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2023-01-30 10:09:21

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診療マル秘裏話  号外Vol.2389 令和4年3月31日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)NECヴァクシムからネオアンチゲン個別化ガンワクチン事業買収
2)BA.1よりBA.2は感染リスク有意に高く,免疫逃避有

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 NECヴァクシムからネオアンチゲン個別化ガンワクチン事業買収

 
 
 
 
 
 
 NECは3月9日、創薬事業を
行う子会社NECオンコイミュ
ニティ(ノルウェー・オスロ)
がスイスのバイオ関連企業ヴァ
クシムからネオアンチゲン個別
化ガンワクチン事業を買収した
と発表しました。ガン細胞の遺
伝子変異で出現するガン抗原「
ネオアンチゲン」は個々の患者
さんで異なるため、NECのA
I技術を活用し、最適な治療法
の提供を目指します。買収額は
非公表となっています。

 ネオアンチゲンとは、ガン細胞
で起こる遺伝子異常(遺伝子変
異といいます)により、新たに
出現したガン抗原(がんの目印)
のことです。患者さんごとに発
生する遺伝子変異の部位は異な
るため、ネオアンチゲンも患者
さん固有のものであり、一人ひ
とり内容が異なります。

 ネオアンチゲン免疫療法は、
患者さんのガン組織を用いて遺
伝子検査を行い、発生している
遺伝子変異を特定して、その情
報をもとにネオアンチゲンペプ
チドを合成し、ワクチンを製造
します。ガン組織内で新たに発
生するネオアンチゲンは強力な
免疫反応を引き起こすことが知
られています。その患者さんの
みにしか存在しないネオアンチ
ゲンを見つけ出してワクチンに
するため、治療開始までに時間
はかかりますが、他の患者さん
には使用ができない患者さんだ
けのオーダーメイドワクチン、
究極の個別化医療であると言え
ます。

 ネオアンチゲン免疫療法の適
応となるのは、ご自身のガン組
織が入手でき、遺伝子の変異抗
原検査の実施が可能である方と
なります。

 ネオアンチゲン療法について

解説している動画です。

 
 


 
 
 実子に変異抗原検査を実施す
る。           笑

 
 
 
 
 
 
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2】 BA.1よりBA.2は感染リスク有意に高く,免疫逃避有

 
 
 
 
 
 デンマークでは、昨年(2021
年)12月に新型コロナウイルス
(武漢熱)オミクロン株BA.1の
別系統であるBA.2が検出されて
以降、BA.1からの置き換えが急
速に進んでいます。同国・Univ
ersity of CopenhagenのFreder
ik P. Lyngse氏らは、昨年12月
下旬から今年1月上旬にオミク
ロン株に一次感染した世帯を対
象に、BA.1とBA.2の家庭内(二
次)感染パターンを調べ、両者
の特徴を検討しました。BA.1に
比べBA.2は感染リスクが有意に
高く、免疫を逃避する性質も備
えていることを、査読前論文公
開サイトmedRxiv(2022年1月30
日オンライン版)に発表しまし
た。

 昨年11月24日にオミクロン株
BA.1感染例が初めて報告されて
以降、世界的に流行の主体とな
っています。しかしデンマーク
では、12月5日にBA.1の別系統
であるBA.2を検出しました。同
国でゲノム解析結果が得られた
検体に占めるBA.2の割合は、昨
年第52週の20%に対し、今年第
2週に45%、第5週には85%まで
上昇しました。

Lyngse氏らはデンマークの全
住民の登録データを用いて、昨
年12月20日~今年1月11日にオ
ミクロン株による一次感染例が
発生した2〜6人の家族から成る
8,541 世帯について、全ゲノム
解析の結果からBA.1またはBA.2
感染世帯に分類しました。1月1
8日までの7日間の追跡期間中に
おける二次感染パターンについ
て、両者を比較検討しました。
接種した武漢熱ワクチンは85%
がファイザー製、14%がモデル
ナ製でした。

 一次感染がBA.2による感染だ
ったのは2,122 世帯、追跡期間
中に二次感染が疑われたのは4,
587 例で、うち1,792例 (39%)
が陽性と判明しました。 一方、
BA.1感染は6,419 世帯で、二次
感染が疑われた1万3,358例中3,
910例(29%) が陽性でした。
なお、BA.1およびBA.2感染者の
性、年齢、世帯規模、ワクチン
接種状況はほぼ同様でした。

 まず、ワクチン接種状況別に
BA.1とBA.2による一次および二
次感染のリスクを検討しました。
接種完了者に対する非接種者に
おけるBA.1による一次感染のオ
ッズ比(OR)は1.23(95%CI 1
.09~1.40) と有意に高いとい
う結果がでました。一方、BA.2
では1.10(同0.92~1.32)と上
昇傾向にあったが有意差はあり
ませんでした。二次感染のORは、
BA.1が0.93(95%CI 0.80~1.0
8)、BA.2が1.21(同0.97~1.5
0) と有意差が認められません
でした。

 また、接種完了者に対する追
加接種(ブースター接種)者に
おけるBA.1およびBA.2による一
次感染のORは、それぞれ0.65(
95%CI 0.58~0.73),0.80(同
0.67~0.94)と有意に低く、二
次感染についても0.77(同0.70
~0.88)、0.79(同0.64~0.98)
といずれも有意に低いという結
果でした。

 次に、BA.2による感染リスク
を検討しました。BA.1に対する
BA.2の一次感染のORは、ワクチ
ン非接種者で2.19(95%CI 1.5
8〜3.04),接種完了者で2.45(
同1.77〜3.40)、ブースター接
種者では2.99(同2.11〜4.24)
と、いずれもBA.2で感染力が有
意に高いという結果でした。

 しかし、BA.1に対するBA.2に
よる二次感染のORは、非接種者
で2.62 (95%CI 1.96〜3.52)
と有意に高かったものの、接種
完了者およびブースター接種者
ではそれぞれ0.60(同0.42~0.
85)、0.62(同0.42~0.91)と、
いずれも有意に低いという結果
でした。

 以上の結果を踏まえ、Lyngse
氏らは「BA.2による感染リスク
はBA.1に比べて高く、BA.2が武
漢熱ワクチンの予防効果をさら
に低下させる免疫逃避の性質を
備えていることが示されました。
ただし、ワクチン接種完了者と
ブースター接種者では伝播リス
クが低く、ブレークスルー感染
したワクチン接種者からの伝播
リスクは上昇しないと考えられ
る」と結論しました。「これら
の知見は、武漢熱感染予防には
ワクチン接種が依然として重要
であることを示唆するものであ
る」と述べています。

 武漢熱変異株について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 以前の結果から、依然として、
優勢を保つ。       笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 NECが3月9日、創薬事業を
行う子会社NECオンコイミュ
ニティ(ノルウェー・オスロ)
がスイスのバイオ関連企業ヴァ
クシムからネオアンチゲン個別
化ガンワクチン事業を買収した
と発表したのは、喜ばしいこと
です。コンピューターメーカー
がバイオ関連企業を買収すると
いう一見無謀とも思える行動は、
NECのAI技術を活用し、最
適な治療法の提供を目指すとい
う明確な道筋があるので、エレ
ガントな行動と言えましょう。
患者さんに、オーダーメイドの
医療を提供したいという熱い思
いを感じます。
 BA.1に比べBA.2は感染リスク
が有意に高く、免疫を逃避する
性質も備えていることを、査読
前論文公開サイトmedRxiv(202
2年1月30日オンライン版)に発
表したのは素晴らしい業績です。
ただし、ワクチン接種完了者と
ブースター接種者では伝播リス
クが低く、ブレークスルー感染
したワクチン接種者からの伝播
リスクは上昇しないと考えられ
ることから、武漢熱感染予防に
はワクチン接種が依然として重
要であると言えましょう。

 正室の性質を見極める。 笑

 
 
 
 
 
 
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