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2022-11-01 16:42:37

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診療マル秘裏話  号外Vol.2312 令和3年12月31日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)BCMA標的のCAR-T細胞製品,骨髄腫承認申請実施
2)慢性血栓塞栓性肺高血圧症第3相治験結果発表

 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 BCMA標的のCAR-T細胞製品,骨髄腫承認申請実施

 
 
 
 
 
 
 ヤンセンファーマは12月7日、
B細胞成熟抗原(BCMA)を標的
とするCAR-T細胞製品・ciltaca
btagene autoleucel(一般名、
以下「cilta-cel」)について、
再発又は難治性の多発性骨髄腫
に係る承認申請を行ったと発表
しました。cilta-celは、3ライ
ン以上の前治療歴を有し、かつ
プロテアソーム阻害薬、免疫調
節薬、抗CD38抗体の治療歴を有
する再発又は難治性多発性骨髄
腫の適応取得を目的としていま
す。

 申請は第 1b/2相試験CARTITU
DE-1の結果に基づくものです。
登録患者さんにおいて、cilta-
cel の治療により、早期に深い
持続的な奏効を示したというこ
とです。

 cilta-celは、BCMA を標的と
する単ドメイン抗体2つを含ん
だ構造的に区別された自家キメ
ラ抗原受容体T細胞(CAR-T細胞)
製品です。ヤンセン・バイオテ
ック社は2017年12月、米国レジ
ェンド・バイオテック社と、ci
lta-cel の開発および商品化に
関する全世界の独占的ライセン
ス契約および業務提携契約を締
結しました。

 CAR-T療法について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 装甲車の攻撃が奏功する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 慢性血栓塞栓性肺高血圧症第3相治験結果発表

 
 
 
 
 
 
 国立循環器病研究センターは
12月8日、セレキシパグ(製品
名:ウプトラビ(R))について、
慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対
する国内第3相試験の結果を発
表しました。この研究は、同研
究センター心臓血管内科部門肺
循環科・肺高血圧先端医学研究
部の大郷剛氏らを中心とした、
国内多施設研究グループによる
ものです。研究成果は、「Euro
pean respiratory journal」に
オンライン掲載されています。

 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(
Chronic thromboembolic pulmo
nary hypertension:CTEPH)は、
慢性的な肺血管内の血栓閉塞で
肺動脈圧が上昇し、心臓機能が
低下する生命予後の悪い病気で
す。国内の患者数は約4,200 人
とされ、指定難病に認定されて
います。

 治療法としては、外科手術が
できない場合にカテーテル治療、
あるいは肺動脈を広げる作用を
持つ内服薬での薬物治療があり
ます。新たな内服薬の選択肢と
しては、肺動脈性肺高血圧症に
おいて、すでに適応のあるセレ
キシパグ内服が考えられていま
すが、その有効性は不明でした。

 今回の試験では、国内42施設
の多施設共同研究で慢性血栓塞
栓性肺高血圧症患者さん78人を、
セレキシパグ内服群とプラセボ
内服群に分け、20有効性、安全
性を比較評価しました。

 主要評価として、生命予後に
関係する肺血管抵抗の値が、セ
レキシパグ内服の患者さんでプ
ラセボ内服の患者さんより有意
に改善したことを確認しました。
安全性としては、セレキシパグ
投与の継続に影響のある重篤な
副作用はなかったとしています。

 今後、慢性血栓性肺高血圧症
におけるセレキシパグ内服によ
る運動能力の改善や生命予後の
改善の効果などのさらなる有効
性や、長期的な効果なども確認
していく必要があります。また、
「慢性血栓塞栓性肺高血圧症に
おけるセレキシパグを含めた、
新たな治療指針を作成していく
必要性があると考えられる」と
研究グループは述べています。

 慢性血栓塞栓性肺高血圧症に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 
 視診をすることで治療指針を
検討する。        笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 ヤンセンファーマが12月7日、
B細胞成熟抗原(BCMA)を標的
とするCAR-T細胞製品・ciltaca
btagene autoleucel(一般名、
以下「cilta-cel」)について、
再発又は難治性の多発性骨髄腫
に係る承認申請を行ったと発表
したのは、喜ばしいことです。
多発性骨髄腫の治療は、その高
分化度ゆえに、困難を極めます。
通常の抗ガン剤の治療は、高分
化の悪性腫瘍には、非常に効き
が悪いからです。言い換えれば
分裂スピードが遅い悪性腫瘍(
高分化の悪性腫瘍)には、分裂
スピードの早い細胞に作用する
通常の抗ガン剤は、ほとんど効
果が認められないということで
す。そこでCAR-T細胞製品・「c
ilta-cel」が、高すぎない薬価
で使えるようになることを期待
したいと思います。
 国立循環器病研究センターが
12月8日、セレキシパグ(製品
名:ウプトラビ(R))について、
慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対
する国内第3相試験の結果を発
表したのは素晴らしい業績です。
しかしながら、慢性血栓塞栓性
肺高血圧症には、血栓・塞栓を
溶解する治療が第一義と思われ
ます。ウロキナーゼやT-PAでは、
色々な制約や副作用から血栓を
溶解するのは、困難と思われま
す。そこで、赤みみずの酵素ル
ンブルキナーゼを使ってみるこ
とを提案したいと思います。こ
れを試した後に、あるいは追加
でセレキシパグを使うというよ
うにすれば、奏功率が上昇する
可能性が高いと思われます。

 ルンブルキナーゼで、血栓に
決戦を挑む。       笑

 
 
 
 
 
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職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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