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2023-01-19 08:53:54

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診療マル秘裏話  号外Vol.2379 令和4年3月19日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)乳ガン家系の閉経女性は乳腺濃度が有意に高い
2)オミクロン株の中で,一番感染力が強いとされるBA.2

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 乳ガン家系の閉経女性は乳腺濃度が有意に高い

 
 
 
 
 
 
 乳ガンの家族歴がある閉経前
女性は、そうでない女性と比べ
て乳腺濃度が有意に高く、高濃
度乳房(デンスブレスト)が検
出されるリスクは30%有意に高
いとする後ろ向きコホート研究
の結果を、米・Washington Uni
versity School of Medicineの
Yunan Han氏らがJAMA Netw Ope
n(2022; 5 : e2148983) に発
表しました。1万5,000例弱の閉
経前女性を後ろ向きに解析した
もので、乳ガン家族歴と乳腺濃
度の関連は、マンモグラフィの
評価法(定量または定性)にか
かわらず一貫して見られたとい
うことです。

 乳ガンの家族歴とマンモグラ
フィ画像上の乳腺濃度は、いず
れも乳ガンの独立した危険因子
であることが知られています。
しかし、閉経前女性とこれらの
因子との関連は明らかではあり
ません。Han 氏らは今回、閉経
前女性における乳ガン家族歴と
乳腺濃度との関連を明らかにす
るため、1万4,415例を対象に2
種類(定量または定性評価)の
マンモグラフィで乳腺濃度を評
価し、解析する単施設後ろ向き
コホート研究を実施しました。

 まず探索セット(discovery
set)として,2016年に乳ガンの
検診目的でマンモグラフィ検査
を受けた閉経前女性375 例を対
象に、三次元乳腺密度評価ソフ
トウェア(Volpara) を用いて
乳腺密度を定量的に評価しまし
た。次に検証セット(validati
on set)として、2010年6月~1
5年12月に,検診および診断目的
でマンモグラフィ検査を受けた
閉経前女性1万4,040例を対象に、
乳腺密度自動解析ソフトウェア
(BI-RADS) を用いて乳腺濃度
の定性評価を行いました。対象
を、1.脂肪性、2.乳腺散在、3.
不均一高濃度、4.極めて高濃度
ーに4分類し、3.および4.を「
高濃度乳房」と定義しました。
それぞれのセットで第一度近親
者(実母、姉妹)の乳ガン家族
歴と乳腺濃度との関連を調べま
した。両セットの背景に差は見
られませんでした。乳ガン家族
歴は探索セット375例中87例(2
3.2%),検証セット1万4,040例
中2,153例(15.3%)が有してい
ました。

 探索セットの分析から、乳ガ
ン家族歴がない女性と比べて、
ある女性では乳腺濃度の平均値
が高い傾向が見られました(11
.1% vs. 9.0%)。多変量調整
モデルでは、乳ガン家族歴がな
い女性に対し、ある女性では乳
腺濃度が25%有意に高いという
結果でした〔オッズ比(OR)1.
25、95%CI 1.12~1.41、P<0.
001〕。また,第一度近親者の乳
ガン罹患者の人数別に見ると、
近親者に罹患者がいない女性に
対し、1人いる女性では乳腺濃
度が24%有意に高かったのです
が(OR 1.24、95%CI 1.10~1.
40、P<0.001),2人以上いる女
性では有意な差はありませんで
した(OR 1.40、95%CI 0.95~
2.07、P=0.09)。

 次に検証セットの分析から、
乳ガン家族歴がない女性と比べ、
ある女性では高濃度乳房が検出
される割合が高く(不均一高濃
度:41.1% vs. 38.8%,極めて
高濃度:10.5% vs. 7.7%)、
高濃度乳房であるリスクが有意
に30%高いという結果でした(
OR 1.30、95%CI 1.17~1.45、
P<0.001)。さらに、第一度近
親者の乳ガン罹患者が1人の女
性では、高濃度乳腺のリスクが
有意に29%高かったのですが(
OR 1.29、1.14~1.45、P<0.00
1)、2人以上の女性では有意差
はありませんでした(OR 1.38、
0.85~2.23)。

 以上の結果から、Han 氏らは
「乳ガン家族歴がある閉経前の
女性は乳腺濃度が高く、高濃度
乳房が検出される確率も高い可
能性がある」と結論しました。
その上で、「今回の知見は、乳
腺濃度は遺伝的要素が強く関連
していることを裏付けるもので
あり、乳ガンの家族歴を有する
女性では、閉経を迎える前から
年1回のマンモグラフィ検診を
開始する必要性を強調するもの
だ」と述べています。

 高密度乳腺について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 国際協調を強調した。  笑

 
 
 
 
 
 
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2】 オミクロン株の中で,一番感染力が強いとされるBA.2

 
 
 
 
 
 
 日本各地で確認されているオ
ミクロン株の変異種「BA.2」。
専門家はデルタ株とオミクロン
株両方の特徴を持つ可能性があ
り、3回目のワクチンを急ぐべ
きと警鐘を鳴らしています。西
村コロナ対策本部長:「“BA.2”
について、まだ市中ではそんな
に広がっていないという評価」
24日、東京都では新たに1万169
人の感染が確認されています。
各地で確認されているオミクロ
ン株の一種で感染力が強いとさ
れるBA.2。

 専門家によると、デルタ株と
オミクロン株の両方の特徴を持
つ可能性があるといいます。東
北医科薬科大学・関雅文教授:
「非常に悲観的な過剰な考え方
をすると、デルタ株まではいか
ないにしても重症化して、かつ
今まで同様のオミクロン株の感
染性の強い広がりやすいという
両方の悪い部分を併せ持った株
と対峙(たいじ)しないといけ
ない可能性が出てきた」

 BA.2は病原性が強く肺炎を起
こし得るというデータが先週、
公表されたといいます。東北医
科薬科大学・関雅文教授:「(
ワクチンの)3回目接種をかな
り急がないと、デルタ株の時の
ように大変なことになりますし、
逆に3回目接種が進むと劇的に
収束する可能性も出てきていま
すので…」そのワクチン接種に
ついて、迷っている人の判断材
料にしてほしいと、飲食店があ
るサービスを始めました。それ
が、コロナに対する免疫力「中
和抗体」の量を測るサービスで
す。

 2週間前に3回目の接種を受け
たばかりの記者が試してみまし
た。検査にかかるのは10分ほど
です。自ら指の先から血液を採
り、試薬と混ぜ合わせて3滴垂
らします。検査の結果が出まし
た。100%です。参考値として,
20%を下回っていると体内に入
ったウイルスを十分に阻むこと
ができない可能性が高まるとい
うことです。

 オミクロン株の最新株につい

て解説している動画です。

 
 


 
 
 私訳で試薬のことを記載した。


 
 
 
 
 
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編集後記

 
 乳ガンの家族歴がある閉経前
女性は、そうでない女性と比べ
て乳腺濃度が有意に高く、高濃
度乳房(デンスブレスト)が検
出されるリスクは30%有意に高
いとする後ろ向きコホート研究
の結果を、米・Washington Uni
versity School of Medicineの
Yunan Han氏らがJAMA Netw Ope
n(2022; 5 : e2148983) に発
表したのは素晴らしい業績です。
ただ、乳ガン検診のマンモグラ
フィーは、高密度乳腺で乳ガン
の検出率が落ちることから、乳
ガンの家族歴を有する女性では、
閉経を迎える前から年1回の超
音波検査やマンモPET による検
診を受診するべきだと思いまし
た。
 日本各地で確認されているオ
ミクロン株の変異種「BA.2」で
すが、別名ステルスオミクロン
株と言われています。デルタ株
まではいかないにしても重症化
して、かつ今まで同様のオミク
ロン株の感染性の強い広がりや
すいという両方の悪い部分を併
せ持った株ということで、本当
に驚異の変異株と言えましょう。
第6波の収束が遅くなるのか?
それとも、新たに第7波が来る
のか想像もできません。感染力
が強いということは、私のクリ
ニックのような重症の人が多い
所で、感染爆発が起きたとする
と今までに類を見ない惨事とな
ることが予想されます。本当に
怖いウイルス変異株と言えまし
ょう。

 創造主について想像する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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