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2023-03-15 07:31:36

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診療マル秘裏話  Vol.906 令和3年4月21日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)経皮薬ジクトルテープガン疼痛効能・効果で国内承認
2)間葉系幹細胞から脂肪細胞への分化過程を追跡

 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 経皮薬ジクトルテープガン疼痛効能・効果で国内承認

 
 
 
 
 
 経皮吸収型非ステロイド性疼
痛治療薬ジクロフェナクナトリ
ウム(製品名:ジクトルテープ)
が、ガン疼痛の効能・効果で国
内承認されました。

 臨床試験では、ガン疼痛患者
さんに1日1回ジクロフェナクナ
トリウムを投与した際の有効性
および安全性について、プラセ
ボと比較しました。その結果、
有効性の主要評価項目において、
ジクロフェナクナトリウムはプ
ラセボに対し、統計学的な有意
差が認められ、安全性に関して
も開発上の問題となる副作用は
認められませんでした。

 ジクロフェナクナトリウムは、
同社の経皮薬物送達システム技
術により開発された全身性の経
皮吸収型の薬剤です。1日1回の
経皮投与で、消化管を経由せず、
直接全身の血液中に移行し、24
時間安定した効果の持続が期待
されます。これまで、非ステロ
イド性抗炎症薬は注射剤だけで
したが、今回の承認により、嚥
下困難な患者さんにも投与でき、
ガン疼痛の新たな選択肢となり
ます。同社は今回の承認に際し、
次のように述べています。「本
剤の適切な情報提供を通じて、
ガン疼痛患者さんのクオリティ・
オブ・ライフの向上に貢献して
まいります」

 ジクトルテープについて解説

している動画です。

 
 


 
 
 工場での生産性の向上を目指
す。           笑

 
 
 
 
 
 
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2】 間葉系幹細胞から脂肪細胞への分化過程を追跡

 
 
 
 
 
 
 富山大学は3月26日、間葉系
幹細胞のマーカー遺伝子を発現
する細胞に遺伝子組み換え酵素
を発現するマウスを作製し、間
葉系幹細胞から脂肪細胞への分
化の過程を追跡した結果を発表
しました。この研究は、同大学
術研究部医学系内科学講座1の
戸邉一之教授、桑野剛英医員ら
の研究グループと、同大学術研
究部医学系分子神経科学講座、
病態・病理学講座および京都大
学との共同研究によるものです。
研究成果は、「PLOS ONE」にオ
ンライン掲載されています。

 肥満は糖尿病などのさまざま
な疾患の引き金となります。脂
肪組織には、エネルギーを貯蔵
する白色脂肪細胞のほかにも、
熱をつくり体温の調節をしてい
る褐色脂肪細胞や、寒冷刺激に
よって誘導される、白色脂肪組
織の中にできる熱産生を行うベ
ージュ脂肪細胞といった機能の
異なる細胞が存在します。高脂
肪食の過剰な摂取などによりエ
ネルギー過剰状態となったとき、
白色脂肪細胞はエネルギーを蓄
え肥大化します。それで対応で
きない場合には、脂肪細胞の前
駆細胞が増殖するとともに、新
たな脂肪細胞に分化し過剰なエ
ネルギーに対応します。

 近年、脂肪組織において、前
駆脂肪細胞やそれよりさらに未
分化な間葉系幹細胞が注目され
ており、そのマーカー遺伝子と
してMeflinが有望な候補として
報告されています。しかし、Me
flin陽性細胞の脂肪組織での役
割については、十分に研究され
ていませんでした。

 研究グループは、Meflin陽性
細胞の細胞運命の解析を主な目
的として、任意のタイミングで
遺伝的改変が可能であるMeflin
-CreERT2マウスを作製しました。
このマウスとレポーターマウス
を交配させ、Meflin陽性細胞で
レポーター遺伝子を発現誘導で
きるマウスを作製し、Meflin系
統細胞の細胞運命を解析しまし
た。

 その結果、Meflin系統細胞が、
白色脂肪細胞、褐色脂肪細胞、
ベージュ脂肪細胞のいずれにも
分化することを示しました。ま
た、Meflin系統細胞が、高脂肪
食負荷による慢性炎症が起きて
いる白色脂肪組織において、脂
肪組織リモデリングに関与する
王冠様構造を構成する細胞であ
ることを示したということです。

 今回の研究で作製されたMefl
in-CreERT2マウスにより、Mefl
in陽性細胞について詳しく調べ
ることができるようになりまし
た。間葉系幹細胞は細胞治療の
要となる細胞であり、医療への
応用が期待されています。脂肪
組織には骨髄などに比べて豊富
に間葉系幹細胞が存在するとさ
れています。「今回の研究成果
は、再生医療などの応用や脂肪
細胞への分化メカニズム解明に
役立つと考えられる」と研究グ
ループは述べています。

 間葉系幹細胞を利用したガン

治療の動画です。

 
 


 
 
 
 間葉系幹細胞の保存について
寛容な態度を示すことが肝要。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 経皮吸収型非ステロイド性疼
痛治療薬ジクロフェナクナトリ
ウム(製品名:ジクトルテープ)
が、ガン疼痛の効能・効果で国
内承認されたのは、喜ばしいこ
とです。 ガンの疼痛緩和には、
WHOのラダー理論というもの
があり、最初に非ステロイド系
抗炎症剤の投与を行い、その治
療が効きにくくなると、非ステ
ロイド系抗炎症剤に重ねるよう
に、弱いオピオイド(コデイン
などの麻薬)の投与を行い、そ
れでも効かず、疼痛が出現した
時は、非ステロイド系抗炎症剤
に加えて、塩酸モルヒネやフェ
ンタニルの貼付剤などを使うと
いうものです。ラダー理論に基
づいた疼痛緩和がやりやすくな
ったと私は、考えています。
 富山大学が3月26日、間葉系
幹細胞のマーカー遺伝子を発現
する細胞に遺伝子組み換え酵素
を発現するマウスを作製し、間
葉系幹細胞から脂肪細胞への分
化の過程を追跡した結果を発表
したのは、素晴らしい業績です。
Meflin系統細胞が、白色脂肪細
胞、褐色脂肪細胞、ベージュ脂
肪細胞のいずれにも分化するこ
とが分かりました。また、Mefl
in系統細胞が、高脂肪食負荷に
よる慢性炎症が起きている白色
脂肪組織において、脂肪組織リ
モデリングに関与する王冠様構
造を構成する細胞であることが
分かったのは、素晴らしい発見
と言えましょう。

 厚生労働省が、研究班の構成
を発表した。       笑

 
 
 
 
 
 
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