵素と結合し、
細胞骨格を変化させる「ミオシン」の活性化を抑制し、
ガン細胞の転移を抑えることが分かりました。

一方、TTF-1が陽性のガン細胞でも転移が進む場合
があります。これは、ミオシン結合タンパクH遺伝子の
DNAが、メチル基という分子がくっついて遺伝子が
働かなくなる「メチル化」反応を起こし、タンパク質を
作ることができなくなるのが原因ということも解明
しました。

高橋教授は「ミオシン結合タンパクHの働きを持つ薬
が開発できれば、肺腺ガンの転移抑制の新たな戦略が
期待できる」と話しています。

転医が転移ガンを診る。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

編集後記

ガン遺伝子を抑えれば、慢性炎症(生活習慣病を
含む)一般によい効果をもたらすことが分かったのは
画期的発見でしょう。早く治療薬が出来て、臨床試験
に進むことを期待します。肺腺ガンの転移のみに効果
は限定されても、肺腺ガンに100%有効な治療が確立されて
いない以上、転移を抑えるのは重要なことです。転移
が抑えられれば、原発巣だけの治療ですむので、治療
が容易になるものと推測されます。

ガンの遺伝子研究ガンガン進めて欲しいものです。笑

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2013-11-02 19:35:18

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診療マル秘裏話 Vol.317 平成21年12月31日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

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目次

1)  不公平な立場に置かれて嫌悪を感じると活発化する脳の部位
2) メニエル病の発症機序

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明日は、新年です。Happy New Year!
1】 不公平な立場に置かれて嫌悪を感じると活発化する脳の部位

不公平な立場に置かれて嫌悪を感じると働きが活発化する
脳の部位を、玉川大脳科学研究所の春野雅彦
(はるの・まさひこ)研究員(計算神経科学)らが特定
しました。12月21日付の米科学誌ネイチャー
ニューロサイエンス電子版に発表しました。

反応の強さには個人差があり、春野さんは「脳の活動を
調べることで、その人が公平性を好む性格かどうかを予測
できるかも」と話しています。

この部位は、感情に深くかかわっているとされる「扁桃体」
です。脳の下側にあり、アーモンドのような形をしています。

春野さんらは、大学生64人を対象に実験しました。
他人との報酬の分け方として(1)自分も相手も100円
(2)自分が110円で相手は60円-など、さまざまな
パターンを提示して、好みの組み合わせを選んでもいました。

その結果を基に、相手と同額を好む傾向が強い人25人と、
相手より多い金額を好む傾向が強い人14人を選抜しました。
相手との報酬の差をどのくらい不快に感じるかを答えて
もらいながら、血流の変化から脳の活動を画像化する機能的
磁気共鳴画像装置(fMRI)で、脳のどの部位が活発に
働いているかを調べました。

すると、公平な金額を好む人は不公平な金額を提示される
と扁桃体が活発化し、その度合いは公平性を求める傾向が
強い人ほど大きいという結果がでました。

工兵は公平を好む。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】 メニエル病の発症機序

めまいや耳鳴り、難聴などを起こすメニエール病について、
耳の内部にある球形嚢(きゅうけいのう)と呼ばれる器官内で、
微小な炭酸カルシウムの石(耳石(じせき))がはがれ落ちて
内リンパ液の通り道をふさいだ結果、内耳が内リンパ水腫
(水ぶくれ)になって発症するという説を、大阪市立大大学院
医学研究科の山根英雄教授(耳鼻咽喉(いんこう)病態学)ら
のグループがまとめました。メニエール病患者さんの内耳に
水ぶくれが生じていることは分かっていましたが、水ぶくれ
の原因は不明でした。

山根教授は、12人の患者さんの症状のある耳の内部を
三次元CT(コンピューター断層撮影装置)で撮影しました。
8人で球形嚢(直径約2ミリ、高さ約3ミリ)の中にある
耳石(大きさ10-20マイクロメートル)が複数はがれ、
下にあるリンパ液の通り道(結合管、直径約0・1ミリ、
長さ2-3ミリ)に集まっているのを確認しました。
症状のない側の耳や、異常のない別の12人の耳には詰まりは
ありませんでした。

山根教授は、メニエール病患者さんの内耳では、結合管の
詰まりで蝸牛(かぎゅう)が内リンパ水腫になって聴覚障害
を起こしたり、球形嚢の機能不全で平衡感覚が乱れると推定
しました。「今後は治療法を模索する。来年に学内の倫理
委員会での審査を経て、石を除去する方法の研究を始めたい」
と話しています。メニエール病は厚生労働省の難病(特定疾患)
に指定され、患者は人口10万人あたり15-16人とされて
います。

つまりメニエル病は、結合管の詰まり。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

編集後記

扁桃体の働き具合で公平さを好むかどうか分かれば
人の性格を把握することが容易になるのではという
気がします。メニエル病は、除外診断により診断する
と習いました。しかし原因が明らかになれば、
もどかしい除外診断に頼ることなくCTやMRIで簡単に
診断できるようになるでしょう。それとともに治療の
方も充実してほしいものです。

用意がよければ、容易になる。笑

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2013-11-01 19:38:15

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診療マル秘裏話 Vol.217 平成20年1月24日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

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目次

1)  心臓のまるごと再生実験
2) ハナビラタケの効用

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1】 心臓のまるごと再生実験

死んだラットの心臓を型枠にして、別のラットの細胞
を植え付けて拍動する心臓を丸ごと再生するのに
米ミネソタ大の研究チームが成功しました。1月14日
までに米医学誌ネイチャー・メディシン(電子版)に
発表しました。

皮膚や軟骨などの組織や、膀胱の再生は
これまでも行われていますが、本格的な臓器再生に繋がる
成果として注目を集めそうです。

チームによると、取り出したラットの心臓を特殊な溶剤
で処理して細胞を除去し、心室や心臓弁、冠状動脈と
いった3次元構造がそのまま残ったコラーゲンなどからなる
細胞外基質の塊を作製しました。

この基質を型枠として、生まれたばかりのラットの心臓の
細胞を注入して培養すると、心臓の細胞が増殖しました。
4日後に心筋の収縮が起こり、8日後には全体が拍動し始め、
血液を押し出す力は大人のラットの2%になりました。

チームは、人間の心臓の大きさや形に近いブタの心臓
でも細胞の除去に成功しました。骨髄から採取する幹細胞
や、皮膚から得られるiPS細胞を使えば、拒絶反応の
起こりにくい移植用の心臓がつくれる可能性があります。

チームは「肺や肝臓、腎臓などほかの臓器でも同じ方法
が使えそうだ」と話しています。

この実験では、人工多能性幹細胞(iPS細胞)が
使われていません。iPS細胞を実際に使うには、
ベクターの副作用を克服しなければならず、いますぐの
臨床応用には間にあわないと考えた
のでしょう。しかしやがては、iPS細胞を用いた臓器の
丸ごと再生がなされるものと信じています。

再生した臓器を、済世の道具にはさせません。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】 ハナビラタケの効用

糖尿病患者の傷の治癒には、キノコの一種
「ハナビラタケ」を食べると効果が上がる
という研究結果を、関西医科大の
權(こん)雅憲准教授(消化器外科)が
まとめました。近く米国の医学雑誌に掲載
されます。

糖尿病患者は高血糖やインスリンの欠乏
で、毛細血管が出来にくく、傷が治りにくく
なっています。床ずれに悩む寝たきりの患者
も少なくありません。

研究では、糖尿病のラットの背中の皮膚を
切り取り、傷の回復の程度を調べました。
ハナビラタケの粉末を1日約200ミリグラム
食べさせたラット10匹は、食べさせなかった
ラット10匹より血糖値が低くなったうえ、
傷の治りが早く、約20日後の傷の面積は
約半分になりました。

ハナビラタケは免疫作用を活性させる
βグルカンという物質を多く含んでいます。
ヒトの細胞を培養した液に、ハナビラタケ
から抽出したβグルカンを加える実験を
したところ、皮膚を修復する主成分の
コラーゲンの生成が促されました。
これらから、ハナビラタケに含まれる
βグルカンが傷の修復に役立っていると
結論づけました。

權准教授は「キノコの効用を科学的に
示した研究事例は少ない。血糖値の低下にも
効果が期待できる」と話しています。

キノコが血糖と決闘する。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

編集後記

再生医学の進歩は著しく、臓器を丸ごと再生
できるようになれば、加速度的進歩をとげる
でしょう。ただまだ2パーセントの心拍出量で
あったというところが気にかかるところです。
ハナビラタケの血糖降下作用と傷の修復作用
は興味あるところです。βグルカンがそのような
作用を本当にしているかどうかは、ハナビラタケ
からβグルカンを抽出してそれを投与することで
明らかになるはずです。稀少キノコ万歳。

キノコは、ブラックジャックのピノコでは
ありません。笑

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美しい肌Vol.390

2013-11-01 00:15:39

カテゴリー:女性の美容と健康

大豆

写真は大豆です。

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美肌の野菜&果物(各論:大豆)

 
 
 
 
大豆の正体

大豆は、「畑の肉」という別名があるマメ科

植物です。ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11537104557.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

大豆(学名 Glycine max)は、マメ科の

一年草です。種子は食用となります。未成熟

の種子は枝豆と呼びます。大豆を含む一部

のマメ科植物は根に根粒もしくは茎に茎粒を

持ち、根粒菌という細菌が共生していいます。

根粒菌は植物からリンゴ酸などの効率のいい

栄養分をもらって生活の場を提供してもらう

代わりに、大気中の窒素を植物にとって使い

やすい硝酸塩に転換(窒素固定)します。

窒素は植物にとって必須元素であり、肥料

として取り入れる成分の一つですが、自然界

では一部の細菌と雷などでしか使用可能な

状態にに転換できません。特に根粒では

その能力が高いため、それを持つ植物は

自ら肥料を作ることが可能になります。

そのような植物はやせている土地でもよく育つ

ものが多いと言われています。この大豆の

窒素固定能を有する根粒菌との共生により

十分な量の窒素分を吸収し、豊富なアミノ酸を

生み出すことができます。ダイズはその種子に

他の植物には見られないような豊富な

タンパク質を含むため、「畑の牛肉」といわれる

わけです。ダイズ種子には苦み成分である

サポニン(ダイズサポニン)が多く含まれており、

人類の主食にまでは昇りつめていません。

植物の中では唯一動物の肉類に匹敵する

だけのタンパク質を含有する特徴から、

近年の世界的な健康志向の中で

「ミラクルフード」として脚光を浴びています。

日本・ドイツでは「畑の(牛)肉」、アメリカ合衆国

では「大地の黄金」と呼ばれています。

また、日本料理やその調味料の原材料として

中心的役割を果たしています。ダイズ種子貯蔵

タンパク質のアミノ酸残基組成は、含硫アミノ酸

(硫黄を含むアミノ酸)であるメチオニンと

システイン残基が少なく、それらは制限アミノ酸

となっていると言われたことがあります。

そのため、タンパク質の有効利用効率を示す

アミノ酸スコアやプロテインスコアを下げていると

言われてきました。しかし、これらは成長期の

ラットに基づく数値であり、その後、ヒトに基づく

数値に置き換えられ、具体的には、大豆の

アミノ酸スコアが1973年には86点だったもの

が、1985年には100点と変更されました。

大豆は、牛乳や卵と同等の良質なタンパク質

であるとの評価を得ています。

多くのマメ科植物の種子と同様に、大豆種子

中には有毒なタンパク質性のプロテアーゼ・

インヒビター(トリプシン・インヒビター、セリン

プロテアーゼ・インヒビター)やアミラーゼ・

インヒビターが含まれているため、

生で食べることはできません。そのため、

加熱してプロテアーゼ・インヒビターや

アミラーゼ・インヒビターを変性・失活させて消

化吸収効率を上げています。なお、加熱しても

プロテアーゼ・インヒビターの失活は十分では

ないので、納豆菌などを繁殖させて納豆菌の

分泌するプロテアーゼによって大豆種子中

のタンパク質を分解させると、タンパク質の

消化吸収効率がアップします。古くからの

在来種(もともとある種類)、固定種が多く現存

しており、マメ科の特性もあり、両性花

(雄しべと雌しべが同じ花にある植物)で自家

受粉可能であるため自家採種のしやすい植物

です。その反面、連作障害を起こしやすいため、

次の年は輪作を行ない、違う作物を作付けし、

連作を避けるか、連作を行なうために消毒や

土壌改善を行う等の対策を練らねばならず、

日本国内においては、この事が栽培規模拡大

への障害のひとつとなっています。大豆の主な

種類は、以下の通りです。

黄大豆
最も多く利用されている大豆の種類です。

日本で生産される大豆は、大きさによって大粒・

中粒・小粒に分類されています。

主に、大粒大豆は煮豆、中粒大豆は豆腐や

みそ、小粒大豆は納豆に加工されています。

黒大豆(黒豆)
大半が大粒の品種であり、主に煮豆に使われ

ます。

代表的な品種として、近畿、中国、四国地方

で栽培される丹波黒が挙げられます。

青大豆
青大豆の実を、未熟な状態のまま利用した

枝豆が広く知られています。

その他、きな粉や菓子などにも使われています。

 
 
大豆の歴史

原産地は中国東北部からシベリアとの説が有力

で、日本にも自生しているツルマメが原種と考え

られています。栽培の歴史も諸説ありますが、

約4000年前に中国でツルマメの栽培が始められ、

大豆として作物化されたと考えられています。

日本には朝鮮半島を経由して、縄文時代後期

中頃に伝来したと考えられています。日本列島

においては縄文時代においてアズキ(小豆)や

リョクトウ(緑豆)などの炭化種実が検出されている

ためマメ類の栽培が行われていた可能性が

考えられており、縄文農耕論の観点からも注目

されています。近年は大豆に関して九州地方や

中部地方においてを土器内部の植物圧痕として

確認された例があり、縄文中期から後期に

かけては日本列島における存在が確認されて

います。これらの発見により日本列島においては

縄文中期中葉段階で栽培種大豆が存在し、

この時期以前に大陸から栽培種大豆が

もたらされたか、あるいは日本列島において

独自にツルマメからの栽培化が起こった可能性

が考えられています。また、山梨県の酒呑場

遺跡から出土した土器のダイズ圧痕は蛇体装飾

(蛇の装飾)の把手(取っ手)部分から検出されて

おり、これは偶然混入したものではなく意図的に

練りこまれた可能性が考えられており、

その祭祀的意図をめぐっても注目されています。

ヨーロッパやアメリカに伝わったのは意外にも

新しく、ヨーロッパには18世紀、アメリカには

19世紀に伝わりました。ヨーロッパに大豆の存在

を伝えたのはエンゲルベルト・ケンペルだ

といわれており、彼が長崎から帰国した後、

1712年に出版した『廻国奇観』において、

大豆種子を醬油の原料として紹介しました。

shoyu(醬油)bean(豆)からSoybeanと

いうように呼ばれるようになりました。

ヨーロッパでは1739年にフランスでの試作、

アメリカでは1804年にペンシルベニア州での

試作が最初の栽培とされています。

ベンジャミン・フランクリンの手紙の中に、

1770年にイギリスに大豆種子を送る旨が

記してあります。ヨーロッパでそれ以前に

大豆の存在が知られていなかった理由として、

既に他の豆類が栽培されていた事や、

土壌が合わなかったこと、根粒菌が土壌に

ない場合があったことなどが挙げられて

います。大豆が伝播した後も、専ら搾油用

(油を搾る植物)やプラスチックの原料など、

大豆種子の工業用途が主な栽培理由でした。

1910年代以前は、大豆はアジア圏以外

では重要な作物とはみなされていません

でした。ヘンリー・フォードもプラスチックの

原料を安く調達するために大豆農園を

作っていました。食料として注目されるように

なったのは1920年代以降の事であり、

ヨーロッパで食料として初めて収穫された

のは1929年の事とされています。

アメリカで本格的に大豆が栽培されるように

なったのは、1915年にワタミゾウムシの侵入

によってアメリカ南部の綿花が大打撃を受け、

それまでアメリカの製油業の中心であった

綿実油が不足してからです。ワタに代わる

新たな製油材料として、それまでも徐々に

栽培を拡大させてきた大豆は一気に脚光

を浴びることとなりました。1920年代には

製油用や飼料用としての需要の高まりにより、

さらに大規模に栽培されるようになりました。

タンパク質含有量の高い大豆種子は用途

が広く、レシチンなど、様々な食品の製造

に加工されました。日本では非常に珍重

され、米・麦・粟・稗(ひえ)・豆(大豆)を

五穀とし、節分には大豆による豆まきが

行なわれるほどです。日本で広く栽培が

始まったのは鎌倉時代以降のようです。

その頃には仏教が広く普及しており、

その影響で肉食が禁止されていたため、

身体に必要なたんぱく源を味噌や納豆

から得ていました。また、戦(いくさ)に

出かける侍や農民たちの栄養食・保存食

としても大豆製品が欠かせませんでした。

こうして大豆の栽培が広まっていき、時代

とともに加工技術も発達していきました。

そして、味噌、納豆、醤油、豆腐、きな粉、

おから、ゆばなど様々な加工品が作られ、

私たち日本人の食生活になくてはならない

ものになっていきました。

 
 
大豆の雑学

大豆の加工食品で代表的なものを挙げて

みます。まずは、豆腐です。大豆を水に浸し、

ろ過・加熱した後、潰した豆乳を凝固させた

ものです。濃度が低い豆乳でつくったものは

木綿豆腐、濃度が高い豆乳でつくった豆腐

は絹ごし豆腐と呼ばれます。また、豆腐を

薄く切って揚げた油揚げや厚揚げのほか、

豆腐にぎんなんやゆり根、ごまなどを加えて

揚げた、ガンもどきなどの関連食品があります。

次に納豆です。蒸し煮した大豆を、納豆菌に

よって発酵させたものです。強い粘り気が

特徴であり、発酵させることによって消化性が

良くなるほか、栄養価が高くなるといわれて

います。最後に、醤油と味噌です。炒って

粉砕した小麦と大豆を混ぜたものに麹と

食塩水を加えて発酵させ、粕を搾り取った

ものです。また、みそもしょうゆと同じく麹と

食塩を加えて発酵させた大豆食品のひとつ

です。その他、きな粉、湯葉、おからなどの

加工食品や、大豆から油脂を採取した大豆油

などがあります。生のままの大豆には

消化酵素を阻害する働きを持つ物質が

含まれているため、消化されにくいという特徴

があります。そのため、大豆を調理する際

には、十分に水に浸して加熱することが重要

です。また、大豆を選ぶ際には、粒に光沢が

あり、大きさが揃っていて、皮が薄くてしわが

ないものが良いといわれています。大豆は

湿気に弱く、虫が付きやすいため、密閉容器

に入れて冷暗所での保存が適しています。

大豆に含まれるサポニンが持つ抗酸化作用

によって、コレステロール値を下げることが

できます。コレステロールをはじめとする脂質

は、細胞をつくる上で重要となる成分です。

しかし、脂質は長時間空気や光にさらされる

ことによって過酸化脂質(コレステロールや

中性脂肪などの脂質が活性酸素によって酸化

されたもの)へと変化し、血液中で増加すると

血栓(血液中の血小板などが固まってできる塊)

がつくられやすくなり、動脈硬化などを引き

起こす原因となります。サポニンは、脂質の酸化

を防ぐことによって過酸化脂質の発生を抑え、

代謝(生体内で、物質が次々と化学的に変化

して入れ替わること)を促進する働きがあります。

高脂血症、動脈硬化症、高血圧症の患者に

大豆サポニンを投与した結果、

総コレステロールは71%、中性脂肪は88%に

改善されたという報告があり、大豆に含まれる

サポニンが血液中の脂質を減少させる作用を

持つことが明らかとなっています。また、大豆

に含まれるレシチンにも、脂質の代謝を活発に

させる働きがあります。レシチンの働きによって、

コレステロールや中性脂肪が減少するほか、

エネルギーが効率良く代謝されることによって

血糖値(血液中にブドウ糖がどれくらいある

のかを示す値)の低下や肥満防止などの効果

も期待できます。大豆に含まれるイソフラボン

には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌

を促進することによって、更年期(閉経年齢の

前後約10年間を表します)障害の症状を改善

する効果があります。女性は、年齢とともに卵巣

の機能が衰え、エストロゲンの分泌量が減少

することによって、様々な不快症状が現れます。

このような症状は、特に更年期の女性に多く

みられます。顔のほてりやのぼせ、発汗、肩こり、

頭痛などの身体的なものに加えて、イライラ、

不安、憂鬱など、精神的な症状も見られます。

また、年齢だけではなく、無理なダイエットや

ストレス、喫煙や睡眠不足などの生活習慣が

原因でエストロゲンの分泌量が減少すると

いわれています。その結果、更年期障害に

似た症状が現れるほか、月経周期が乱れること

があります。大豆に含まれるイソフラボンには、

エストロゲンの分泌を促し、更年期障害の症状

を改善する効果があります。大豆に含まれる

レシチンの働きによって、脳の働きを活発化させ、

集中力を高めることができます。脳を構成する

神経細胞のグループをニューロンといいます。

ニューロン同士を結合する部分はシナプスと

呼ばれ、シナプスから分泌される神経伝達物質

によって受け取った情報を全体に伝達するほか、

情報を記憶として留め、留めたものを引き出します。

レシチンは、この神経伝達物質を合成する成分

であり、レシチンの働きによって記憶力や集中力

が高まるほか、老人性認知症の改善にも有効だ

といわれています。骨粗しょう症とは、骨密度

(骨の密度をいいます。一定の面積あたり骨に

存在するカルシウムなどのミネラルがどの程度

あるかを示し、骨の強度を表します)が低下し、

骨がもろくなり、折れやすくなる病気です。

カルシウムは、骨や歯だけではなく血液や筋肉、

脳にも含まれています。カルシウムが不足すると、

骨からカルシウムを取り出し、血液中のカルシウム

の量を一定に保つという仕組みがあります。

大豆には骨に必要なカルシウムのほか、骨から

カルシウムが溶け出さないよう調節する働きを持つ

イソフラボンが含まれています。エストロゲンの

分泌量が減少すると、骨にカルシウムを蓄えておく

力が低下してしまうため、骨粗しょう症は更年期の

女性に多くみられます。また、若い世代の女性

であっても、不規則な生活習慣が原因で

エストロゲンの分泌量が減少し、骨粗しょう症が

引き起こされる可能性があります。大豆に含まれる

カルシウムが骨を強く保ち、イソフラボンが骨に

カルシウムを蓄えることによって、骨粗しょう症を

予防する効果があります。

 
 
大豆の有効成分

大豆(乾燥)の約30%はたんぱく質です。

この大豆たんぱく質は、必須アミノ酸がバランス

よく含まれた良質なものです。大豆たんぱく質

には、血中コレステロールの低下作用、肥満の

改善効果などの生理機能があるといわれて

います。また大豆には、脂質、炭水化物、

食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、

鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1、葉酸など

様々な栄養素が含まれます。一方、大豆は

コレステロールを全く含んでいません。

このようなことから大豆は自然のバランス栄養食

ともいえます。大豆たんぱく質が分解されてできる

ペプチドは、血圧の上昇物質のアンギオテンシン

を作る酵素(アンギオテンシン変換酵素)を強く

阻害することが分かっています。アンギオテンシン

変換酵素阻害剤は、薬として使われています。

したがって、大豆のタンパク質が分解されてできる

ペプチドは、降圧薬のような血圧上昇を抑える

作用があります。大豆のタンパク質が分解されて

できるペプチドは、交感神経を適度に刺激する

作用があります。交感神経が適度に刺激されると、

褐色脂肪細胞で脂肪細胞の分解が盛んとなり、

熱エネルギーが産生されます。結果として脂肪

が分解されるため、肥満防止作用が働くと

考えられています。

また大豆に含まれるオリゴ糖は、主成分が、

スタキオースおよびラフィノースであり、優れた

ビフィズス菌増殖活性をもっています。その他、上

記雑学の項で詳述したレシチンなどの脂質や弱い

女性ホルモン様物質のイソフラボンやサポニンなど

の有効成分が含まれています。このように書いて

あると大豆の栄養は、すごいと思われますが、

気を付けなければいけない点が3点ほどあります。

その一つは、大豆の正体のところで述べた、

プロテアーゼインヒビターです。これがあるおかげ

で、生の大豆を食べることができません。

熱を加えて失活させる、あるいはそこから発酵

という過程を得ることで食べられるようになるという

ことを忘れてはなりません。

ただし、これが少し残ることで、抗ガン作用が

もたらされるという良い点もあるようです。

次に金属キレート作用のあるフィチン酸です。

大豆には、これが他の豆類とは次元の違う量

含まれています。その結果、亜鉛やヨードなど

体に有益なミネラル分を排泄してしまうという

悪影響があります。発酵によってこのフィチン酸

のレベルが下がるため、味噌、醤油、納豆など

の発酵食品を少量食べることが健康効果を

生むと指摘している栄養学者もいます。

また豆腐は、発酵の課程を経ていないため、

まだフィチン酸がたくさんあるので、上記の

ミネラルを補充する食事ができる場合は、

摂取するに値するということです。たとえば、

亜鉛は、牡蠣などの貝類に含まれていますし、

ヨードは、海藻にたくさん含まれているので

これらの海産物をたくさん摂取する予定がある

なら豆腐をある程度食べてもよいそうです。

日本人なら和食の組み合わせでこうした食品

を頻繁に摂取できる人が多いので、問題はない

のですが、海産物を物理的に摂取できない

大陸内部に住んでいる方々や海産物が嫌い

な方々には、深刻な問題となるようです。

もっともフィチン酸にも抗ガン作用があるので、

全く使えないという成分ではないようです。

最後の一つは、イソフラボンです。

大豆イソフラボン(ゲニスチン)は、発酵に

よってのみ活性型のイソフラボン

(ゲニスティン)に変わることが知らない人が

多いようです。また活性型のイソフラボン

でも、甲状腺ホルモンの生成を阻害すること

が分かっています。またさらに細胞の

エネルギー産生を担う輸送タンパク質を

阻害することも分かっていて、これによって

エネルギーの産生に支障がでるようです。

未発酵の大豆製品を大量に摂取した結果、

脱毛症や認知症を発症したという疫学的

調査もあるようです。以上のことから、

大豆製品は、発酵したものを少量摂取して、

なおかつバランスの良い食事を心がける

ということが重要になります。

味噌の作り方です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=zm6mZ4zY-II

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大豆の美肌効果

大豆に豊富に含まれる食物繊維は、腸内の

有害物質を排泄するデトックス作用が

あります。また大豆オリゴ糖には、強力な

整腸作用があり、このデトックス作用を助け

ます。このデトックス作用が有効になれば、

美肌へと導かれます。さらにサポニンや

ビタミンB群とビタミンEなどの抗酸化作用の

相乗作用が期待され、その作用がお肌に

現れると美肌効果が期待されます。

またセラミドなどの脂質は、お肌の水分量を

保持するため、みずみずしいハリのある

お肌を作ることに役立ちます。最後に、

発酵大豆製品中の活性型大豆イソフラボン

は、その女性ホルモン様の作用により、

コラーゲンの合成を促進します。

これもみずみずしいハリのあるお肌を作ること

に役立つものと考えています。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

大豆を食べて、何事にもマメマメしくマメに

なりましょう。でも肉刺は、作りたくありません。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

女性の美容と健康についてのご相談は、当クリニック

皮膚科にて承ります。

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コメント

美しい肌Vol.389

2013-10-30 23:51:58

カテゴリー:女性の美容と健康

カモミール

写真はカモミールです。

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美肌の野菜&果物(各論:カモミール)

 
 
 
 
カモミールの正体

カモミールは、「医者の薬」という別名がある

ハーブです。ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11548158972.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

カモミールとは、ヨーロッパ原産のキク科植物

で、ハーブティーなどで親しまれている最も

ポピュラーなハーブのひとつです。一般に

カモミールと呼ばれ、オランダ語ではカミツレ、

フランス語ではカモミーユと呼ばれています。

ヨーロッパでは、最も一般的な民間薬で、

薬局だけでなく食料品店やスーパーマーケット

のお茶コーナーでも売られています。化粧水

や入浴剤としても使われています。

「体から温まるカミツレ茶(カミールティー)」は

ヨーロッパでは、一般的な飲み物です。

ハーブとして親しまれているものには、小型で

一年草のジャーマン・カモミールと、大型で

多年草のローマン・カモミールの2種類があり

ます。香りの性質は少し異なりますが、花や

葉姿、また、ハーブとしての効能はよく似て

います。ジャーマン・カモミールは、花だけに

芳香があり、ローマン・カモミールは、花だけ

でなく茎葉も芳香があります。

ジャーマン・カモミールは、炎症を鎮める成分

「カマズレン(アズレン)」を含みますが、

ローマン・カモミールは、「カマズレン」を含み

ません。またローマン・カモミールの方が、

糖化抑制成分「カマメロサイド」を多く含むと

言われています。この「カマメロサイド」

については、後述します。カモミール特有の

リンゴのような香りも、ソフトな感じのジャーマン・

カモミールに較べ、ローマン・カモミールの方

が含有成分が濃厚である分力強い印象に

なります。その為ハーブティーにした時の味

も明確に違います。ジャーマン・カモミールは

爽やかな香りがありますが味は比較的薄め

です。ローマン・カモミールは香りだけでなく

味もかなり濃いのが特徴です。

一般にはハーブティーとして使われるのは味に

クセの少ないジャーマン・カモミールが多く、

ローマン・カモミールはエッセンシャルオイルや

浴剤、ポプリなどの用途で主に使われて

きました。このローマン・カモミールの中にも種類

があり、花の見た目がほとんどジャーマン・

カモミールと変わらないタイプのものと、明らかに

異なる八重咲きのダブルフラワーカモミール

という種類があります。上記の写真は、

ジャーマン・カモミールと変わらないタイプの

ローマン・カモミールの花です。

ローマン・カモミールは、冬に芝生になって越冬

します。一般的にカモミールというと、ジャーマン・

カモミールを指します。草丈は15cm~60cm、

茎は多く枝分かれし、羽状に細かく切れ込んだ

葉が互生(互い違いに葉がつくこと)しています。

初夏から夏にかけて白い花びらをもつ

マーガレットのような小花を咲かせます。

カモミールの語源は古代ギリシア語で、

「大地のりんご」を意味する「カマイメロン」に由来

しています。カモミールの花には甘い蜜のような

芳香があり、よくりんごの香りにたとえられます。

ローマン・カモミールでは、茎葉にも同じ芳香が

あります。カモミールティーなどがもたらす

鎮静効果は非常に有名でもう既にご存知のこと

でしょう。カモミールにはこの鎮静効果のほかに、

不眠症の改善、発汗作用、消化促進などの

効果があり、初期の風邪にも効きます。

また、ジャーマン・カモミールは消炎作用、

便秘解消、月経痛の緩和、生理不順、

美肌効果もあり、「マザーハーブ(母の薬草)」

とも呼ばれています。

「マザーハーブ(母の薬草)」についても、

カモミールの歴史のところで後述します。

このカモミールは人間の健康に良いだけでなく、

「植物のお医者さん」という名も持っており、

コンパニオンプランツとしても使われています。

カモミールの害虫としてアブラムシが挙げられ

ますが、例えばバラの傍にカモミールを植えて

おくと、アブラムシはカモミールにつき、バラへ

の被害が避けられます。キャベツや玉葱と

いった食用植物とも相性が良いようです。

 
 
カモミールの歴史

カモミールは、4000年以上前のバビロニア

ではすでに薬草として用いられていたといわれ、

ヨーロッパでは「医者の薬」といわれる代表的

な医療用ハーブです。ギリシャ時代には、

負傷して帰国した兵隊達の傷を癒すための

浴剤として使用されていました。カモミールは、

古代エジプト時代に太陽の神に捧げられた

といわれています古代エジプトの王である

ツタンカーメンの墓からもカモミールで編んだ

花輪が発掘されたました。カモミールは、この

時代から人々の生活に役立っていました。

古代ヨーロッパの本草学書にも登場して

います。ビクトリア王朝時代では、ヒステリー

(解離性障害)を鎮める役割があったようです。

ジャーマン・カモミールは、学名

〔Scientific name]は、【Matricaria

〔マトリカリア〕 属名、ラテン語のmatrix
〔マトリックス〕〔子宮〕が語源です。

婦人病に薬効があることから名づけられた

そうです。 【recutita】 〔レクティタ〕 種小名、

〔下に打ち付ける〕という意味で花が下を向く

ことから名付けられました。英名〔Herb tea〕

German Chamomile】 〔ジャーマン

カモミール〕だそうです。

一方ローマンカ・モミールは、学名

Chamaemelum】 〔カマエメルム〕 属名

ギリシャ語でChama〔地面を這う〕という意味と

melum〔リンゴ〕から名づけられました。

【nobile】 〔ノビレ〕 種小名 〔高貴な〕の

意味です。英名〔Herb tea〕

【Roman camomile】 〔ローマン カモミール〕

だそうです。日本へは、ポルトガルやオランダ

から医学の薬として、江戸時代に入って

きました。日本薬局方に第7改正〔1962年〕まで

【カミツレ花】という名前で消炎、発汗、駆風剤

として収載されていました。その後抗生物質が

主流となり、ハーブは、日本薬局方から

外されていきました。

イギリスの童話「ピーターラビット」の話の中にも

カモミールティーが登場しています。おなかを

こわしたピーターにお母さんがつくってくれた

のが、カモミールティーでした。

また、クレオパトラが安眠の薬として使っていた

など、古代エジプトや古代ローマの時代から、

痛みの鎮静薬、婦人病の薬として、その薬効が

活用されていました。月経痛などの女性特有

の症状の緩和に用いられていたことから、別名

「マザーハーブ」とも呼ばれています。ドイツでは、

出産後まもなくジャーマンカモミールティーを

飲んでいるそうです。ちなみに中国では「母菊」、

フランスでは「貴人の花」と呼ばれて民間薬

としてよく使われていたそうです。

 
 
カモミールの雑学

カモミールは、心を落ち着かせる効果にすぐれ、

緊張感、不安感、怒りや恐怖感を緩和して

くれます。気持ちを鎮静させ、リラクセーション

を促して心を落ち着かせ、不眠症にも効果を

発揮します。鎮痛作用があるため、頭痛、歯痛、

神経痛、月経痛などの痛みやかゆみ全般に

効果があります。このほか、神経性の筋肉痛や

リウマチ、痛風にも効果があり、月経前の緊張

や更年期障害にも効果を発揮します。

また、消化器官機能保持作用があるため、

胃炎、消化不良、下痢、嘔吐、腹部膨満に働き

かけます。また、肝臓障害、性尿路、黄疸など

の不調にも役立つといわれています。

カモミールは、きわめて優れた抗炎剤として

知られ、特に口腔粘膜から食道、胃腸までの、

消化器系の粘膜の炎症を抑えるといわれて

います。カモミールティーを飲んだり、冷ました

お茶でうがいすることで、歯肉炎・口臭予防に

役立ちます。カモミールティーは、体を温め

発汗させる作用があるので、風邪の初期症状

を緩和する薬茶として利用されています。

ハーブ先進国のドイツでは、カモミールの効能

が認証されていることもあり、子供の万能薬

としても使われています。リラックス効果にも

優れた香りと、体が温まり血行が良くなることで

月経痛の緩和も期待できます。カモミールには

「カマメロサイド」という物質が豊富に含まれて

います。近年の研究により、カマメロサイドが

糖化により生成されるAGEs(最終糖化生成物)

の一部の生成を阻害する効能があることが

判明しました。「糖化」とは、血液中の糖の

濃度が高い状態である高血糖が続くと、

体の中のたんぱく質や脂肪などが余分な糖と

反応して、分解されにくいAGEsに変性して

しまうという現象のことです。糖化により、AGEs

がたくさんできることで、糖尿病を筆頭に、

白内障、骨粗しょう症、肌のシミやシワ、

さらには命に関わる心筋梗塞やガン、

アルツハイマー病など様々な病気が引き

起こされてしまうということで注目が集まって

います。

カモミールにはジャーマン・カモミールと

ローマン・カモミールの2種類があり、一般的

に多く出回っているのは

ジャーマン・カモミールですが、抗糖化の

有効成分であるカマメロサイドは、ローマン・

カモミールにより多く含まれています。

カモミールは、古くからヨーロッパで親しまれて

きたハーブで、民間での伝承的な効用は

多岐にわたっています。特に消化管の健康を

維持する効果や抗炎症作用、鎮静作用、

抗菌作用などがあるといわれています。

リラックス効果があり、不眠症や不安神経症等

の治療に使われてきました。また、平滑筋

(血管、気管、腸管、胃、膀胱、子宮などの

臓器壁を構成している筋肉の一種で不随意筋)

を落ち着かせる効果があるため、ストレスから

くる腹痛、胃痛、生理痛等に効果を発揮

します。カモミールの使用方法として有名な

のは、ハーブティーとしての飲用です。

ハーブティーとしての飲用は、ジャーマン・

カモミールが用いられます。香りが良くリラックス

効果にも優れていますが、催眠効果が強いため、

一日の終わりである夜に飲まれることが多いよう

です。精油は、ジャーマン・カモミールも

ローマン・カモミールも両方使われます。

アロマテラピーや化粧品の精油として使う場合

は、ローマンカモミールが好んで使われるよう

です。また、抗炎症作用・抗菌作用を持ち、

皮膚にやさしく保湿効果も高いことから、入浴剤

をはじめ、シャンプーやスキンケア用品にも配合

されています。シャンプーでは、髪にハリとツヤを

与えるだけでなく、抜け毛を防ぐ作用もあると

されており、注目が集まっています。カモミール

配合の入浴剤やスキンケア用品を使う場合には

特に問題はありませんが、ハーブティーとして

摂取するときは、まれにアレルギーや気管に

異常が出る場合があるので、注意が必要です。

お肌の糖化に関する動画です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=GEne3_E2qTI

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カモミールの有効成分

ジャーマン・カモミールの成分としては、

抗アレルギー、抗炎症、鎮痙、痒みの緩和、

皮膚組織再生作用がある「カマズレン」、

抗菌・抗真菌や抗炎症、鎮痙作用がある

精油成分「α-ビサボロール」、精油蒸留の

際にカマズレンに変化するセスキテルペン

ラクトンの「マトリシン」、鎮静、鎮痙作用に

優れているフラボノイドの「アピゲニン」など

が代表的です。「α-ビサボロール」は、

皮膚のローションなどでよく用いられています。

また、口内炎や歯肉炎に口内洗浄剤

としても使われています。「アピゲニン」は、

ジャーマン・カモミールなどのような白色

や黄色の花の花弁に含まれるフラボノイド

の一種で、 神経系に働きかけます。

不安をやわらげ、緊張、ストレス緩和に

役立ちます。「ルテオリン」は、抗酸化物質

であるフラボノイドの中でも抗炎症・

抗アレルギーに優れているといわれ、

神経細胞などの細胞膜にもなる成分

「コリン」の主な働きには、血管壁への

コレステロール沈着予防、肝炎や脂肪肝を

予防します。ローマン・カモミールでは

約40%含有していて、鎮静作用,

抗痙攣作用,抗炎症作用,通経作用

(女性ホルモン様作用)があるアンゼリカ酸

イソブチル、ローマン・カモミールでは

約20%含有していて鎮静作用,抗痙攣

作用,抗炎症作用,通経作用

(女性ホルモン様作用)があるアンゼリカ酸

イソアミル、ローマン・カモミールでは

約10%含有していて鎮静作用,抗痙攣

作用,抗炎症作用,通経作用

(女性ホルモン様作用)があるアンゼリカ酸

メチルがあります。これらの3成分は、

妊娠初期には、望ましくない成分です。

ローマン・カモミールでは約4%含有していて

抗菌作用,抗ウィルス作用,抗真菌作用,

免疫調整作用,駆虫作用のある

t-ピノカルベオール、ローマン・カモミール

では約3%含有していて抗感染作用,

抗炎症作用,強壮作用,組織再生作用

のあるαピネン、ローマン・カモミールでは

約3%含有していて瘢痕形成促進作用、

粘液溶解作用(去痰など)のある

ピノカルボンなどの精油成分があります。

抗糖化の作用のあるサプリの動画です。

いつものように、サプリを購入するかどうかは、

自己責任でお願いします。

 
 
www.youtube.com/watch?v=3EVgGX7P-9M

 
 
 
 
 










カモミールの美肌効果

カモミールには、にきびや湿疹、皮膚炎、

日焼け、やけどなど、炎症をおこした創傷

や潰瘍、おできに効果があります。

乾燥肌やかゆみがあるときにも効果を発揮

します。ジャーマン・カモミールの精油成分

である、α-ビサボロールは、抗炎症・抗菌・

抗真菌性・消炎・抗アレルギー作用を

持っており、防腐効果と皮膚への保湿効果

もあることから、化粧品や入浴剤に積極的に

使用されています。アトピー、ニキビ、湿疹、

あせも、乾燥などの緩和効果が期待できます。

抜け毛を防いで毛髪にツヤやハリを与える

効果もあるため、シャンプーによく使われます。

抗糖化は、美肌にとって重要です。糖化作用

が皮膚で起きて、肌のタンパク質がもろく

なれば、たるみやくすみ、しわなどの老化現象

が進みやすくなります。従って抗糖化だけの

目的で摂取するとしたら、カマメロサイドを

より多く含むローマン・カモミールのハーブティー

を飲むことをお勧めします。しかし、ローマン・

カモミールのハーブティーはジャーマン・

カモミールのハーブティーより濃厚で苦みが

強くクセがあるため、他のハーブとブレンド

して飲むことをお勧めします。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

カモミールの香りをカモメールに付けた。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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美しい肌Vol.388

2013-10-29 22:45:19

カテゴリー:女性の美容と健康

金柑

写真はキンカンです。

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美肌の野菜&果物(各論:キンカン)

 
 
 
 
キンカンの正体

キンカンは、金色の柑橘類から金柑と名付け

られました。ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11523574326.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

キンカン(金柑)は、ミカン科キンカン属

(Fortunella) の常緑低木の総称です。

別名キンキツ(金橘)ともいわれます。

中国の長江中流域原産です。俳句では

秋の季語になっています。 英語などの

「Kumquat」もしくは「Cumquat」は「金橘」

の広東語読み「gamgwat(カムクヮト)」から

来たものと考えられています。日本における

2010年の収穫量は3,732 トンであり、

その内訳は宮崎県2,604 トン、鹿児島県

873 トン、その他255 トンとなっています。

果実は果皮ごとあるいは果皮だけ生で食べ

ます。キンカンの果実はミカン科の中で最も

小さく、大きくても1個20g程度です。やや

縦長でみかんを小さくしたような黄色の球形

をしています。皮の中果皮、つまり柑橘類の

皮の白い綿状の部分に相当する部分に苦味

と共に甘味があります。果肉は酸味が強く

そのままでは食べにくいです。そのため果皮

のついたまま甘く煮て、砂糖漬け、蜂蜜漬け、

甘露煮にします。甘く煮てから、砂糖に漬け、

ドライフルーツにすることもあります。樹高は

2mほどになります。枝は分岐が多く、若い枝

には短い刺があることがあります。葉は互生

(互い違いに葉がでること)します。

長さは5-7cm、長楕円形で厚みがあり周囲

には浅い鋸状歯があります。葉が上側に反って

いることが多くなっています。葉柄には小さな

翼があるがないものもあります。夏から秋に

かけて3-4回、2-3cmほどの白い五弁の花を

つけます。雌しべは1本、雄しべは20本です。

花の後には直径2cmほどの緑色の実をつけ

ます。(初夏につけた花は実がならないことが

多いそうです。)晩秋から冬にかけて実は黄色く

熟します。果実は民間薬として咳や、のどの

痛みに効果があるとされ、金橘(きんきつ)という

生薬名でいうこともあります。

果皮にはヘスペリジン(ビタミンP)を多く含んで

います。観賞用として庭木として植えられること

もあります。剪定に強いので生垣や鉢植え、

盆栽にもできます。広東省や香港では、旧正月

を迎える際に柑橘類の鉢植えを飾ることが多く、

キンカンも好んで鉢植えの木として飾られるそう

です。

キンカンには、ナガミキンカン、ニンポウキンカン、

マルミキンカン、フクシュウキンカン、

ホンコンキンカン、ナガハキンカンなどの種類が

あります。日本でよく見かけるキンカンは

ナガミキンカンとニンポウキンカンですが、

一般的にキンカンと呼ばれているものは

ナガミキンカンです。最近では、「ぷちまる」と

呼ばれる種がないキンカンや「スウィートシュガー」

と呼ばれる非常に甘いキンカンが登場し注目を

集めています。宮崎「完熟金柑たまたま」は、

金柑の中でも最高峰と言われています。

糖度18度以上、直径3.3cm以上、サイズ2L、

カラー8以上・・・これらの条件をクリアした物だけ

が、宮崎「完熟金柑たまたま(エクセレント)」の

称号を得られます。完熟金柑のうち(エクセレント)

として販売できるのは、全体の3パーセントくらい

だそうです。

 
 
キンカンの歴史

キンカンの原産地は中国の長江中流域です。

中国では宋(960年~1279年)には栽培され

ていたそうです。日本には鎌倉時代末から

室町時代初期に伝えられたといわれています。

中国逝江省で古くから栽培されていた

ニンポウキンカンは、少し遅れて江戸時代

(1826年)に伝わってきました。1826年

(文政9年)。中国・寧波(ニンポー)市の商船が

遠州灘で暴風雨に遭い、清水港で修理した

とき、折戸村名主・柴田権左衛門が、船員から

金柑数個をもらい、その種から果樹を育て、

実らせたのが日本初と言われています。

これが日本で代表的な品種と

されているニンポウ金柑です。 しかしそれ以前

から日本に渡っていたという説もあります。

なお、江戸初期にはすでに信州佐久でキンカン

が大名に献上されており、その記録が残って

います。「慶安元(1648)年十月十九日晩に

信州佐久岩村田の篠澤佐五右衛門滋野重長

と息子良重が信州小諸城主青山因幡守宗俊公

らに対しキンカンを大皿に豪快に盛って献上

しました。

召し上がった場所は小諸町鈴木三四郎宅

で小諸藩家老田塩吉兵衛も同席しています」

との内容が書かれています。なお重長は

初代岩村田割元職です。篠澤家は、代々料理

や宿に関する仕事にも従事し明治初年には

佐久ホテルとなり、現在に至っています。

なお、この古文書は佐久市立望月歴史博物館

で保管されています。今も佐久ホテル(篠澤家)

ではキンカンをお客様に提供しているとのことです。

 
 
キンカンの雑学

日本では、宮崎県が最も多くキンカンを生産して

おり、宮崎県のみで総生産量の65%以上を

占めています。他には気候が温暖な鹿児島県や

熊本県、高知県、和歌山県でも生産されています。

温室栽培のキンカンは11月末より収穫が始まり、

露地栽培(施設を利用せずに屋外で野菜や花

などを栽培すること)のキンカンは1月~3月に

かけて収穫されます。最も美味しくたくさん

キンカンが出回る時期は1月中旬~3月上旬です。

美味しいキンカンを選ぶポイントは4つあります。

①果実の表面にハリとツヤがあり、少し赤み

がかった濃い黄色であること

②果実が大きく、重みがあること

③ヘタの部分が新鮮であること

④果皮に白い粉(ブル-ム)がついていること

冷蔵庫で保存する際は、ビニ-ル袋やポリ袋に

入れて乾燥を防ぎます。血液中の悪玉(LDL)

コレステロ-ルが増加すると、血管の内壁が脂質

で分厚くなり、こぶのようにせり出して血管を狭める

ため、高血圧や動脈硬化などが引き起こされます。

キンカンに豊富に含まれるビタミンCやβ-クリプト

キサンチンには、血中の悪玉(LDL)

コレステロ-ルを減少させ血液をきれいにする

働きがあります。キンカンに豊富に含まれる

ペクチンには、急激な血糖値の上昇を抑える

働きがあり、血糖値が高くなることで起こる糖尿病

の予防や進行の抑制に効果的です。

さらに、β-クリプトキサンチンには高血糖が原因

となって起こる肝機能障害を予防する効果もあり

ます。さらに、ヘスペリジンには血圧を下げる働き

があるため、高血圧や動脈硬化の予防や改善を

する効果があります。キンカンには血管を広げ

血行を良くする働きを持つビタミンEと、毛細血管

を強化して血流を良くする働きを持つヘスペリジン

が豊富に含まれています。この2つの成分の働き

により、体のすみずみまで血液が行き渡り

血行不良が原因で起こる冷え性や肩こり、腰痛の

改善効果に期待ができます。キンカンには

ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは、

血液中の白血球、特に好中球(体内に存在する

白血球の40%~60%を占める白血球の一種

です。急性的な炎症に対して中心となって

血液中の細菌やウイルスと闘います)を活発に

させ、体外から侵入してきた細菌やウイルスなど

を撃退します。ビタミンCは白血球の働きを高め、

ビタミンC自体も細菌やウイルスと闘う力を持ち

感染症を予防します。さらに、ヘスペリジンは

体内でのビタミンCの吸収率を高める効果がある

ため、摂取したビタミンCが効率良く働く作用を

促進します。キンカンを積極的に摂取すること

は免疫力を高め、風邪などの感染症を予防

したり、病気の回復を早める効果があります。

キンカンに豊富に含まれるビタミンCには、

ド-パミンやGABA(ギャバ)などの神経伝達

物質(神経細胞の興奮や抑制を他の神経細胞

に伝達する物質)と、ストレスをやわらげる

副腎皮質(腎臓の上に位置する臓器である

副腎の周辺部分のこと)ホルモンの合成を促進

する働きがあります。キンカンの香り成分である

テルペンにも、興奮した神経を鎮静し、蓄積した

ストレスを解きほぐす働きがあります。ビタミンC

やテルペンが含まれるキンカンには、ストレスに

対する抵抗力を高めたり、イライラを鎮める効果

があると期待されています。キンカンに豊富に

含まれるビタミンCは、丈夫な血管や筋肉、骨、

肌などをつくるコラ-ゲンの合成に必要不可欠

な成分です。コラ-ゲンはたんぱく質の一種で

体内のたんぱく質の約30%を占めており、体の

組織や細胞をしっかり結びつける接着剤のような

働きをします。また、ヘスペリジンにはビタミンC

の吸収率を高める働きがあります。ビタミンCや

ヘスペリジンの働きによってコラ-ゲンの合成が

正常に行われることで壊血病(ビタミンCの不足

によって体内の各器官に出血性の障害が生じる

疾患)の予防や骨を丈夫にする効果があります。

キンカンには、クエン酸が豊富に含まれます。

柑橘類の酸っぱさは、このクエン酸が原因と考え

られています。よくビタミンCが酸っぱいと考えて

いる人が多いようですが、これは大きな誤解です。

激しい運動やストレス、不規則な生活によって

細胞が酸欠状態になると、エネルギー産生効率

が低くなり、人間は疲れを感じます。クエン酸は、

クエン酸回路を回転させエネルギ-効率をアップ

する働きがあるため、疲労の蓄積を抑制し、疲労

の回復を早める効果があります。

キンカンの甘露煮の作り方です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=dPXNHUiFVhs

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
キンカンの有効成分

キンカンには、ビタミンCやビタミンE、

ポリフェノ-ルの一種でキンカンの苦味成分でも

あるヘスペリジン、β-クリプトキサンチンなどが

豊富に含まれており、これらの成分は全て強い

抗酸化作用を持っています。抗酸化作用とは、

紫外線や喫煙、ストレスなど生活の様々な場面

で発生する活性酸素(普通の酸素に比べ、

著しく反応が増すことで強い酸化力を持った酸素)

を除去し、体が酸化することを防ぐ働きのこと

です。例えば、湿度の高いところでクギを放置し

空気中にさらしておくとクギがサビついてしまい

ます。この現象が酸化であり、人間の体内で酸化

が起こると、病気や老化、肌トラブルの原因と

なってしまいます。キンカンに含まれる多くの成分

が体内で強い抗酸化作用を発揮して酸化から

体を守ることで、病気や老化、肌トラブルが予防

されます。また、ヘスペリジンには、ビタミンCの

吸収率を高める働きもあります。毛細血管は、

体の組織と栄養や酸素のやりとりをしているので、

適度に透過性が保たれている必要があります。

ヘスペリジン(ビタミンP)は、この透過性が良く

なりすぎるのを抑える働きがあります。毛細血管

の透過性が良くなりすぎる現象は、浮腫、出血

および高血圧症などの症状で表れ、糖尿病、

痔疾、慢性静脈不全症、壊血病、潰瘍などの

疾病を引き起こすことがあります。古くは1939年

に報告された研究結果では、胸膜炎、結核、

グレーブス病および脚気などの種々の臨床症例

において、ヘスペリジン30mgを毎日投与すると、

血管透過性が低下することが報告されています。

つまり、ヘスペリジンは、いわば毛細血管の

メンテナンス係ということができます。

β-クリプトキサン(β-CRP)はヒト体内に見出される

主要カロテノイド6種類のひとつです。

このカロテノイドはβ-カロテン、リコピンなどとは

異なり、生理機能に着目した研究はこれまで

ほとんど行われていませんでした。しかし、

キンカンがβ-クリプトキサンチンの重要な供給源

であることから、生理機能の解明が進められて

きました。その結果、現在ではガンや骨粗鬆症

の予防など優れた生理機能を示唆する知見が

得られています。近年、果物・野菜の摂取と

生活習慣病との関連についての栄養疫学研究

は目覚ましい成果を上げていますが、これら

生活習慣病の予防効果の一つにカロテノイドが

大きく関わっているのではないかと考えられて

います。そこで多くの研究者がカロテノイドに

着目し、どのカロテノイドが最も関連があるのかを

解析しています。これまでのカロテノイドに関する

疫学研究を調べると、興味深いことにカロテノイド

の中ではβ-クリプトキサンチンのみに関連が

認められたとする結果が、ガン、糖尿病、リウマチ

で報告されています。キンカンには他にも、

食物繊維であるペクチンや香り成分である

テルペン、クエン酸などの優れた栄養成分が

豊富に含まれています。

キンカン漬けのレシピです。上記甘露煮とは

少し異なるようです。

 
 
www.youtube.com/watch?v=UBGH0dezmcs

 
 
 
 
 
 









キンカンの美肌効果

キンカンに豊富に含まれるペクチンは強い粘性

を持っており、腸内の有害物質を吸着させ一緒

に体外に排泄する働きを持っています。

また、腸内の善玉菌(ヒトの腸内に住む細菌の

一種です。健康に役立つ働きを行っています)

を増やし、腸の調子を整える働きも持つため、

便秘の解消に効果を発揮します。この腸内の

有害物質を排出する効果がデトックス効果

そのものです。デトックス効果が有効になれば、

美肌へと導かれます。キンカンに豊富に含まれる

ビタミンCやビタミンEには、シミやそばかすを

予防し、ハリのある若々しい肌を保つ効果が

あります。シミ・そばかすの原因となるメラニン

色素は、アミノ酸の一種であるチロシンから生成

されます。ビタミンCにはチロシンからメラニンを

つくり出す、チロシナーゼという酵素の働きを抑制

し、メラニン色素の沈着を防ぐ効果が期待できます。

さらに、ビタミンEには血管を広げて血行を良くする

働きがあるため、新陳代謝(古い細胞や傷ついた

細胞が、新しい細胞へ入れ変わること)が活発

になり肌にハリを与える効果があります。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

金環食に金柑を食す。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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美しい肌Vol.387

2013-10-28 23:37:51

カテゴリー:女性の美容と健康

小豆

写真はアズキです。

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美肌の野菜&果物(各論:アズキ)

 
 
 
 
アズキの正体

アズキは、先物取引での「赤いダイヤ」

としてameblo.jp/eitokukai51/
entry-11539205807.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

アズキ(小豆、荅、Vigna angularis)は、
マメ科ササゲ属の一年草です。原産地は

東アジアです。過去にリョクトウ

(V. raridata) の変種やインゲンマメ属

(Phaseolus) の一種と分類されたことがあり
ます。インド原産と誤解されていますが、

祖先野生種のヤブツルアズキ

(Vigna angularis (Willd.) var.
nipponensis) は日本からヒマラヤの
照葉樹林帯に分布し、栽培種のアズキは

極東のヤブツルアズキと同じ遺伝的特徴を

もつため、東アジア原産とするべきでしょう。

アズキは、実を食用にします。赤茶色

(小豆色)の実が一般的ですが、野生には

白・灰色・黒などのものも存在します。

最大の生産地は北海道(特に十勝・上川

地方)で、備中と丹波のものも有名です。

主に東アジアで食用になり、日本では赤飯

や甘納豆にするほか、砂糖で煮て、和菓子

の餡・羊羹・汁粉(おしるこ)などの材料と

します。かき氷の「宇治金時」には現在では

アズキが一般的に使われていますが、

かつては金時豆(インゲンマメの仲間)が

使われていたのでその名がついたといわれて

います。中国や韓国でも食べられており、

特に中国では小豆餡を使った菓子が色々

(あんまんや胡麻団子とか)あります。

小豆餡には、メラノイジンという抗酸化物質が

含まれています。これについては、後述

します。

その赤い色から魔除けの効果があるとして、

古くから小正月の小豆粥や節句の赤飯など、

慶事の際(ハレの日)にこれを食べる習慣が

あります。初潮のとき赤飯を炊いて、お祝い

する風習もあります。古くは赤米で炊いた

ご飯が赤飯でしたが、現在はもち米に少量

の白米とアズキを混ぜて炊いたものが、

一部地域を除いて、最も一般的な赤飯と

なっています。

お目出たい行事の際の食事として普及して

います(ただし、ササゲ(マメ科の一年草)を

用いる場合に比べて小豆を用いる場合には

胴割れを起こしやすいという難点があります)。

同様に白米と小豆で作った小豆粥も

お目出たい行事の際の食事として行われて

います。味噌や醤油を作るのに大豆の代わり

に用いる例もあります。地域によってアズキと

他のものを一緒に煮た「いとこ煮」「煮ごめ」

という郷土料理が伝わっています。山梨県の

郷土料理「小豆ぼうとう」にも類似の性質が

あります。また、鳥取県を中心に「小豆雑煮」

が一般的な地域があります。日本における

先物取引の代表的な商品であり、「赤いダイヤ」

の異名を持っています。海外の相場に影響

されることは少ないとされていますが、

相場は非常に不安定と言われています。

日本全国で知られる妖怪に「小豆とぎ」

あるいは「小豆洗い」などとよばれるものがおり、

アズキを洗って音を立てるだけですが、その音

に気をとられていると川に落とされてしまうそう

です。さらに、アズキをまくような音を立てる

「小豆はかり」という妖怪もいます。

小豆島の名前の由来には諸説ありますが、

古代には「あづきしま」と呼ばれていたそうです。

しかし植物のアズキとの関係はないようです。

アズキのヘルシーなレシピです。

 
 
www.youtube.com/watch?v=5ATC9FyT7Ao

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アズキの歴史

アズキは中国が原産と考えられていますが、

前述のようにアズキの祖先と考えられる野生種

が日本でも見つかっていることから、東部アジア

の各地で独自に栽培が始まった可能性が

あります。炭化したアズキが出土した遺跡

として、中国湖南省長沙市で発掘された

西漢時代(約2200年前)の墳墓があります。

同時代に書かれた文章にアズキの記載が

あります。

「神農書」がそれで、神農とは、人身牛首

を呈する伝説上の帝王であり、人民にアズキ

を含む作物について栽培法を教えたと書いて

あるそうです。

日本では、2000年前というと弥生時代の

中ごろに相当し、稲などの穀類の栽培が

おこなわれていました。実際、最近調査された

鳥取県青谷上寺地遺跡をはじめ本州では、

縄文時代後期から弥生時代にかけての遺跡

から炭化したアズキが発見されています。

しかし、これらが渡来したものか、それとも栽培

されたものかは不明だそうです。アズキが記載

された古い文献として「齊民要術」がよく引用

されます。

540年ごろに中国で書かれた世界最大で最古

の農業書といわれるこの本には、アズキには

緑豆、赤小豆、白小豆があり、麦跡に植える

二毛作ではなく、一年一昨が良い、莢が

三青両黄(上三段が未熟で下二段が完熟)

の時に収穫するなどと明確に書かれており、

当時栽培が盛んであったことがわかります。

日本ではアズキは滋賀県の粟津湖底遺跡

(紀元前4000年頃)や登呂遺跡(弥生時代、

紀元1世紀頃)などからアズキの炭化種子が

出土しており、古代より各地で栽培されて

いたと推測されています。8世紀にかかれた

「古事記」「日本書紀」に「殺された女神の

鼻腔からアズキが生まれた。」と書かれている

そうです。神話ではなく、確実な記録としては

「賦役令」(730年頃)に「義倉に収める穀物

として粟の代わりに、稲、大麦、小麦、大豆、

小豆でも可」と書かれているようです。その後

2世紀を経て書かれた平安中期の「延喜式」

(927)には、かなり具体的な記載があります。

アズキの特産地として、播磨、美作、備前、

備中、備後、紀伊、伊予、阿波を挙げていて、

瀬戸内海沿岸の温暖な地域で栽培されて

いたことが分かります。アズキは古来から人々

の生活と密接に結びついた豆で、わが国や

中国、朝鮮ではアズキの赤色に魔除けなど

の神秘的な力があると信じられ、行事や儀式

などに供されてきました。これらの習俗は中国

に始まり、朝鮮半島を経てわが国に伝えられた

とされています。また、薬用としても使われた

ようで、中国の明の時代の「本草綱目」の中

に、アズキの効能や処方が記されています。

ダイズという名前は大陸の漢字の「大豆」由来

と考えられますが、アズキには「小豆」と漢字

が当てられます。その読みはショウズであり、

アズキは大和言葉(和名)であると考えられて

います。

日本では、煮汁を着色料としたり、赤飯、

アズキ粥として食べられていました。赤い色は、

呪力があるとされ、1年や季節の変わり目、

生活の節目の時など厄除けとして使われて

きました。アズキ粥は、小正月(1月15日)に

食べる風習が、現在も残っています。祝い事

に赤飯を炊く風習は、江戸時代後期から

一般に広がった風習で、明治時代には祭りや

祝い事に欠かせないものとなっていました。

「強飯(こわめし)」「おこわ」ともいいます。

赤飯は当初、神前への供え物として「赤米」

を炊いていました。

赤米は、そのまま炊いても赤い色に炊き

上がります。しだいに赤米の生産が減少した

のにともなって、アズキを利用した赤飯が

使われるようになりました。

アズキは天候の影響を受けやすく、年ごとに

出来、不出来の差が激しく、値段の変動が

大きな作物であることから、不作の年が続くと

「赤いダイヤ」と 言われ、高価なものになります。

赤飯のレシピです。

 
 
www.youtube.com/watch?v=hYKHzBUzpkg
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アズキの雑学

よくアズキの種類で大納言と普通小豆の2種類

を耳にします。その違いを分かる方いらっしゃる

でしょうか?大納言の方が高級和菓子や料理

に使われていて漠然と凄そうなイメージがあり

ます。実は大納言って言う名前は、朝廷の役職

の大納言から来ています。大納言は殿中で抜刀

しても切腹しなくてもよいので、煮ても腹割れの

しない(皮が硬いため)大粒の小豆を大納言

小豆という名称で品種化されました。そして、

大納言と普通の小豆の大きな違いは、大納言は

糖分が多いので味がしっかりしていて、光沢が

きれいでルビーのようです。だから見た目にも

大きくてしかも色がきれい、その上味までしっかり

しているので、高級ブランド化されたといわれて

います。大納言に対して、こしあんに利用される

のが「普通小豆」です。またそれ以外にも金時や

早生大粒、白小豆など様々な種類があり、

それぞれに合った用途で調理・加工されています。

アズキは他の豆類と違い、水につけて戻す必要

がありません。事前に吸水させると皮が割れやすく

なるためです。調理の際は、4~5倍容量の水を

加え、沸騰したら一旦ゆでこぼし、新しい水を

入れて再び煮るのが一般的です。しかし、薬効を

期待するのであればゆでこぼさずにアクをすくう

程度にする方が、アズキに含まれるビタミンB1など

を効率良く摂取することができます。また、アズキ

は赤飯や甘みを抑えた煮物にして食べることで、

より効率良く栄養が摂取できます。特に米と一緒

に摂ることでアミノ酸バランスが良くなります。

また、アズキにはアントシアニンというポリフェノール

の一種が含まれており、鉄と結びつくことで

黒ずんでしまうため、鉄鍋でアズキを煮ると色が

悪くなってしまいます。アズキに含まれるビタミンB1

は、炭水化物の代謝(生体内で、物質が次々と

化学的に変化して入れ替わること)過程で必要

な酵素の働きを助ける補酵素(消化や代謝で働く

酵素を助ける役割をするもの)の役割を担って

います。ビタミンゆえ体内で合成することができず、

不足するとエネルギーの産生効率が落ちてしまい

ます。アズキを摂取することでビタミンB1が摂れる

ため、糖質の代謝が促進されるので疲労を回復

する効果があります。同様の作用から夏場に摂取

することで夏バテにも効果的です。

また、ビタミンB1は肝臓に負担をかける有害物質

を解毒させる働きを持つため、二日酔いの解消

にも役立ちます。脚気とは、ビタミンB1の欠乏により

心不全と末梢神経障害をきたす病気のことを

いいます。下肢にむくみやしびれなどの症状を

生じることからこの名称がつけられました。

アズキはビタミンB1を豊富に含むため脚気を予防

する効果があるといえます。アズキにはカリウムや

サポニンが含まれています。これらの成分は

利尿作用を促し、高血圧の予防に効果的です。

また、アズキに含まれる食物繊維やサポニンは

腸を刺激し便通を良くする働きがあるため、

コレステロールや中性脂肪を低下させる働きを

持っています。これらのことから、アズキは

生活習慣病予防に効果的だと考えられます。

アズキにはカリウムやサポニンといった

利尿作用を促進させる成分が含まれている

ため、むくみを予防・改善する効果があります。

むくみは、体内の水分と塩分をうまく

コントロールできていない状態です。そのため

不要な水分と塩分が体内にたまってしまうこと

をいいます。カリウムやサポニンの利尿作用を

促進する働きにより、不要な水分と塩分を

外に排出することができるため、アズキには

むくみを予防・改善する効果があるといえます。

 
 
アズキの有効成分

アズキの主成分は糖質とたんぱく質ですが、

それ以外にもビタミンB1や食物繊維、カリウム、

カルシウムなど様々な成分を含みます。

そのためアズキの働きは疲労回復や脚気予防、

生活習慣病予防、むくみの改善、便秘の改善

など多岐に渡ります。特に脚気に対してアズキ

は、古くから妙薬として利用されています。

アズキのタンパク質は必須アミノ酸といわれる

8種類のアミノ酸をバランス良く含んでいます。

特にリジンと芳香族アミノ酸を多量に含んで

います。日本人の主食であるお米にはリジンが

少ないので、小豆とご飯を組み合わせる事に

より、アミノ酸のバランスがとれ、効率よく

タンパク質を利用する事ができるようになります。

豆類は一般的に食物繊維が豊富に含まれて

いますが、アズキはその中でもインゲン豆に

次いで多くの食物繊維を含んでおり、乾燥した

アズキ100g中に17.8gの食物繊維が

含まれています。食物繊維を多く含む食品

として寒天やきのこ類があげられますが、

寒天やきのこ類は粉末や乾燥した状態での

食物繊維の割合が多いのであって、

実際調理して食べる場合は豆類の方がより

多くの食物繊維を摂る事ができます。

アズキの機能性成分として注目されている

のはポリフェノールです。ポリフェノールとは、

ほとんどの植物に含まれている色素や渋み・

苦みの成分のことで、約5000種類以上も

あると言われています。ポリフェノールには、

強い抗酸化作用があり、生活習慣病や老化

の原因と言われる活性酸素を除去する働き

があります。 ポリフェノールにはお茶の

カテキンや大豆イソフラボン、赤色色素の

アントシアニンなどがあります。小豆は

ポリフェノールの含有量が多く、

ポリフェノールの代名詞ともなっている赤ワイン

に比べて1.5倍も多く含まれています。

小豆のポリフェノールは皮に多く含まれる色素

のアントシアニン、タンニンの一種D-カテキン

などです。サポニンという言葉は、シャボン玉

のシャボンと語源は同じで「泡立つ」という意味

です。サポニンには、水になじむ部分(親水性)

と油になじむ部分(疎水性)とが共存している

ため、石鹸と同じように油を溶かし、水に溶かす

界面活性作用があります。人の体内でも

コレステロールや中性脂肪の生成を抑え、脂質

の過酸化を抑制します。サポニンは小豆や大豆、

ウーロン茶、アスパラガス、高麗人参などに

含まれます。小豆にはビタミンB群が豊富で、

なかでもビタミンB1、B2、B6が多く含まれます。

ビタミンB1、B2、B6は糖質や脂質からエネルギー

を作り出すために必要な酵素の働きを助けます。

ビタミンB2、B6は皮膚や粘膜の健康維持する

上で大切な栄養素です。小豆のミネラルは特に

カリウムと鉄が多く存在します。カリウムは高血圧

の原因とされる細胞内にたまってるナトリウムを

尿中に追い出す作用があります。日本人の

カリウムの摂取量は少なく、「日本人の食事摂取

基準(2005年版)」でも「増やすべき栄養素」

としてカリウムがあげられています。カリウムが多い

食品としてバナナがあります。バナナ100g中に

360mgのカリウムが含まれていますが、アズキ

にはその4倍以上の1500mgも含まれています。

このカリウムは水に溶けやすいので、煮た場合

はその煮汁も摂ると効果的です。鉄は血液を

作る上で必要不可欠な物質です。アズキが、

あんことなると、熱によってメラノイジンという

抗酸化力をもつ物質が生まれ、抗酸化力が

アップします。アズキのアミノ酸と加えられた

砂糖のブドウ糖が熱によってアミノカルボニル

化合物へと変化(メイラード反応といいます)

します。そこでメラノイジンという抗酸化物質が

生まれます。メラノイジンは優れた抗酸化作用

を持ち、脂質の酸化を防いで動脈硬化を予防

します。コレステロール値を下げ血糖値を正常

に保つ働きもあり、脂質異常症や糖尿病の

予防効果もあると考えられています。腸内環境

を整え、便秘の予防にも有効です。メイラード

反応は体内でも起こることが知られており、

その場合「糖化」と呼ばれます。糖化とは、

体の中でたんぱく質と糖が結びつき、糖化最終

産物 AGEs(エージーイーエス)を産生する現象

のことをいいます。AGEsは、体内でコラーゲン

などのたんぱく質と結合し、その結果、それらは

異物と判断されます。AGEsを分解しようと

コラーゲンやエラスチンの分解酵素である

コラーゲナーゼやエラスターゼの分泌量が増え、

AGEsだけでなく、正常なコラーゲンや

エラスチンまで分解するように働いてしまうため、

この現象が皮膚で起こると、シワやたるみの原因

となります。摂取によって体に良い効果をもたらす

メラノイジンですが、体内ではこの反応が

起きないよう予防が必要です。糖化を抑制する

ハーブには、ローマンカモミール、菊花、ドクダミ、

西洋サンザシ、ブドウ葉などがあるようです。

またマンゴスチンにも糖化を抑制する効果がある

ようです。

 
 
アズキの美肌効果

小豆には食物繊維が多く含まれています。

食物繊維は腸の掃除役ともいわれ、腸内に

たまった老廃物および有害物質を吸着し

体外に排出する働きがあります。また、

食物繊維が水分を抱え込んで便の量を

増やすため、腸のぜん動運動(腸に入って

きた食べ物を排泄するために、内容物を

移動させる腸の運動)を促進する働きが

あります。そのため、小豆は便秘の改善に

効果的な食材です。腸内の有害物質の

排泄がデトックス効果そのものです。

デトックス効果が有効になれば、美肌へと

導かれます。またアズキには、

アントシアニン、タンニンの一種D-カテキン、

サポニンなどの抗酸化物質を豊富に含みます。

これらの抗酸化作用が、相乗的に皮膚で

現れると美肌効果が期待されます。

アズキからあんこになれば、メラノイジンが

作られ、この抗酸化作用およびデトックス

作用によって美肌効果が期待されます。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

コマメに摂取しても小豆は、コマメでは

ありません。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

女性の美容と健康についてのご相談は、当クリニック

皮膚科にて承ります。

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2013-10-27 16:05:43

カテゴリー:ブログ

エベレスト

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診療マル秘裏話 Vol.416 平成23年11月17日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
目次
1) 光を当ててマウス体内のガン細胞を破壊する治療法
2) 肺線維症を人工遺伝子を吸入させて治療

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 光を当ててマウス体内のガン細胞を破壊する治療法

体の外から光を当ててマウス体内のガン細胞を
破壊する実験に、米国立衛生研究所の研究チーム
が成功し、11月6日発行の科学誌「ネイチャー
メディシン」(電子版)に発表しました。正常な
細胞は傷つけず、効率的にガン細胞だけを破壊
できる治療法として、数年以内の臨床応用を目指
すと話しています。

チームは、主にガン細胞に存在するたんぱく質
と結びつく性質を持った「抗体」に注目しました。
この抗体に、近赤外光の特定の波長
(0.7マイクロメートル)で発熱する化学物質
を取り付け、悪性度の高いガンを移植したマウス
に注射しました。

その後、ガンがある部位に体外から近赤外光を
15~30分間当てました。計8回の照射で、
ガン細胞の細胞膜が破壊され、10匹中8匹で
ガンが消失し、再発もありませんでした。
一方、抗体注射と照射のどちらかだけを施した
マウスや何もしなかったマウスは、すべてが3
週間以内にガンで死にました。複数の種類のガン
で同様の効果を確認しました。注射された抗体が
ガン細胞と結びつき、照射によって化学物質が
発する熱で衝撃波が発生し、ガン細胞だけを
壊したと結論づけました。

ガンに対する光治療には、今回と波長の異なる
光を当てる方法がありますが、やけどをしたり、
光を受け止める物質がガン細胞以外にも結び
ついたりするなど、健康な細胞への影響が避け
られませんでした。

近赤外光を使う新しい方法では、抗体が
わずかに正常細胞に結びついても、光の強さを
調節することでガン細胞だけを破壊できます。
また、光自体が無害なため繰り返し照射でき、
体表から5~10センチ程度の深さまで届く
ということです。

チームの小林久隆主任研究員は「抗体は、肺、
乳房、前立腺、大腸、卵巣、白血病、
悪性リンパ腫などさまざまなガンに使えるもの
が承認されており、数年以内に臨床応用を実現
させたい。ガン細胞が血中を移動する転移ガン
でも、それに結びつく抗体が見つかれば応用
できる」と話しています。

抗体を効く抗体に交代させ、ガンを後退させた。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】肺線維症を人工遺伝子を吸入させて治療

三重大医学部のガバザ・エステバン教授
(免疫学)らの研究グループは10月31日、
肺線維症の原因となるヒトのタンパク質に対し、
人工遺伝子を吸入させる手法が効果を発揮する
ことが、マウスを使った実験で分かったと発表
しました。世界で初めての成果ということです。

同グループの小林哲(こばやし・てつ)助教
は「難病指定されている肺線維症には特効薬が
なく、将来の治療に大きな効果が期待できる。
今後、マウス以外の動物を使った実験や臨床実験
を通じて安全性を確認し、10年以内の創薬に
つなげられれば」と話しています。

実験では、病気の引き金となるヒトのタンパク
質を、マウスに投与して肺線維症を発症させ
ました。その上で、このタンパク質
をつくる作用がある遺伝子を壊す、別の遺伝子
「siRNA」を人工的に製造しました。マウス
の気管内にsiRNAを噴霧し、
肺に吸入させました。その結果、すべてのマウス
でタンパク質の抑制効果が確認できたということ
です。

肺線維症は、慢性的な炎症で肺胞の壁が厚く
なり呼吸不全に陥る病気です。高齢者の患者さん
が多く、早ければ40代でも発症します。三重大
によると、国内に1万数千人の患者さんがいると
みられています。

篤厚なる人が特効薬の特攻的恩恵を受ける。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

編集後記

世界初の近赤外光による治療、早く臨床応用
して欲しいと思います。副作用がほとんどない
ところも魅力のひとつでしょう。正常細胞に
対する破壊作用が少ないというところがキー
ポイントだと思います。肺線維症を吸入で治療
できるようになれば、素晴らしい
ことだと思います。現在肺線維症に対する治療法が
ないなかで身体にやさしい治療になると思います。
少なくともステロイド大量療法をやるよりは、
副作用が少なく効果的であると確信しています。

核心をついて革新を確信する。笑

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