最近の号外Vol.2382メルマガ

2023-01-22 09:23:48

カテゴリー:ブログ



 
藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。


病院・診療所ランキング

 
診療マル秘裏話  号外Vol.2382 令和4年3月22日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)抗PD-L1抗体BTC治療薬で希少疾病用医薬品指定
2)骨芽細胞が細胞外小胞を分泌し、骨代謝を制御

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 抗PD-L1抗体BTC治療薬で希少疾病用医薬品指定

 
 
 
 
 
 
 アストラゼネカは本日(2月
25日),抗PD-L1抗体デュルバル
マブが、切除不能な胆道ガン(
BTC) の治療薬として、希少疾
病用医薬品の指定を取得したと
発表しました ※。

 BTC は胆管や胆嚢にできる希
少で悪性度の高いガンで、米国、
欧州および日本で約5万人、世
界では約21万人が毎年診断され
ているということです。予後は
不良で、全患者の5年生存率は5
~15%とされています。

 なお、米国でも2020年12月、
同薬は,BTCの治療薬として希少
疾病用医薬品の指定を受けてい
ます。※切除不能な胆道ガンに
対するデュルバルマブの適応は、
国内未承認です。

 胆道ガンについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 
 不良のせいで、不漁になった。


 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 骨芽細胞が細胞外小胞を分泌し、骨代謝を制御

 
 
 
 
 
 大阪大学は2月25日、骨をつ
くる骨芽細胞が細胞外小胞を分
泌し細胞間でやり取りすること
で、相互に連携しながら骨の新
陳代謝(骨代謝)を制御してい
ることを明らかにしたと発表し
ました。この研究は、同大大学
院医学系研究科の上中麻希特任
研究員、菊田順一准教授、石井
優教授(IFReC免疫細胞生物学/
大阪大学医学系研究科/生命機
能研究科)らの研究グループに
よるものです。研究成果は、「
Nature Communications」 に掲
載されています。

 骨は常に新しく作り変えられ
新陳代謝を行っています。破骨
細胞による骨吸収と、骨芽細胞
による骨形成が絶えず繰り返さ
れ、骨構造を緻密に維持してい
ます。骨粗鬆症などの骨疾患で
は、骨吸収と骨形成のバランス
が崩れるのみでなく、骨の代謝
サイクルにも異常を来すことが
知られています。

 これまで骨代謝において、骨
吸収から骨形成へ移行する際に
働く因子については数多く報告
されてきましたが、もう1つの
ベクトルである、骨形成から骨
吸収へどのように移行するかは
よく分かっていませんでした。

 研究グループは、これまで独
自に開発した生体イメージング
技術をさらに改良し、骨組織に
存在する細胞外小胞と呼ばれる
小さな粒子を可視化することに
成功しました。そしてマウス生
体内において、骨を作る骨芽細
胞が細胞外小胞を分泌すること
を発見しました。分泌された細
胞外小胞を回収し培養骨芽細胞
に投与した所、小胞を取り込ん
だ骨芽細胞は、骨をつくるため
に必要な石灰化機能が低下し、
骨芽細胞分化に必要なRUNX2 (
ランクス2) の発現量が低下し
ました。

 また、小胞を取り込んだ骨芽
細胞は、骨吸収を行う破骨細胞
の分化に必要なRANKL (ランク
ル)を分泌し、破骨細胞分化を
誘導しました。つまり、細胞外
小胞を取り込んだ骨芽細胞は、
新たな骨形成を抑制する作用を
持つと同時に、骨吸収を行う破
骨細胞分化を誘導する作用を持
つことが明らかになりました。

 さらにそのメカニズムとして、
骨芽細胞が出す細胞外小胞に多
く含まれるマイクロRNAのmiR-1
43-3pが寄与していることをRNA
シーケンスによる解析、ノック
アウトマウス解析を通して明ら
かにしました。このことから、
骨芽細胞は細胞外小胞を交換し、
骨形成から骨吸収へと移行する
骨代謝回転に寄与していること
が明らかとなりました。

 高齢者の多くが罹患する骨粗
鬆症をはじめ、骨折、骨腫瘍、
骨軟化症といった骨疾患は、骨
吸収と骨形成の骨代謝バランス
が大きく寄与しています。

 今回の研究成果により、骨
吸収から骨形成のみでなく、骨
形成から骨吸収へ移行を促す因
子が明らかにされたことにより、
より生理的な骨代謝サイクルを
維持し、健康な骨代謝バランス
へと導く、新たな治療法の開発
につながることが期待される」
と研究グループは述べています。

 骨芽細胞と破骨細胞について

解説している動画です。

 
 


 
 
 
 コツコツと骨代謝の研究を積
み上げた。        笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
 アストラゼネカが本日(2月
25日),抗PD-L1抗体デュルバル
マブが、切除不能な胆道ガン(
BTC) の治療薬として、希少疾
病用医薬品の指定を取得したと
発表したのは、喜ばしいことで
す。BTC は胆管や胆嚢にできる
希少で悪性度の高いガンで、米
国、欧州および日本で約5万人、
世界では約21万人が毎年診断さ
れており、予後は不良で、全患
者の5年生存率は5~15%とされ
ていることから、治療薬が世に
出るのは、患者さんにとって希
望の光が差したということでし
ょう。
 大阪大学が2月25日、骨をつ
くる骨芽細胞が細胞外小胞を分
泌し細胞間でやり取りすること
で、相互に連携しながら骨の新
陳代謝(骨代謝)を制御してい
ることを明らかにしたと発表し
たのは、素晴らしい業績です。
今回の研究成果により、骨吸収
から骨形成のみでなく、骨形成
から骨吸収へ移行を促す因子が
明らかにされたことにより、よ
り生理的な骨代謝サイクルを維
持し、健康な骨代謝バランスへ
と導く、新たな治療法の開発に
つなげて頂きたいものです。

 生理的な骨代謝について整理
する。          笑

 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人社団 永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント