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2023-04-01 06:15:55

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診療マル秘裏話  号外Vol.2442 令和4年5月31日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)住友ファーマ前立腺ガン治療薬欧州委員会より承認
2)高齢者のNMN摂取,老化現象への影響の治験実施

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 住友ファーマ前立腺ガン治療薬欧州委員会より承認

 
 
 
 
 
 住友ファーマはこのほど、米
子会社マイオバント・サイエン
シズが、前立腺ガン治療薬「オ
ルゴビクス」(一般名レルゴリ
クス)について、欧州委員会よ
り承認を取得したと発表しまし
た。成人におけるホルモン感受
性の進行性前立腺ガンを適応症
とした欧州で初めてかつ唯一の
経口アンドロゲン除去療法とし
て承認を得ました。マイオバン
トは欧州での販売パートナーを
確保する見込みです。発売に先
立ち、今後数週間以内に販売提
携に関する発表を予定している
ということです。

 欧州委員会による今回の承認
は、アンドロゲン感受性の進行
性前立腺ガン患者さん1000人以
上を対象に同剤の安全性と有効
性を評価した、国際共同第3相
臨床試験(P3)のデータに基づ
いています。27の欧州連合(E
U)全加盟国に加え、アイスラ
ンド、ノルウェー、リヒテンシ
ュタインに適用されます。

 進行性前立腺ガンの治療には、
テストステロンを去勢状態(<5
0ng/dL)まで強力に抑制するア
ンドロゲン除去療法が選択され、
リュープロレリン酢酸塩の徐放
性製剤などの黄体形成ホルモン
放出ホルモン(LHRH)受容体ア
ゴニストが現在の標準治療です。
一方、LHRH受容体アゴニストは、
症状悪化につながる恐れがあり
フレア現象とも呼ばれている治
療初期のテストステロン上昇や
薬剤中止後のテストステロン回
復の遅延など、薬剤の作用機序
に起因する望ましくない現象が
示唆されています。

 前立腺ガンの治療法について

解説している動画です。

 
 


 
 
 貴院に起因する業績を評価す
る。           笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 高齢者のNMN摂取,老化現象への影響の治験実施

 
 
 
 
 
 東京大学医学部附属病院は5
月1日、健常な高齢男性を被験
者として、ニコチンアミドアデ
ニンジヌクレオチド(NAD+)の
前駆体であるニコチンアミドモ
ノヌクレオチド(NMN) を経口
摂取した場合に、筋力低下を始
めとした老化現象に与える影響
についての無作為化プラセボ対
照二重盲検並行群間比較試験を
行い、その結果を発表しました。
この研究は、同大病院糖尿病・
代謝内科の五十嵐正樹助教、中
川佳子医師、三浦雅臣医師、山
内敏正教授の研究グループによ
るものです。研究成果は、「NP
J Aging」 オンライン版に掲載
されています。

 老化や糖尿病、心血管疾患、
ガン、アルツハイマー病などの
加齢に伴う疾患の発症には、NA
D+の組織内濃度の低下が密接に
関連しています。これまでに、
NAD+の前駆体であるNMN を摂取
することで加齢に伴うNAD+の低
下を回復し、老化に関連する疾
患の予防が可能となることが多
くの動物実験で示されていまし
た。しかし、ヒトにおいてはNM
N の摂取と加齢への影響はよく
知られていないのが現状でした。
そこで研究グループは、高齢者
がNMN を摂取した場合の安全性
と有効性を明らかにするために、
プラセボ対照無作為化二重盲検
並行群間試験を計画しました。

 65歳以上の健常高齢者男性42
人をNMN 摂取群(250mg/日)と
プラセボ摂取群にランダムに割
り付け、NMN あるいはプラセボ
の摂取を最長12週間行いました。
臨床試験は2019年に東京大学医
学部附属病院のPhase1ユニット
にて施行されました。

 参加者は6週間(NMN群n=21、
プラセボ群n=21)あるいは12週
間(NMN群n=10,プラセボ群n=10)
摂取しました。一般血算(赤血
球、白血球、血小板などの数)、
生化学検査項目の変化、全血に
おけるNAD+の変化、筋力の変化
(30秒間椅子立ち上がりテスト、
歩行速度、握力)、生体インピ
ーダンス法による体組成の変化、
CTによる脂肪肝、内臓脂肪量の
変化、聴力変化などについて評
価を行いました。

 その結果、最長12週間のNMN
経口摂取では、血液検査の結果
を含めて明らかな有害事象は認
められませんでした。NMN 群は、
プラセボ群と比較して、NAD+お
よびNMN などのNAD+前駆体の血
中濃度が効果的に上昇しました。

 NMN の経口摂取が健康な高齢
男性の骨格筋量に及ぼす影響を
調べるため、主要評価項目とし
て骨格筋量指数と部位別筋肉量
を測定し、NMN 群とプラセボ群
の開始前、6週目、12週目の平
均値を混合効果モデルおよびmi
xed-effect model for repeate
d measures(MMRM)という統計
解析手法を用いて評価しました。
その結果、いずれの解析におい
ても、骨格筋量変化に有意な差
は認められませんでした。

 運動機能を調べるために、歩
行速度、30秒椅子立ち上がりテ
スト、握力を評価し、同じ統計
手法を用いて分析しました。そ
の結果、混合効果モデルまたは
MMRMにより、NMN 摂取後に歩行
速度および左握力テストの有意
な改善が認められました。

 これらの結果から、継続して
NMN を経口摂取した場合、骨格
筋量には影響を与えないものの、
健康な高齢男性の運動機能を向
上させることが分かりました。
また、歩行速度については、6
週間後と12週間後の各群の平均
値の間に有意な差が認められま
した。さらに、6週間後の30秒
椅子立ち上がりテストにおいて
も、プラセボ群とNMN 群の間に
有意差が認められました。

 臨床試験で評価したその他の
評価項目については、NMN 摂取
群で有意な変化を認めるような
項目はありませんでしたが、右
聴力においては、統計的に有意
ではないものの、改善する傾向
が認められました。

 健康な高齢男性が1日あたり2
50mgのNMN を12週間摂取した場
合、継続して安全に摂取するこ
とが可能であること、血液中の
NAD+およびNAD+関連代謝物が有
意に増加することが確認されま
した。その結果、NMN が筋力と
パフォーマンスを改善すること
が明らかとなりました。したが
って、NMN を継続的に経口摂取
することは、サルコペニアのよ
うな加齢に伴う筋力低下の予防
において大変有効な手段である
と考えられます。「今後、ます
ますの超高齢化社会を迎えるに
あたり、高齢者を対象としたNM
N 内服による抗加齢効果が、健
康寿命の延長・社会全体の生産
性の向上に寄与することが期待
される」と、研究グループは述
べています。

 NMNについて解説している動

画です。

 
 


 
 
 経口摂取可能な内服薬を携行
した。          笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 住友ファーマがこのほど、米
子会社マイオバント・サイエン
シズが、前立腺ガン治療薬「オ
ルゴビクス」(一般名レルゴリ
クス)について、欧州委員会よ
り承認を取得したと発表したの
は喜ばしいことです。日本でも
米国でも既に承認されているの
で、欧州でも、日本初の薬剤が
普及するのは、誇らしい限りで
す。標準治療とされる症状悪化
につながる恐れがありフレア現
象とも呼ばれている治療初期の
テストステロン上昇や薬剤中止
後のテストステロン回復の遅延
など、薬剤の作用機序に起因す
る望ましくない現象が示唆され
ているので、この薬剤が使われ
ることで、そうした現象が回避
されることを期待したいと思い
ます。
 東京大学医学部附属病院が5
月1日、健常な高齢男性を被験
者として、ニコチンアミドアデ
ニンジヌクレオチド(NAD+)の
前駆体であるニコチンアミドモ
ノヌクレオチド(NMN) を経口
摂取した場合に、筋力低下を始
めとした老化現象に与える影響
についての無作為化プラセボ対
照二重盲検並行群間比較試験を
行い、その結果を発表したのは、
素晴らしい業績です。NMN の安
全な抗老化作用が明らかになっ
たので、今後、高齢者への投与
が奨励されることになるでしょ
う。ニコチンアミドからNMN の
律速酵素ニコチンアミドホスホ
リボシルトランスフェラーゼ(
nicotinamide phosphoribosylt
ransferase:NAMPT) が老化の
影響を受けやすいため、直接NM
N を投与することで抗老化作用
を現すことが分かっています。

 症例報告を奨励した。  笑

 
 
 
 
 
 
 
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