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2015-04-20 00:04:48
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診療マル秘裏話 Vol.493 平成25年5月16日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
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目次
1)肩の骨折リスクは、骨粗鬆症のスクリーニングと治療により減少
2)生物学的応答調節剤で肝酵素が上昇して急性肝障害を誘発
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。
1】肩の骨折リスクは、骨粗鬆症のスクリーニングと治療により減少
米国整形外科学会(AAOS)
は、肩の骨折リスクは骨粗
鬆症のスクリーニングと
治療によって減少するとい
う新たな研究結果を紹介し
ました。この研究結果は、
米国肩肘外科学会会議
(ASES)2013で発表されま
した。
骨粗鬆症性の近位上腕骨
骨折は、全老人性骨折の約
10%を占めています。研究
では2002-2008年の間,近位
上腕骨骨折リスクのあった
60歳以上52万4612人を同定
し、骨粗鬆症のスクリーニ
ングと治療が、近位上腕骨
骨折に及ぼす影響を検討し
ました。約3分の1がスクリ
ーニングまたは治療を受け
ていました。新規近位上腕
骨骨折は全体的には1%
(5111人)に認められ、
女性と白人、そして80歳以
上の高齢者に最も多いとい
う結果がでました。
スクリーニングの有無、
治療の有無との関係で近位
上腕骨骨折を見ると、調査
から約3.25年の時点では、
治療群に骨折が多かった
(1.5% )のですが、それ
以前では未治療群(1.1%)
より少くなりました。スク
リーニング+治療群は、約
3.5 年後以降に骨折が多く
見られ始めた(1.0%)が、
調査期間の始めのうちは
スクリーニング+未治療群
(0.7 %)と同程度でした。
未スクリーニング+治療群
は調査期間を通して一番多
いという結果でした(2.9
%)。スクリーニングを行
った場合、骨折のハザード
比が0.17に低下し、治療を
行った場合、ハザード比
(ある治療を行った群で
事象が起こる危険性を100
なり1 なりとして、もう一
方の治療で、どのくらいの
危険性になるかを数字で見
たもの)が0.55に低下しま
した。
近位上腕骨骨折を視野に
入れて骨粗鬆症の治療やス
クリーニングを行うことに
より、治療必要数(NNT )
が減り、骨粗鬆症管理プロ
グラムの費用節約に大きな
影響を与える可能性があり
ます。
骨粗鬆症の疫学についての
動画です。
近医で近位上腕骨骨折を
見てもらう。笑
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2】生物学的応答調節剤により肝酵素が上昇して急性肝障害が誘発
米国消化器学会(AGA )
は4 月29日、米国消化器学
会会誌において、新たに
実施した胃腸病学および肝
臓病学的試験の結果、一般
使用されている、生物学的
応答調節剤により肝酵素が
上昇して急性肝障害が誘発
される場合があることが
確認されたことを発表しま
した。
研究グループは、米国
薬剤性肝障害ネットワーク
のデータベースから特徴の
明瞭な薬剤誘発性肝障害
(DILI)患者6 人を選択し
てTNF-α拮抗薬療法を設定
し、さらにPubMedから28人
を選択して検討しました。
その結果、全症例に急性肝
障害が認められ、そのほと
んどは、自己免疫性肝細胞
障害でしたが、一部非自己
免疫性の混在や胆汁うっ滞
の発生も認められました。
副腎皮質ホルモンを使用
した患者さんが若干いらっ
しゃいますが、肝障害は
通常、投薬を中止すると
消失することが判明しまし
た。その後、代替的TNF-α
を実施した場合に耐性を示
し、再発は見られないよう
でした。
承認時期が早く普及して
いるTNF-α拮抗薬である
インフリキシマブのほか、
エタネルセプトやアダリム
マブに関連する肝障害につ
いては報告されているもの
の、ナタリズマブ、ゴリム
マブ、セルトリズマブと
関連付けされた報告はなさ
れていません。
「TNF-α拮抗薬は、腸管、
関節、および皮膚に関わる
様々な炎症性疾患に対する
治療法に使用できるが、
胃腸科、内科、リウマチ科、
皮膚科の専門医がこの潜在
的合併症に注意し、その
診断法を理解する必要があ
る。適切な治療方針を決定
する上で、診断の早い段階
で自己免疫検査を実施すべ
きである」と、AGA フェロ
ーであるとともに上記試験
の論文著者であるカリフォ
ルニア大学サンフランシス
コ校の臨床医学准教授であ
るMaurizio Bonacini 氏
(MD)は述べました。
自己免疫性肝炎に関する
動画です。
桜桃に応答する。笑
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編集後記
骨粗鬆症は、スクリーニ
ング検診で早期に発見して
早期に治療が原則である事
が、再認識されました。
生物学的応答調節剤の副作
用は、今にはじまったこと
ではありませんが、厳重に
気をつけるべきだと私は、
思います。非常に高価であ
っても、患者さんは、すが
る思いで治療を受けている
ので、それを真摯に受け止
めるべきだと思いました。
神使の紳士が真摯なふる
まいをする。笑
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藤田 亨
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