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2023-02-28 07:08:48

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診療マル秘裏話  号外Vol.2415 令和4年4月29日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)肝硬変や肝臓ガンなどのリスクを調べる新検査
2)アレルゲン免疫療法治療応答性を予測するマーカー発見

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 肝硬変や肝臓ガンなどのリスクを調べる新検査

 
 
 
 
 
 肝硬変や肝臓ガンなどのリス
クを調べる新たな検査を佐賀大
学医学部附属病院が導入しまし
た。これまでの検査に比べ痛み
などがなく、より正確な診断が
できるということです。佐賀大
学医学部附属病院が4月から新
たに導入したのはMRI を使った
「MRエラストグラフィー」と呼
ばれる検査です。県内では初め
て導入しました。

 「基本的にはMRI,この技術を
使って体の表面から体の中、今
回は肝臓ですけれどもそちらに
空気の振動で波を送り、肝臓の
硬さを測るという検査になりま
す」と佐賀大学医学部附属病院
肝疾患センター高橋宏和センタ
ー長は、言っています。肝臓の
硬さから、肝硬変や肝臓ガンの
リスクにつながる肝臓の「線維
化」を診断できるということで
す。

 「内臓の病気でも、そこの傷
を治そうとして『かさぶた』が
できます。これが『線維』コラ
ーゲンなんですけども、このコ
ラーゲンはどんどんどんどんそ
の臓器にたまると最終的にはそ
の臓器の機能を落としてしまう
と。これが肝臓で起こると肝硬
変になると」と高橋宏和センタ
ー長は言っています。

 「これは肝臓を揺らすための
機械になります。これをここに、
ろっ骨の上に当てることで、揺
らして体の奥にある肝臓を揺ら
すというような流れになってま
す」と佐賀大学医学部附属病院
放射線科 武下剛 医師が言って
います。検査時間はMRI 検査と
合わせて30分ほど。4月から保
険適応となっていて、3割負担
であればMRI 検査の料金に1800
円ほど追加することで受けるこ
とができます。

 検査が終わりました。思った
以上に振動は感じましたが、痛
みは一切ありませんでした。『
肝生検』と呼ばれる肝臓の組織
を取り出す検査に比べ、体に針
を刺すことなどがないため痛み
がなく、入院の必要もないよう
です。「このMRエラストグラフ
ィーはかなり正確に肝臓の生検
(検査)をしたときと非常に近
いデータがでるということで、
診断の正確さがもっとも優れた
検査であるというふうに言われ
ております」と高橋センター長
は言っています。また、肝臓の
硬さだけでなく、脂肪肝の診断
も合わせて行うことが可能です。

 「長年脂肪肝を患ってる方で
あるとか、かかりつけの先生か
ら肝炎が進んできてるかもしれ
ないといったことを言われた患
者さんはこのMRエラストグラフ
ィーは非常に有効な検査になる
かと思います」と高橋センター
長は言っています。佐賀県は19
99年から2017年まで、肝臓ガン
による死亡率が最も高い県でし
た。現在でも県内には肝炎や肝
臓ガンの患者さんが多いといい
ます。

 「佐賀はまだまだ肝炎、そし
て肝臓ガンの患者さんが全国平
均と比べても非常に多い県にな
っておりますので、今後このMR
エラストグラフィーがそういっ
た県内全体の肝臓ガンの患者さ
んを減らすといった意味でも切
り札になってくれればなという
ふうに願っております」とと高
橋センター長は言っています。

 肝臓の繊維化について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 性格を正確に言い当てる。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 アレルゲン免疫療法治療応答性を予測するマーカー発見

 
 
 
 
 
 舌下免疫療法などのアレルゲ
ン免疫療法は、スギ花粉症をは
じめとするアレルギー性鼻炎の
根治療法として期待されていま
すが、治療応答性を予測するマ
ーカーがありませんでした。福
井大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
の木戸口正典氏らは、スギ花粉
の舌下免疫療法を施行している
患者さんの治療応答性とヒト白
血球抗原(HLA) 遺伝子型を検
証しました。HLA-DPB1*05:01遺
伝子型を保有する患者さんは治
療応答性が低いことを,Allergy
(2022年2月12日オンライン版)
に報告しました。

 舌下免疫療法はアレルギー性
鼻炎に対して根治性が認められ
る唯一の治療であり、2014年に
スギ花粉症、2015年にダニ抗原
アレルギー性鼻炎に対し、承認
されています。しかし、7割以
上の症例に有効性が認められる
一方、2年以上の長期治療にも
かかわらず2〜3割程度の症例で
は効果が乏しいため、治療開始
時に応答性を予測するバイオマ
ーカーの開発が求められていま
す。

 既報ではスギ花粉症患者さん
では健康人と比較してHLA-DPB1
*05:01遺伝子型の割合が高いこ
と(Tissue Antigens 1996; 47:
485-491),スギ花粉抗原ペプチ
ドとペプチド結合ポケットであ
るHLA-DPβ1 の立体構造的変化
との関連が報告されており(J
Mol Biol 2014; 426: 3016-302
7),同氏らは患者さんのHLA 遺
伝子型によって治療応答性が異
なるのではないかと仮定して検
討を実施しました。

 対象はスギ花粉舌下免疫療法
を行っているスギ花粉症患者さ
ん203 人(平均37.8歳)で、血
液からDNAを抽出してHLA遺伝子
型を決定し、治療応答性を分析
しました。また、HLA 遺伝子型
と治療後の血清抗体量や、スギ
抗原に対する血液の反応性との
関連についても検討しました。

 検討の結果、HLA-DPB1*05:01
遺伝子型を保有しない患者さん
と比べ、保有する患者さんでは
治療応答性が低いことが明らか
となりました。また、HLA-DPB1
*05:01遺伝子型を保有する患者
さんは治療後のスギ花粉抗原に
対するインターロイキン(IL)
-10 産生量が有意に低いことも
示されたことから、HLA-DPB1*0
5:01遺伝子型を保有する患者さ
んはIL-10 産生能が低いことに
より舌下免疫療法への応答性が
弱い可能性が示唆されました。

 木戸口氏らは、「HLA 遺伝子
の遺伝学的検査を用いることで
スギ花粉症に対する舌下免疫療
法の治療効果を事前に予測し、
適切な医療の提供につながる可
能性がある」と結論しました。
実臨床での応用を前提として、
より簡便に安価で検査可能な方
法として、HLA-DPB1*05:01遺伝
子型と強い連鎖不平衡にある一
塩基多型を用いた検査方法を提
案しています。

 舌下免疫療法について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 簡便で安価な機器は、商売敵
にとっては、勘弁して欲しいと
危機感あらわにした。   笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 肝硬変や肝臓ガンなどのリス
クを調べる新たな検査を佐賀大
学医学部附属病院が導入したの
は、喜ばしいことです。これま
での検査に比べ痛みなどがなく、
より正確な診断ができるという
のは、患者さんにとっても医療
関係者にとってもいいとこどり
の検査と言えるでしょう。肝生
検は、超音波ガイド下に直接針
を刺すので、いくら麻酔をする
といっても痛いし、感染のリス
クがあります。このような非侵
襲的な検査が主流となることを
期待したいと思います。生検は、
いずれこのような画像の非侵襲
的検査かリキッドバイオプシー
に取って代わられるでしょう。
 スギ花粉の舌下免疫療法を施
行している患者さんの治療応答
性とヒト白血球抗原(HLA) 遺
伝子型を検証しました。HLA-DP
B1*05:01遺伝子型を保有する患
者さんは治療応答性が低いこと
を,Allergyに報告したのは素晴
らしい業績です。7割の人は、
効果があっても残りの3割の人
に治療効果が認めないなら、治
療効果を認めない人は、ムダな
治療をされていることになりま
す。このようなマーカーがあれ
ば、ムダな治療をすることなく
他の治療を選択することができ
るという訳です。

 家事の分担は、洗濯を選択し
た。           笑

 
 
 
 
 
 
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