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2023-02-27 08:04:02

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診療マル秘裏話  号外Vol.2414 令和4年4月28日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)肝細胞ガンの細胞増殖がALBにより制御されうる
2)脳卒中のリハビリで座位での太極拳の回復効果

 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 肝細胞ガンの細胞増殖がALBにより制御されうる

 
 
 
 
 
 世界的に、肝細胞ガン (HCC)
は、人々の最も一般的な死因の
一つです。アルブミン (ALB)は
肝細胞ガンの予後の重要な指標
と考えられており、エビデンス
は肝細胞ガンの細胞増殖がALB
によって制御されうることを示
しました。しかし、ALB の肝発
ガンにおける役割や作用機序は
未だ不明です。

 ALB の発現は、臨床プロファ
イル、免疫組織化学、ウェスタ
ンブロットによって決定されま
した。肝細胞ガンの遊走および
浸潤におけるALB の効果を評価
するために、創傷治癒およびト
ランスウェルアッセイを実施し
ました。ALBノックダウンHepG2
細胞における分泌性分化型発現
蛋白質 (DEP) を同定するため、
質量分析法 (iTRAQ) 技術を用
いた相対・絶対定量アイソバリ
ックタグを併用しました。検証
には、ウェスタンブロット、逆
転写定量ポリメラーゼ連鎖反応、
酵素結合免疫吸着測定法を用い
ました。

 ALB は積極的な転移と関連し
ており、ALB を枯渇させること
でHCC の浸潤と移動を有意に促
進することが示唆されました。
ALB をサイレンシングした結果、
合計210個のDEPが同定されまし
た。ALB とウロキナーゼプラス
ミノーゲンアクチベーター表面
受容体 (uPAR) の発現量には負
の相関があることが観察されま
した。ALB は腫瘍抑制因子とし
て働き、HCC の進行、特に浸潤
と転移に重要な役割を果たしま
す。ALB を抑制すると、uPAR、
マトリックスメタロプロテアー
ゼ (MMP2) 、MMP9が増加し、HC
C 細胞の遊走・浸潤が促進され
ました。

 肝細胞ガンについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 監察官が仕事ぶりを観察した。


 
 
 
 
 
 
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2】 脳卒中のリハビリで座位での太極拳の回復効果

 
 
 
 
 
 脳卒中からの回復に向けた、
亜急性期患者さんに対する運動
療法の導入は重要です。中国・
Yunnan University of Traditi
onal Chinese MedicineのJie Z
hao氏らは,坐位による太極拳の
有効性を検証するランダム化比
較試験(RCT) を実施しました。
結果を、Stroke(2022年4月7日
オンライン版)に報告しました。

 脳卒中は中国でも長期にわた
る身体機能障害の主な要因とな
っており、亜急性期におけるリ
ハビリの重要性が指摘されてい
ます。Zhao氏らは、同国でなじ
みの深い太極拳による回復効果
を検証するランダム化比較試験
を実施しました。

 対象は、同国雲南省昆明市の
東洋医学専門病院2施設で2020
年4〜8月に登録された、脳卒中
亜急性期患者 (平均年齢62.98
歳)と介護士のペア160 人です。
患者さんは18歳以上の初発脳梗
塞後の亜急性期で、自力での坐
位保持が可能であることなどを
組み入れ基準としました。同様
に、介護士は18歳以上で、中国
語を話せることなどとしました。

 160 人を、太極拳集中リハビ
リ群(対照群)80人と、坐位に
よる太極拳リハビリ群(坐位太
極拳群)80人にランダムに割り
付け、12週に及ぶリハビリプロ
グラムを行い、上肢運動機能(
Fugl-Meyer Assessment Upper
Extremity および Wolf Motor
Function Test)、平衡感覚(B
erg Balance Scale)、坐位で
の平衡感覚(Trunk Impairment
Scale)、抑うつ症状(Geriat
ric Depression Scale Short F
orm)などの各評価スコアを,ベ
ースライン、実施中、12週のプ
ログラム終了直後、終了4週後
で比較しました。

 12週にわたるプログラム終了
後の評価スコアを比較した所、
対照群に比べ坐位太極拳群では、
パフォーマンス時間(B= -21.
415、95%CI -31.000〜-11.831、
P=0.001)および機能的能力(
同10.146、4.886〜15.406、P=
0.001)を含む上肢運動機能や、
平衡感覚(同4.972、1.356〜8.
588、P=0.007) および坐位で
の平衡感覚 (同4.397、2.699
〜6.096、P=0.001) の有意な
改善が示されました。抑うつ症
状も同様に有意な改善が得られ
ました。

 今回の結果から、Zhao氏らは
「脳卒中の亜急性期患者におけ
る坐位での太極拳リハビリプロ
グラムの有効性が明らかになっ
た」と結論づけました。「臨床
現場での導入を後押しする重要
な結果であるとともに、今後の
研究の足がかりとなるだろう」
とコメントしています。

 脳卒中のリハビリについて解

説している動画です。

 
 


 
 
 
 座位で薬剤を受け取る。 笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 アルブミン (ALB)は肝細胞ガ
ンの予後の重要な指標と考えら
れており、エビデンスは肝細胞
ガンの細胞増殖がALB によって
制御されうることを示したのは、
素晴らしい業績です。ALB は積
極的な転移と関連しており、AL
B を枯渇させることでHCC の浸
潤と移動を有意に促進すること
が示唆されたということですか
ら、逆にALB を肝細胞ガンの患
者さんに投与することで、増殖・
転移を制御し、予後につなげる
ことで、この成果を臨床に活か
せたら良いなと私は考えました。
保険診療では、肝細胞ガンなど
の消耗性疾患には、ALB の投与
は認められていないことを明記
しておきます。
 中国・Yunnan University of
Traditional Chinese Medicin
eのJie Zhao氏らは,坐位による
太極拳の有効性を検証するラン
ダム化比較試験(RCT) を実施
し、その結果を、Stroke(2022
年4月7日オンライン版)に報告
したのは、素晴らしい業績です。
太極拳は、ゆっくりとした動き
の中で氣を整えると言われてい
ますが、座位で行うものが、脳
卒中のリハビリに効果があると
は、意外でした。脳卒中の人は、
片麻痺が存在するので、立位で
の太極拳が難しいため、座位で
のリハビリとなったのではない
かと私は推測しています。何に
せよ効果があると言われている
ものは、日本でも試すべきだと
私は考えています。

 懸賞金の使途を検証する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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