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2022-12-23 09:36:40

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診療マル秘裏話  号外Vol.2356 令和4年2月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)ガンサバイバーの座位時間/余暇運動と死亡リスク検証
2)武漢熱治療薬,オミクロン株培養細胞で感染増殖検証

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 ガンサバイバーの座位時間/余暇運動と死亡リスク検証

 
 
 
 
 
 米国の40歳以上のガンサバイ
バー全国代表標本(1535例)を
対象に、1日の座位時間および
余暇の運動と死亡転帰との関連
を前向きコホート研究で検討し
ました。

 その結果、余暇の運動につい
ては,950例(56.8%)が0分/週
(運動なし)、226例(15.6%)
が150分/週未満(運動不足)、
359例(27.6%)が150分/週以上
(運動あり),座位時間は553例
(35.4%)が6-8時間/日、328例
(24.9%)が8時間/日超と回答
しました。最長9.5年(中央値4
.5年) の追跡期間中に293例が
死亡しました。

 多変量モデルで、運動してい
る参加者は運動しない参加者よ
り、全死因死亡リスク(ハザー
ド比0.34、95%CI 0.20-0.60)
およびガン特異的死亡リスク(
同0.32、0.15-0.70) が低いと
いう結果が出ました。1日の座
位時間が8時間以上の参加者は4
時間未満の参加者より、全死因
死亡リスク(同1.81、1.05-3.1
4) およびガン特異的死亡リス
ク(同2.27、1.08-4.79) が高
いという結果でした。1日の座
位時間が8時間以上と回答した
運動しない参加者および運動不
足の参加者は全死因死亡リスク
(同5.38、2.99-9.67) および
ガン特異的死亡リスク(同4.71、
1.60-13.9) が最も高いという
結果でした。

 ガンサバイバーの座位と立位

の運動について解説している動

画です。

 
 


 
 
 
 傘下の企業から治験参加者を
募る。          笑

 
 
 
 
 
 
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2】 武漢熱治療薬,オミクロン株培養細胞で感染増殖検証

 
 
 
 
 
 
 東京大学医科学研究所は1月
27日、新型コロナウイルス感染
症(武漢熱)の治療薬が、オミ
クロン株の培養細胞における感
染や増殖を阻害するかどうかを
解析したと発表しました。この
研究は、同研究所ウイルス感染
部門の河岡義裕特任教授らの研
究グループが、東京大学、国立
感染症研究所、国立国際医療研
究センター、米国ウィスコンシ
ン大学との共同研究として行っ
たものです。研究成果は、「Ne
w England Journal of Medicin
e」 のオンライン速報版に掲載
されています。

 2021年末に武漢熱の新たな変
異株・オミクロン株が出現し、
それ以降、同変異株の感染者が
世界各国で爆発的に増加してい
ます。国内では、カシリビマブ・
イムデビマブやソトロビマブな
どの抗体薬、あるいはレムデシ
ビルやモルヌピラビルなどの抗
ウイルス薬が武漢熱に対する治
療薬として承認を受けています。
しかし、これらの治療薬がオミ
クロン株に対して有効なのかど
うか明らかにされていませんで
した。そこで研究グループは、
オミクロン株に対する治療薬の
効果を調べました。

 はじめに、4種類の抗体薬(
バムラニビマブ・エテセビマブ、
カシリビマブ・イムデビマブ、
チキサゲビマブ・シルガビマブ、
ソトロビマブ)がオミクロン株
の培養細胞への感染を阻害する
かどうか(中和活性)を調べま
した。その結果、バムラニビマ
ブ・エテセビマブとカシリビマ
ブ・イムデビマブのオミクロン
株に対する中和活性は、著しく
低いことが分かりました。それ
に対して、チキサゲビマブ・シ
ルガビマブとソトロビマブは、
オミクロン株に対して中和活性
を維持していることが判明しま
した。

 続いて、オミクロン株に対す
る2種類の抗ウイルス薬(レム
デシビル、モルヌピラビル)の
効果を解析しました。結果、い
ずれの薬剤も培養細胞における
オミクロン株の増殖を抑制する
ことが分かりました。

 研究グループは引き続き、武
漢熱治療薬がオミクロン株の増
殖を効果的に抑制するかどうか
を、武漢熱の動物モデルを用い
て検証する予定だとしています。
また、「今回の研究を通して得
られた成果は、医療現場におけ
る適切な武漢熱治療薬の選択に
役立つだけでなく、オミクロン
株のリスク評価など行政機関が
今後の武漢熱対策計画を策定、
実施する上で、重要な情報とな
る」と、述べています。

 コロナ治療薬は、BA.5に効く

のかという検証について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
 抗体薬の世代交代が、起こる。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 米国の40歳以上のガンサバイ
バー全国代表標本(1535例)を
対象に、1日の座位時間および
余暇の運動と死亡転帰との関連
を前向きコホート研究で検討し
たのは、偉大な業績です。ただ
ガンの人というのは、ガン性疼
痛や全身倦怠感に苛まれること
が多く、楽な座位をとるなとか
運動をしなさいと言える立場に
ない状態であることが多いこと
を皆さんに知って頂きたいと思
います。上記の死亡リスクと共
に、サルコペニアになることも
予後を悪化させる原因となるこ
とも周知徹底して頂きたいと思
います。
 東京大学医科学研究所が1月
27日、新型コロナウイルス感染
症(武漢熱)の治療薬が、オミ
クロン株の培養細胞における感
染や増殖を阻害するかどうかを
解析したと発表したのは、素晴
らしい業績です。しかし、この
実験は、あくまで試験管内の実
験であり、人間の体内の薬剤の
効果を証明するものではありま
せん。しかしながら、人間の体
内の薬剤の効果と相関すること
は、事実だと思います。薬剤の
選択の一助とするには、充分で
はないかと考えます。しかし、
ファイザー社製の経口薬が入っ
てなかったのは、残念なことだ
と思います。

 照明の効果を証明する。 笑

 
 
 
 
 
 
 
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