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2023-03-16 06:41:50

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診療マル秘裏話  号外Vol.2428 令和4年5月14日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)扁平上皮ガンを特異的に検出可抗体開発に成功
2)iPS 細胞から実験容器内で涙腺に似た組織産生

 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 扁平上皮ガンを特異的に検出可抗体開発に成功

 
 
 
 
 
 東北大学は4月20日、食道ガ
ンの大部分を占める扁平上皮ガ
ンを特異的に検出できる抗体の
開発に成功したと発表しました。
この研究は、宮城県立ガンセン
ター研究所ガン幹細胞研究部・
藤井慶太郎研究員、玉井恵一部
長、東北大学医学系研究科分子
薬理学分野/抗体創薬研究分野・
加藤幸成教授、病理診断学・笹
野公伸教授(現:名誉教授)、
東北医科薬科大学消化器内科・
佐藤賢一教授らの研究グループ
によるものです。研究成果は、
「Cancer Science」電子版に掲
載されています。

 ガンは、日本における死因の
第1位で、2020年にはガンによ
る死亡者37万8385人と報告され
ています。ガンを診断・治療す
る上で、患者さんの安全を確保
するため、ガン組織を正常な組
織から正確に区別することは極
めて重要です。しかし一般に、
ガンの診断は主に熟練者による
細胞や組織の形態的な判別に頼
っており、ガン組織と正常組織
の境界の場合、しばしば診断が
難しい場合があります。ガンだ
けにしか存在しない蛋白質など
有効な目印があれば、診断がよ
り簡便・正確になりますが、そ
のような目印蛋白質は極めて限
られています。

 今回、研究グループは、食道
ガンを特異的に検出する新しい
抗体を開発しました。研究グル
ープの先行研究の成果より、食
道ガンの大部分を占める扁平上
皮ガンには糖蛋白質CD271 が発
現しており、CD271 糖蛋白質が
多く存在している扁平上皮ガン
ではガンの悪性度が亢進するこ
とが明らかになっていました。
しかし、CD271 糖蛋白質は、食
道の正常な扁平上皮にも存在す
る蛋白質であることからCD271
糖蛋白質をガンの診断・治療に
応用することは困難でした。

 加藤教授らの研究グループは、
以前より、ガン組織と正常組織
の両方に存在する蛋白質の中に
は、糖蛋白質の糖鎖修飾が決定
的に異なるものがあることを見
出していました。そこで今回の
研究では、その糖鎖修飾の違い
に着目して抗体を作製した結果、
ガン組織に特異的な糖鎖修飾を
もつCD271 糖蛋白質のみを認識
する新しい抗体(G4B1)の開発
に成功しました。

 正常・上皮内腫瘍・ガンを含
む食道ガン計114 例を調べた結
果、これまで市販されていたCD
271 糖蛋白質に対する抗体では、
ガン組織・正常組織の両者でCD
271 糖蛋白質が検出されました。
それに対し、新たに開発したG4
B1抗体は、ガン症例のみを検出
することができました。また、
同じ扁平上皮ガンである下咽頭
ガン・子宮頸ガンを調べた所、
同様にガン症例のみを検出する
ことができることを確認しまし
た。

 G4B1抗体がどのようにCD271
糖蛋白質に結合するか詳しく調
べた結果、この抗体はCD271 糖
蛋白質のシアル酸・O型糖鎖 に
よる糖鎖修飾とその立体構造を
認識していることが明らかにな
りました。

 今回の研究により開発された
G4B1抗体により、食道扁平上皮
ガンの診断精度が向上すること
が期待されます。また、「食道
ガン特異的な糖鎖修飾の存在は、
ガン特異的治療の理解・開発が
一層進むことも期待される」と
研究グループは述べています。

 ガンの組織型について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 診断精度を上げる制度を採用
する。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 iPS 細胞から実験容器内で涙腺に似た組織産生

 
 
 
 
 
 人の人工多能性幹細胞(iP
S細胞)から実験容器内で涙腺
に似た組織を生み出したと、大
阪大の林竜平教授や西田幸二教
授らが4月22日までに英科学誌
ネイチャー電子版に発表しまし
た。免疫不全ラットの涙腺を除
去した後、この組織を移植する
と、ある程度の成熟が見られま
した。

 涙腺の機能が低下し、涙が出
なくなって重いドライアイにな
る病気には、中年女性に発症例
が多い自己免疫疾患「シェーグ
レン症候群」などがあります。
点眼薬や人工涙液、涙の鼻への
排出を防ぐプラグなどが使われ
ますが、涙腺の再生医療が将来
実現すれば、抜本的な治療にな
ると期待されます。涙腺に似た
組織は涙が出なくなる仕組みを
解明したり、治療薬候補を試し
たりするのにも使えるというこ
とです。

 iPS 細胞について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 
 人工涙液を使用する人口を計
算する。         笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 東北大学が4月20日、食道ガ
ンの大部分を占める扁平上皮ガ
ンを特異的に検出できる抗体の
開発に成功したと発表したのは、
素晴らしい業績です。今回の研
究により開発されたG4B1抗体に
より、食道扁平上皮ガンの診断
精度が向上することが期待した
いと思います。正常組織とガン
組織を区別できれば、ガンを選
択的に攻撃する治療も可能にな
ります。もちろん診断にも応用
できます。汎用性のある抗体の
使途についてこれから検討して
頂きたいものです。
 人の人工多能性幹細胞(iP
S細胞)から実験容器内で涙腺
に似た組織を生み出したと、大
阪大の林竜平教授や西田幸二教
授らが4月22日までに英科学誌
ネイチャー電子版に発表したの
は、素晴らしい業績です。シェ
ーグレン症候群には、対症療法
しかなく、抜本的な治療が期待
される所だと思います。それに
は、この人工多能性幹細胞(i
PS細胞)から生み出された涙
腺様の組織による再生医療がも
ってこいの治療になる可能性が
高いと思われます。

 精巧な機械の開発に成功する。


 
 
 
 
 
 
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