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2023-01-12 07:51:20

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診療マル秘裏話  号外Vol.2373 令和4年3月12日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)光に反応する単細胞生物蛋白質でガン細胞死滅
2)腸内細菌叢の構成と足関節捻挫リスクとの関連

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 光に反応する単細胞生物蛋白質でガン細胞死滅

 
 
 
 
 
 
 岡山大の須藤雄気教授(生物
物理学)らのグループは2月17
日、光に反応する単細胞生物の
蛋白質を活用し、狙った細胞だ
けを死滅させる技術を開発した
と発表しました。周囲の正常な
細胞を損傷させず、副作用が生
じない新たなガン治療法の確立
につながる成果ということです。
同日付の米化学会誌電子版に掲
載されました。

 ヒトの体内ではガン細胞が一
定数発生してしまいますが、プ
ログラム化された「自死(アポ
トーシス)」が起こり、その増
殖を防ぐ仕組みがあります。自
死には「細胞のアルカリ化」が
大きく関与しています。グルー
プは、光を感じると、細胞内に
ある水素イオンを細胞の外へ運
んでアルカリ化させる単細胞生
物の蛋白質「アーキロドプシン
3(AR3)」に着目しました。

 実験には、米国の塩湖にいる
単細胞生物が持ち、人体には悪
影響を及ぼさないとみられるAR
3 を使用しました。ヒトの肺ガ
ン由来細胞にAR3 を投与した後、
波長545ナノメートル(ナノは1
0億分の1)の緑色をした光を約
3時間照射すると、ほぼ全てで
自死が起きました。

 線虫の実験では、感覚神経に
AR3 が作られるように遺伝子を
操作しました。同じ光を24時間
当てると、感覚神経の応答反応
が著しく低下しました。他の組
織に変化がなかったことから、
グループは感覚神経だけが死滅
したと推定しています。

 グループは今後、別のガン細
胞で効果を検証する方針です。
須藤教授は「最適なAR3 の導入
量や、体内のガンに届きやすい
光の種類なども探り、5年以内
に臨床試験に着手したい」と話
しています。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 
 瀟洒な建物にレーザー光線を
照射する。        笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 腸内細菌叢の構成と足関節捻挫リスクとの関連

 
 
 
 
 
 
 近年、さまざまな疾患に関連
することが報告されている腸内
細菌叢について、また新たな知
見が示されました。立命館大学
スポーツ健康科学部講師の寺田
昌史氏らは、大学生アスリート
を対象に、腸内細菌叢の構成と
外傷リスクとの関連を検討しま
した。スポーツ外傷・障害既往
歴を有さないアスリートと比べ、
足関節捻挫の既往歴を有するア
スリートでは腸内細菌叢におけ
る種の豊富さ(species richne
ss)が低いことが明らかになっ
たと報告しました。詳細はRes
Sports Med (2022年2月11日オ
ンライン版)に掲載されていま
す。

 足関節捻挫は日常生活やスポ
ーツ活動中において高頻度に発
生する運動器外傷の1つで、姿
勢の安定性を保つ能力や筋力、
主観的運動機能を低下させ、心
身に多様な機能障害をもたらし
ます。近年、足関節捻挫が小脳
における白質構造の変化をはじ
め、脳の可塑性と高位中枢神経
機能に悪影響を及ぼす可能性も
示唆されています。

 加えて、脳はさまざまな経路
を介して腸と双方向的なネット
ワークを構築していることが知
られており、変形性関節症患者
さんにおいて腸内細菌叢の多様
性が低下しているとの報告が示
されるなど、関節と腸が密接に
関与し合っている可能性も考え
られます。そこで寺田氏らは、
大学生アスリートを対象とし、
足関節捻挫に伴う脳の可塑性が
腸内細菌叢に与える影響を検討
しました。

 検討では、試合や競技会のな
いオフシーズン期に、足関節捻
挫既往歴を有する大学生アスリ
ート32例(既往あり群)と有し
ない大学生アスリート18例(既
往なし群)を対象に、対象が自
己採取した糞便における腸内細
菌叢を分析しました。腸内細菌
叢の多様度指数と腸内細菌群の
占有割合を既往あり群と既往な
し群で比較しました。

 その結果、既往なし群に比べ、
既往あり群では腸内細菌叢のsp
ecies richnessを示す指数Chao
1が有意に低いという結果が出
ました。さらに、既往なし群と
比較し、既往あり群ではBacter
oides FragilisおよびRuminoco
ccus Gnavus の割合が有意に高
いことも明らかになりました。
一方、既往あり群と既往なし群
で、腸内細菌叢の種の均等度(
species evenness)およびサン
プル間における腸内細菌叢の多
様性(β多様性)には有意差が
認められませんでした。

 寺田氏らは,「足関節捻挫は”
無理ができる外傷”として軽視
される傾向にある。だが、今回
のような研究がさらに進展すれ
ば、生命と健康に重大な脅威と
なりうる外傷であるという認識
が高まり、腸内細菌叢へのアプ
ローチによる心身の機能改善法、
足関節捻挫の再発予防法や革新
的な治療法が生み出される可能
性もある」と述べています。

 驚異の力を持つ脅威となる。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 岡山大の須藤雄気教授(生物
物理学)らのグループが2月17
日、光に反応する単細胞生物の
蛋白質を活用し、狙った細胞だ
けを死滅させる技術を開発した
と発表したのは素晴らしい業績
です。単細胞生物の蛋白質を利
用しようとするのは、PCR の時
と同じだと思います。最適なAR
3 の導入量や、体内のガンに届
きやすい光の種類なども探り、
5年以内に臨床試験に着手する
という青写真は、治療の奏効率
を上げる肝になると考えられま
す。そうした創意工夫をするこ
とで、実用化に向かって歩みだ
したと考えられます。
 立命館大学スポーツ健康科学
部講師の寺田昌史氏らが、大学
生アスリートを対象に、腸内細
菌叢の構成と外傷リスクとの関
連を検討したのは、素晴らしい
業績です。足関節捻挫は”,無理
ができる外傷”として,軽視され
る傾向にあるそうですが、今回
のような研究がさらに進展すれ
ば、生命と健康に重大な脅威と
なりうる外傷であるという認識
が高まり、腸内細菌叢へのアプ
ローチによる心身の機能改善法、
足関節捻挫の再発予防法や革新
的な治療法が生み出される可能
性が大きくなることでしょう。

 警視は、命令を軽視しなかっ
た。           笑

 
 
 
 
 
 
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