2023-01-16 10:38:23

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診療マル秘裏話　　号外Vol.2377 令和4年3月17日作成
作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

 
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目次

1)ADCの乳ｶﾞﾝ患者対象治験で主要評価項目を達成
2)さまざまな高齢者不調の原因に亜鉛不足が寄与

 
 
 
 
 
 
 
 
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　医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 ADCの乳ｶﾞﾝ患者対象治験で主要評価項目を達成

 
 
 
 
 
 
　第一三共とアストラゼネカは
２月21日、HER2低発現の乳ガン
患者さんを対象とした、抗体薬
物複合体（ADC） トラスツズマ
ブ デルクステカン（T-DXd）の
第３相臨床試験（DESTINY-Brea
st04）において、主要評価項目
を達成したと発表しました。

　DESTINY-Breast04では、化学
療法による前治療を受けたHER2
低発現の乳ガン患者さん約540
例を対象に、T-DXd 投与群と担
当医選択薬投与群（化学療法群）
の安全性と有効性を評価しまし
た。主要評価項目であるホルモ
ン受容体陽性のHER2低発現乳ガ
ン患者さんにおける無増悪生存
期間において、化学療法群に比
べT-DXd 投与群は有意かつ臨床
的意義の高い改善を示しました。

　また、重要副次評価項目であ
る、ホルモン受容体の有無に関
わらないHER2低発現乳ガン患者
さんにおける無増悪生存期間及
び全生存期間においても、T-DX
d 投与群は有意かつ臨床的意義
の高い改善を示しました。

　なお、安全性上の新たな懸念
は認められず、グレード５を含
む間質性肺疾患の発生率は従来
のHER2陽性乳ガンを対象とした
試験の結果と同様でした。同社
は試験結果の詳細について、今
後の学会にて公表する予定です。

　手術前後の抗HER2陽性療法

について解説している動画です。

 
 


 
 
 
　臨床的意義の有無に異議を唱
える。　　　　　　　　　　笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 さまざまな高齢者不調の原因に亜鉛不足が寄与

 
 
 
 
 
 
　体に必要不可欠な亜鉛は体内
で合成したり蓄えたりすること
ができず、食事で摂取する必要
がありますが、近年、特に高齢
者で亜鉛不足の人が目立ちます。
帝京平成大学大学院（東京都豊
島区）健康科学研究科の児玉浩
子特任教授は「さまざまな不調
の原因に、亜鉛不足が潜んでい
るかもしれません」と警鐘を鳴
らしています。

　亜鉛は体内の代謝に関与して
おり、体の調子を整える３００
種類以上の酵素も亜鉛がないと
働きません。例えば、蛋白質や
インスリンの合成、アルコール
の分解、免疫の発動や赤血球を
作る際にも亜鉛が使われます。
児玉医師は「１日の必要量は、
成人男性の場合、７５歳未満は
約１１ミリグラム、７５歳以上
は約１０ミリグラム、女性は約
８ミリグラムと微量です」と説
明しています。

　ところが、現在の高齢者の４
人に１人が、血液中の亜鉛が低
値だということです。亜鉛不足
で酵素の働きが悪くなると、全
身に症状が表れます。皮膚炎や
口内炎のほか、脱毛症や味覚異
常、貧血など多岐にわたります。

　「高齢者の床ずれがなかなか
治らなかったり、頻繁に皮膚炎
を起こしたりするケースでは、
原因に亜鉛欠乏症があるかもし
れません。味覚異常も、高齢だ
からと見過ごされているケース
が少なくありません」と児玉教
授は言っています。

　高齢者の亜鉛欠乏症の原因は、
【１】食事【２】薬【３】病気
の合併症の三つがあります。高
齢になると消化吸収が悪くなる
上、食が細くなり、亜鉛を多く
含む肉類を避けがちになります。
服用薬も多く、糖尿病や関節リ
ウマチ、うつ病やてんかん、痛
風などの薬には、亜鉛を体外に
排出する作用を持つ薬が多いと
されています。

　加工食品に含まれる食品添加
物にも同様の作用があります。
さらに「肝疾患や炎症性の腸疾
患、糖尿病、腎疾患などの病気
があると、亜鉛が欠乏しやすく、
欠乏すると回復が遅くなります」
と児玉教授は言っています。

　亜鉛欠乏症は血液検査で診断
されます。１デシリットル当た
り６０マイクログラム未満を亜
鉛欠乏症、６０～８０マイクロ
グラム未満を潜在性亜鉛欠乏と
呼びます。治療は、ノベルジン
という亜鉛製剤を半年ほど服用
します。亜鉛を補うことで、不
調が少しずつ改善されていくと
いうことです。

　予防には、普段の食事に目を
向けたい。児玉医師は「肉類や
カキ、大豆類を積極的に摂取し
てください。亜鉛は火を通して
も壊れないので、食べやすいよ
う調理を工夫するといいでしょ
う」とアドバイスしています。

　亜鉛不足について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 
　体の不調が精神の不調に符牒
する。　　　　　　　　　　笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
　第一三共とアストラゼネカは
２月21日、HER2低発現の乳ガン
患者さんを対象とした、抗体薬
物複合体（ADC） トラスツズマ
ブ デルクステカン（T-DXd）の
第３相臨床試験（DESTINY-Brea
st04）において、主要評価項目
を達成したと発表したのは、素
晴らしい業績です。抗体薬物複
合体は、抗体と薬物（主に抗ガ
ン剤）がリンカーで繋がってい
る構造をしており、リンカ―の
結合を工夫することで、ガン細
胞にだけ、抗ガン剤が作用する
ように工夫されています。この
ような優れた薬を未だにファー
ストチョイスで用いないのは、
残念でなりません。
　体に必要不可欠な亜鉛は体内
で合成したり蓄えたりすること
ができず、食事で摂取する必要
がありますが、近年、特に高齢
者で亜鉛不足の人が目立つとい
うことは、残念です。亜鉛不足
は、上咽頭炎を起こすことが知
られており、それゆえに、味覚
障害や嗅覚障害が起こることが
分かっています。上咽頭炎は、
近くにある視床下部にも炎症を
起こし、自律神経症状をきたす
ことが分かっています。これが、
ワクチン後遺症（特に子宮頸ガ
ンワクチン後遺症）の自律神経
障害の症状につながっているこ
とから、ＥＡＴ治療が行われて
います。

　視床下部の機能に支障をきた
す。　　　　　　　　　　　笑

 
 
 
 
 
 
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