2022-09-21 17:34:07

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診療マル秘裏話　　Vol.882　令和2年11月4日作成
作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

 
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目次

1)ｽﾌｨﾝｺﾞﾐｴﾘﾝが,肺腺ｶﾞﾝ再発予測する指標となる
2)前立腺肥大症薬AKP-009を共同開発/販売と発表

 
 
 
 
 
 
 
 
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　医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 ｽﾌｨﾝｺﾞﾐｴﾘﾝが,肺腺ｶﾞﾝ再発予測する指標となる

 
 
 
 
 
　浜松医科大（浜松市東区）細
胞分子解剖学講座の華表友暁准
教授や外科学第一講座の高梨裕
典医師らの共同研究グループが
10月12日までに、神経組織に多
く含まれる脂質「スフィンゴミ
エリン」が肺腺ガンの再発を予
測する指標になりうることを明
らかにしました。再発リスクの
高い患者さんを予測し、術後の
抗ガン剤投与を真に必要とする
患者さんに適切な治療を進める
ことが期待できます。

　肺腺ガンは日本人の肺ガンで
最も発生頻度が高く、他のタイ
プの肺ガンと比べて非喫煙者や
女性の割合が高いとされていま
す。共同研究グループによると、
肺ガンの根治手術後は再発予防
として抗ガン剤を投与しますが、
再発を客観的に予測することは
難しく、抗ガン剤が必要かどう
かを判断する指標が求められて
いました。

　同グループは根治手術を実施
した再発群10例と非再発群10例
を対象に、初回手術時に切除し
たガン組織に含まれる脂質を比
較しました。特定した2595種類
の脂質量を解析すると、再発群
は203 種類の脂質が非再発群よ
り２倍以上増加し、なかでもス
フィンゴミエリンの一種が顕著
に上昇していました。

　高梨医師は「病理所見では予
測不可能でも、客観性を持って
患者に治療提案ができるように
なり、患者も選択しやすくなる
」と話しています。再発リスク
の低い患者への抗ガン剤治療を
止めることで、医療費削減にも
つながる可能性を指摘していま
す。

　研究成果は、ガン全般の研究
報告を扱う国際学術誌に掲載さ
れました。来年１月に世界肺ガ
ン学会で報告します。

　肺腺ガンについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
　ガン全般の研究報告を扱う国
際学術誌にガンガン掲載される。
笑

 
 
 
 
 
 
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2】 前立腺肥大症薬AKP-009を共同開発/販売と発表

 
 
 
 
 
　あすか製薬とキョーリン製薬
ホールディングス子会社の杏林
製薬は、あすか製薬の創製した
前立腺肥大症薬「ＡＫＰ－００
９」を共同開発・販売すると発
表しました。英ＧＳＫの「アボ
ルブ」の特許満了を見越して開
発してきた戦略品で、国内第２
相臨床試験中です。同じく泌尿
器を重視する２社が組んで高シ
ェアを狙うということです。

　開発品はアンドロゲン受容体
（ＡＲ）に作用し、前立腺を縮
小させつつ、排尿機能を改善さ
せます。前立腺縮小を狙う薬剤
はアボルブを含めて以前からあ
りますが、ＡＲへの作用機序が
新しいとされています。前立腺
肥大症の国内市場は約1000億円
で増加傾向です。

　両社とも泌尿器に注力するが、
ＡＫＰ－００９はあすかにとっ
て泌尿器で久しぶりの新薬とな
ります。杏林は前立腺肥大薬を
展開していないためラインアッ
プが補完できます。

　前立腺肥大症の診断と治療に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
　昨日の機能を改善する。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
　浜松医科大（浜松市東区）細
胞分子解剖学講座の華表友暁准
教授や外科学第一講座の高梨裕
典医師らの共同研究グループが
10月12日までに、神経組織に多
く含まれる脂質「スフィンゴミ
エリン」が肺腺ガンの再発を予
測する指標になりうることを明
らかにしたのは素晴らしい業績
です。ただ、治療効果の予測に
なれば、もっと良かった気がし
ます。工夫のない抗ガン剤治療
が前提となっているようですが、
私が、私のクリニックで行って
いる治療は、ほとんど副作用が
なく、そういう治療においては、
再発の予測より治療効果の予測
に使える指標の方が役に立つか
らです。
　あすか製薬とキョーリン製薬
ホールディングス子会社の杏林
製薬は、あすか製薬の創製した
前立腺肥大症薬「ＡＫＰ－００
９」を共同開発・販売すると発
表したのは、喜ばしいことです。
アボルブの欠点は、内服してい
ると前立腺ガンの腫瘍マーカー
PSA が当てにならないことです。
それ故に、新薬のPSA への干渉
効果が、あるか否かにつき非常
に興味があります。前立腺ガン
の初期と前立腺肥大の症状は、
非常に似ています。勿論画像の
検査などでも、区別は付くので
すが、簡便に血液検査をするこ
とで、見分けがつくならそれに
越したことはないと思います。

　環礁で、潜水し、色とりどり
の魚を観賞し、魚と魚の戦いに
干渉した。　　　　　　　　笑

 
 
 
 
 
 
 
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